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2020/11/17

森の京都に全集中

 11月3日の文化の日、京都市内のランドナー専門店「アイズバイシクル」主催の「コンセントレーションひよし」が開催された。例年のツーリング企画のようにみんなでそろって走るのではなく、コンセントレーション(concentration:集中、集結)の言葉通り、集合場所を決めそこまで、あるいはそこから各自思い思いのコース取りで走るというもの。フランスで開催されたイベントにヒントを得て計画された。
 9自前に自宅をクルマで出発。本当はもっと早く出発したかったのだけれど、いつも遅くなってしまう。昨日の雨は止んだものの丹後は曇天。でも南下すれば青空が広がる。往路は宮津から綾部、和知と由良川を遡り、分水界を越えて日吉ダムへ。色づいた木々に日差しが当たり鮮やか。道の駅のキャンプ場にもテントがが並んで鮮やか。行楽のクルマも多いが、自動二輪も自転車もそこそこ走っている。
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 日吉ダムの天若湖のほとりにある駐車場にクルマを止め、自転車を準備。走り出す予定だった時間から遅れること1時間、11時半スタート。天若湖南岸の府道50号線を上流に向けて進む。行楽のクルマが多い。
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 コンセントレーションの集合地、「STIHLの森 京都(府民の森ひよし)」を今は素通り。
 世木ダムを越えて遡り、府道はダム湖から南へと離れる。私は、分岐する道でダム湖沿いを行く。通行するクルマは少なくなり、自動二輪の方が割合が多くなる。細い道に入ると、ダム湖も細くなり完全に流れのある川となった。この川の名は「桂川」。流れるに伴い「大堰川」「保津川」と名を変え、嵐山で京都盆地に進入するとまた「桂川」となり、最後は淀川として大阪湾にそそぐ。ちなみにこれから上流に向かっていくと「上桂川」となる。
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 今日の自転車は久しぶりのVIGOREオリジナルランドナーだが、どうも前輪がどこかに干渉している。リムがブレーキシューに当たっているような気がしてスポークの張りを調整するが、一向に収まらない。干渉していたのは泥除けだった。2か月前に木の枝がスポークに絡んでクラッシュしたときにゆがんだ泥除けを力ずくで直したのだが、完全に修正しきれていなかったというか、クルマに積んでいるうちに再発したというか。そクラッシュの時痛めた左の手首は、まだ完治していない。工具がないので、タイヤレバーを使いてこの原理で製型する。主に原因究明に時間を費やし、20分ほどかかった。その間に自転車も通り過ぎて行った。それまでにも自転車は何台も見たのだが、ほとんどがロードレーサー。そこで過ぎていったのはツーリングスタイルのもの。
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 やがて宇津峡公園へ。キャンプ場があり、たくさんのクルマが止まり人でにぎわっている。紅葉もいい感じ。ここはもう京都市内。ただしかつての京北町。その先、谷が開け田んぼと集落が広がる。北岸、つまり右岸に渡り引き続き上流へ向かう。北から山を越えてきた府道364号線が北岸の集落をつなぐ道となるが、私は堤防の上の細い道を行く。先ほどのツーリングスタイルの自転車も堤防の道の上だ。ただし、進む方向は私と逆。だんだん遠ざかっていく。しかし、クルマの来ない堤防の道を通れるのもつかの間、そのうち府道に合流し、さらに南側の支流をたどってきた国道477号線へと合流する。いずれにせよクルマは少ないからいいのだけれど。
 その先国道477号線は川沿いを離れ軽く山越えとなる。私は、川沿いの細い道へ。谷も狭まり、ここもまた川幅と道幅に相関関係が見られる。その川沿いの小さな集落の名は、「魚ヶ渕」。いかにも川とともに生活しているという雰囲気の集落名だ。
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 そんな川の中にリバーカヤックが一艇。岩を食むというほど急流ではないが、対岸は岩の絶壁。そこへオレンジ色の鮮やかなカヤック。そして、絶壁に張り出す紅葉(もみじ)も鮮やか。その先にはつり橋があり、自動二輪が止まって男性が記念撮影中。
 道幅も川幅も狭い区間を抜けると、大きな集落が見えてきた。京北町の中心、「周山」だ。最初の橋を渡って対岸へ渡る。ただし進行方向は、今来た方向へと折り返す。こちらは、山を越えてきた国道477号線。京都盆地と京北を結ぶ道で、クルマと自動二輪が間断なく通る。少しの辛抱だ。
