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2015/09/26

秋の道南松前半島と江差線巡り3「自転車ツーリングが始まらない」

「旅立ちまで」
「人生励ましの坂最高!」
3「自転車ツーリングが始まらない」
「トラブルの波状攻撃にめげず松前半島一周」(木古内-江差)
「行け行けGoGo江差線」(江差-函館)
「走り終えてもまだまだ続くハプニングと出会い」
番外:励ましの坂攻略レポート「人生登り坂最高2015」

 20日、6時半起床。予報では不安定な空模様とのことだったが、朝日に小樽市街や海が輝いている。7時半の朝食の1時間前に起きたのは、もう一回励ましの坂を登ろうかと思ったから。起きてすぐにというのは危険だから、7時まで過ごす。
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 昨夜も、宿についてすぐには買ってきた夕食を食べることができなかった。おしゃべりしながら1時間ほど過ごして、食欲が戻ってきた感じだった。
 熱いお茶をいただきながら体が静から動へと変わるのを待つ。向こうの山が霞んだかと思うと霧のような雨がすぐに降ってきた。しかし、2,3分で止んでまた日が差す。さらにまたこれを繰り返す。何度も、何度も。旅人が次々に起きてきて朝食の時間となった。「狐の嫁入り」だとか「うらにし(浦西)」と呼ばれる日本海側の冬場の時雨模様だ。
 朝食の後も、降ったり晴れたりを繰り返し、とうとう出発の時間。しかし、今までで最も強い雨脚。しかも全く止む気配なくずっと降り続いている。今日はまず輪行で移動なので、とりあえず小樽駅まで3kmほどでいいのだが、それにしても雨が強い。列車を遅らせることに決定。当初の予定より2時間遅れの、11:34小樽駅発の列車にする。
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 他の旅人の出発を見送りながらのんびり過ごして、10時過ぎにようやく晴れた。坂道達成者アルバム用の写真を撮ってもらって出発。
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 2時間遅れの直接的な影響は雨だが、「宿の居心地の良さ」も影響したことは間違いない。カッパを着て駅まで行く手もあったのだ。
 朝食の時に他の旅人から、列車の混雑について恐ろしいことを聞いた。自由席はぎゅうぎゅう詰めかもしれない、と。小樽駅で12:13札幌発函館行きの特急の指定席の状況を聞いたが満席とのこと。急いで自転車を輪行袋に収め、予定より1本早い列車に乗り込む。拍子抜けするくらい空いていた。満員の特急に備え、ここでおにぎりを食べておく。
 あれっ、おかしいなぁ。なかなか札幌に着かないぞ。函館行きの特急の発車時刻に間に合うのか。よく考えてみれば今乗っているのは各駅停車。本来乗る予定だったのは、さっきの駅で追い越していった快速だ。タブレット端末で時刻表を確認。ダメだ。札幌着は、12:13の特急が発車した後だ。なんてこった。でも、指定席が買えなかったのはかえって幸いだった。
 その次の特急は14:35札幌発。函館に着いたらもう夜。そこから40kmほど走る予定だったが、もう無理だ。今日は完全に列車移動のみ。
 札幌駅で途中下車。指定券が買えるオンラインの自動券売機があったのでいじってみる。14:35発は満席だが、その次の15:14発なら随分空席があるぞ。この機械でで買うと特急券がダブってしまうので、みどりの窓口で特急券を自由席から指定席に変更。520円の追加。
 いったん緑の窓口を立ち去ってから、ふと思い立ってもう一度る。今度は復路の指定席の空きを照会してもらう。席がひとつ開いていた。すかさず押さえる。結局、フェリーも宿も列車も予約。予定に縛られる旅となってしまった。
 札幌で3時間弱の空白ができてしまった。駅に隣接した大型商業施設の10階に「札幌らーめん共和国」という、道内のラーメン店10店舗程が出店している。そこへ行こう。
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 どの店も行列ができているが、比較的列の短い旭川ラーメンの店に決める。若くて元気な店員が笑顔で案内してくれる。小樽からの列車の中でおにぎりを食べるんじゃなかった。食べ過ぎになってしまった。
 札幌駅に戻るがまだ1時間半くらいある。ベンチに腰掛けて本を読んだり、正面の大型テレビを見て過ごす。昨日の「ブラタモリ」の再放送をやっていた。
 15:14札幌発函館行きの特急は臨時列車のせいか、十分に空いていた。自由席でも良かったくらいだ。落ち着いてこの原稿を執筆。今日走る予定だった分は、明後日、早出をすれば取り戻せるかもしれない。車窓から見る噴火湾は、夕日で輝いているがやや雲が多い。やや風もあるようで、今日の予定コースだと向かい風の公算が高い。天気は明日・明後日の方がいいので、本日の大幅な予定変更は前向きに捉えるべきかも知れない。
 19:25、五稜郭駅下車。駅の中を見回しても、臨時列車の運行を知らせるものは何もない。他の特急は軒並み満車なのに、臨時特急だけ空いていたのがわかるような気がする。せっかく運行するなら、もっと周知したほうがいいのではないかと思うが、おかげでゆっくり座って移動できたのだ。
