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2020/08/29

北海道一周30ヶ年計画「最西端」補完の旅(3)

■北海道一周に「最西端」尾花岬を補完

 新潟行きのフェリーに乗船する前に積丹半島に行ってくるというライダーに続いて、とまやを出発。こちらは瀬棚を目指す。2013年に自転車で走った他、2012年に奥尻島へ渡るのにスーパーカブでも走っている。あの時も、今日と同じ折畳小径車を荷台に積んでいた。余市まではクルマが多い。岩内を過ぎてようやくクルマが少なくなる。そして、山が海に迫る蝦夷親不知。長いトンネルが続く。
 舞鶴からのフェリー船内から、ずっと寒さを感じている。何せ、小樽の最高気温は20度台前半。丹後よりも10度も低い。そして、丹後の最低気温より低い。前日、自転車に乗るときはTシャツとハーフパンツだったが、下りは寒かった。長袖のシャツを着て、合羽の上着を着ている。昼が近づきようやく暖かくなってきたところだが、ここからのトンネルはまた寒そうだ。一番長い雷電トンネルは3.5kmを越えているし1~2kmのトンネルが連続する。
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 道の駅「みなとまーれ寿都」で休憩。漁港に隣接していい雰囲気。いつも休憩する道の駅だ。止まると強い日差しを浴びて暑い。

