« 礼文サロベツ思い出の道北旅6~サロベツ原野を巡り帰路に就く~ | トップページ | 猛暑で冷夏だった »

2015/09/13

夢前川と菅生川を周回

 丹後から遠くても道路の混雑がなくアプローチがしやすい西播磨。いくつかのルートがあるのだが、国道312号線を福崎まで南下し、中国自動車道沿いの県道を西に行くのもその一つ。その道中の夢前(ゆめさき)という地名が印象に残る。かつては夢前町という独立した自治体だったが、合併により今は姫路市の一部。北から南に並行して流れる夢前川と菅生川の流域が姫路市夢前町の町域だ。
 京丹後市から豊岡市但東町、福知山市夜久野町と南下。大方まっすぐに進んでいるのに、京都と兵庫の府県境を何度も越える。南丹市朝来町から明延鉱山神子畑選鉱所跡地を経由して宍粟市へ。一宮、山崎と南下し、中国自動車道に沿って東へ。姫路市夢前町に入り、菅生川沿いを少しだけ遡り莇野(あざの)にクルマを停める。谷の西側の小高い山の影が川沿いの空き地までもうすぐ。30分以内にクルマは日陰に入る。自転車で走り終えたあと、温室の車内で帰路に着くということはない。中国自動車道に沿った県道から少しそれただけで、景色は随分のんびりした雰囲気になっている。ただし、川の水は濁って、まったく透明感がない。上流のダムのせいだろう。
P1020202P1020205

 中国自動車道まで南下し、それに併走する県道23号線を東へ進む。菅生川から夢前川へと谷のレーンチェンジをするため小さな峠を越える。高速道路はアップダウンが少ない地形を選んで設けられているわけだから、県道の峠も標高差は小さい。つまり、直線的な道をビュンビュンとクルマが飛ばすわけである。こんな道はできるだけ走りたくない。2kmほど我慢したら、神種(このくさ)へエスケープ。すぐに田んぼが広がる別世界。
P1020206


 夢前町の中心街を北に迂回して、そのまま夢前川本流を遡る。川の流れを見ながら北上するわけだが、先程の菅生川とは比べ物にならないほど水が澄んでいる。ダムのあるなしでこうも変わるものか。また、前方の山肌には岩の路頭が見える。上流部に鎮座するロッククライミング名所、雪彦山(せっぴこさん)の前衛という雰囲気だ。
P1020208


 遡っていくと、谷は狭まり田んぼや集落は疎らになる。「木戸ダム」という案内板があった。ダムといっても大きな堰堤で、水は澄んだまま流れている。堰堤の上流の川原にはビーチパラソルの花が咲き、水泳している人も見られる。涼しげで、いいねぇ。
 「鮎つかみ・鮎狩り」の体験をさせてくれたり、鮎料理を出す施設を過ぎていくと、やや大きな集落、立船野(たちょうの)で左折。谷は狭まり山深い雰囲気の中に、家が密集している。
P1020210P1020213

 立船野より上流はいくつもの支流に別れ、それぞれの谷に小さな集落がある。一番西側の谷をたどる。馬頭集落の手前から、スイッチバックするように左後方へ分岐する急な坂道に取り付く。ここから標高差200mの急な登りだ。
 薄暗い林間を息を弾ませながら登る。道は細くクルマがまったく通らない。谷が深すぎて、GPSレシーバーが示す標高はあてにならない。周囲の稜線が近づいてきた。峠までの標高差は残り100mを切ったかな、と思ったころ、突如前方にトンネルが現れた。そうか、トンネルの峠越えか。ああもう登らなくてもいいんだ。
P1020215P1020216P1020217


 トンネルは細くて暗く、中の壁からは勢いよく水が流れ出し、手前の法面は崩れていて、なんとも山深い雰囲気。そのトンネルを通り抜け、反対側の口は水のカーテンで塞がれていた。いや、カーテンというのは大げさで、幾筋もの水の檻、あるいは籠のような状態。滴る水の筋が細くて密度が低い中央部分を突破。
 さあ、待望の下りだ。急な下りはあっという間。すぐに木々の間に小畑の家並みが見えてきた。下りだから短く感じるだけでなく、実際反対側より短いようだ。その代わり、菅生川沿いは夢前川沿いよりも勾配があってペダルをこがなくてもぐんぐん進む。クルマを停めたところと同じ川だとは思えないほど水が澄んでいる。川が生きている。こちらにも鮎に関連した施設がある。
P1020220


 その下り勾配がなくなり平坦になった。菅生ダムが近づいた。ペダルをこがないと進まない。川の水はすっかり濁ってしまった。
P1020225P1020226P1020224


 菅生ダムはかなり落差があり、そのダム湖も大きい。緑色に濁った水は北アルプスの黒部ダムや南アルプスの井川ダムのダム湖を髣髴させる。上流の山の切り立った感じも山深い雰囲気で、ますます日本アルプスっぽい。私の住む京都府の丹後地方には標高の高い山がないので、ダムといっても干上がった砂防ダムくらいしかない。子どもの頃、生まれて初めて認識したダムは、地元のものではなく、黒部第四ダムだ。だから、黒四ダムに似ていると感じるこの菅生ダムは、子どもの頃のイメージどおりのダムというわけだ。
 さあ再び急な下りとなる。ダムのすぐ下流に集落あるが、川の流れが入り組んでいるので集落からダムは見えない。下りをどんどん飛ばしたら、あっという間に駐車ポイントに到着。すっかり日陰に入っていたクルマの中は涼しい。
 帰りは福崎から北上する。
24.2km、標高100~400m、15:47~17:27、8月下旬

|

« 礼文サロベツ思い出の道北旅6~サロベツ原野を巡り帰路に就く~ | トップページ | 猛暑で冷夏だった »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 夢前川と菅生川を周回:

« 礼文サロベツ思い出の道北旅6~サロベツ原野を巡り帰路に就く~ | トップページ | 猛暑で冷夏だった »