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2020/02/18

鳩の山に雪を!2020

 1996年以来ずっと雪の大江山連峰を滑っている。しかし、昨シーズンに続いてまたも深刻な雪不足。いや、昨シーズンは年末からずっと冬中途切れず営業していた神鍋高原のスキー場も、今シーズンは1月が終わっても天然雪では開業できないでいる状況。立春を過ぎてようやく雪をもたらす寒波が襲来。神鍋高原のスキー場もようやく営業を開始した。というわけで満を持して大江山連峰へ。
 2月9日、起きるとうっすらと屋根が白くなっていた。重い腰を上げ玄関を出たのが10時。車庫でごそごそしていたため、出発は10時半を過ぎた。山間部では、除雪車が出るほどではないがうっすらと雪が積もっている。昨日の冷たい雨も、山では雪だったようだ。家から40km、1時間ほどで大江山連峰の千丈ヶ原へ。いいぞ、ちゃんと雪が積もっている。路面も雪に覆われていてスタッドレスタイヤが機能している。
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 近年、ログカフェ「FLORESTA」ができたおかげで除雪区間が少し伸びた。冬は営業していないようだが。その限界点では家族連れが雪遊びをしているので、少し手前の路肩に通行の邪魔にならないように縦列駐車をする。先に止めてある2台のクルマにはそれぞれ怪しいステッカーが貼られている。他には三脚を立てて写真を撮っている人がいたり、オフロードバイクで雪道を登ってきた人がいたり。
 11:55、準備が整ったら鍋塚林道を歩き出す。雪遊びの家族連れは少し前に下山していった。奥にもう一台クルマが止まっていたクルマがちょうど下山していく。早々に下山してきたということだろうか。
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 鍋塚林道にはスノーシューのトレースがあり、いい道ができている。複数のスノーシューが歩いた平らなトレースだ。登り方向のみなのでまだ山にいるようだ。トレースがなければ、足首より少し深いくらいのラッセルだ。スノーシュー以外にスキーのトレース。こちらは下りのみ。千丈ヶ嶽から周回してきたのかも知れない。
 今日はちらちらと雪が舞う時間もあるが、日が差すこともあり、風は弱くまずまず穏やかな空模様。気温は低く、昨日の雪の鮮度は保持されている。いい日になった。
 鍋塚林道には2,3ヶ所、ショートカットできるヘアピンカーブがある。スキーのトレースは積極的にショートカットを行っていて、スノーシューもそのトレースを追うようにショートカットしている。要するに両者のトレースが重なっているので、スキーが先だということだ。スキーが後なら、わざわざスノーシューのトレースをたどって滑降することはない。
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 しかし、こちらはショートカットしないでそのまま林道を歩く。理由はその方が楽だから。林道にもまだ1人分のスノーシュートレースがついている。さらに、ステップソールのスキー板にシールを貼らずに歩いている。ショートカットすると林道よりも急勾配となるのでシールを貼った方がいい。でも、林道の勾配はステップソールにちょうどいい。シールよりも軽快だ。もちろん、下りならショートカットするけどね。
 大きな2つのショートカット可能なカーブを越え、最後のヘアピンは小さめのショートカット区間。その先、林道にトレースはない。これまでショートカットせずに林道を歩いていたトレースの主は、ここではショートカットをしたのか、それとも心が折れて引き返したか。やはり、下りも歩かねばならないスノーシューは、折れない心を維持するのが大変だ。
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 歩き出して70分、13:07に大江山連峰の主稜線に到着。小屋があるのだが、その前に2組のスノーシューが見える。なんとなく、千丈ヶ原の縦列駐車の2台の主だと直感する。中に入ると男性2人組が出発準備中。やはり、例の2台のクルマの主で、インターネット等で何度か活動の様子を拝見している方々だった。今日は鳩ヶ峰までのピストン。登頂を終え、この後林道を下山するとのこと。彼らが出発した後、私も食事。そのあと入れ替わりに小屋に入ってきたのはワカンの男女2人組。やはり、近隣からのリピーターだそうだ。満を持してこの日にやってきたのは、みな同じ。その男女2人組は、ここまで林道ではなく、ノートラックの登山道をラッセルしてきたのだそうだ。スタート地点は千丈ヶ原より下の大江山グリーンロッジで、私がまだ家にいた10時過ぎから歩き始めていたとのこと。もうここで引き返すという。
 彼らに別れを告げて小屋を出る。縦走路で鳩ヶ峰へ登る。稜線ということで、それまでは見えなかった西側の景色が開ける。足元の加悦谷の田んぼは茶色。与謝峠への登りの途中から白い雪景色となっている。
 スノーシューなどのトレースがあるが、当然ながら林道よりも勾配が増す。縦走登山道、つまり先行トレースに沿って歩いていたら板がずり下がって転倒。ステップソールの許容勾配を越えた、登山道の幅いっぱいを使って板をフォールラインに対し斜めにしたり、登山道を外して蛇行したりせねばならない。しかし、登山道は溝のようになっていてしかも幅が狭い。板を斜めにすることができず溝から脱出を図るも、法面は柔らかい新雪でこれまた難儀する。シールを使えば直と可能な勾配である。なぜシールを使わないかというとその先に少し下りがあるから。ほんの少しだけど気持ちよく滑りたい。
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 小ピークを越えると鳩ヶ峰への登り、やはりまたステップソールで苦戦する。もうここまで来たら鳩ヶ峰の頂はすぐそこ。シールを貼るのが面倒くさい。でも面倒でも貼った方が楽なような気もする。シーズン初めということでシールのチェックでもしようかとザックに入れてきたシールを結局使わなかった。
