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2017/11/15

東信濃遠征「パスハンティングの秋、ランドナーの秋」2017(6:信州峠・木賊峠)

■信州峠・木賊峠を越え富士を愛でる
 標高1300mの朝は寒い。上半身に合羽を着て、フリースの手袋を着けて東へ走り出す。川上村へは下り基調のはずなのに、ペダルが重い。休養は取れたはず。寒さのせいだろうか。
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 並走する小海線の線路の上を、2両編成のハイブリッド車が追い越していった。背後の八ヶ岳連峰はいつしか雲に隠れてしまった。でも今日は晴れ予報。そのうちその雄大な姿を見せてくれることだろう。
 川上村の中心部に入る前に、西から南へと進路をかえる。急な登りが脚に応える。
 しばらくすると、平坦地となりレタスなどの野菜畑が広がる。道は一直線。行楽のクルマ、自動二輪、そして車輪が身の丈ほどもあるお化けトラクターが行き交う。今日は、野辺山から3つの峠を越えて甲府盆地に降り立つコース。去年の大弛峠の時と同様、甲府盆地からはJR中央本線・小海線で野辺山に戻るパターン。自転車だけでなく高原列車も楽しめる盛りだくさんの行程だ。
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 畑の中の直線は正面の奥で反り返り、上へと向かう。本日の先鋒、山梨との県境の信州峠への登りだ。まあ、すでに畑の手前から登りは始まっていたんだけどね。
 晩秋の日差しが降り注ぎ、ようやく手袋を指切りグローブに換え、合羽を脱ぐ。峡の3つの中で一番標高差が小さい250mに苦労しながら、信州峠に到着。標高は1450m。ごつごつした岩山、瑞牆山が迎えてくれた。峠にはクルマが10台ほど止まっている。瑞牆山とは反対側の横尾山への登山口のようだ。飯盛山への縦走し、朝食前に訪れた平沢峠に降り立つこともできるようだ。
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 峠からは南に見える山々の稜線の上に少しだけ頭を突き出す富士山が見える可能性があるが、ブッシュの関係で瑞牆山は山梨側に少し下った方が良く見えるので、峠はほぼ素通り。まあ、逆光気味だからどうせ確認できなかっただろう。
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 瑞牆山を見ながら小休止して、合羽を羽織って下る。紅葉のトンネルだ。下りきったところは、黒森集落。1180m。瑞牆山に抱かれた山間の盆地にある山村だ。
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 清らかな塩川にかかる橋で合羽を脱ぐ。塩川は、やがて富士川として駿河湾に注ぐ。信州峠は中央分水界で、日本海側の千曲川(信濃川)水系から太平洋側へと越えたことになる。振り返れば、甲斐駒ヶ岳が顔を出していた。
 さあ中堅、瑞牆山荘への登りが始まった。もちろん瑞牆山荘とは峠の名ではなく、峠に立つ山小屋の名称だ。なぜか、この峠の名前が見当たらない。
 紅葉の中を黙々と登る。体が暖まってきたせいか、信州峠のときよりも苦しくない。紅葉の隙間からときおり瑞牆山が覗く。
 ピークまでもう少しのところで、太ももの内側の筋肉がつるようなそぶりを見せたので、小休止。が、つったわけではなく、一昨日つった箇所が筋肉痛を起こしているようだった。
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 標高1520mの瑞牆山荘へ到着。信州峠よりも楽だった。展望はない。ここは、瑞牆山への主たる登山口であり、金峰山の登山口でもあり、周囲にはたくさんのクルマが止まっている。また、10台ほど自転車も止まっている。
 さあ、合羽を着て下ろう。自転車が登ってきた。塩川ダムから紅葉を見に登ってきたそうだ。山梨県側にはたくさんの道が交錯しているので、色々なコース取りで楽しめるようだ。
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 さらに下ると建物があり、人で賑わっている。金山平だ。男女2人組のサイクリストとすれ違う。
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 標高1250mまで下ると、そこは木賊峠と増冨ラジウム鉱泉との分岐。木賊峠方面は、通行止の案内が出ているが、それは事前調査済み。紅葉を楽しみながら合羽を脱ぐ。
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 そして、本日のラスボス、木賊峠へ挑む。通行止めの看板のお陰かクルマはぐっと減る。ラスボスだけあって、一番高い1700mまで登らないといけないが、これが最後の峠だと思うと気分は軽い。何も考えずにただペダルを回す。相変わらず赤や黄色の鮮やかな景色。そしてその向こうの青空。日陰の路面には氷がはっていたが、解けかけているようで踏めば割れる。
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 勾配が緩んだところが木賊平。峠まであともう少しだ。
 そして木賊峠へ。標高1700m。増富鉱泉への分岐から本日一番のまとまった登りだが、やはり朝一番の信州峠が一番きつかったという印象だ。まあ、標高差1000mあまりのひとつの峠として捉えれば、朝の登り始めはなかなか本調子が出なかったが、登るにつれて体が暖まり調子が上がっていく、ということなのかもしれない。