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 茅葺屋根の民家や赤く染まった紅葉(もみじ)に癒されながら、小さなトンネルを抜け、さらに大きな京北トンネル手前へ。そこから分岐する旧道へ。今は歩行者と自転車のみ通行可能な道となっている。
 「災害復旧工事により通行止め」の案内板があるが、自転車乗りの直感からすると今は工事していない雰囲気。案内板はささやかな佇まいで、あまり本気で訴えているように感じられない。当然、GOである。このサイクリストの直感はよく外れるのだが、もしだめならその時点で引き返し降りてくればよい。京北トンネルは比較的新しいので、広い歩道がある。これがエスケープルートだ。
 京北トンネルができる前は、この旧道「栗尾峠」越えがメインルートだった。車道としてはあまり広いとは言えないが、もちろんセンターラインの引かれた道。これが今では歩行者と自転車だけに開放されているとはぜいたくだ。きっちりそれぞれのレーンに分けられている。私以外誰もいないのだが。旧道に入る前にもみじの写真を撮っているときに通り過ぎて行ったロードレーサーのサイクリストがこの旧道へと入り込んでいったが、とっくに姿を消している。路面に「速度注意」と記されているが、それは歩行者用のレーン。かつて車道だった時の下り車線に描かれているが、今はそれが自転車用のレーンになってしまった。自転車レーンに新しく描くより、すでに書かれていたものに塗料を塗りなおす方が楽だということのようだ。
 この栗尾峠、かつてクルマで何度か超えたことがあった。初めて訪れたのはもう30年も前だ。 峠付近からは周山の街が見下ろせる。「栗尾峠の展望」とかかれた標柱も立つ展望ポイント。だが、交通量もありクルマを止める場所もなかったので、景色は運転しながらチラチラ見るだけだった。それが、京北トンネル開通のおかげで景色を思う存分楽しめるようになった。自転車では3年ぶり。  
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 かつての幹線道路であるから、さほど登りが長く続くわけではない。峠が近づき展望ポイントへ。桂川(上桂川)の谷に家並みが密集する周山が見下ろせる。「栗尾峠展望所」として路肩にちょっとしたスペースが設けられている。
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 展望ポイントの先に、通行止めの根拠である災害復旧工事の現場があった。「台風21号被害の災害復旧工事」とある。ということは一昨年、つまり2018年の災害だ。強風が吹き荒れ、関西国際空港の連絡橋が損傷して孤立し、大阪市内などでたくさんのクルマが横転する場面がニュースで流された。京都の北山でも、京都盆地からの風が当たる面でたくさんの北山杉が倒れたまま放置されている。栗尾峠では、予想通り工事はしていなかった。その工事は、道路ではなく道路の上部の谷筋。隣り合った2つの谷筋で、道路を乗り越える土石流が発生したようだ。幸い道路そのものには損傷がなかったようだ。二次災害を起こさないように、削られて土がむき出しになった山の斜面を固めている。
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 工事現場から峠は見えていた。よってすぐに峠。切り通しを抜けると林間に入り、すぐに車止め。その先は車道だがこちら側の下りは短かった。
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 南側の麓、細野の集落には古い家が並ぶ。ベンガラで染められた赤い側壁。別棟だったり、母屋の角にあったりで風呂場がどこなのか外からよくわかる。外に火焚き場があり、もちろん壁も風呂場の部分だけは木造でなく、レンガ造り。かつては五右衛門風呂だったわけだが、今はどうなのだろう。風呂場の壁の外にプロパンガスのボンベが置かれている家も見られるが、それが炊事のみならず、風呂焚きの燃料として使われているものなのかどうかまでははっきりしない。ただし、ここも北山杉の産地。薪で風呂を焚いている家が残っているはず。集落には、いくつも材木を扱う商店がみられる。
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 集落を抜け細野川に沿って走る。川の流れに沿っての下りなので、快調に進む。いったん谷が狭まり、木々の色づきが始まった渓谷に癒される。谷が開けると田んぼと集落が現れる。そしてまた谷が狭まり渓谷美。と、これを数回繰り返す。
 
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 腹が減ってきた。どこかいい休憩場所がないかと思っていたら、長野の集落のはずれの川岸にひときわ鮮やかな紅葉(もみじに目が留まる。その近くに架かる橋の低い欄干に腰掛け、持参したおにぎりを食べる。
