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2017/05/23

三田郊外自転車工房と田園・渓谷周回

 今年の初め、このブログにコメントを寄せてくれる「すうさん」が、新しい自転車をあつらえた。クロモリのオリジナルロードレーサーだ。製作は「エコー(eco)」という自転車工房。店舗は吹田だったが、この春、三田の郊外へ移転するとのこと。しかも、カフェも始めるとのことで、自転車をあつらえる必要がなくても気軽に立ち寄れる。
 そして、5月半ば新しい場所でオープンする、という知らせがブログにあがった。よし、行ってみよう。
 自動車で訪れるのも芸がないので、エコーのある小野の集落を含む周回コースのツーリングを計画。もちろん、100kmあまり離れた土地なので、自走ではなく、いつものようにトランスポーターとしてクルマを利用する。
 篠山市南部の後川から羽束川沿いに三田市へ。もうここは本日の自転車コース。適当な場所にクルマを止めて自転車に乗り換えたいが、なかなかいい場所が見つからない。あれよあれよと小野についてしまった。その小野集落の外れに、ポケットパークがあった。その駐車場にクルマを止める。
 自転車を準備して小野集落へ。エコーを探す。まだ、店のWebページやブログには地図が掲載されていない(現在はGoogleMapに登録されている)。集落内をうろつくが、当然店なのだから案内看板があるはずだ、と集落の外の本通りに出てみるといきなり発見。普通の農家と変わらない古民家ながら、ちゃんととおりに見えるように看板が設置されている。
 敷地を回りこむように細い道を辿って、「自転車工房エコー」へ。作業場の戸は開け放たれ、フレームビルダー兼店長と目が合い挨拶を交わす。自転車を止めている間に、店長が出てきて即座に自転車談義が始まる。自分で決めたコースを、自分のペースで楽しむ。ツーリングに関しては、私と馬が合うようだ(それとも商売上手なのか)。
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 いつまでも話していたいが、奥様と娘さんが担当するカフェを勧められそちらへ。店長も忙しいようだ。喫茶だけでなく食事もできるようなので、それを目当てに来たのだが、すでに15時になろうとしている。念のため、アプローチの途中でおにぎりを買って食べたのだが、なんとこの時間でも食事を出してもらえた。さすがスタートしたばかり、気合が入っている。
 縁側がカフェスペース。山頂部に花山院というお寺がある東光山を借景に、庭と畑が見える。しかし、すばらしい青空だ。先日ちょっとした寒気がやって来たせいか、まるで冬晴れのように空気が澄んでいる。
 食卓の下には火鉢があった。もちろん今は火が入っていないが、冬場には活躍することだろう。200m近い標高があり、日本海沿岸の平地よりも寒い。この冬も10㎝ほどの積雪があったそうだ。
 ブログに掲載されていた写真にちらりと写っていた、キーマカレーを注文。30種類ものスパイスを使っているという本格的なもの。その味もさることながら、量に圧倒される。出されたものを残すのは性分ではないので食べきったが、アプローチのおにぎりは完全に余計だった。後で聞いたら、3膳分のご飯を使っているそうだ。
 食べている間にもう一人お客さんがやってきた。なじみの客のようだ。食事メニューのもう片方を注文。野菜など、三田産の食材を使った定食だ。次来た時にはそちらを頂こう。娘さんが作るケーキもお勧め、とのこと。
 食べ終わって外に出る。店長ともう少し話がしたかったが、溶接作業に入り手が離せないようなので、またのお楽しみとする。
 季節離れしているようなクリアな青空と降り注ぐ陽光とまばゆい緑。新生活を開始し生き生きとした人たち。何か、桃源郷に来たようだった。
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 さて、自転車にまたがる。黒川沿いの県道49号線を永沢寺に向けて北上。広い谷に、水を張った田んぼが広がるのどかな風景だ。乙原までは、2年半前に走った道。ただし、逆方向。母子からダートのダブルトラックを南下して下ってきた。かつて存在した「柴田ファーム」という観光農場の前を通る道だ。20年ちょっと前にはMTBの常設コースがあり、そこを舞台としたレースに出場する友人の応援に駆けつけたことがある。