 駅舎を出てて早く自転車を組み、七重浜の宿へ向かおう。フロントのチェーンホイールからチェーンが外れている。ディレイラーを使って戻そうとするが、何故かペダルが回らない。何度か試みるがうまく行かない。よく見るとリアディレイラーでチェーンがこんがらがっている。これはいかん。後輪装着の時、チェーンの取り回しを間違えている。クルマで運ぶときなど頻繁に行なっているルーティンワークなのに、ここでミスをするとは。
 後輪を外してはめ直すが、何故か中々うまくいかない。なんとチェーンのコマの一つが大きく折れ曲がってしまっている。このコマの所で、もうすぐチェーンが切れる!
 応急処置用のコマは財布に入れて常に持っている。変形したコマをこれに付け替えればいいのだ。しかし、チェーン切り工具を持ってきていない。とりあえず、切れるまではこのままの状態で行くしかない。宿までは3kmくらいだから、宿でペンチを借りて、まずダメになったコマを取り去らねばならない。しかし、宿は線路の反対側。駅のすぐ南に跨線橋には歩行者用の階段はあるが自転車のスロープが見当たらない。いつ切れるかもしれぬチェーンという爆弾を抱えた自転車で、クルマが爆走する車道を行く勇気がわかない。ここは諦めるしかない。
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 国道5号線を北上し、大きく迂回。函館本線の跨線橋からどっしりとした函館山が要塞のようだ。さらに五稜郭駅で分岐する江差線の跨線橋も越えなければならない。その登りでチェーンが切れた。変形したコマが、切れ端に残っているが、素手で除去するのは無理。だから、ここで応急処置用のコマを付けることはできない。チェーンをフロントバッグに納め、橋の上を脚で蹴って進み、下りは万有引力のお世話になる。下りきったところに大型スーパーマーケットがあった。自転車用品を扱ったコーナーがないかと寄ってみる。残念ながら空振り。隣接するホームセンターは既に閉店。スーパーマーケットで、宿で食べるための夕食を買う。
 国道228号線に出たら北斗市との表示。少し南に戻る。宿まであとどのくらいだろう。GPSレシーバを忘れたことが悔やまれる。突如目の前の民家に「函館クロスロード」の文字を発見。到着だ。
 五稜郭駅から随分大回りしてきた。いくら走ったのだろうと、サイクルコンピュータを見ると、なんと作動していない。装着が甘く接触不良だった。暗いのと、心がパニックを起こしていて気づかなかった。
 チェックインの書類を書いている手が真っ黒なのを見た宿主さんに、どうしたんですか、と言われる。工具を借りるきっかけとなった。ニッパーを借り、受付を済ませたら再び外に出てチェーンの曲がったコマを外す。20分ほど格闘して、外れた。そして応急処置用のコマを取り付ける。うまく行った。走れる。変速もできる。旅が続行できる。
 宿主さんは、談話室に常駐してパソコンでお仕事。そこで、買ってきた夕食をいただく。そこへ夕食から帰ってきた旅人が一人加わり、さらにもう一人。4人でおしゃべり。談話室に常駐(素泊まりの宿だから可能?)し、旅人と過ごす時間を大切にする宿主さんが営む宿だから、居心地が悪いわけがない。とまやの宿主夫婦もそうだったけど、ここもやはり旅人が北海道に移住して開いた宿。
 今日の予定は、五稜郭駅に昼過ぎについてから、木古内までの40kmを自転車で走り、夕方の列車で函館に戻ってここに泊まる、というもの。そして、翌朝また列車で木古内に移動して自転車の旅を継続する。そんな変則的な計画になったのは、木古内にはこうした旅人宿がないから。ちなみに函館クロスロードは素泊まり2500円で、木古内までの往復の交通費を加えても、木古内の民宿やあホテルに泊まるより安い。結果的には、木古内まで行けず列車移動だけの一日となったので、函館に宿を取ったことがかえってうまくはまった。なんだか冴えない日だったが、とまやで過ごした朝、クロスロードで過ごした夜の時間は、旅ならではのいい時間だった。あと、特急での4時間も、座れたし。

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コメント

 旅にはいろんなトラブルがあるんですね。チェーンは重大な方ではないでしょうか。修理お疲れ様です。
 「励ましの坂」といい、旅行ポイントを把握されています。僕にはできないことです。

投稿: すう | 2015/09/30 21:04

 チェーンが切れると走れなくなるので、結構重大ですね。ただし、備えていれば対処できます。
 旅に出る前に、劣化していた消耗品をまとめて交換したのですが、チェーンの交換についても悩みました。2008年10月鯖街道集中ツーリングで、福井県の遠敷と滋賀県の小入を結ぶ「おにゅう峠」でチェーンが切れた後から使っているものですから、7年経過していました。ただし、あまり乗っていない自転車なので、チェーン交換を見送りました。
 トラブルは劣化が原因ではなく、新品でも起こるものだったので、交換していたらもったいないことをしたと言うことになります。
 でも、なぜチェーン工具を持っていかなかったか、ということが大きな反省材料です。小さな工具だし、3つも持っていました。まだまだ甘い。たまたま結果オーライでしたが、これでは自己完結には至りませんね。

投稿: はいかい | 2015/10/01 22:56

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