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 順調に走って、瀬棚には昼過ぎに到着。昼食を摂りたいところだが、これといった食堂を見つけられないうちに小さな町を通過してしまった。昨日買ったおにぎりがあるので、まあこれでよかろう。道道740号線を少しだけ南下し、太櫓(ふとろ)海水浴場へ。昭文社ツーリングマップルには、この海水浴場にキャンプ場のマークが記されている。ここを本日の宿泊候補地としてきたのだが、実際どうだろうか。新型コロナウィルス感染拡大のためこの夏は海開きをしない、とのお触れ書きが見られるが、何組かの家族連れやグループが海水浴をしている。自己責任だね。何張りかの大型テントが見られるが、おそらくデイキャンプ。更衣室は閉ざされているが、キャンプ場らしいカランが並んだ水場も設置されている。今夜はここで寝られそうだ。ハマナスの咲く駐車場に止めた自動二輪から、自転車を下ろす。日差しが強くて暑い。Tシャツとハーフパンツ姿に変身。こういう切り替えのための、裾が着脱できるズボンだ。おにぎりで腹ごしらえもしておく。
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 まずは、来た道を少し引き返す。国道229号線も交通量が少なく快適だったが、道道はなおのこと静か。
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 国道と道道の分岐までは戻らずに、太櫓川沿いの細い道を遡って国道を目指す。橋の手前、左岸の道へ。田んぼの中、そして川沿いを行く。ところが、途中から道はダートとなった。橋を越えて右岸の道を選んだ方がよかった。でも、戻るのは面倒なのでそのまま行く。舗装路が復活したらすぐに、国道229号線。こちらは7年前に逆向きで走った道。標高180m程の峠越えルートだ。
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 峠を越えて海へと下る。大成だ。分岐から道道740号線に少し入ると、7年前に立ち寄ったセイコーマートがある。あの時はセイコーマート出て、分岐に戻り国道を北上したのだが、そのまま道道740号線を行くことができたのだ。
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 風は北西。つまり向かい風。しばらくは集落や漁港が見られるが、そのうち青い大海原と高い絶壁、その間に道があるだけの風景が続く。こう書けば単調なようだが、複雑な形をした岩が現れたり、沖に奥尻島が見えたり、はるか前方にキタキツネがたたずんでいたりして、退屈することはない。
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 長さ約2kmの帆越山トンネルを越えたら、出口の海側に何やら建物。民家ではなさそう。近づけば鳥居が見えた。太田山大権現、北海道西海岸随一の霊場、とのこと。鳥居の前に建つと社越しに見えるのは海岸からそびえる大絶壁。太田山だ。この山がご神体ということか。また、トンネルで越えたのは帆越岬。沖合を航行する船は、帆を下して敬意を表したという。
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 少し進んだ断崖の下にも鳥居。その奥に急な石段が直登している。こちらも太田山大権現。山の上の奥社があるようだ。
 さらにその先に、海と断崖の間にほんの10軒くらいの小さな集落。太田集落だ。その集落を越えると、かつての行き止まり区間。いまは、太田トンネルが口を開けている。
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 北海道本土最西端の、尾花岬はこの太田トンネルで越える。残念ながら岬へ到達する一般的なルートはない。インターネット上には岩場を乗り越えて岬を訪れた記録が見つかるが、ロッククライミングなどの技術や経験がないと到達は難しい。もちろん、そんなところに行く気はない。それで最西端到達なのか、と思われるかもしれないが、安全に到達できる最西端を訪れたということでいいだろう。例えば、最北端の宗谷岬は安全に波打ち際まで到達できる。ところが、最東端の納沙布岬は断崖の上ということもあり、完全な波打ち際まで降り立つことはできない。駐車場というか策に囲まれた安全圏内から少し離れた岬の突端を眺めて、最東端到達としている。
 屁理屈のような気もするが、まあ最西端到達としておこう。
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 3kmを越える太田トンネル。通り過ぎる約10分間、クルマは通らなかった。トンネルを反対側からも尾花岬方向を振り返る。岬そのものは見えないが、道路わきから何やらうっすら踏み跡のようなものが伸びているようにも見える。とはいえ、先を見通せば険しい岩場が続いているわけで、安易に「行ってみよう」なんてことを考えると命取りになりそう。
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 さて、海の日今日はまだ続く。次の日昼部トンネルが最後のトンネルだが、人気のない海岸が延々と続く。細かい岩礁が散らばる海岸を過ぎると、小さな漁港集落。道は極めて狭い。ここまでくれば、太櫓はもうすぐ。
■風の強さがちょっとテントを揺さぶりすぎて
 太櫓海水浴場の駐車場に戻ると、海水浴の家族連れがクルマにテントなどを撤収中。こちらも、自動二輪に自転車を積み込み服装もチェンジ。支度が整う頃に夕日が水平線に沈む。
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 自動二輪を走らせ瀬棚の市街地へ。まずは、せたな町公営温泉浴場で入浴。8年前に奥尻島を訪れた前後に入浴した。入浴料は410円。露天風呂もあっておすすめ。
 入浴後は夕食だが、瀬棚の町は真っ暗。セイコーマートで弁当を買ってテントで食べよう。太櫓に戻り、まずはテント設営。駐車場の周囲の芝生に張ることは禁止されているので、砂浜へ。他にも2針のテントが見られる。どちらも大型で家族連れかグループらしい。風が強い。高い防波堤が風よけになるかと思ったが、海から吹く風には大した効果はない。その風にあおられながら、苦労して何とかテント設営。風上側のペグを多めに打っておく。今宵の宿が完成したら、夕食。
 北海道とはいえ、道北や道東を除く夏のキャンプでは暑さに苦労することが多かったが、今日は道南なのに寒い。いつもはメッシュにしてある通期窓を完全に閉じても、どこからが隙間風が吹き込んで寒い。できるだけ服を着こんでシュラフに入る。夜が更けるとともに、少し風が弱まり寒さも和らぎ眠ることができた。
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 23日、6時ごろに目覚める。夏の北海道の日の出は早い。できればテントに日があたって暖をとってから外に出たい。が、テントの外を見たが山の影に大きく覆われている。西海岸だからね。テントに日が当たるまでまだ1時間はかかりそう。となれば、気を決して行動を起こす。テントを撤収。風のせいか、夜露は全くない。厚着のまま、上下合羽を着こみ、冬用の防寒グローブを装着。道北を沿うてして装備に入れたグローブだが、目的地を道南に変えたのにかさばるグローブを装備から外し忘れていた。なんとそれを使うことになろうとは。おかげで、寒さに震えることなく移動することができた。
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 今日の夜にはフェリーに乗船しなければならない。トラブルでフェリーに乗れない、なんてことがあるとまずいので、行程には余裕を持ちたい。だから、朝から一目散に小樽へ戻る。順調にいけば小樽には昼前に到着する見通しだ。だから、寄り道しよう。小樽寄りのどこかで。島牧辺りで、ロードレーサーのサイクリストとすれ違う。数台すれ違ったと思ったら、その先でまた数台。それを無数に繰り返す。バスが止まっている。屋根には大量の自転車のキャリア。屋根だけではなく、けん引するトレーラーにも自転車が積めるようになっている。「サイクルショップ朝里」の走行会のようだ。さて、私はどこに寄り道しようか。どこで自転車に乗ろうか。

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