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2019/11/08

関東甲信越遠征「ランドナーの秋、パスハンティングの秋」2019(2)山中湖山伏峠道志みち道坂峠

■山中湖から山伏峠を越え道志みち
 駐車場から南へ3km余りでJR中央本線の勝沼ぶどう郷駅へ。輪行袋にランドナーを収める。また、逆にここで輪行袋から自転車を出して走り出すサイクリストが2名。それぞれソロだ。
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 通勤通学時間帯を過ぎ、駅は閑散としている。明け方は冷え込んだが、すっかりポカポカ小春日和だ。9時半ごろの東京方面の普通列車に乗車。車内は空いている。大月で富士急に乗り換え。こちらはロングシートのみの車両で座席はほぼ埋まっている。輪行袋があるのでドア付近に立って過ごす。外国人が多い。
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 11時ごろ、富士山駅で下車。駅前でランドナーを組み立てる。遠くには富士急ハイランドの観覧車などが見える。ここは富士吉田市の中心街。今は富士山駅だが、旧駅名は富士吉田駅。11:25スタート。標高800m。狭い道をクルマが行きかう。自転車を追い越してすぐ左折。最近はこういう運転をするクルマは少なくなったのだが。巻き込み事故の危険よりも、自分が先に出ることが優先の運転姿勢にクルマへの依存度の高さを感じる。まあ、こちらは事故を起こさないことの方が優先順位が上だ。絶対に無事に帰るのだ。
 お金をおろしておきたい。交番の前の花壇の手入れをしている女性に道を訊き郵便局へ。お金をおろして外に出ると、通りの突き当りに富士山がドーンと見える。中腹から上が白くなった、いかにも富士山らしい姿だ。
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 狭い通りを抜けて、国道139号線へ。中央分離帯に分けられた片側二車線の広い通りの両側には、おなじみの店が立ち並ぶどこかで見たような景色。でも、それを見下ろす大きな富士山はここだけの風景。しかしクルマが多い。
 すぐに丁字路に突き当たり左折。今度は国道138号線だそうだ。片側一車線となりやはりクルマが列をなしている。登り基調を行くと、道路に向かい合わせに「ふじさんミュージアム」と「富士山レーダードーム館」がある。進行方向右側、反対車線側にあるのがレーダードーム館。かつて山頂の測候所にあったレーダードームが移築されている。ちょうど富士山が見えているので、今は離れ離れだがかつては一緒だった山頂とドームの2ショットを撮影しておく。
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 吉田うどんでも食べようかと思っていたが、店がみつからないまま富士吉田の街を抜けつつある(実は気付かずに店の前を通り過ぎていた)。レーダードーム館のすぐ先にかやぶき屋根の建物に「ほうとう」という看板が見える。ならば、ほうとうを食べよう。店先には、自転車スタンドもあった。店内の気温は低め。座席にはひざ掛けが用意されている。はじめは私一人だったが、ほうとうを注文して待っていると、3組の客が立て続けにやってきてにぎやかになった。鉄なべで出てきたほうとうには野菜がたっぷり入っていて、うれしい。旅先では野菜が不足しがちなのだ。
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 道は林間に入る。依然クルマが多く、早く山中湖に着いて欲しい。東富士五湖道路の山中湖I.C.を過ぎるともう山中湖は近い。
 13:00、山中湖。標高990m。国道をそれて山中湖の北岸へ。南岸の国道と比べ、北岸には静かな県道。実際に走るのは湖を一周する自転車道だが、やはり並行する車道も静かなほうがいい。そして、北岸からは湖越しに富士山を見られるのもいい。抜けるような青空と半分白い富士山。紅葉もいい感じだ。道は平坦でクルマとは隔離されて快適。観光客が歩いていることもあるが、自転車道は十分に広い。ところどころにある駐車場の近くは歩行者が多めで少し注意が必要。なんと、ビニールシートならぬ炬燵の敷布団のようなものを敷いて、まるでリビングルームにいるようにくつろいでいる人もいる。しかも自転車道の幅の半分を占拠している。なかなか図太い神経だ。
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 東西に長い山中湖を西から東へ。そして、湖の東端から国道413号線へ。「道志みち」の始まりだ。そして、山伏峠への登りも始まる。道路情報の電光掲示板に「国道413号線は台風19号の被害により通行止め。神奈川県には抜けられません」。さらにその足元には同じことを告げる看板が置かれている。当然、国道413号線が神奈川県内で通行止めであることは事前調査でわかっている。さらに枝道の県道も通行止めということも。しかしながら山梨・神奈川県境の手前から相模湖方面、つまり国道20号線へと抜ける道には通行止めという情報はなかったはず。それを通るつもりで来ているのだ。が、この通行止めのアピールは不安を感じさせるものだ。前述の抜け道は、道幅が狭くクルマの通行は困難(不可能ではないが)ということか。かなり引っかかるものを感じながら、山伏峠への登りをこなす。
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 抜け道には、国道や県道の表示がなかった。つまり、道志村の村道ということだろう。ということは、情報がないだけで実際には通れないのではないか。情報がないというか、国道や県道と同列に表示されていないということかもしれない。周辺の他の道がことごとく通行止めなのに、細い村道だけが通行できるということは考えにくい。要するに、この先「袋小路で進退窮まる」ことが濃厚だ。もちろん引き返せばいいのだが、山伏峠への登り返しとなる。道志村側は、山中湖あるいは富士吉田よりも標高が低いから、登り返しはきつい。
