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2015/08/21

礼文サロベツ思い出の道北旅4~島と別れ稚内へ~

 一夜開け、島を後にする。チェックアウトのホステラーにはフェリーターミナルまで歩くことを勧められるのだが、膝が痛いので歩く人の荷物と一緒にクルマに乗せてもらう。連泊の人もお見送りでたくさん港まで歩いている。
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 フェリーに乗り込んだらすぐに甲板に出る。岸壁にはお見送りのヘルパーとホステラーがずらり。もう歌と踊りが始まっている。こちらも甲板から答える。いつの間にか、桃岩荘に関係のない乗客も集まり、一緒に手拍子をしている。いつの間にか増えているなぁ。今朝朝食の時に話をしたサイクリストもいる。「どこを走る予定か」と聞くと、「どこも走らない」という。輪行でやってきて、しばらく桃岩荘に滞在し、また輪行で移動して別の宿に滞在してから帰る、という。「もうすでに北海道は走り回った。でも北海道に来ずにはいられない。そして北海道に来るのに自転車がないのはさびしい」とのこと。ああ、わかるなぁ。桃岩荘から港まで、車道で4㎞、徒歩は半分シングルトラックでショートカットして3km。お見送りのための往復に自転車があるというだけで便利。
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 別れを惜しみ、再会を期待して、全力で歌って踊って送り出してくれる。ベタだけど、ストレートに感激してしまう。そしてまた訪れてしまうのだ。
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 稚内に着いたら、自転車に2日ぶりの再会。すぐ近くのJR稚内駅、そして道の駅稚内へ移動。
 船内では少しうとうとしたが、熟睡には程遠い。膝の痛みは一晩で治るわけもなく、あまり動きたくない。 予定では、今日は宗谷岬を越えてオホーツク海岸へ走り出し、明日枝幸経由で音威子府まで。 自転車の平地でのペダリングはさほど苦痛ではないが、乗ったり降りたり、そして歩いたりというのがきつい。もちろん、立ったり座ったりもきびしい。何10kmもノンストップで走り続けるわけには行かず、休憩したり写真を撮ったりで自転車乗り降りするわけだから、その都度痛い思いをしないといけない。はっきり言えるのは今日はずっと辛い時間を過ごさないといけないということだけ。今日を我慢すれば明日は楽になる保証もない。オホーツク岸は鉄道がなく、途中でエスケープできない。そして風は東寄りで、おそらく向かい風の傾向が強いだろう。唯一のプラス材料は、コースが平坦で膝への負荷が少ないということか。
 膝の痛みで心が折れた。予定変更だ。一番楽なのは、午後の特急乗って南下し、夜に小樽からフェリーに乗って帰ってしまうという案。せっかくこんなに遠くまで来たのに日程を余らせて帰ってしまうのはもったいない。どこかいいところはないか。長い行程は無理だが、なんとか自転車に乗りたい。今夜はどこに泊まろうか。稚内か。何度か泊まったライダーハウスがある。
 そうだ、「あしたの城」だ!というわけですぐに予約の電話。これで本日の宿と今日明日の大まかな過ごし方が決まった。現在まだ、11時過ぎ。距離は50kmくらいだから走っていけなくもないのだが、そんな気にはならない。11時前に列車が行ってしまったので、次は14時過ぎの列車。それまでの3時間のほとんどを、この道の駅の中で過ごした。建物の中にテーブルや椅子があり、WiFiが利用できるので好都合。気象情報は詳しくわかるし、これから行く先の地図を端末の地図ソフトに読み込んでおく。キャッシュに保存されるので、これで今日明日は利用できる。また、あしたの城の場所も確認しておく。原野の中の一軒家なのでわかりやすいと思っていたら、実際にそうだった。迷う心配はない。
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 昼食は、桃岩荘で用意してもらった「圧縮弁当」。基本的にはおかずのない日の丸弁当。ただし梅干しだけでなく、昆布などご飯のお供が一面に振りかけられている。そしてその名の通り大量のご飯をぎゅうぎゅうに詰め込まれた大盛り弁当。8時間コースを歩く際にもこれを持っていく。長丁場の行程でもこれひとつで十分。食べ切れない人もいるから、今では「少なめ」といった設定もできているようだ。今日はあまり活動していないので、とりあえずここで半分食べる。
 8時間コースを歩く人のために5時過ぎには朝食と一緒に用意しないといけないわけだから、弁当にそんなに手間をかけることができない。それでも十分に愛を感じる弁当なのである。初めて桃岩荘に泊まったときは、港でのお見送りを受けた後で圧縮弁当を開いたら、思わず感情がこみ上げてきて、泣きながら(心の中でね)弁当を食べたのだった。
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 道の駅を離れたのは、郵便局にお金をおろしに行っただけ。14:12、旭川行きの各駅停車に乗車。1両のレールバスは、懐かしい雰囲気。天井に扇風機があり、冷房はかかっていない。窓を開けることができる。よく見ると、窓は二重で、外側だけが閉まっている。今日は日差しがあって利尻も見えた。車内が少し暑いなあ、と思っていたら、ビーッ、ビーッ、ビーッ、とけたたましい警報音。そして原野の中で列車は停止。おじいさんが扇風機のスイッチと間違えて、緊急停止ボタンを押しちゃった。大きく「SOS」と記されているのに。おじいさん、慌てて何度も押しているけど、それで警報音が鳴り止むわけないよ。運転手が、キーを持ってやってきて警報を解除。その後携帯電話で連絡して、5分くらいで再び走り出した。
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コメント

 旅先での膝痛大変ですね。歩きすぎですか?ぐねりましたか?いずれにせよしっかり直してくださいね。雪山に黄信号が灯ります。
 今回の自転車はMTBでしょうか?のんびり進むのであれば走破力もあっていい選択だと思います。

投稿: すう | 2015/08/25 06:02

 膝は捻挫ではなく関節痛です。左が特に悪いです。日にち薬で日に日に良くなりましたが、記事に書いたように少しぶり返しもあって帰宅時点ではまだまだ普通の状態ではありませんでした。痛みがほぼ治まるまで、帰ってから一週間かかりました。
 加賀白山でもスキーや自転車を利用しているので、こんなに膝に負担をかけたのはいつ以来か、という感じです。
 さて、すうさんにはのんびりに思えるかもしれませんが、ロードレーサーを所有していない当方にとって、このMTBが一番走れる自転車なんです。つまり、走る気満々でいたのでした。もちろんタイヤはスリックです。
 ちなみに、同じコースを走った時の平均速度で比較した場合、速い方からMTB、ランドナー、クロスバイクの順です。誤差の範囲といっていいくらいの僅差ですが、いずれのコースで何度やってもたいがいこの順位です。だから、当方にとってののんびりは折り畳み小径車だけです。
 MTBを選んだのは当然楽に輪行するためです。

投稿: はいかい | 2015/08/25 19:49

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