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2016/04/13

なごり雪と樹氷の扇ノ山

 2016年の残雪シーズンはあっという間に過ぎてしまう。氷ノ山の雪は3月初旬で終わってしまい、昨年に引き続いて滑り損ねてしまった。もう中国山地に残された山は扇ノ山しかない。
 兵庫県側の上山高原までの除雪はすでに完了しているようだ。でも、鳥取県側の河合谷高原から入山してみよう。おそらく、標高880mのカーブの日陰の残雪までクルマで入れるだろう。わずかな残雪をクルマは越えられないが、その先自転車が使えるはずだ。河合谷高原の道は日当りがいいので、水とのふれあい広場の登山口まで自転車で入れるだろう。
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 アプローチで神鍋高原を越える。寒の戻りで、奥神鍋スキー場の最上部ゲレンデなど、標高900mから上が白くなっている。地面の白は雪、林の白は樹氷だろう。おそらく扇ノ山も同様の状況と思われる。
 国道9号線で湯村温泉を経由し鳥取県へ。朝まで降っていた雨は止んで、薄日が射してきた。県境を越えてすぐに南に入る十王峠は道が悪いので、鳥取市よりに少し進んで、県道197、37号線を回り込んで雨滝集落へ。そして、河合谷高原への道へと進む。十王峠への道はバリケードで塞がれ、冬季閉鎖とのこと。おそらく雪はもう解けているのだろうが、倒木や法面の崩落などが未処理なのだろう。何せ、普通自動車で道幅いっぱいの狭路なのだ。
 予想通り、標高880mのカーブの日陰の残雪手前までクルマで入ることができた。そこまでの道中、はるか行く手の山は白くなっていたが、路肩にはほとんど雪がなかった。スキーがどれだけできるか心配になってくる。
 道を塞ぐ残雪には果敢に挑んだ轍があるが、5m程で途切れている。雪の厚みは最大で30cmほど。そして、50mほど先でまた雪は切れ、完全にアスファルトが露出している。目の前のわずかな残雪さえ越えたら、という気持ちになるが、クルマはそれを乗り越えることはできない。そこで、自転車の出番なのだ。
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 自転車にスキー板を積載してスタート。自転車を押して残雪を越える。50m先のアスファルト路面で自転車にまたがる。その先は、日当りのよい高原に出るのでずっと雪はない。スキーブーツでペダルを漕いで登る。前方のまっさらな白い色の峰を目指す。
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 しばらく登ると道路脇のブッシュが白い。小さな樹氷が付いている。しかし、残雪が少ない。ある程度登ったら、何度か残雪の上を自転車を押すつもりでいるのだが、ずっとアスファルト路面だ。水とのふれあい広場の500mほど手前に分厚い残雪が道を塞いでいた。1mを越える高さの雪の山にキックステップで足がかりを作りながら自転車を乗り上げて、100mほど先のアスファルト路面に降り立つ。そしてアスファルト路面を漕いで水とのふれあい広場に到着。なんか景色が違うと思ったら、東屋が撤去されていた。
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 3.3kmで標高差190mの登り。平均勾配6パーセント近いヒルクライムだが、特別に低いギア比のおかげで、スキーブーツでも乗車のまま登ってくることができた。
 登山口にも全く雪がない。出だしの急な階段を登るのが嫌で、段々畑に向かう農道のダブルトラックへ行ってみる。雪がない。自転車のまま進む。300m程で残雪。自転車はここまでとしよう。スキー板を自転車から降ろし、自転車は念のためワイヤーロックで木につないでおく。
 残雪がずっと続いていることを期待しながらも、とりあえず様子を見るため板を担いで歩き出す。しかし、残念ながら雪はすぐに途切れ、土と草の上を歩くこととなる。枯れ草に覆われた畑の上にも全く雪はない。
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 畑を横切って登山道へ向かうが、雪がないので藪に行く手を阻まれる。畑の縁を行ったり来たりしながら、藪の薄いところを探す。そして、相手の弱点と思われるところに戦いを挑む。ブッシュとくんずほぐれつ格闘の末、登山道へと出た。雪はない。もうこの先に藪漕ぎはないので、板をザックにくくりつけてもいいのだが、すぐに履けることを期待して板を担いで歩く。
