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2017/10/22

丹波の優しい峠めぐり(三春峠など)2017

 この秋、福知山周辺の十数年ぶりのコースを走ったが、今度は比較的最近の定番コースをたどる。三春峠をはじめとする4つの峠を越える周回だ。京都府と兵庫県にまたがるものの、すべては丹波の国の中のお話である。
 まずは、国道9号線を福知山から京都方面へ。三和の中心部を抜けてすぐ、三春峠へ向かう府道709号線へ右折。これまでは、国道9号線をもう少し先に進んだところの廃れたドライブインの駐車場にクルマを止めていたのだが、出入り口をふさがれている。隙間から侵入することもできるのだが、そもそも私有地であり、しかも「入るな」という意思表示がされているわけだから、そんなところに駐車するのは止めよう。
 ということで、最後に兵庫県側から三春峠を越えて気持ちよく下りでゴールするためこの道に入ってきたのだが、田園と集落が続いてなかなか駐車場所が見つからない。興雲寺、中島の集落を超え、道が狭い谷沿いになったところに、道路わきの広場を見つけ駐車。国道から5km、標高差60mほど来た。
 クルマからランドナーを下ろし、前後の車輪と泥除けを装着。もう7分丈のズボンでは寒いので、長ズボンのすそをベルトで止める。上半身は迷ったが半そでシャツで行くことにする。もう普段は長袖で過ごしているが、今日は雨上がりの曇り空。明日はまた雨。秋雨前線が近く湿度が高い。運動して体温が上昇しても、発汗の気化熱による冷却は期待できない。要するに動けば蒸し暑い気候だ。ただし、スタートの下りは寒い。ウィンドブレーカー代わりの合羽を羽織る。
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 少し下ると、中島集落。それを抜けると、細見川の谷が広がり田園地帯となる。下り基調だが勾配は緩み、ペダルを積極的に回すようになる。体温が上がり合羽を脱ぐ。結局合羽はこれでお役御免。
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 国道9号線が近づくと、細見川の河岸段丘の田んぼの中の道へ。国道の走行を少しでも減らすためのショートカットを試みる。けれど川の近くまで下ったところで行き止まり。「こんなとこ、どこにも行けへんで」と田んぼの手入れをしていたお父さん。ショートカットが勇み足だったようだ。
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 府道709号線まで登り返す。府道手前に数本の栗の木があり、大きな毬が路肩に落ちている。中身は空だが。自転車を止めて写真を撮って、いざ再出発しようと自転車に跨ろうとしたとき足元が滑って自転車ごと転倒。落ち葉の下の泥か苔が濡れて滑りやすくなっていたようだ。
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 次の分岐を細見川方面に入れば、新田集落を通り国道へとショートカットできる道だったが、集落の中の道は難解で細見川を渡る国道の橋の下をくぐってしまった。結局国道に復帰できたのは府道709号線の分岐付近。結局いつもの国道の車歩道を行く。近くに高校の分校があるせいか、車歩道は自転車道といっていいくらいに整備されている。しかし、細見川を渡った東側の河内野(こうしが)集落沿いになると集落内からの細い道の合流により車歩道が分断される。というわけで、河内野集落の中の道を走る。もうクルマが多い国道とはお別れだ。
 これまでこの区間を走るときはゴール手前の夕暮れ時なので府道・国道をそれる余裕はなかったが、今日はスタート・ゴール地点を変えたおかげで集落散策ができた。この経験をへて、次回は新田集落から車歩道へスムーズにアクセスできることだろう(来年か)。
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 河内野集落から、箱部峠へ向かう府道710号線へ。全線でセンターラインがあり篠山方面へ向かう道にいずれ合流するのでそこそこクルマが通る。国道との分岐点周辺の兎原を越えると集落はほぼない。川沿いを南下していくと、そのまま京都・兵庫の府県境。すぐ先が箱部峠なのだが、峠が府県境ではない。それどころか、峠の両側とも桑原集落。そのくらいちょっとした峠ということか。雲の切れ間から日が差して、秋の里を照らしている。風に揺れる白いススキの穂、あかく実ったカキの実、赤や黄色に咲く花。いつしか晩秋の雰囲気。
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 箱部峠を越えた先の桑原で県道509号線へ。完全1車線で離合困難の道だ。この道は、この先で栗柄ダムの建設が行われていたため、2009年から2015年まで7年もの間通行止めだった。その間はこのコースを走れなかったわけだが、昨年久しぶりに走った。桑原を過ぎると集落はなく、細いうえに、この先の峠付近ではヘアピンカーブが連続するため、ほとんどクルマは通らない。自転車にとってはいい道だ。
