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2016/02/15

青空と樹氷の氷ノ山三ノ丸

 この冬は雪が少ないものの、どうにか氷ノ山にも雪が積もっているようだ。ただ1月下旬から、土日ごとに荒れ模様。それも雨なんだからどうしようもない。
 2月11日の建国記念の日は晴れ予報。9日を底とする寒波が翌朝まで新たな雪を降らせて、10日日中は曇り。果たして11日の雪質はいかに。
 養父市大屋町ですうさんと合流し、若杉峠、戸倉峠を越えて、鳥取県のわかさ氷ノ山スキー場へ。こんなスキー日和にはさぞかし混雑しているかと思いきや、すんなり無料駐車場に駐車できた。
 パトロールに届けを出して、リフト券を買って、10:10、リフト乗車。2本乗り継いで、標高1195mのスキー場トップへ。
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 大山が余りにもはっきりと近くに見えていて、一瞬、扇ノ山と間違えてしまった。大山の山襞の陰影まではっきりと見えている。
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 板をザックに固定して、つぼ足で林間の尾根を登る。雪がしっかり踏み固められていて、この時期にしてはかなり歩きやすい。ただし、それは雪が少ないということである。例年雪庇ができるやせ尾根には雪庇がない。気温は高めで、暑い。
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 三ノ丸から氷ノ山山頂の稜線の展望が開けたところで小休止だが、久しぶりに会ったすうさんとの話が長引いて、皇族パーティに追い越される。今日はスキーにスノボにヒップソリに色々なアイテムが見られる。
 三ノ丸へとづつく頂上台地に着いたら板を下ろしてシール登行開始。つぼ足区間の中盤から上の木々には樹氷がついていたが、頂上台地入り口のブナ林の樹氷は小さめ。
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 ブナ林を抜けると、広大な雪原。チシマザサは滑走に支障がないくらいには埋まっている。ただし、場所によって雪の上に顔を出していて、寒波のあとなので雪と氷で白くコーティングされているが、それが解ければ青々として雪が少ない雰囲気が増すに違いない。
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 12:00ちょうど三ノ丸、標高1464m。のんびり着たけど、リフト乗車から2時間弱と順調。展望がすばらしい。ちょうど真東の方向にはるかに見える山のような雲のような対象物が気になる。つぼ足区間でわれわれを追い越したパーティのメンバーがその東のほうをカメラで狙っている。そして、それを指差して「あれは大山ですか」と聞いてくるではないか。圧倒的な存在感を持って佇む大山に完全に尻を向けての質問に、ちょっとびっくり。まあ、これだけ視界良好でトレースもはっきりしていたら、方向など気にしなくても大丈夫なのかもしれないけれども、ベテランを思わせる装備とギャップを感じてしまう。
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 この日は、たくさんの人が訪れて、インターネット上にたくさんの報告が上がっている。多くは、展望の良さを特筆していて、加賀白山が見えたことを伝えているものもいくつかある。ただし、「加賀白山が見えた」という記述はあっても、写真で捉えられているものには少ない。実際のところ、それらの報告とほぼ同じ時間に同じような場所にいて、白山が見えるかもしれないと期待して北東方向を望んでいたのだが、はっきりとは見えなかった(一応その方向を撮った写真はあるが、白山であると確認できる画質ではない。高倍率のズームで、高画質で撮っておけばよかった)。それどころか、白山とほぼ同方向に見えるはずの、丹後半島の山々も水平線に同化してほとんど判別がつかなかった。ちなみに三ノ丸から、白山は但馬妙見山の頂の右手奥約220kmで、丹後半島の海沿いでよく目立つ依遅ヶ尾山は妙見山頂の左手奥約70km(ちなみに、三ノ丸の北北東1.6kmに位置する氷ノ山山頂でも、妙見山が少し右にずれるが基本的な位置関係は同じ)。距離の比は3対1。薄らとでも白山が見えるなら、丹後の山ははっきり見えてもいいはずではないかと思うが、上空の方が空気が澄んでいたということだろうか(丹後の山は標高700m以下であるのに対し、白山は2700m)。また、白山は、白くて山容が大きく見えやすい。
「白山が見えた」という報告には、「写真では判別できないがこの向きに見えた」という写真が掲載されているが、どうも信憑性が低いものもある。方向を見極める目印は但馬妙見山なのだが、たいがい狙う方向がずれている。
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 中には、「東には白山も見えた」として、われわれが気にかけていたほぼ真東の白い対象物の写真を掲載しているものもあったし、北北西の扇ノ山を映して「この方向に白山」とかかれたものもある。論外である。
 そのほぼ真東の白い対象物は、可能性としては伊吹山地。ただし、伊吹山の北方の三等三角点「古田」のある1183mピーク辺りが見えているものの、伊吹山の位置には何も見えていないので、もっと手前の山に雲がかかっているだけなのかもしれない。
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 はっきりとわかったのは、西の大山、北の扇ノ山、青ヶ丸、仏ノ尾の山塊、北東の蘇武岳や但馬妙見山の稜線、そして東に粟鹿山、南には、三室山、後山、沖ノ山と東山とその間に除く那岐山、などなど。
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 展望を楽しんだら、シールを外して三ノ丸の北斜面を下る。左手には滑り降りる予定のワサビ谷が口をあけている。中央のピーク「ワサビ谷の頭」の手前、奥どちらでも滑り降りられるが、奥を選択。ワサビ谷の頭の左手を巻いて行く。
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 エントリーポイントで、昼食の大休止。ここでも長話で稜線をいくつものパーティーが歩いて行く。みんな山頂まで行くようだ。
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 さあ、13:07、いよいよ滑降開始。日当りがよすぎて雪が思い。そして雪が少なめでブッシュが気になる。すうさんは連続ターンを決めていくが、こちらはターン一回ごとに転倒。動画を撮影するが、それを見ても余り楽しめなさそう。
 少し下るとワサビ谷の頭の南からの谷と合流点する。そちらのほうが日陰で雪が良かったかもしれない。
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 その後は日陰となって多少雪質が良くなる場面もあるが、谷が割れていたり、法面の岩が出ていたりで、結構難儀する。後から来た、スキーやスノーボードのパーティにも追い抜かれる。
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 どうにか最後の杉林まで下り、右岸を等高線沿いにトラバースする。すうさんのコース取りより一段低いところを歩くが、斜面が水平な棚のようになっていて歩きやすい。シングルトラックのようだ。そのまま、イヌワシゲレンデの上部に出た。少し上でゲレンデに出たすうさんと合流し、ゲレンデを下る。ああ楽しかった。この時期すうさんと来るのは4回目くらいだが、いつも雪質を求めて司会が余りよくなかった。天気も良くて、景色が見えて、こういうのもいい。

