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2014/08/18

真夏の台風と前線停滞

 7月、8月のそれぞれ10日頃に、台風が日本の本土に上陸した。8号と11号だ。比較的台風の被害の少ない丹後半島、あるいは北近畿日本海側では、今回も大きな被害はなかった。
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 まず、7月の台風8号。強烈な台風とのことで、南西諸島での荒れ模様が報道されたが、九州の西に停滞してなかなか丹後には近づいてこなかった。海水温の低いところまで北上して停滞したため、台風の勢力は衰え、いったん九州に上陸してから太平洋岸をかすめるように東進し房総半島に一瞬再上陸して東に過ぎていった。丹後半島から見れば、台風は逸れた形になった。もともと、南風では雨が降りにくい日本海側(風が逆向きの冬に太平洋側に雪が少ないのと同じこと)、警報発令降ったり止んだりの空模様だった。梅雨が明ける前だったので梅雨前線が気になるところだったが、台風が九州の西に停滞するころには前線は北に押し上げられ、新潟県や東北地方で大雨となった。
 丹後半島に台風が最接近する2,3日前のフェーン現象で暑い日が続いている頃、私は周囲に警報は出ないだろうと言っていたのだが、後から聞けば「何を言っているんだ」と思われていたとのことだ。こちらは、前線が離れたこと、太平洋から南風が直接当たる鹿児島県、宮崎県、高知県などでは大荒れだったものの、丹後と同じ日本海側の福岡県では台風の影響が比較的少ないこと、タイ大使ながら勢力は弱まっていること、もし丹後に接近してくるにしても陸路が長くさらに弱まることが予想されること、そして気象庁の週間予報では太平洋側と比べて降りが弱い予報が発表されていた。こうした根拠を挙げても、周囲の人々にはTVで報道される沖縄や南九州の映像のほうがインパクトがあったようだ。また、制度が施行されて初めての「特別警報」が京都府に発令された昨年の台風18号や、北近畿に大被害をもたらした10年前の台風23号の記憶も大きく影響しているようだ。
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 8月の台風11号は、秋雨前線(あるいは梅雨前線)が近くまで南下してきていたので、ひと月前より降るだろうと予想されたが、実際その通りで、前線によって雨が降っている9日から台風が抜ける10日まで、大雨と洪水の警報が発令された。もちろん、台風本体よりも前線のほうが降水量が多かった。前線の雨が上がった9日夕刻には道路も乾いたので自転車でひとっ走り。
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 さて、この台風11号は10日の13時ごろにちょうど丹後半島を通過していった。にもかかわらず、丹後ではその時対佐多雨量にはなっていない。その前後1時間の降雨レーダーの画像のアニメーションを見てもわかるとおり、台風の北西側では雨雲がどんどん衰えていった。それに対し太平洋からの南風が当たる台風の中心の南東側では大雨が降って、南丹市の園部では300mmを越えるなど被害をもたらした。1年半ほど前に何度も訪れた半国山では、沢沿いの登山道が流されて不明瞭だったが、もしかするともっとひどくなっているかもしれない。7月に訪れた木津川の流れ橋はまたも流されてしまったとのこと。これで4年連続、復旧から3か月での流失。
 台風の経路図を見れば、南方からの上陸。やはり上陸前は速度が遅く停滞気味だったものの、海水温の高い太平洋にいたので水蒸気の供給があって勢力の衰えは少ないまま上陸した。上陸は高知県の東部、室戸岬寄りだが、これは中心のこと。実際にはその手前足摺岬付近から半分上陸しているような状況で、進行方向の左側は水蒸気の供給がなくどんどん衰えていったというわけだ。
 ふつうは夏の台風というのは暑さをもたらすのだが、この11号は丹後に涼しさをもたらしてくれた。さらに、15日からは秋雨(梅雨?)前線が停滞。16日午後には京丹後市に大雨警報も発令され、17日明け方にかけ夜通し稲妻が夜空を切り裂く。17日日中の雨は小康状態だったものの夜になってまた降り出した。ただし、周辺の地域では17日にも警報が発令されるほどの雨。福知山は、去年に続きまたもこの時期に全国のニュースに出てしまった。前日の16日には京都市北山の山間部では100mm/hの大雨が降り排水の悪い市街地の冠水の様子が報道されたので、京都府としては二日続きの洪水が報道された。
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 いくつかの画像を、気象庁のWebサイトに掲載されていたものを無断で使用しています。問題があれば、すぐに削除します。

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コメント

 もう、気候は動乱期に入ったのでしょうか。16日は豪雨の中京都に行っていて(行きは降っていなかった)、水が噴き出しているのも見たし、水びたしの道をしぶきをあげながら走って、アドベンチャーワールドの中を走ったみたいですごく疲れました。
 そして、この前は福知山、今日は広島でしょ。尊い命が失われて言葉もありません。
 平穏な気候がほしいです。

投稿: すう | 2014/08/20 20:56

 広島も福知山も、深夜から未明にかけて強く降ったことが被害を大きくしているようですね。多くの人が起きて活動しているときだったら、避難ができて犠牲者はもっと少なかったでしょう。また人的被害が少なかった福知山でも、クルマを高台に移動できたのに、家財道具を二階に運び上げることができたのに、などといったことは多いんじゃないでしょうか。処理に困っているというごみの量も減っていたかもしれません。
 福知山では、1年前の8月15日の花火大会でのガソリン爆発事故、11か月前の9月15日~16日未明の平成13年台風18号の洪水の記憶が薄れないうちにまたも災いに見舞われたわけです。
 それにしても、広島の土砂崩れによる被害は甚大ですね。人的被害が22日の時点で100名に迫る勢いです。こちらの記憶に残る範囲ですが、「深層崩壊」の土砂崩れで紀伊半島を中心に被害が出た3年前の台風12号、北近畿にも洪水をもたらした10年前の台風23号に匹敵します。しかし、過去のそれらは広い範囲での被害をトータルしての数字。今回は、一つの県の一つの市で、しかも限られた地区の中。こんなケースは記憶にございません。なんてことを人に話していたら、「長崎大水害」はもっとすごかったと指摘されました。1982年7月23日、梅雨前線による大雨でした。ウィキペディアによれば、長崎市内で死者行方不明者が何と299人。
 それにしても、毎年毎年どこかで大雨による洪水や土砂災害が起こっていますが、梅雨の時期や台風シーズンだけでなく近年夏の時期に災害が起こるようになってきていますね。とくに去年今年の夏は天候が不純です。ちなみに、ニュースや気象情報では、今回の災害の原因については、梅雨前線でも秋雨前線でもなくただの前線としていますね。東北北部まで全国的に梅雨は明けているし、秋雨というには時期が早いということでしょうか。要するにこんな時期に日本付近に前線が停滞することがあまりなかったから無名なんでしょう。記憶では後で梅雨明けが撤回され記録的な冷夏で外国の米が輸入されることになった1993年以来です。

投稿: はいかい | 2014/08/22 22:23

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