 今回はそちらへはむかわず、県道を北上。集落が途切れ、周囲が林間となる。黒川の流れは細くなり、警告の雰囲気となる。そして、登り勾配がきつくなる。道幅やや狭くなるもののクルマの離合は十分にできる。さほど多くないものの、そこそこクルマが通る。そして、オートバイもたまに通る。別荘のような建物がたまに現れ、その中にはログハウスもある。また、「ライダーズ・カフェ」といった、オートバイで訪れる人向けの店もある。
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 登り勾配がきつくなってきた。腹の中のキーマカレーが重い。結構な勾配だ。15パーセントを越えているんじゃなかろうか。「黒川渓谷」と記された案内看板があったので写真を撮る。その看板が垂直に立っていると信じて、帰宅してから勾配を計算してみたら16~17パーセントだった。
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 林間のため日差しがさえぎられるのは幸いだが、腹が重い。何度も止って呼吸を整える。やっとのことで峠に到着。標高は590m。小野が190mだから400m登ったことになる。
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 少し下ったところに展望所があり、永沢寺の集落を見下ろせる。湖のように輝く水田に、茅葺屋根(トタンに覆われているが)の家々。なんと美しい景色だ。
 その永沢寺に下り、道なりに母子へと向かいそうになるのを踏みとどまって細い道でさらに北上。左(西)へのコンクリート舗装の細い急な下りは、やはり母子へと行ってしまう。右の道を選び、後川へ。その分岐は三田と篠山の市境となっていて、少しだけ篠山市に入る。ちなみに、その辺りもすでに走ったことがあり、その時は篠山盆地を基点とする周回だった。3年半前のことだ。
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 後川奥、後川上と羽束川の流れに沿って下って行く。田園が広がってきたところで県道37号線に突き当たり、右へ進路をとる。そのまま羽束川沿いに南下して行く。峠越えはなく、下り基調で三田市へと戻る。
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 すぐに田園から林間の道となり、先程の黒川渓谷と少し似た雰囲気となる。ただし、勾配はさほど急ではなく、ブレーキをあまりかけず、軽くペダルを回しながら快適に下れる。ただし道はやや狭い。クルマはほとんど通らないが、キープレフトは必須だ。
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 やがて景色が開け、田園風景となる。すぐに分岐を右にとり、県道309号線へ。ごく緩やかな下り基調をしばらく行くと、突然急な上りとなる。羽束川から黒川の谷へとレーンチェンジをする小さな峠越えだ。標高差は数十メートルとわずかだが、急な上りだ。
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 それを越えると後は下るのみ。一気に小野へ。30kmに満たないが、なかなかパンチの効いた登り坂のあるコースだった。
5月中旬、15:32~17:36、約28.2km、標高190~590m

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コメント

 行かれてたんですね。ボクが初めて尋ねたら店の御主人から来られたことを聞きました。
 御主人の自転車に対する志向は、話のとおりだと思います。ブルベなどは苦行色が強くて好きではないようでした。行った先で美味しい物を食べる、そんな感じです。(違ったらすいません)
 現在はフレームオーダーが増えていて半年以上待たないといけないらしい。それに比べたらボクはラッキーだったなー。
 午後に行ったので、ケーキと紅茶でしたがおいしかったです。自転車で行ったらキーマカレーにします。

投稿: すう | 2017/05/27 23:47

 確かに忙しそうでした。
 「美味しいもの」についてはよくわかりませんが、話をしていて「ツーリストの心」を感じました。といっても、シクロクロスのレースにも出場される方ですから、そちらの心も持ち合わせておられるようです。きっと、私に話題を合わせてくれた部分もあるのでしょう。
 まあ、ぜひキーマカレーに挑戦してみてください。

投稿: はいかい | 2017/05/29 21:22

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