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2020/04/23

20年ぶりの東床尾山(朝来リバイバル3)

※これは、緊急事態宣言の対象が京都府を含めた全国に拡大される前のお話です。

 林道床尾線を走ったら、東床尾山に登ってみようという気になった。自然な流れだろう。以前に一度登頂したことがある。いつだったかなぁ。きっちりとしたテキストの記録はないが、パソコン通信に「6月に東床尾山に登った」と発言していた。2000年のログだ。GPSレシーバを使い始めたのは2001年の晩秋だから、GPSトラックもない。でも、デジタルカメラで撮った写真は見つかった。当時はフィルムカメラをメインに使っていたが、Webページに掲載する写真を撮るためおもちゃのような安物のデジタルカメラも並行して使っていた。解像度35万画素で、色もあまりよくない。それでも、場所と通過時刻の関連づけができるということは大きい。

 この頃、段ヶ峰に始まり、10年以上のインターバルを経ての再訪が続いた。いずれも兵庫県朝来市に絡んでいる。「朝来リバイバル」と命名しよう。
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 20年前と同じく朝来市和田山町の大カツラからの入山を目指す。先日の自転車で走った林道床尾線へ竹ノ内からアクセスし、大カツラへの分岐にクルマを止める。分岐にはすでに先客のクルマが1台止まっている。「大カツラ周辺には駐車場所が狭く、また自然のためにここにクルマを止めてください」という旨の注意書きがある。今日、というか大概は入山する人はほとんどなく駐車場所に困ることはないだろうが、自然のためと言われると従うしかない。ただし、大カツラまでの約0.7kmは自転車で行くつもりだ。自転車ならよかろう。
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 大カツラまでは沢沿いの未舗装のダブルトラック。結構登りがきつい。自転車はMTBだが、オンロード用のタイヤ。すぐに大カツラが見えてくる。根元が無数の株に分かれた大きなカツラの木だ。自転車を降りて、東屋の柱にワイヤーロックで括り付けておく。クルマは一台も止まっていない。
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 13:26、根を保護するためにカツラを大きく取り囲む柵を回り込んで、沢にかかる橋のたもとが登山口。登山届の用紙でも入っているのかと思いながら、設置された箱のふたを開けるとイラストマップだった。竹ノ内集落の取り組みのようだ。一枚頂戴する。
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 橋を渡って登山道へ。木々にに覆われた法面をトラバースする形で登山道が伸びている。カツラの少し奥の砂防ダムを越えたあたりで、少し谷が広がりトラバースから解放されるが、しばらく行くとまたトラバース道となる。そして、渡渉ポイント。登山道はずっと沢沿いで、そのあと何度も渡渉を繰り返す。2,3日前にまとまった雨が降ったので増水しているようだ。なかなか飛び石が見つからない。靴を濡らすと厄介なので、慎重に行く。いくつか木製の橋が見られるが、いずれも沢の途中で途切れている。土石流で破壊されたようだ。たまに滝となっている勾配のある沢で、土石流の破壊力も大きいと思われる。沢沿いの登山道もなかなか急だ。要所要所に案内のマーキングが見られる。紙に印刷されたものに防水のフィルムをかぶせ、建築用ステープラーで木の幹に貼り付けられている。これも竹ノ内集落の取り組みと思われる。
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 右の上方にガードレールが見えた。先日自転車で駆け下りた林道床尾線だ。しばらく行くと登山道に分岐があり、右は「峰越林道へ」とある。先日は気づかなかったが、林道途中からも入山できるようだ。今は余裕がないが、できれば下山の時に寄ってみたい。
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 渡渉を繰り返しさらに進む。東床尾山へは、山頂への直登コースと西床尾山への縦走尾根の途中に登るコースの2つがある。登りは直登、下りは縦走尾根経由で周回しようと思うが、表示があるものの分岐そのものがわからず縦走尾根に向けて進んでしまった。もちろんGPSレシーバでミスコースにはすぐに気づくわけで、少し戻って沢の対岸の杉林の法面に直登コースを見つける。渡渉ポイントが荒れて分かりにくく、道なりに進んでしまったというわけか。
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 水際ではシングルトラックもあいまいになっているので、結局渡渉ポイントがどこかということがよくわからないまま、靴をぬらさぬよう慎重に対岸に渡り、法面のシングルトラックへとよじ登る。これまでに増しての急登の始まりである。法面の標高差は50mほどなので、10分足らずで尾根に乗り上げた。しかし、尾根も急な登りだ。ただしトラバースから解放され歩きやすくなる。黙々と登っていくのみだ。この山は全体的に斜面の勾配がきつい。
 東床尾山は2000年以来、と書いたが、実は2006年の2月にも試みていた。スキー登山である。2月初めに大雪が降っておなじみの大江山を堪能した後いくつかの新コースの開拓に挑んだ。東床尾山は斜面の勾配がきつく、直登はできず、トラバースしながら行こうとしたら杉林が濃くて、結局撤退した。山頂部北側の伐採斜面がゲレンデになる、と選んだ山だったが、そこに至るまでがあまりに厳しかった。登れたとしても、大部分は滑降もできなかっただろう。