 もうすぐ山伏峠に到着だ。どうしよう。あ、峠のトンネルだ。とりあえず止まって作戦を考えよう。14:05、標高1115m。しかし、考えたところで結論が出るものでもない。クルマの通行、さほど多くないが皆無ではない。道志村に向けて自動二輪も結構な台数が通過していく。通り抜けられるんではないか、という期待が膨らむが、エンジン付きの乗り物なら登り返しもさほど苦ではない。ダメでもともと、あるいは初めから引き返すつもりということもありうる。
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 峠で引き返せば楽だが、それでは道志みちを走ったことにならない。富士山を眺めながらの山中湖畔は素晴らしかったが、やはりそれだけでは不完全燃焼だ。ところで、今いる場所は「山伏峠」というバス停で、先ほどバスが通った。もちろんと言っては失礼だが、乗客は非常に少なかった。ということは、登り返しにあまりに時間がかかるようなら、バス輪行も考えられる。
 結果的に道志村に下ることにした。そちらで道路が通行できるか聞いてみよう。道の駅まで下れば確かな情報が得られそうだが、できればあまり下りたくない。
 何の施設もない林間をどんどん下っていく。下りなのに心に苦痛を感じてしまう。かなり下ったところで、キャンプ場の施設が現れた。ここで聞いてみよう。受付で声をかけると、優しそうなお母さんが出てきてくれた。
 「国道413号線が通行止めとのことですが…」「今日から通れるようになったよ。片側通行で。朝9時から」「えっ!」
 なんとこんなことがあるのか。小躍りしたいくらい嬉しい。お母さんにお礼を告げて、再び村の中心に向けて下る。
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 日が傾き始めた山間部のひんやりした風にあたり、喜びで上昇した体温が冷めていくにつれ、頭も冷やされる。本当に通行できるのかどうか不安になってくる。一番の不安のもとは、あの通行止めの表示だ。山伏峠の山中湖側の麓の通行止めの表示は、地元の人の生活を第一に考えての渋滞防止・交通量抑制のためのものというより、本気で訴えるものとみられた。とりあえずこの先の道の駅まで行ってそこで聞き取り調査をしよう。
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 鮮やかに色づいた木々に囲まれた道の駅「どうし」は、にぎわっていた。14:30、標高735m。クルマも自動二輪もたくさん止まっている。道志村の案内所には誰もいない。売店のお兄さんに聞いてみようと思うが、地元の野菜などを求める客の会計に追われていて声をかけるのがはばかられる。しばらく、施設の中を見て回る。東京オリンピックの自転車ロードレースのコースがこの道志みち。持ち帰り自由の地図を頂戴する。
 ようやく客が途切れたので、売店のお兄さんに声をかける。国道は不通のままだがその迂回路が開通した、ということだった。「この先の交差点左折すると迂回路です。直進は通行止めと表示されているのでわかります。国道20号線で相模湖の方を通ってかなり回り道ですけど」とのこと。ここまで具体的なら間違いない。山伏峠までの登り返しも、バス輪行もなくなった。ただし、お兄さんの説明に出てきた細かい地名がわからず、詳細は不明。若干の不安は残る。当初予定していた村道は、もういい。どうせ通れないだろう。確実な道を選ぶ。
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 とりあえず再スタート。やっと道志川の流れと秋の里の風景を楽しむ余裕ができた。キャンプ場が多い。それだけ需要があるということか。少し下ったところで交差点。14:55、標高685m。予想より早い。お兄さんの説明通り、その場の案内に従って左折。いきなり山に向かってのぼりが始まる。やっぱり山越えか。その道の向かう方向はそれまでの進行方向から斜め後方。地図で確認すると、都留に向かっている。なるほど、神奈川県へは通り抜けられません、とはこういうことか。都留に抜け大月から国道20号線に乗って相模湖を経由して都心部へ向かうというわけだ。キャンプ場のお母さんの言うことも、道の駅のお兄さんの言うことも、言葉足らずな部分はあっても間違ってはいなかった(大勢への影響はないが強いて言うなら「片側通行」はなかった)。
 杉林の中の道を上っていく。なかなかきつい。センターラインが引かれた県道24号線。クルマはそこそこ通るが、多くはボディに企業名を表示したビジネスカー。自動二輪は2台追い越して行っただけ。観光客はこの道には来ていないようだ。登りで汗が出る。山伏峠からの下りで着込んだ装備を脱ぎたいが、なかなかタイミングがつかめない。結局標高1000mを少し超えたところで、峠のトンネルに到達。15:40、標高1030m。道坂峠の道坂トンネル。山伏峠と100mしか変わらなかった。下りのための厚着のままでここまで来てしまい、結構汗をかいた。
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 トンネルを抜け都留へと下る。なかなか長い下りだ。周囲の山は針葉樹林だが黄葉している。カラマツということか。林の開けた斜面ではススキの穂が西日に輝いている。「金色(こんじき)の野」だ。やがて、県道は菅野川に沿うようになり、集落が次々に現れる。集落の中も含め、菅野川は白く勢いよく流れている。勾配があるということだ。
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 かなり下って、谷が広がり街らしくなった。川の合流点手前で尾根、つまりトンネルで小さな峠を越え都留市の中心部へ。国道139号線に突き当たった。富士急の駅を探さねば。と思ったが、すぐに「←谷村町駅」の標識。16:10、標高500m。
 道志みち完走は果たせなかったが、途中撤退せずどうにか形になった。迂回路もなかなか良かった。11:20~16;20、54.0㎞。

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