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2014/09/24

秋風の丹後半島一周

 6月に古いランドナーを手に入れた。長年乗られず放置されていたとのこと。屋内で保管されていて保存の状態はよい。手を加えたのは、まずハンドル。前のオーナーが実用車のハンドルに変えていたのを、あまっていたドロップハンドルに交換。ブレーキレバーは新調した。衰える脚力にあわせ5段のフリーのローを24Tから28Tへ。タイヤ、チューブ、ブレーキワイヤーなどの消耗品を新しくしたほか、ブロックダイナモ(ありあわせ)とフェンダーのLEDの砲弾型ライト(新調)を装着。フロントバッグもありあわせのものを装着。
 そのランドナーは、山口のベニックス。1970~80年代に販売されていたもの。シマノのタイトリスト、クレーンという前後の変速機から、1980年前後のモデルと推測される。
 ところで、1981年春に私は中学に進学した。そのとき親に自転車を買ってもらった。山口ベニーサイクルの6段変速ジュニアスポーツ車。今はもうなくなってしまったが、同時期に世に出た同じメーカーの自転車が手に入ったわけだ。
 そのジュニアスポーツ車には大学2年くらいまで乗り続けた。1986年9月、高校3年のときに初めて丹後半島一周をしたのは、その自転車だった。
 あれから28年。私の自転車ライフの原点である丹後半島一周を、あのときの自転車の分身といえるランドナーで。こうして、今シーズン3度目、生涯通算43回目の丹後半島一周が始まった。
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 9:55、京丹後市の自宅を出発。竹野川沿いに北上。国道482号線を避け、対岸の静かな道を行く。
 例年は残暑が厳しく10月になってから本格的に自転車に乗るのだが、今年は既に絶好のシーズン到来。1週間前の敬老の日の3連休、直前の土日も適度な気温と湿度。ただし、雲が多めの空で実行に踏み切れずにいた。そして、秋分の日の今日、真っ青な快晴が広がった。待ってよかった。広がる田んぼの9割方は既に刈り入れが終わり、あぜ道に咲く彼岸花の赤が鮮やか。
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 竹野川河口近くの、道の駅「テンキテンキ丹後」で最初の小休止。絶好の行楽日和で、クルマが多い。そして自動二輪も。2台のクロスバイクが止められていた。中年の男女連れが道の駅の建物から出てきて出発の準備をしている。こちらはトイレを済ませて一足先に出発。
 さあここからは海岸線の国道178号線。真っ青な海が広がる。この青を見るために、今日まで満を持していたのだ。
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 坂道を登って海にそそり立つ一枚岩の屏風岩を見下ろす展望所で小休止。オートバイやクルマがたくさん止まっていて落ち着かないので、写真を撮ってすぐに出発。
 風は北よりで波が打ち寄せている。経ヶ岬までは逆風だ。アップダウンを超えて半島の先端部へ。アメリカ軍の基地を建設中で、警察車両がパトロールしている。
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 景色がよくて何度も停止。経ヶ岬の手前、袖誌の集落で写真を撮っていたら、道の駅で見かけたクロスバイクの男女連れが追い越していった。
 経ヶ岬のレストハウス跡地(今は更地と駐車場、そしてバス停)を過ぎる。そこの駐車場にちょっと変わったサイクリスト発見。なんと自転車は、電動アシスト。
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 さあ、ここから本格的な登りが始まる。すると、広報から電動アシスト自転車が追い越していった。やはり、登りではかなわない。その後、坂の途中で止まって休んでいるクロスバイクの男女連れを追い越す。
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 白南風隋道を抜けるとカマヤ海岸。断崖絶壁の中腹につけられた道から、海と空の青い絶景が広がる。冠島と沓島、その向こうに久須夜ヶ岳など若狭のリアス式海岸、そして水平線の中央にはぼんやりと越前海岸まで見える。加賀白山は、と目を凝らすがさすがにそれはもっと空気が澄んでないと無理。もっと秋が深まってから春先までが白山遠望のチャンスだ。
 それぞれ景色を眺めるための停止をするので電動アシスト自転車と抜きつ抜かれつの状態となるが。蒲入の手前、甲崎で小休止。パンを食べる。電動アシストサイクルが通り過ぎていった。クロスバイクの2人はまだ来ない。この先、もう出会うことはなかった。こちらは府道623号線の野室崎、新井崎を経由するのだが、彼らはそのまま国道178号線を行ったのだろう。
 蒲入峠を越えて、本庄におり府道623号線へ。海岸からいきなりの急登。国道を離れると、本当に静か。国道は伊根湾まで内陸部に入るのだが、この府道は海岸。国道よりアップダウンがきついが、景色がよいので外せないコース。
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 標高差130mほどを越えてまた止まりの海岸まで下り、今度は新井崎へまた標高差130m。もちろん単に登って下ってではなくて、小刻みなアップダウンを経ながらなのできつい。ローを28Tにしてなければ登れない。そして、登りが急勾配ならば下りも急というわけで、ランドナーの古いカンティブレーキの制動力の弱さが如実に現れる。スピードが出るとコントロール不能となるのでずっとブレーキをかけ続けるわけだが、フルパワーで握り続けてやっと効いてくるという感じ。手が疲れるので、下りでも何度か休憩を取る。
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 刈り入れが終わっていたり、いなかったりする千枚田を過ぎ、握力を振り絞って伊根湾に下る。舟屋見物の観光客や、釣り人であふれている。狭い道にクルマが行き交う。
 以前町役場があった入り江の畔のベンチに腰掛けて小休止。男女連れのサイクリストが来たので、午前中のクロスバイクの2人組かと思ったら、男性の方はロードレーサーだった。ほかにも今日は結構のサイクリストに出会った。絶好の自転車日和だ。
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 伊根湾から岩滝までは平坦。追い風を受けて25~30km/hで飛ばす。いつしか空はうす曇。府中の天橋立北詰でトイレ休憩。朝の道の駅テンキテンキ丹後以来2度目のトイレだが、いずれも膀胱に余裕あり。25度を越える夏日で、かなり汗が出ているようだ。ただし、風は乾いているので、効率よく蒸発して気化熱が効果を発揮しているようだ。
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 にぎわう天橋立を後にして、阿蘇海の自転車道で岩滝へ。そして最後の山越えだ。標高差は190mで、経ヶ岬と伊根の間のアップダウンよりも大きいのだが、勾配は比較的緩やかなので越えやすい。そしてこれを登りきれば後は下ってゴールというわけで、最後の力を振り絞れる。下りも、弱いブレーキでも十分コントロールできる勾配だ。
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 というわけで、新たに手に入れた古い自転車はトラブルを起こすこともなく、無事に完走。16:15なので、6時間20分。これで、約82km。