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 というわけで鳩ヶ峰の頂に立つ。大江山連峰の主峰、千丈ヶ嶽がどっしりと構えている。まだ枝に雪を載せているブナ林が白い。スノーシューのにぎやかなトレースはここまで。千丈ヶ嶽方面へ延びているのは孤独なスキーのトレース。いいなぁ。ブナの樹林帯である千丈ヶ嶽の北斜面は、大江山連峰で最も雪質がいい。今日など最高の条件だったに違いない。そこを独り占めしてきたなんて、なんて贅沢なんだろう。
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 さて、一通り展望を楽しんでおく。北方向は磯砂山、依遅ヶ尾山、金剛童子山などわが生活圏のシンボル。東は丹後若狭国境の青葉山くらいまで。若狭や越前、そして近江の山はかすんでいる。南は三岳山。西の神鍋高原のスキーゲレンデはかすんで見えない。
 さあ滑ろう。千丈ヶ嶽に次いで雪質がいい鳩ヶ峰北斜面もいい感じだったが、そちらではそのあと林道を下ることになる。要するにピストンコースというわけだ。ピストンでは芸がない。林道はつまらない。いくつかショートカットするにしてもせいぜいごまかし程度の楽しみだ。今日は思い切って鳩ヶ峰東斜面を滑ろう。ある程度の積雪量がないと滑れない東斜面を最後に滑ったのは、3年前のこと。去年も一昨年もこの場に立ちながら北斜面に逃げてしまった。今日は登りで板がずり下がって何度もひっくり返り、立ち上がるのに苦労した。思いのほか雪が深かったのだ。そして東斜面が滑れるのではないか、そう感じた。
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 意を決して東斜面へ。まずは小さな杉の木の疎林。岩や倒木の凹凸が雪面に現れているが、柔らかい雪でコーティングされた層は厚く、板がひっかることはない。もちろん慎重にゆっくり滑る。去年よりも雪が多いのかどうかはわからない。自分がこちらに滑り込む決断をしたどうかの違いだ。雪質はまずまず。しかしブッシュにつかまってしまった。細い木のジャングルだ。もちろんこれまでも多少の藪を越えていたのだが、なぜか今日は密度の濃いところに入り込んでしまった。雪が少ないせいか。
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 これまでは杉の疎林をしばらく下り、雑木が加わりすこし濃くなった藪を越え植林に入っていた。植林は下草が駆られている。それを目指して背の高い杉が立っている方に向かうが、藪の中で身動きが取れない。こっちかと思いながら進んだら、目の前に谷が開けていた。鳩ヶ峰東斜面はその先尾根を東に伸ばす、その尾根に乗らなくてはならない、植林も尾根の上だ、というわけで、方向転換してまた藪との格闘。頼みの綱のGPSレシーバに搭載されている地図は太陽光の下では等高線が薄くて地形が読み取れない。地理院地図を切り出してインストールしておくべきだった。そうなのだ、これまでは東斜面から東尾根へと向かって滑っていけば藪に苦労することがなかった。2年前、それまで使っていたGPSレシーバが故障したことで更新した。付いていた地図データに少し問題があった。何度も訪れている山なので油断していた。
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 右往左往を経て、どうにか植林帯へ。杉林であるが細かいブッシュがないということはなんと快適なんだろう。しかも今日は雪質もいい。まだ枝の上に雪が乗っかっているのだ。この雪が落ちると、せっかくのふわふわの新雪が中途半端なっ節となり劣化してしまう。いつもここは雪質に苦しめられるのだ。今日は快適にその下をトラバースしている林道に降り立つ。
 林道を越え、さらに東尾根を下る。小ピークを越えると尾根は細くなっていき、進行方向左、北斜面を斜滑降して進んでいく。背後には鳩ヶ峰が遠ざかっていくのが見える。この辺りも雪質がいい。過去最高と言えるのではないか。左下に鍋塚林道が見える。今は誰も歩いていないがトレースがにぎやかだ。登りで林道を歩いているときには、東尾根は雪が薄くて滑るのは無理かと思っていたが、何とか大丈夫だった。雪がまだふわふわの状態だからだろう。鮮度が落ちへたってしまうと、雪の下の岩谷切株や倒木に引っかかるかもしれない。
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 最後は植林の斜面を経て鍋塚林道へ降り立つ。いつも雪質に苦しめられるところなのに、今日は最後まで雪質に恵まれた。
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 そこから400〜500mで鍋塚林道は終わり。林道の起点である分岐には、軽トラックが止まり、荷台から雪面にスロープを下ろしている。スノーモビルか。トレーは鍋塚林道ではなく、鬼嶽稲荷神社の方へ向かっているようだ。
 板を担いで歩くこと200mほど。クルマに戻った。小屋で話をした人たちのクルマはもうない。少しクルマを下山方向に走らせたところで、鳩ヶ峰を振り返る。カメラでズームして山頂直下に付けた自分のシュプールを撮影。
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 3年ぶりの鳩ヶ峰東斜面・東尾根は、雪質に恵まれ楽しかった。ブッシュに苦しめられたことはまあいい経験だ。雪が積もるかどうか危ぶまれたが、大江山連峰を滑るようになって25回目の冬も、無事に終わった。
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 うっすら雪が積もった旧大江山スキー場のゲレンデには、いくつかシュプールがついていた。
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 帰宅したら、休日の定例コースを自転車で一回り。平野部にはまったく雪がない。

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