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2021/01/19

大江山連峰鍋塚南斜面および711P南東尾根の滑降

 この冬は雪が早く、1月前半で大江山連峰を滑るのに十分な積雪量となっている。ところが、寒波が去ればまるで春先のような陽気が訪れ、最高気温がなんと15度。標高の低い大江山連峰の雪はあっという間に解けてしまう。3連休の後の土日でもう一度滑りたい。ところが天気のめぐりあわせがいまいち。なかなかうまくいかない。16日の土曜は、曇りのち小雨というような予報だったのだが、朝起きてみれば弱いながらも雨が断続的に降っている。こんな日に出かけたらびしょ濡れだ。コタツで寝たきり生活を送る。翌日曜は、数日前まで冷たい雨またはみぞれの予報だったが日を追うごとに改善、おおむね曇りで午後に弱いみぞれという方向に変わった。まだ、前日より期待できるかも、と思って朝、外を眺めるとやはり弱い雨。昨日と同じような感じ。でも、tenki.jpの1時間予報は、昼前から雨がやんで後曇りという予報に変わった。とはいえ降っているさなかに家を出る気にならず、今日もコタツで丸くなる。10時ごろに状況が変わる。予報通り雨がやみ空が明るくなってきた。重い腰を上げようとしていると、お客さんが来た。家屋の床下の定期点検だそうだ。1時間もかからないとのことなので、点検してもらう。アポなしで押し掛ける、というのも向こうの作戦みたいだね。
 そんなこんなで正午前、自宅を出発。故郷のシンボル、金剛童子山の上部が白くなっている。朝の雨は、山では雪だったようだ。片道40km、クルマで1時間のアプローチの途中で雨が降り出した。でももう動き出したらこっちのもの。それにきっと山は雪だろう。近くて小さい山だから、こうして朝起きてから天気の様子をうかがって行動できるのがメリット。
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 6日前と同じ道のりだが、違うのは路面。前回は雪道だったが、今日はアスファルト。景色も随分変わり果てた雪解けの風景。
 前回と同じく、宮津市街から普甲峠を越え、大江のグリーンロッジ前を通って千丈ヶ原。鍋塚林道の標高510m除雪限界点へ。
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 ちらちらと雪が降る中で支度をして、今日もステップソールの板で歩き始める。つぼ足のトレースがあったが、すぐに途切れる。前回よりは減ったとはいえ、つぼ足で上まで歩き続けるのはかなり根性がないと無理。本当はそれ以外にも、前日までのものと思われるトレースがあるが、今朝方の雪で埋もれている。
 6日前は、滑走面に雪がくっついたスキー板という足かせを引きずって歩いたが、ワックスの効果で今日は軽快に行ける。ラッセルも皆無なので、ショートカットをせずヘアピンカーブの車道をそのままたどる。この条件なら、この方が楽で速い。ただし、側溝が落ち葉で埋まって水が路面に流れ出している区間で雪が切れていて、板を外す場面があった。大量の雪解け水が流れている。
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 鍋塚林道の終点、休憩小屋がある鞍部に到着するころには雪が強まっていた。さらに、稜線に出たこともあり、風も吹いている。鍋塚林道の途中から前回うっすら見えていた鳩ヶ峰は今日は全く見えなかった。千丈ヶ原をクルマで走っているときには見えたんだけど。
 今日は、6日前の鳩ヶ峰とは反対側に位置する鍋塚を目指す。この鞍部からは距離が1100mで標高差は150m。鳩ヶ峰への行程の1.3~1.5倍だ。まあそれはたかが知れている。それよりも、出だしの岩場の歩きにくさの方が問題である。雪が多ければ難所を迂回することができるのだが、もともとの量もさほど多くないうえに雪が解けているしなかなか大変。
 急登の岩場の難所を超えると稜線はなだらかになり、林間となる。やや湿っているが新雪がうっすらと積もっているので気持ちのいいタッチで歩を進めていける。鍋塚の手前の標高711mの小ピークを通過。下山はこの711Pから南東に伸びる支尾根をたどろう。
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 少しだけ下る。板に雪が張り付かないから歩きから滑降への切り替えもスムーズ。木々がまばらになり視界が開けるはずなのだが、ホワイトアウトに近い視界不良で、立ちはだかる鍋塚の峰が全く見えない。かなり接近して山肌が見えた。とりつく斜面は南向きのせいか、ブッシュが出ている部分が多い。一面黒々とした笹が顔を出している部分もある。自由自在に滑り降りることはできないようだ。その代わり、雪質はやや重く湿っているが、それでも柔らかい新雪。鍋塚にしては上々。真冬でもザラメが標準の鍋塚南斜面なのだ。
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 ブッシュを交わしてジグザグに上って、標高763mの鍋塚山頂へ。主峰、千丈ヶ嶽に次ぐ大江山連峰第二の標高だ。真っ白で何も見えないので記念撮影をしてすぐに滑降に移る。
