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2015/02/23

大江山連峰千丈ヶ嶽北斜面および鳩ヶ峰東斜面滑降

 先週の鍋塚で今シーズンの大江山連峰のスキー登山を終えたつもりでいたのだが、19日の木曜にまた寒波が来て新しい雪が供給された。そして、土曜日は晴れ予報。ここまで条件を整えられると、行かざるを得ない。
 すでに鳩ヶ峰と鍋塚は滑ったから、今度は千丈ヶ嶽か赤石ヶ岳か、あるいは意表をついて未踏の大笠山(普甲峠の西、航空管制塔のあるピーク)か。
 ただし、木曜の寒波は単発。金曜は気温低めの曇天だったものの、土曜は気温が上昇するという。雪の賞味期限は短いぞ。
 というわけで、大江山連峰で「最も雪質のいい斜面」を狙おう。千丈ヶ嶽の北斜面だ。「最高峰」「北向き」「林間」と条件が揃っている。
 2月21日11時頃、千丈ヶ原の除雪の限界点にクルマを止める。アプローチ道路には一昨日積もった雪に轍が付いていた。今週は除雪されなかったようだ。
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 真っ青な空から日差しがさんさんと降り注ぎ、鳩ヶ峰が白く輝いている。そんないい日だけに、大江山は盛況。すでに、6台のクルマが止まっている。行き止まりの少し広く除雪されたところはクルマの方向転換のために空けられ、手前に行儀よく縦列駐車されている。
 11:16、千丈ヶ原スタート、標高430m。今日はスノーシューばかりでなく、スキーのトレースもある。ついでにツボ足も。10分ほど歩いたらロッジが立ち並び、鍋塚林道の分岐がある。今日は鍋塚林道には入らず、まっすぐ進んで鬼嶽稲荷神社を目指す。多くのトレースは鍋塚林道に右折していたが、鬼嶽稲荷方面にも数人分のスキートレースがある。
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 鍋塚林道の終点までよりも少し長い3km余りの車道歩きを経て、12:42、雪に閉ざされた鬼嶽稲荷神社に到着、標高666m。
 積雪期に来たのは、1996年、2011年に続いて3回目だが、一番雪が多いようだ。急な山肌に張り付きスイッチバックしている千丈ヶ嶽への登山道は、ほぼ雪に埋もれ滑落防止の木製の手すりがわずかに顔を出している。雪がなければ階段が組まれた急登だ。2011年に来た時には、多少平らになっていた登山道の上の雪面を歩いたが、今回は雪が多くて山肌に同化している。
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 先行のスキートレースは、1人分太い板のみが登山道に取り付いている。あとはここで引き返したようだ。
 登山道にはこだわらずに周辺の地形を見渡して、登りやすい地形を探す。山を砦に例えれば、付け入るべき弱点を見つけ出すわけだ。
 どうやら登山道の手前の谷筋が登りやすそうだ。
 ただ、出だしが難所。社の側の垂直に近い2mほどの壁を登らないといけない。高温で緩んだザラメに「崩れるなよ」と祈りながらスキーのエッジを突き立てる。その後は谷をジグザグに登る。比較的斜度は緩いがロールケーキが転げ落ちた跡が随所に見られる。社の裏手の縁側の手すりが雪崩で一部壊れているようだ。枝に積もった雪からの雫を受けながら、杉と落葉樹の混じった疎林を登る。
 先週もその前もシールを使わなかったので今日は持って来なかった。この急斜面を見て不安を感じたが、実際斜面に取り付いてみるとステップソールがよく効く。
 標高差70mほど谷を登ったら左手にトラバースして尾根に上がる。そこが登山道だ。太板の先行トレースに合流する。尾根道は徐々に斜度が緩んで歩きやすくなる。先程の谷の源頭まで来れば、とてもなだらか。落葉樹の明るい林を散歩気分で歩く。ただし、急登でかなり時間を費し、空は薄曇りとなってしまった。
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 先行トレースは、稲荷神社の急登と同様、雪面がくぼんでいるために一目でそれとわかる登山道を忠実にたどっている。こちらは登山道にはとらわれず、木々の開けたところを選んだり蛇行をショートカットしたりしていく。標高815mの小ピークを越えるといよいよ山頂だ。
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 14:24、大江山連峰の主峰、千丈ヶ嶽に到着、標高833m。山頂周辺の木々は刈りはらわれて、広々とした雪原となっている。突出したピークでなく、なだらかな地形なので周辺のブッシュが多少視界を妨げている。北の鳩ヶ峰、鍋塚が木々の合間にちらほら見える。南は少し展望が開け双峰という大きな鞍部を隔てた赤石ヶ岳やその奥にそびえる三岳山の姿、そして福知山盆地の市街地が見える。西に目を転じれば、但馬の山々の中に名色、万場、奥神鍋など神鍋のスキー場ゲレンデが白く浮き出ている。また、非常にうっすらとであるが氷ノ山も見えている。山頂部がひときわ白いのは粟鹿山。他にもいろいろ見えるようだが、天気が下り坂で霞んできているのと、南風が強く吹き荒れていて落ち着かない。その風に押されるように北斜面へと滑り出す。