 家が途切れ田んぼもなくなると、いよいよ山へと入っていく。山はほぼ杉の植林だ。現れた軽自動車と離合。これは珍しい。この道を通っているが、クルマに出会うことはめったにない。しかも山仕事の軽トラックではなく、乗用車だ。これは初めての経験だと思われる。
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 峠へ向かうにつれ勾配が増していく。そして峠付近は前述のとおりヘアピンカーブの連続する急坂だ。桑原からは200m、国道9号線からは300mの標高差を登り、標高400mほどの切通しの峠に到着。
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 峠を越え南に下る。すぐにため池。西紀ダム。そのすぐ下が栗柄ダム。その下に栗柄の集落がある。この集落には、栗柄ダムを経由する杉ヶ谷川と鼓峠からの宮田川が北東から南西に並行するように流れているが、前者は由良川に合流して日本海へ、後者は加古川に合流して瀬戸内海へと注ぐ。つまり、この集落の中に日本の中央分水界がある。「分水嶺」という言葉があるが、山の尾根によって分けられた分水界のことを言う。それに対し、この栗柄は、「谷中(こくちゅう)分水界」である。それだけでもかなり珍しいのだが、集落の西側の栗柄峠がまたかなり個性的。なんと杉ヶ谷川の流れが栗川峠を越えている。
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 その杉ヶ谷川に沿って県道69号線を西へ。登りが全くないまま篠山・丹波の市境の看板に到着。川を見下ろせば、丹波市側は突如急流となり川床がはるか下に見える。近年大規模な拡幅工事が行われた県道は、開放的で丹波市春日町や多岐連山から西に延びる山並みを望むことができる。しかし、その新しく開放的な道も中腹で林間の閉鎖的な道となり、工事用の信号に止められる。拡幅工事はまだ続いている。
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 工事区間を抜け再び新しい道に出ると、右に集落や田園のある谷を見下ろすようになる。その谷底へと降下する道へ。やがて新しい道と合流するのだが、できるだけ集落を走るほうが楽しい。栢野、広瀬、松森と秋の里を行く。立派な構えの農家が多い。壁が朱色に塗られている古い家がみられる。
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 県道709号線で北、そして北東方向へ進路をとる。下三井庄(しもみのしょう)から、上三井庄と三春峠へ向けて進む。県道と書いたが、できるだけ集落の中の道を行く。夕暮れが迫り、曇天がさらに暗くなってきた。これから目指すは、本日最後にして最大の峠だが、もうこれを越えるだけとなると気持ちは楽になる。一心にペダルを回すのみ。
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 やがて田園や集落が広がる谷の奥にたどり着き、山間部へと入る。林間のためさらに薄暗くなる。黙々と進むのみ。先ほど越えた県道710号線の峠よりも標高は高いが、勾配は緩い。走りやすいいい峠だ。丹波の国には、こうした優しい峠が多い。
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 峠が近づくと展望が開けた場所がある。春日の平野部が見下ろせる。対岸の山の中腹には舞鶴自動車道。ヘッドライトの光が行き交っている。先ほどわずかに霧がかかった区間があったが、高みに登りついたら小さな雲の塊が自分よりも下に見える。幻想的な風景だ。
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 標高450mの峠に到着。麓から標高差300mほどを登った。ここで京都府に復帰。さあヘッドライトを灯して下ろう。少し下ると京都府側の展望ポイント。はるか下に街灯の明りと家が見える。あそこまで下るんだ、とその距離と標高差に初めて来たときはおののいたが、下りだからあっという間なのである。
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 実際あっという間に下った。先ほど見下ろしたのは、田ノ谷でほんの数軒の家だが、トタンに覆われた茅葺葺きの立派な農家も見られる。集落のあたりは比較的平坦だが、その先下り勾配が増し狭い谷となる。すぐにクルマを止めた広場へ到着。
2017年10月中旬、14:27~17:49、約38km

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