 この日、氷ノ山から白山をとらえた報告は以下の通り。いずれもヤマレコより。
ymgoroさんの報告
tiger1121さんの報告
ganmar88さんの報告


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コメント

 誘っていただきありがとうございました。厳冬シーズンとしてはピーカンの好天で初滑りを楽しませてもらいました。
 景色が良かったので周りの山々が沢山見ることができました。はいかいさんの同定力、分析力に脱帽。機器を使いこなせない僕との差が歴然です。
 またお願いします。

投稿: すう | 2016/02/17 06:45

 この日訪れた人々の「白山が見えた」という記述を含む報告からわかることは以下の通り。
・11時~正午くらいの間に山頂に到達した。白山をとらえた写真が掲載されているのは、そのうちの早い時間に到達したもの、という傾向がみられる。
・山頂には何度も氷ノ山に登っているガイドがいて、白山が見えることは珍しいと言っていた。(6回目/277回)
・わかさ氷ノ山スキー場のリフトを利用して入山し、三ノ丸経由で山頂に到達した人も、白山遠望の記述は山頂に到達してから。ちなみに、大山の展望については、記述も写真も山頂到達よりも早い段階からされている。

 以上のことから推測されること。
・わかさ氷ノ山スキー場から入山した人は、山頂に到達するおよそ1時間前に三ノ丸にいたことになる。この日は時間が早いほど視界が良かったので、山頂よりも三ノ丸からの方が白山の姿がよく見えていたにちがいない。山頂に居合わせた人から聞いたり、それらの人々の行動を見たり(視線、指さしなど)して白山に気付いたものと思われる。
・遅がけ(正午近く、つまり我々が三ノ丸にいたころ)に山頂に到達した、白山の姿を写真に収められなかった人は、「白山が見えた」という話は聞いたものの、自分では見ていない可能性がある。雲や別の山を白山だったと思い込んでいる、あるいは同定能力の低さによる不確かなことを自分の都合の良いように解釈しているように思われます。

 自分の認知であれ、他人の認知であれ、写真に撮れていれば白山を見たという動かぬ証拠。写真に写っていない、しかも狙いがずれている、ということでは、実際に本人が見たかどうかという信憑性が揺らぎます。同じ場に居合わせた人が見たと言っているので、自分も見たと言いたい。確率2パーセントという、希少な体験をしたことにしたい。そういう気持ちはわかりますけどね。そうした信憑性の低い情報まで混じってしまうのが、昨今のネット事情ということでしょうか。
 というわけで、我々はあと一息のところで、白山を見逃してしまいました。高倍率、高画質で白山の方向をとっていれば、何かしら写ったのかもしれません(今の高倍率のカメラなら肉眼よりも見えます)。それをしなかったのだから、機器が使いこなせているとは、言えません。まだまだ修行が足りません。

投稿: はいかい | 2016/02/22 19:37

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