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2019/05/14

Slide and Ride 扇ノ山(滑り納め大ヅッコ)

 ゴールデンウィークが終わり、日差しは強まり気温も上がってきた。冬の降雪は少なかったが、3月4月は何度も寒の戻りがあり、特に4月の平均気温は昨年より2度も低かった。これにより雪が遅くまで溶け残った山は、思いのほか長い残雪シーズンとなった。
 今シーズンも滑り納めは扇ノ山だ。もう登山口までクルマで入ることができ、車道歩きしなくてもよくなっているようだ。さらに、登山道にも雪はほとんどないだろう。まとまった残雪は大ヅッコの北斜面だけだと思われる。その北斜面の雪はどのくらい残っているか。
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 2年ぶりに兵庫県新温泉町の上山高原からのアプローチ。ブナもすっかり緑の葉をつけている。高原には、散策や山菜取りの人の姿がほんの少し。さらに車道を進んでいく。ショウブ池のあたりから大ヅッコと扇ノ山山頂が見える。多少残雪もみられるがブナの緑の葉に隠れてどのくらい雪が残っているかよくわからない。上山高原避難小屋から2km余りで小ヅッコ登山口。1台のクルマが止まっている。さらに1km弱進み、鳥取県との境を越えて「水とのふれあい広場」へ。6台ほどのクルマが止まっている。ここへ駐車。MTBとスキーの準備。その最中、クルマがやってきて水を汲んだり、食事をし始めたり。
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 河合谷登山口が近いのだが、クルマで来た道を引き返し小ヅッコ登山口へと自転車で移動。そしてそちらから入山。
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 すぐに人が下山してきた。単独の男性。大きな捕虫網を持っている。彼と入れ替わるようにMTBを押してやや急な坂を上る。並木道のようなブナ林を少し進むと、小ヅッコ避難小屋。さらに登山道を行く。木の根っこや段差などがしばらく続くが、だんだん登山道がフラットになってくる。そしてしばし乗車。扇ノ山から大ヅッコを経て北に延びる稜線はなだらかで、その上につけられた登山道はMTB向き。登りでもいくらか乗車できる。
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 乗車したり押したりしながら進むと、西からの河合谷登山口の分岐。登山道はブナ林の中だがすぐ西側はダイコンなどの畑となっていて、緑の葉の向こうは開けて明るい。
 小ヅッコと河合谷の登山道分岐点あたりまでは少し勾配があるが、さらに行くと登り勾配はほとんどないといっていいくらいの道となる。乗車率が上がる。これで木の根っこがなければずっと乗っていけるのだが。全くといっていいほど雪は見られず、さらにぬかるみも少ない。ゴールデンウィーク後半からほとんど雨は降らず、高温低湿の日が続いたので、雪解け水を含んだ土壌も乾いてきている。MTBにはいいが、スキーがどれだけできるか心配になってくる。
 何組かの下山パーティとすれ違う。まずはMTBに気付き、少し遅れてスキーに驚いている。そして、「滑れるかなぁ」と心配してくれる。雪の量などこの先の状態について、アドバイスのようなことをしてくれる人もいるが、はっきり言ってほとんど参考にはならない。なぜなら、その人はやったことがないことだから。自分がその場で判断するだけのことだ。
 登山口から小一時間、登り勾配がややきつくなり、登山道に水の流れが見られてきた。いよいよお目当ての斜面へ到着だ。
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 うっそうとしたブナ林に広がる雪原。ただし、広さは小学校の運動場かそれよりやや狭いくらいで、先月来た時には雪に埋もれていた細かい木が顔を出し、ツリーホールは大きく成長し、ブナの芽を包んでいた殻が雪面に散らばっている。とても快適に滑れる状態ではないが、もちろん快適さなど求めていない。雪のシーズンの終わりを感じられればいい。
 雪原斜面の下部にMTBを置いて、スキー板を下ろしてブーツに装着。斜面を登る。ステップソールで軽快に上れる緩斜面だ。雪原の最上部でザックを下ろす。シールもビーコンもツェルトも持たない代わりに、持ってきた荷物を出す。水とのふれあい広場で汲んできた水をコッフェルに移し、湯を沸かす。そしてラーメンをゆでる。
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 3人組が降りてきた。男性2人と女性1人の、「ドリカム」あるいは「いきものがかり」パーティ。私のスキー板を見て「滑れそうですか」と声をかけてくる。雪さえあれば、後は滑れるように滑るのみ。スキーだけでは不完全燃焼に終るかもしれないと想定し、別のお楽しみとしてMTBも用意しているのだ。とはいえ、そんなことを説明するのは面倒だし、わかってもらええるとも思えないので、「はい、滑りますよ」とだけ答える。彼らはもう少ししたらMTBに気付き、変わった人がいるもんだ、と思うことだろう。