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 出だしは勾配が緩いので歩くような滑りだが、林間に入り徐々に勾配が出て滑走となる。トレースは、ずっとたどってきた太板のもの以外のものもある。逆方向から登ってきたスキーとのトレースが千丈ヶ嶽で折り返しているようだ。
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 大江山連峰で最も高い北向きの林間斜面は、予想通り雪質がいい。「こしまり雪」または「しまり雪」の状態で保存されている。雪の量も豊富で、その下は丸太で階段が組まれているはずだが、そんなことは全く気にしなくて良い。落葉したブナ林は滑るには密度が高めだが、登山道の幅が広めなのと雪質がいいため、十分楽しめる。
 あっという間に標高差130mを滑り降り、鳩ヶ峰との鞍部に降り立つ。標高690m。林は杉に変わる。風の通り道のせいか、雪が薄く地面が薄く露出しているところがある。
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 上り下りの先行スキートレースを踏みながら、鳩ヶ峰に登り返す。
 15:08、鳩ヶ峰、標高746m。千丈ヶ嶽より低いものの北側の展望は非常に良い。依遅ヶ尾山、金剛童子山、高山、鼓ヶ岳など丹後半島の山々、伊根湾などが見える。先週滑った、鍋塚南東尾根の南側伐採大斜面もばっちり見える。鬼嶽稲荷神社までの登りでもちらちら見えていた時には真っ白だったが、今は少し茶色の斑点が見える。今日の高温と日差しで雪解けが進んでいるようだ。
 山頂は、スキーばかりでなく、スノーシューのトレースも見られる。下りも歩かねばならないスノーシューは、ここまでで折り返しているようだ。
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 雪の上に出たベンチに座り強い南風に耐えながらパンを食べる。
 15:24、そしていよいよ今シーズンの大江山連峰シリーズの総仕上げとなる滑降へ。3週間前にも滑った、東斜面へドロップ。雪は前回よりも豊富。本日の気温でしまり雪から緩んだザラメという感じ。柔らかいので十分楽しくターンが切れる。
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 山頂にたくさんついていたスキーのトレースはそのまま南北に縦走するものばかり。東斜面は、ノートラックのプライベートゲレンデ。と思ったら、一本のスキートレースと交差。どうやら鳩ヶ峰を巻いてトラバースするもので、滑降しているのではないようだ。千丈ヶ嶽往復の復路のものだろうか。
 杉の林間に入り林道を越え東尾根に入る。尾根は、稜線を外し尾根の北斜面を斜滑降で行く。鍋塚林道を見下ろせば、スノーシューのトレースが賑やか。
 標高が下がるのと引き換えに、林間、そして北斜面になるため、雪質はいい状態に保たれたまま。尾根の末端手前の鍋塚林道に降りる林間の斜面も質、量ともに十分な雪。岩や段差に苦しむときもあるのだが、今日は快適に林道に降り立った、15:48。繰り返すが、同じコースを滑降した3週間前よりも雪が増していた。
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 1㎞弱の林道歩きで、16:02千丈ヶ原に到着。今日もクルマは最後の1台。路面の雪はずいぶん解けていた。
 また、林道脇の山肌には先週自分が付けたシュプールが残っていた。一昨日の新雪が今日の高温で溶け、根雪が顔を出したという感じ。なお、それは南斜面のこと。北斜面は豊富に雪が残り、南斜面はどんどん雪解けが進んでいる。
 うっすら地肌の見えだした大江山スキー場のゲレンデを見ながらの岐路。ちなみに翌日からリフトは運休。
 この2月は、寒波の波状攻撃、それも休日の前、というわけで質・量ともに好条件でスキー登山ができた。しかし、この日(21日)の大江山連峰の北麓、宮津市の最高気温は14.8度。さらに翌日は、最高気温15.9度で、雪溶かしの雨。その後も、最高気温が10度を超える予報が続いている。また週末には寒波が訪れるようだが、さすがに低山のスキーはもう厳しいだろう。大雪の冬ではなかったが、山の雪は十分、満足のいくシーズンだった。この後は、少し足を延ばして、春のザラメ狙いといこう。

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コメント

 主峰に行かれましたか。北斜面と東尾根で雪質が良かったみたいですね。と言うか、まだ主峰に行ったことないです。今度連れて行ってください。
 滑るのはできるだけ北斜面がいいです。特に午後は雪が重たくなるので。すごく気温の上がった日でしたが、うまくいってよかったですね。

投稿: すう | 2015/02/24 19:51

 一気に雪が解けました。大江山スキー場もこの21日がシーズン最後の営業となることでしょう。
 次のチャンスは何年後になるかわかりませんが、また行きましょう。

投稿: はいかい | 2015/02/27 19:03

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