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 長野集落を過ぎると、道は細くなり杉林の中を行く。すぐ脇を流れていた細野川の川面はいつしかはるか下方になり、道は上り坂だ。つまり、いつしか細野川の支流を遡っているのだ。そのまま登っていけば、対岸に道が見える。国道477号線だが、今いる道と同じくらいに細い。1車線の道幅だ。杉林の中で薄暗いこともあり、ここを通るクルマは昼間でもヘッドライトをつけている。
 支流がもう水のない溝状の地形になった頃、対岸だった国道477号線へと合流。右折すれば、ずっと見えていた対岸の道で細野川に戻りさらに桂川に合流し日吉ダム方面へ。コンセントレーションの集合地へは、こちらへ向かう方が近いのだが、ここはあえて左へ。すぐに峠となり、そこからきれいさっぱり杉林がなくなり景色が開ける。神吉の田園風景だ。
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 盆地の縁にある集落は、石垣で組まれた段差に家が建つ。その石垣の断崖の細い道を下って盆地に降り立つ。田んぼの中の広い道へと合流し、日吉ダム天若湖方面へ。ただ、やはりこのまま天若湖に向かうわけではなく、少し進んでから紅葉山トンネル方面に左折。下り基調で、二つ目のトンネルが紅葉山トンネル。これを抜けたところに分岐がある。ここから日置林道へと入る。13年ぶりの日置林道。あの頃はまだも紅葉山トンネルはなかった。
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 林道に入ると、いきなり急勾配が始まる。出だしは舗装だったが、しばらくするとダートになる。急勾配のため、前輪に加重すると後輪が空回りし、後輪に加重すると前輪が浮き上がる。うまくバランスをとらねばならない。
 ややガレていたが、その一方で埋まった側溝が掘り返されていた。こうした整備は林道の維持にとって重要で、側溝が埋まってしまうと路面を水が流れ、路盤の土が流されて溝が掘れたり、石だけが残ってガレたりる。
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 そんなハードな登りもそう長くは続かない。ほどなくして切通しの峠へ。下りもガレた急勾配。フラットハンドルにVブレーキのパスハンターなので助かった。ドロップハンドルなら苦労しただろう。
 また、前日はまとまった雨だったので路面状況が心配されたが、少し湿っている程度で水たまりもぬかるみもなかった。湿った路面には自転車の新しい轍が少し見られた。数日前、アイズバイシクルのスタッフがこのイベントに先駆けてこの日置林道の実走レポートを公式ブログにあげていたので、コンセントレーションの参加者の誰かが走ったのだろう。
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 下りのガレた区間もわずか。すぐに勾配が落ち着き、フラットダートとなる。スピードを上げて快走できる。そしてすぐに天若湖畔の道へ。昼前に走った道を日吉ダム方面に戻る。いかん、もう14時半ではないか。急がねば。ダムの手前「STIHLの森 京都」がコンセントレーションの集合場所。ここに13~15時の間に集結しないといけないのだ。
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 どうにか、「STIHLの森 京都」に時間内に到着。緩やかな起伏のある広大な土地にキャンプ場や林業関係の展示場がある施設で、その一角の芝生にテントがたてられ、20人ほどの人が集まっていた。やはりランドナーが多い。手前で追い越した、坂を押して登るタンデム自転車も参加者である。
 「STIHL」とはチェーンソーなどのメーカーの企業名。本来の名称は「京都府立府民の森ひよし」で、企業が命名権を得たというわけだ。これは、京都府が推進する環境保護、地域振興などの事業「森の京都」のビジターセンターの一つ。ちなみに北部丹後地域は「海の京都」、南部は「お茶の京都」と府域全体でそれぞれの事業が展開されている。日差しを浴びて、赤く色づいた木々が鮮やかに輝いている。
 とりあえず挨拶を済ませて、いったんその場を去る。近くの駐車場に止めてあるクルマに乗り換え、再び集合地へ。家から持ってきた柿を配る。15時過ぎの撤収・解散まで、のんびりと過ごす。日置林道で見た轍は、スタッフのものだった。数日前に続き、今日も日置林道を走ったそうだ。ちなみに京都市内から自走だったそうだ。帰路は、
国道9号線で福知山経由、そのあと国道176号線の与謝峠で。往路とほぼ同じ距離。

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