 ラーメンを食べたら滑走の準備。滑り降りるのに2分もかからないだろう。木とツリーホールを避け、ブナの芽の殻で滑りの悪い雪面を下る。短い斜面で何度も尻餅をつく。楽しむためというより、ただ下山するための滑走。先週の加賀白山の滑降の終盤、中飯場の上部辺りのような状況だ。1本滑れば十分。もう登り返す気持ちは湧き上がらない。もちろん、山頂を目指す必要もない。
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 さあ、今度はMTBで下ろう。登りではスキー板をMTBに積載、つまりベルトでフレームにくくりつけてきたが、下山は板を背負うことにする。理由は2点。背負う荷物が重くなってもペダルを漕がなくてもいいので体の負担は少ないだろう、ということと、荷物のがたつきが気になるから。
 しかし、板をつけたザックを背負っての乗車はかなり難儀した。まず、重心が高くなって不安定である上に、重い荷物のため姿勢の自由が利かず体を後方に引くなどのポジションの調整がしにくい。バランスを崩せばリカバリーもできず、板を背負って転倒すれば怪我をしそうだ。
 結局、勾配があるうちは全く乗れなかった。勾配が落ち着いてからなら何とかなると思ったが、ちょっとした木の根を越せずいつ前転するかわからない恐怖に襲われまともに乗車できない。
 ザックから板を外し、自転車にくくりつける。この方がよかった。板のトップを自転車のダウンチューブに、板のビンディングの少しトップよりを自転車のサドル下にくくりつける。板のビンディング部分からテールにかけては後方に突き出している。これにより、重心が後方に位置して後輪が浮き上がりにくい。前転しにくくて下りでは好都合だ。
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 これで乗車率は上がったが、やはり板のがたつきが気になる。あまりにもガタガタという音がうるさいので振り返ってみると、サドルの下に固定しているベルトがなくなっている。このベルトには、トゥストラップを利用している。現在のようにビンディングペダルが普及する前、ペダルに足を固定するトゥクリップとあわせて使うベルトのことだ。きつく締め付けて、しっかりと固定できるので、緩んで抜けてしまったとは考えにくい。おそらく切れてしまったのだろう。これまではほとんどが舗装路、たまにダートの道でスキー板を積んで走ったことがあるが、やはりシングルトラックは過酷だったようだ。段差を降りる衝撃がきつかったと思われる。
 進行方向左手は、ブナの新緑の向こうが明るく開けている。つまり大根畑が広がっている。そちらの農道なら板を積んだ自転車でも快適に下れるが、藪を越えるのが大変なのだ。雪が積もっていれば比較的簡単に行き来できるのに。
 とにかく、ストラップを回収に行こう。自転車を置いて登山道を戻る。500mくらい戻ったところで、ストラップを発見。やはり留め金の根元で千切れていた。自転車に戻り、ベルトの両端をまとめて留め金に挟む形で固定。これで下ってみる。
 小ヅッコ登山口と河合谷登山口の分岐に到着。今度は河合谷登山口へ。しばらく行くとまたガタガタ音が大きくなってきた。ストラップが消えていた。回収。もう登山口はすぐそこなので、乗車せずに押して行く。最後は木段の下り。これを担ぎ上げるのが大変なので、往路は小ヅッコ登山口から入山した。
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 木段からアスファルトに降り立つ。舗装路にでれば、自転車が威力を発揮する。が、クルマを止めて水とのふれあい広場までは300m程しかない。私のクルマ1台だけが残っていた。
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 スキーをするには雪解けが進み、MTBにはスキーが重荷となって、どちらも快適とはいえなかった。MTBを使ったにもかかわらず、登りより下りの方が時間がかかってしまった。それでも、状況に合わせていろいろな道具を工夫してみるのは楽しい。サドル下にスキー板を固定するのに、今度は自転車のタイヤチューブをを使ってみよう。これならスキー板程度の負荷で切れることはないし、弾力があるのでがたつきも押さえられるのではないか。だけど、短い行程、標高差も200mほどしかなかったのに、なんだか疲れた。腹筋や背筋など体幹が疲れている。
 これで、今シーズンのスキーは、全日程終了だ。

 5月上旬

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