 重いけど新雪。昨夜以降に積もったものだ。昨日でなく今日来て正解。昨日なら雨でずぶぬれになりながら、悪い雪を滑ることになっていた。
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 まあブッシュをよけながらであるが、それでも滑れるだけいい。鍋塚を滑るのは2015年以来6年ぶり。まああの年は別方向に滑降したけどね。雪が多かったからそういう時でないと滑れない斜面を滑れたというわけだ。今年は無理だね。
 自分で言うのも変な話だが、いつも慎重派の私にしては珍しく、今日は果敢に斜面を攻め、何度もクラッシュ。
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 一瞬、ガスが薄くなり周囲の景色が見えたので写真撮影。そして滑降再開。しばらく滑ったらまたクラッシュ。そして滑ってまたまたクラッシュ。立ち上がってポケットに手をやると、カメラがない。しまった、めんどくさくてファスナーを閉めていなかった。あたりを見回すが、ない。仕方ない戻ろう。ひとつ前のクラッシュ地点へとカメラ捜索のために上り返す。シュプールをたどっていくが、クラッシュポイントがよくわからない。カメラが見つからないまま、明らかに途中で景色を撮影したポイントよりも上まで登り返した。今度は滑り降りながら捜索。見つからないまま、紛失に気付いた場所へ。徐々に風が強まり暴風になってきた。心が折れそうだが、カメラが惜しいのでもう一度上り返す。ステップソールの板でよかった。
 今度は山頂の標が見えるところまで登り返したが、結局カメラを見つけることはできなかった。もう4年ほど使っていて、望遠で焦点が合いにくくなっていたり、ズームの調子が悪くなってきたりしているのでそろそろ更新を考えていたのが不幸中の幸い。撮影データも、4日前の分まではパソコンにコピーしてある。一番残念なのは今日のこれまでの撮影データだ。
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 まあ、もう時間もぎりぎりだ。あきらめよう。幸い胸に付けた動画カメラで山頂から滑降の風景は撮影してある。落とした誰かに拾われて、中のデータを見られるのが嫌だが、明後日の雪により春までは雪に埋もれていることだろう。そして、おそらく登山道以外の場所に落ちているだろうから、雪が解けても人に見つかることはない。それにその頃は雪解け水でデータは消失していることだろう。プライバシーを覗かれる可能性は低いだろう。
 心を痛め、後ろ髪をひかれながらも下山にかかる。この後の静止画撮影は、スマートフォンの内蔵カメラを使う。
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 711Pから南西尾根へ。シングルトラックが敷かれているのでその幅だけは木が刈られている。出だしは急で狭いが、そのうち勾配が少し緩やかになる。重い新雪が抵抗になってくれてかえって都合がよい。溝状のシングルトラック部分の雪が切れてきたので、わきを滑っていく。
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 そのあと尾根が広がり、ジグザグのシングルトラックを外して林間を滑れるようになる。ここが本日一番快適だった。
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 そして平たんな場所に降り立った。711Pからの南西尾根はこの先ほぼ水平なくらい緩やかに続いていく。私は、スイッチバックするように折り返す道へ。まるでダブルトラックのような広い道だ。一応下りだが、勾配が緩く歩きながら滑る。
 すぐに鍋塚林道に合流。ここからは来た道を戻る。ちょうど雪が切れた区間だが、うっすらと新雪が積もって登りよりも板を外す区間が短かった。ここからも車道なので板があまり走らない。歩きながら滑る。愚直に鍋塚林道をたどらず、カーブをショートカットすればよかったことに気付いたのは、クルマに戻る寸前のことだった。
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 ああ、カメラはもう戻ってこない。その悲しみをかみしめながら帰路に就く。下界は冷たい雨。夜には雪に変わった。

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コメント

 カメラ紛失残念です。自分もしないように気を付けないと。
 そういえば、当方は以前クリップタイプのサングラスをポケットに入れていて落としました。それ以来、ポケットない荷物は何回も確認するようになりました。

投稿: すう | 2021/01/29 20:08

 これまでにもスキー登山でカメラを落としたことが何度かありましたが、必ず回収に成功していました。極め付きは、落とした後に積もった雪が解けたころ合いを見計らって1週間後に山を訪れて根雪の上に顔を出しているカメラを持ち帰ったことがあります。
 今回も、白い雪面に落ちたカメラだから簡単に見つけられると思ったのに。残念でなりません。

投稿: はいかい | 2021/02/06 23:27

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