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2017/02/25

神鍋高原旧アルペンローズスキー場2017

 2000年3月を最後にクローズしたアルペンローズスキー場。当時まだ蘇武トンネルは開通しておらず、神鍋高原の最奥のスキー場だった。スキー場がにぎわっていた時代には、休日でも駐車場に空きがあり、比較的リフト待ちの少ない穴場で、何度も訪れた。
 始まりは、1965年(昭和40年)、万劫をベースとする西神鍋スキー場として開業。1971年にはリフトが設置され、 1978年に稲葉からもリフトが伸びて、二つのベースを持つ形となった。リフト3本、標高差300m余りの小規模な割に、コースは多彩。広くゆるやかなゲレンデがないので、初級者や家族連れが少ないのが穴場の理由の一つ。
 そんなアルペンローズスキー場の跡地を、毎年のように訪れている。今年は雪が十分積もっているはずだ。
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 万劫集落の外にある駐車場にクルマを停めて、雪に埋もれた集落の中を歩く。集落の一番奥から山に向かうダブルトラックの入り口が、かつてのリフト乗り場。2000年春を持ってスキー場は閉鎖され、数年前まではリフトの支柱などが残っていたが、いつしかそれも撤去されている。
 ダブルトラックをシールを貼ったスキーで登って行く。下山コースとして使われていた適度な速度でいたが走る道は、自動車が通るにはかなりの急勾配だ。砂防ダムのあるヘアピンカーブで何やら動くものを発見。大きいぞ。2頭のシカだった。急斜面をラッセルしながら登るとするが、なかなか登れずに苦労している。
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 分岐点があり、細い枝道を行く。本線は雪のない時期には使われているようだが、枝道は廃道になっているようでブッシュに覆われつつある。今年は雪が多く、細かい木が埋まっていてコース取りしやすい。
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 その枝道を抜けると、開けた雪原に出る。ここがスキー場のベースで、万劫集落からのリフトの中間駅があった。珍しい、乗車専用の中間駅だった。朝スキー客が次々に入山する時間帯には、中間駅からも乗車できるよう始発の乗り場では一つ置きに乗車するルールだった。
 平らな雪原をすすみ、あすなろゲレンデに取りつく。ここがスキー場で最も広がりのあるゲレンデ。といってもこじんまりした中斜面。標高差は100mもない。初級者にはきつめ。
 そのあすなろゲレンデを登って行く。まともに日差しを受けて雪は緩んでいる。そのうち日が傾いてクラストしてくることは間違いない。
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 あすなろゲレンデのトップが、万劫からのリフトの降り場だったところ。そして、標高差の中間点でもある。ここから上は、やや細めのコースとなる。少し登ったら、稲葉からのリフト降り場跡地となる。さらに登ると、かつてのコース内が林に戻りかけている区間。さらにそれを越えていくとゲレンデトップが近づく。
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 馬の背コースという名前ほど幅が狭いわけではなく、ちょうど中級者に面白いコース。スキー場全体が中級者向きだ。その馬の背コース最上部は北向きで、両側が林間となっているため、雪質が良い。今日もさらさらだ。
 そのやわらかい雪を感じながらいくと、ゲレンデトップが見えてきた。三等三角点「万劫」があるのだが、雪のある時期にしか訪れないので柱石を見たことはない。
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 さあ、日が暮れてきた。シールを剥がして滑降準備だ。
 登ってきた馬の背コースと反対側のススキコースを選択できる。豪快な滑降が楽しめるのはススキコースだが、出だしが南向きのため雪質の悪化が早い。今回も降雪から丸1日が過ぎ、しかも日が差していたので、すっかり鮮度は落ちていることだろう。そういうわけで、降雪直後以外に訪れたときは、馬の背コースからあすなろゲレンデとつないで滑り降りることが多かったが、結局そちらも雪がいいのは出だしだけ。降りていくほどに斜面の向きが変わり、日にさらされるようになる。逆に言うと、ススキコースは出だしが雪質が一番悪いということになる。つまり、反対方向に滑り出す両コースだが、ねじれながら最終的には万劫からのリフト中間駅があるベースの雪原に降りるのだ。トータルで考えれば、雪質はそんなに変わらないのではないか。
 馬の背コースとあすなろゲレンデの間は、二つのベース万劫からと稲葉からのリフトの降り場、頂上リフト乗り場が集まった場所。それが少しずつ離れているため、連絡コースが絡み合っている。それに引き換え、ススキコースは上から下まで一つのコースとして設計されているため、連絡コースという中だるみがない。ということで、本日はススキコースを滑り降りることに決めていた。
 その前に神鍋高原を一望。アップ神鍋スキー場のある神鍋山が高原のシンボルだ。一度の噴火でできた(単性火山)ほこっとした丘のようなピークだ。かつてスキー場のあった大岡山や、馬の背コースの向こうに三川山など高原を囲む山々、さらに東床ノ尾山など但馬の山々が遠望できる。
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 さあ、いざススキコースへ。クラストし始めているが、何とかターンをする。少し降りると、南西に法面の崖が表れるので、その側へ。日当たりが悪くいい雪が残っている。ここでターンをしていく。だんだんコースは左にカーブし東向きになっていく。午後の日差しが当たりにくくここも最上部よりは雪がいい。コース内が灌木の林になっている。落葉しているのであまり日よけ効果はなく、雪は他と同じくらい。まあ、何とか滑ることターンすることが楽しめる雪質が維持されている。
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 最後の急斜面をクリアして、ベースの雪原に降り立った。まあまあ楽しめたな。
 平坦な雪原を歩いて下山コースへ向かう。やはりブッシュに覆われつつある下山コースの出だしも、今日は雪が十分積もったこの冬は、滑りやすい。しかも、ここからは狭いコースは植林に囲まれているので雪もいい。ブッシュを抜けると快適にダブルトラックを下っていける。雪が柔らかいので直滑降でちょうどよいスピードになる。途中でコースをそれ植林帯へドロップ。雪の量と質から今日はいけるのではないかと、入山した時から狙っていた。無難なのはダブルトラックだが、やはり林間の斜面の方が楽しい。そして万劫集落の裏手に降り立つ。段々畑を下っていると、段差で転倒してしまった。
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 集落内の道路を板を担いでいると、近所に届け物をした帰り道と思しき女性に遭遇。「冬に山に入る人がいることは聞いていたんですけど…」と話かけられた。どこまで登ったかと聞かれゲレンデトップまでと答えると、感心された。かつて、スキー場が営業していた頃の話をしながら歩く。
 女性と別れ駐車場へ。どうにか、今年もアルペンローズを堪能できた。
                                         2月中旬

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コメント

アルペンローズのブログを見て懐かしくなりました。僕もこの頃のよき時代の名色、アルペンローズに何度か訪れて穴場だなぁと貸切りゲレンデを満喫した思い出があります。でも最近もリフトなしで歩いて滑降を楽しまれてるなんて素敵すぎます。やはり地元のお近くの方でしょうか?

投稿: つぶちゃん | 2022/01/10 21:32

つぶちゃん、ようこそ。
 地元とは言えませんが、それなりに近くに住んでます。アルペンローズ、名色、山宮、大岡山、北神鍋、カンナベファミリー、蘇武口。たくさんありましたね。営業しているときには滑ったことがないゲレンデが半分くらいありますが、廃業してからは一通り滑りました。
 2011年の春には、アルペンローズスキー場を登り、さらに尾根を登ってシーズンの営業を終えた奥神鍋スキー場を経て蘇武岳に登頂。そして名色に滑り降りました。

投稿: はいかい | 2022/01/12 22:50

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