 すぐに上山高原方面、小ヅッコ登山口からの道が合流。その後少しずつ雪が出てきたが、薄い残雪の上に薄い新雪。石や根っこや落ちた枝が顔を出しているので、まだ板をつけられない。これだと山頂の東斜面はとても滑れそうにない。そこが滑れなければ、山頂まで行く値打ちはない。大ヅッコの手前の斜面は滑れるだろうから、今日はそこを目標としよう。なんと、平年の雪なら5月の連休明け、つまりひと月先の状態となってしまった。せめてもの慰めは、樹氷と新雪が白く美しいこと。そうでなければ、土の露出はもっと多く、残雪は黄砂にまみれて汚く、悲惨な状態だったことだろう。
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 新雪の上に足跡がついている。ということは、今日の入山者がいるわけだ。河合谷高原側のクルマは私の1台のみだったので、おそらく上山高原からだ。足跡は2組。片方は小さい足なので、女性か子どもだろう。
 1時間近く歩き大ヅッコ手前の斜面が見えてきたところで、前方から話し声が聞こえた。30代くらいの男女連れだ。挨拶をして、しばし立ち話。予想通り、上山高原からの入山で、菖蒲池の手前まで除雪が進んでいたそうだ。となると、無雪期の登山口までの車道歩きは2kmたらずとかなり短くなるが、あちらは日当たりの関係で雪解けが遅いので自転車は有効ではない。まあ、河合谷からという選択に間違いはなかったことにしておこう。「樹氷がきれいで、ラッキーだったね。気をつけて」と言って別れる。
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 大ヅッコの北側斜面の下部でザックを下ろし、本日初めてスキー板を装着。ブナの小枝が出ているので、自由自在には滑れそうにない。アクションカメラを出して動画撮影をする。ヘルメット前方、ヘルメット後方、ストックと色々変化を付けて撮影。ステップソールの板なので登り降りが楽なのはいいが、小枝に阻まれ窮屈な滑り。
 さあ、とっとと引き返そう。山頂東斜面は滑れそうにないし、先程すれ違った人によれば、大ヅッコの南斜面も雪はないそうだ。板を外し、今度はザックに固定する。
 上山高原方面との分岐点手前で、残雪でブッシュが押さえられているところを見つけ畑に下りる。農道を歩いて自転車に再開。下りで、ザックに板を付けて、藪漕ぎもなくて、35分ほどで降りてきた。自転車に板を固定して、さあ下ろう。農道のダート区間は荒れていて、さすがに板を装着したオンロードタイヤの自転車では難儀する。でも、アスファルト路面に出たら、もうこっちのもの。残雪を乗り越えたり、眺めのいい場所から鳥取市街や岩美海岸、那岐山や見えているのかどうか良くわからない大山の写真を撮影しながらも24分でクルマに戻った。スキーは余り楽しめなかったが、自転車ツーリングとしては楽しかったので、このコースを選んでよかった。
 さあ、山頂に行かなかったので時間に余裕ができた。鳥取市へ足を伸ばして買い物をしてから帰ろう。今シーズンももう終わりだな。2000年のゴールデンウィークに初めて滑って、2004年から毎年扇ノ山でスキーシーズンを締めくくっているが、今シーズンは2007年の春に次ぐ雪の少なさだった。

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コメント

 早い終りで残念です。結局、ボクは氷ノ山の1回だけでした。うーん、こんなことでいいのかな?良くないけど雪がないので仕方がない。雪がなくなってからの後悔のようです。
 こんだけ少ないと、岐阜まで行く気にもなれません。もはや来シーズンに期待です。

投稿: すう | 2016/04/16 08:39

 すうさんは、スキー登山はしていなくても自転車で四国を走っていたのだから、それでいいんじゃないですか。こうじゃなきゃいけないなんてことはなくて、その時やりたいことをやっていればいい、というのが当方の考えです。スキーは時期が限られるので、自転車とスキーと両方したいときには、スキーを優先します。でも、河合谷からのアプローチで扇ノ山のスキー登山は、自転車も楽しめるので一石二鳥です。クルマでのアプローチが短い上山高原からばかりだったのですが、一昨年の道が通行止めだったおかげで楽しみが広がりました。

投稿: はいかい | 2016/04/17 23:58

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