 その夜、家でTVを見ていたら、NHKで不定期に放送される「にっぽん紀行」という番組で、小樽の「励ましの坂」が放送された。北海道ツーリングにやってきたサイクリストが、小樽にある全長1km弱で標高差80mの坂に挑み、足を着かずに登りきったら近くの旅人宿「とまや」のアルバムに写真を載せてもらえる、というものだった。がむしゃらに行こうとする若者は失敗し、ゆっくりと時間をかけて登る私と同世代のおじさんは登りきっていた。その長さと標高差は、本日の野室崎・新井崎の登り出しとほぼ同じ。ならば、いけるんじゃないか。ただし、励ましの坂は最後の最後が24パーセントの猛烈な急勾配。挑戦してみたい。でも、きっとMTBのギア比なら、何とかなるんじゃないか。ゆっくりゆっくりと。

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コメント

 何日も雨が降らなくてさわやかな日が続いていたので、もうすぐ走られるかなと思っていました。
 いい天気でよかったですね。距離も手ごろで最高のサイクリングコースです。

投稿: すう | 2014/09/25 06:51

 2カ月ぶりの快晴でしたね。最高の日を選ぶことができて満足です。通り雨は初日だけだった3連休。そして翌週の土日。雲は多めでも、夕方頃にはわりあい青空が広がる時間帯もあって「今日走るべきだったのか」と思いましたが、勇み足を踏まなくてよかったです。写真を並べて、なお実感します。
 丹後では稲刈りは終盤でしたが、先日訪れた多可町では、まだ青い田んぼも見られました。もしかしたら、酒米の山田錦なんでしょうかね。

投稿: はいかい | 2014/09/25 23:23

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