« 大江山連峰鳩ヶ峰東斜面から東尾根滑降 | トップページ | 神鍋高原アルペンローズ稲葉から万劫へ »

2015/02/09

氷ノ山三ノ丸からワサビ谷滑降

 ハイシーズンと呼ばれる雪質のいい時期には、やはり新雪を楽しみたい。休日の土曜と好天か重なり、しかも木金に新雪が積もるという好条件。
 養父で本日同行のすうさんと待ち合わせてわかさ氷ノ山スキー場へ。ちょうどスキー場に人がやってくる時間とあって、駐車場にすんなり入れない。道をふさいで停車しているクルマ、急勾配の圧雪路面で対向車が来ているにもかかわらず堂々と右側通行するクルマ、などなど。
 何とか無料駐車場にクルマを入れて出発準備。登山届に記入しようとスキーパトロールの事務所によると、スキー登山への注意を呼びかける鳥取県警発行のチラシを渡された。この冬も全国あちこちの山で遭難事故が発生したが、正月と1月中旬にはスノーボーダーやスキーヤーの遭難事故が大きくニュースで取り上げられた。この氷ノ山でも過去に何度も遭難事故が起こっている山だ。自分はもちろん、風評などで地域にもマイナスとなってしまう。安全第一で行こう。
 リフト2本を乗り継いで、ゲレンデ脇の非圧雪エリアを雪を巻き上げて滑るスキーヤーやスノーボーダーを見ながら、標高1200mまで楽々上る。いいねぇ、早く滑りたいねぇ。
P1140446


 現在は晴れているが、天気はすでに下り坂で、西の大山、東山はうっすらと消えそうだ。さすがに至近距離の扇ノ山ははっきり見えているが、下界は雲海というか青っぽい靄がかかってそれこそ海のようだ。
P1140449


 スキー板をザックに固定してツボ足で急斜面に取り付く。すでに24パーティが入山している、とパトロールで聞いた通りしっかりとトレースが付いているが、ほとんどがスノーシューのようでツボ足だとスネまで沈んで厳しい。シール登行と思われるスキーのトレースも現れる。それでも、さらに少し登って尾根が狭まって来ると、トレースが安定して歩きやすくなる。
P1140450P1140452

 三の丸、そして山頂の景色が見えてきたところで小休止。次いでに板を下ろす。シール登行開始だ。
 痩せ尾根を越えて、広い頂上台地の入り口のブナ林へ。樹氷がきれいだ。
 ブナ林を越えると、広い大雪原が広がる。少し先を大勢のパーティーが歩いている。大山はすっかり見えなくなったが、日差しと青空が快適。東寄りの風はきついが、景色を堪能しながらの楽しい稜線歩き。
P1140453P1140456P1140458


 この広い雪原は、ホワイトアウト時には非常に危険。氷ノ山は標高の割に遭難の多い山として知られ、その多くは道迷い遭難。この雪原で方向を見失うケース、スキーやスノーボードで滑降する谷を間違えるケースなどなど。
P1140462_2P1140473P1140475


 だが、今日は視界良好。本日のGPSレシーバーは主にデータロガーとしての役割だ。
 三ノ丸の避難小屋の周りには、たくさんのスキーやスノーボードが置かれ、どうやら満員の様子。板は10台ほどあるようだ。我々はピークでシールを外して、ワサビ谷のドロップポイントまで緩やかに滑っていく。
 ワサビ谷は今日は風下にあたる。少し稜線を外せばほとんど無風。スキー板に腰を下ろしてパンなどを食べる。小屋で休んでいた人たちが通り過ぎていった。彼らもワサビ谷を滑降する予定だそうだが、もっと山頂寄りからエントリーするのか、あるいは山頂に行ってから滑降するのか。
 いつしか空は雲に覆われてきている。積もってから半日以上経過し、しかも日射しもあって気温も少し上がったためか、雪は安定している。雪崩の心配はかなり低くなっていると思われる。そして個人的には、積もりたての底なしの軽い新雪よりも、ある程度存在感のあるこの日のような雪のほうが滑りやすい。
P1140480P1140479

 GPSレシーバーで位置を確認して、さあ、滑降。少し滑ってからまた位置を確認。間違いないはず、と思っていても何度も確認。新雪の急斜面を登り返すのは大変なので、谷を間違えるわけにはいかない。
 このポイントからのファーストトラックは、我々が頂いた。ああ、重すぎず軽すぎずちょうどいい新雪だ。それでも、すうさんは、積もりたて、あるいは降っている最中のもっと軽い雪のほうがいいという。好みはそれぞれ。
P1140482P1140485P1140483


 急斜面を緊張しながら滑る。雪の状態によっては雪崩を誘発する斜面で、もちろん滑落の危険もある。慎重にクリア。斜度が緩んだら、今度は側面からの雪崩に注意しながら行く。それでも雪がいいのですべりは楽しい。
 我々がエントリーしたのは、ワサビ谷の右股。山頂寄りの左股との合流点からはいくつかのトレースが付いていた。もちろん、左股から滑降してきたスキーやスノーボードのものだが、我々と同じ右股から延びてきたスノーボードのトレースが2本。エントリーするときにはなかったのに。知らないうちに追い越されたのか、あるいは、もっと南、ミクワ谷寄りから滑り降りてきたのか。いずれにせよ、先ほどの大集団はまだ下りていないようだ。
P1140491


 標高1000mを切ると沢が割れてきた。どうにかスノーブリッジで右岸左岸を行き来しながら下り、最後は右岸の杉林をトラバースしてわかさ氷ノ山スキー場イヌワシゲレンデの上部へ帰還。ゲレンでの雪面は固すぎて滑りにくい。今日の太板ではエッジが効かず板が流れまくる。下山したら回数券でも買って遊んでから帰ろうか、なんて話もあったがそれは却下。パトロールに帰還報告をして帰路に就く。楽しかった。
 2月7日、9:50~13:50。

|

« 大江山連峰鳩ヶ峰東斜面から東尾根滑降 | トップページ | 神鍋高原アルペンローズ稲葉から万劫へ »

コメント

 お誘いいただきありがとうございました。おかげで冬としては今までで一番の晴天でした。いい時に誘ってもらいました。
 この谷は達成感も課題も与えてくれる内容の濃いところです。
 テレマークは小回りターンができれば急斜面も克服出来ると思うんで、そのイメージを固めていきたいです。

投稿: すう | 2015/02/11 09:07

 こちらこそ同行いただきありがとうございました。
 休日と晴天とが重なったのは、この冬初めてでしょう。この時期にしてはそこそこ賑やかでしたね。
 そして、雪の状態も良くて、こんないい日はなかなかないと思いますよ。

投稿: はいかい | 2015/02/11 23:33

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 氷ノ山三ノ丸からワサビ谷滑降:

« 大江山連峰鳩ヶ峰東斜面から東尾根滑降 | トップページ | 神鍋高原アルペンローズ稲葉から万劫へ »