赤い月
10月8日は、皆既月食。十五夜と並び月見に最適な十三夜(旧暦九月十五日)。日が暮れた直後という時間帯。そして天候にも恵まれ、あまり寒くなくて観測には絶好の日だった。
食が進行するにつれてだんだん赤くなる様子もよくわかった。赤い色の原因は、光が地球の大気を通過するときに、青い光は空気の分子によって散乱し、赤い光だけが届くから。低い月は大気の層を斜めに通って光が届くから赤く見える。朝日や夕日が赤いのと同じこと。
では、高い位置にあっても月食はなぜ赤いのか。月の光の元々の光源は太陽。太陽と月の間に地球が立ちはだかり、月に影を落とすことによって起こるのが月食。地球の周りには大気があり、そこを突き抜けた太陽の光が青色を奪われ、さらに大気によって屈折して影の部分に赤い光が当たる。それが反射して地球に届くわけだ。
低い月の光が赤くなるのは月に反射した後で、皆既月食の光が赤くなるのは反射する前。
それにしても、2009年の皆既日食、2012年の金環食のときと比べて、月食はなんとも地味。日食はひまわりなら月食は月見草。あらっ、なんか聞いたことがあるたとえだね。
18時15分(月食が始まる)
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