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2014/04/01

摂津の母子から天王峠を越えて丹波篠山へ

 先日の能勢妙見山のMTB登山があまりにも楽しかったので、またどこかのシングルトラックを走りたくて仕方ない。思い当たったのが今年の初めに「山であそぼっ!」に掲載された記録。タイトルに示した、丹波篠山と摂津の三田市母子の境にある、三国ヶ岳および、天王峠から北に火打ヶ嶽へと伸びる尾根。筆者のやまあそさんは、ちょうど1年前の3月に徒歩による調査を経て実走された。その間があいているのは、藪の勢いが増してくる初夏、暑い夏から初秋、そして松茸シーズンの秋を避けてのものと思われる。やまあそさんの友人で「関西MTBツーリングブック」の著者である新川さんも、調査を受けて去年の春先のうちに走られたようだ。詳細かつ正確に書かれた記録を読んでから出発だ。
 明け方まで降っていた雨の後、日本海側の空はどんより。低い山々は雲に隠れている。弱い寒の戻りの状態で、とても山に登ったり自転車に乗ったりしようと思える天候ではない。こんなときこそ南に向かうべし。
 稜線を霧で覆った大江山連峰を越え、福知山を過ぎ、草山温泉に到達してもまだ灰色の空。でも多岐連山は頂上まで姿を見せているようなので、三嶽と小金ヶ嶽の鞍部、大タワ(「タワ」は山へんに定)を越える。連山の中腹、標高500mを超えるこの峠は、法面から潅木が倒れかかり、冬の名残が濃い。
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 篠山盆地を北から南へ。多岐連山と相対峙する丹波と摂津の境界の山が、本日の目的地。盆地の南の縁、篠山市小枕にクルマを止めて、MTBの準備。
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 まずは、舗装路で美濃坂峠へ。この日の行程は、登りの大半が舗装路なので自転車の機動力によって時間が短縮される。峠までは40分ほどだ。しかし、この舗装路は蛇行する狭い道ながら県道49号線ということで交通量が多い。40分間に10台(追い越し2、すれ違い8)ものクルマに遭遇した。クルマがまったく通らない道、が理想である。急斜面をまるでスイッチバックするようにつけられた道を登って、峠の手前からは篠山盆地が見下ろせる。また、いわゆる「片峠」で、母子側は勾配がゆるく高低差も少ない。
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 峠からは三国ヶ岳へ向かうダブルトラックでさらに登る。そのままずっと行けば母子の集落へ抜けられるが、ピークから三国ヶ岳へのシングルトラックが分かれる。分岐からは押しで登る。最後は足場の悪い急斜面となって標高648mの山頂へ。木が育って展望はない。
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 山頂から登ってきた方向と反対に下山すれば、これから目指す天王峠に近く、地図上に引いたトレースが美しい理想的なルーティングとなる。反対側にも一応踏み跡はあるものの、藪の中の不安なもの。MTBに乗車するどころか、MTBが邪魔になりそうな雰囲気。GPSレシーバーがあるから道に迷う不安はないが、ここで時間をロスしたくはないので、来た道を引き返す。上部は乗れないが、途中からは楽しい下り。茶畑を抜けて、ダブルトラックへ戻る。そのダブルトラックで母子へと下り。三国ヶ岳を美濃坂峠の裏側へと回り込む。自転車の機動力があればあっという間、藪と格闘するよりはこの方が早いだろう。
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 茶畑に覆われた谷を、農作業の道でつめて天王峠に迫る。峠の手前で、ダブルトラックから入り口を藪に隠されたシングルトラックへ。林の中にひっそりと石仏がたたずむ天王峠はすぐ。やまあそさんによれば、その石仏は弘法大師さまだそうだ。また、この天王峠という名称も、やまあそさんによる付近の住人への聞き取り調査によって判明したもので、ただ訪れるだけでなく歴史的な調査もあわせて記録されている。
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 この天王峠も美濃坂峠と同じく片峠で、北西の篠山側はスパッと切れ落ちている。しかし、峠道は谷へ降りずに北に長く延びる尾根に寄り添い、緩やかに続いている。地図に道は記されていないが、その踏み跡ははっきりとしている。峠のすぐ北側は少しぬかるんでいて、MTBのタイヤかブロックパターンの靴底で数人が通過したようなあとが残っている。よく見ると、2つのひづめの足跡。イノシシのようだ。
 なんともMTBには快適な道で、ところどころ崩落しているところを除いて、ずっと乗車可能。延々とMTBの車輪が歓喜の唸りを上げて転がる。
 いくつか分岐はあるが、火打ヶ嶽へ向かう尾根の道は明瞭で見逃すことはなく、つまり枝道に迷い込む心配はない。
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 途中からは、道の片側にネットが張られるようになる。ところどころで左右の木々の合間に麓が見下ろせるが、展望を楽しむというほどではない。あくまで走りに集中だ。
 後半、急な下りや、火打ヶ嶽への登り返しで、若干乗車率は落ちる。
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 火打ヶ嶽は、山頂直下を巻いていく。が、せっかくなのでMTBを置いて山頂に上ってみる。残念ながら展望はなかった。尾根の末端近くまで着たら、ネットの扉を開けて小多和集落へ。ちなみに途中にも扉と里に下りる枝道はいくつもあった。墓地の裏手を通過して集落に降り立つ。最後はずっと乗車できた。
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 田植えの準備が進む小多和の田園地帯から下ってきた山を尾根の東側から振り返る。いったん国道372号線に出て篠山市街の向こうにそびえる三嶽や小金ヶ嶽を見ながら尾根の末端を迂回して、小枕へ。今度は尾根の西側から下ってきた山並みを眺める。小枕側だと、美濃坂峠や三国ヶ岳を確認することができる。ああ今日も楽しかった。
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 帰路は、篠山口から鼓峠を越える。
 冒頭にも書いたが、MTBで下った尾根は松茸山。秋の入山は控えたい。このコースを開拓した、やまあそさんや新川さん、そしてMTBを楽しむ同志に迷惑をかけないように。

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