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 その木賊峠は三叉路、つまりY字路になっている。右に少し行くと展望所。さあ着ました、巨大な円錐を横から眺めた三角形。富士山だ。ラスボスを撃破して得られるボーナスのごとく、絶景のご褒美だ。残念なのは、少し前に積もった雪はすっかり解けて一面黒い姿であることと、逆光であること。それでも全貌が見えているのは大当たり。これが見えるかどうかで、木賊峠の値打ちは大違いだ。ベンチに腰掛け、富士を愛でながらパンを食べる。
 展望所の先、長窪峠、観音峠を経て甲斐市街へと下る。峠が2つというが、実際にはほとんど下りっぱなしらしい。ただし、長窪峠の先、観音峠までの林道観音峠大野山線が、1年以上前からずっと通行止となっている。これが、増富への分岐にあった案内板の内容だ。ただし、遠回りにもならず、上り返しもなく迂回できるコースが2つ。一つは、長窪峠の先の通行止区間の手前で小森川林道に右折し塩川沿いに出るコース。もう一つは、峠の分岐を左にとり黒平から野猿谷林道を経由して、荒川ダム、昇仙峡と辿るコース。後者が第一候補なのだが、先月野猿谷林道が通行止になっていた時期があり、前者のコースを捻出していたのだ。本日のコースは入念にシミュレートしていたのに、一昨日の春日渓谷の道がノーマークだったことは、自分でも間抜けとしか言いようがない。
 第一候補の野猿谷林道を目指すことにして、分岐に戻る。そして、富士山の眺めに続くもうひとつのご褒美、標高差1400mの長い長くダウンヒルを開始。
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 すぐに左側、北東方向の展望が開けた。頂上に岩塊を冠した金峰山がドカーンと見える。その後はひたすら鮮やかな赤や黄色のトンネルの中を下る。
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 標高1100mを切ったあたりに、小さな集落があった。黒平(くろべら)だ。木賊峠からはすでに標高差600m下っているが、それでも山深く高所にある集落だ。これからの季節は特に厳しいだろう。あるいは冬は麓で暮らすのか。
 集落から小さな登り返しを越えて行くと分岐があった。道なりに進むと公園のような施設。マウントピア黒平。キャンプ場やコテージがあるほか、黒富士という山の登山口にもなっている。ただし、このまま進むと御岳林道。昇仙峡に通じているのだが、200m程の登りを越えないといけない。
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 分岐に引き返し、野猿谷林道へ。こちらはその名の通り渓谷沿いのコース。山側から流れてくる沢の水が路面にあふれているところが何箇所もあり、少し前の通行止の名残のようだ。
 小さなトンネルを越えると、川の流れがよどんでいる。荒川ダム湖まで来たようだ。さらには、散策する軽装の人々。ダム湖の向こうには昇仙峡のロープウェイが見える。どうやら紅葉の時期の晴れた連休で、かなりの行楽客で賑わっているようだ。ダムの周辺にも駐車場があり、そこから散策しているようだ。
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 昇仙峡ロープウェイ乗り場付近は、相当な人出。大観光地と化している。一気にクルマが増え、ストレスを感じるが、やはり西日本と違って運転は紳士的。ちゃんと対向車が通り過ぎるまで待って追い越してくれる。
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 進行方向右手の谷にそってそびえる岩山。渓谷美を楽しみたいのだが、クルマが多い。そのうち進んでいる道が渓谷から離れ、緩やかに登り始めてしまった。いかん、道なりでなく右折しなければならなかった。クルマに追いたてられて通り過ぎてしまった。気付いた時には結構進んでいる。予定では、この荒川沿いに下り竜王駅でゴールするつもりだったが、このまま行くと甲府だ。のぼりはすぐ先の和田峠までで、そう大したものではない。
 いいや、このまま行くか。諦めて進む。が、すぐ先に右に分岐する道があった。これで荒川沿いに戻る。やっぱりできるだけ市街地を走りたくない。そして、輪行袋を担いで駅の中をあまり歩きたくない。小さな街、小さな駅を目指したい。
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 分岐から急激に下って荒川沿いへ戻ると、そこが昇仙峡の入り口。ずっと川沿いを来ていればもっと渓谷美を楽しめたのに。なにせ、甲府方面に行く道よりもかなりクルマが少ないのだ。
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 やがて市街地の向こうに富士山が見えてきた。桜橋を渡り甲府市から甲斐市敷島町へ。そこから市街地走行だが、竜王駅まであっという間。15時前に竜王駅着。

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コメント

 富士山が見えると元気が出るだろうなあ。天気がいいのが何より。

投稿: すう | 2017/11/18 11:21

 まあこの富士を見るために、2ヶ月待ったというものです。とにかく天気を外すわけにはいきません。

投稿: はいかい | 2017/11/19 22:56

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