 上方から話し声が聞こえてきた。男性3人組が下りてきた。おそらく林道床尾線の大カツラ入り口分岐に止められていたクルマの主たちだろう。挨拶を交わす。
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 急勾配の登山道は、歩幅を小さくしてゆっくり登っているのに、もGPSレシーバの標高値の増加ペースが速い。前方を見上げると木々の背景が青空。山頂はすぐそこだ。
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 14:42、山頂に到達。いやあ20年ぶりの大展望だ。出石川の谷が麓を回り込む北側の展望が特に良い。急勾配の山なので麓の集落まで俯瞰できる。東床尾山から南西に西床尾山、南東に鉄鋸山と地図上にほぼ正三角形を描く峰々を連ねた山塊である。が、北方の丹後半島の山から見る東床尾山はまるで独立峰のように見える。その丹後半島方面を今日は逆に眺める。ああ、天橋立が見えている。といっても籠神社がある北詰側、砂嘴の半分ほどしか見えていない。多くの人はあれが天橋立だと気づかないかもしれない。隣の郷路岳からの見え方とよく似ている。
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 少しずつ左に視線を振る。但東の田園地帯が広がる出石川の谷を隔てて磯砂山と高竜寺ヶ岳が並んでいる。その奥が丹後の国だ。霞で分かりにくかったが、依遅ヶ尾山が確認できた。特徴的な形、わが故郷の目印の山だ。
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 北側は出石川が注ぐ円山川の流れ。豊岡盆地、豊岡中心街が見える。その奥には来日岳。北西には神鍋高原が位置する。蘓武岳は逆光ではっきりわからない。目印のスキー場ゲレンデもあまりにもぼやけている。ただし、但馬ドームの白い屋根は確認できた。
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 そして西にはまだ雪を頂いた氷ノ山。まだ4月中旬、雪の多い年ならスキーをしたこともある時期だ。今年はさすがにもう無理だろう。三ノ丸を従え、どっしりとした大きな山塊だ。
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 南は山頂にアンテナを頂いた粟鹿山が目立つ。まあ、それしかよくわかっていないのだけれど。粟鹿山にも2006年2月にスキー登山をしている。アンテナ山なので、頂上まで車道があり自転車でもすでに登っていた。ただし、車道だと距離が長くなりスキーでの一度目は時間切れで撤退。何とか2度目で登頂した。ここも山頂部の伐採斜面を滑降できそうだと思っていたが、登頂したものの雪が悪く時間もなかったので、結局車道を上って降りただけだった。そのあと段ヶ峰と続き、当時の記録には朝来シリーズと書いている。
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 さて、東床尾山からの展望の話に戻る。最後に、真東の大江山連峰。ブッシュで分かりにくかったが、千丈ヶ嶽と鍋塚と大笠山が何とか確認できた。
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 一等三角点に腰かけてパンを食べたら、15時ちょうどに下山にかかる。山頂直下こそ急勾配だったが西床尾山に至る尾根はなだらか。朽ちて崩れかけた小屋を過ぎアップダウンを繰り返す。まで沢沿いコースへと降りる分岐にまで。谷へと降りる道は急勾配でジグザグのトラバース道。急な下りを避けて直登コースを上ってこちらを降りることにしたのだが、甲乙つけがたい急勾配だ。しかも、歩きにくいトラバース区間は縦走尾根経由のほうが長い。というより、縦走尾根の標高差はわずかだったから、下りのほとんどがトラバースの急下りだ。ゆっくりと時間をかけけて沢沿いの分岐に降り立つ。ここからは来た道を戻る。
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 林道床尾線への分岐に来た。厳しい下りにもう余計な労力を使いたくないのだが、GPSレシーバによれば林道はすぐそこなので行ってみる。実際すぐそこだった。登山道入り口を示す表示板があるが、かなり小さい。先日自転車で下ったときに気付かなかったのは仕方ない。もしかすると突然の鹿の出現に気を取られていた時なのかもしれない。
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 下りも渡渉は要注意。残りの行程が少ないとはいえ、靴をぬらしたくない。16:53、大カツラへ下山。なんと登りより30分以上時間がかかってしまった。歩きにくい下りだった。
 最後のダブルトラックの下りは自転車で快走。大カツラまで自転車で来てよかった。あっという間にクルマへと戻る。
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 帰り道、出石川沿いから東床尾山を見上げる。数時間前にあそこにいたのか。高いなぁ。
 4月中旬。13:10〜16:58

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