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2014/04/30

扇ノ山東面滑降畑ヶ平へ

 中国山地でのスキーも終盤である。最後に残された扇ノ山、大ヅッコの北斜面はあと半月滑れるだろうが、それ以外はリミットに近い。岳人2014年3月号で「すごくいい斜面がある」と紹介されていた山頂東斜面が滑れるうちにもう一度滑っておきたい。というわけで、2週続けて扇ノ山へ。
 27日日曜、週間予報が発表されたばかりのころは雨の見込み。晴れ予報の土曜日が勤務で、日曜だけが期待。しかし、日を追うごとに日曜も「曇り」、「曇り時々晴れ」と予報が変わり、当日は快晴。下り基調だが、雨の心配はない。
 今年はいつも上山高原に至る道路が土砂崩れで通行止めのため、除雪されない。先週19日は、河合谷牧場から入山した。今回は、上山や河合谷の裏側、畑ヶ平(はたがなる)からの入山を試みる。このコースのいいところは、すごくいい山頂東斜面を滑り降りてそのまま下山できるところ。ただし、その斜面は前半のみで、下半分は藪がうるさい。さらには、畑ヶ平までの道のりが長い。雪に閉ざされた林道を延々と歩かねばならない。
 前述の岳人誌の記事では霧ヶ滝渓谷の菅原集落から往復するルートが紹介されているが、菅原・畑ヶ平間は危険を伴うテクニカルなコース取りである。扇ノ山の中腹には、上山高原、河合谷高原、畑ヶ平などなだらかな地形点在しているが、山塊から流れ出す川は深く急峻な谷を形成している。あっちにもこっちにもとにかく滝が多いことが、そうした地形を表している。霧ヶ滝渓谷もその名のとおりである。菅原・畑ヶ平間に車道がつけられてはいるが、ヘアピンカーブが連続する延々と長い道のりで(9km以上ある)、法面から覆いかぶさった雪やデブリで危険なトラバースとなる区間も連発するらしい。岳人記事では車道でなく山肌をたどっているが、やはり急で雪崩れの恐れはあるし、地形は複雑でルートファインディングも難解。行き詰ったらロープを使って懸垂下降、というくらいの構えは必要だろう。そんなコースも4月下旬となれば、藪で通行困難。車道の雪解けはどの程度進んでいるかも、皆目見当がつかない。上山高原への道路が通行止めというタイミングで雑誌に掲載されたにもかかわらず、菅原からの入山記録を見かけないということからも、一般向けでないことはわかる。岳人記事には「急峻でナビゲーションも複雑」とあり、林道については「ところどころ急な法面になっているので通過には十分注意」と書かれている。場所によっては「十分に疎林で、技術があれば滑りも楽しめる」とあるが、こういう場合の「技術」とは並大抵のレベルではないと思っておくべきだろう。。
 というわけで、安全な別ルートで畑ヶ平へと入ったのだが、わけあってその地名の記述は控える。
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 まずは、ロープで塞がれクルマが入れないダブルトラックを板を肩に担いで歩く。雪はないが自転車は使わない。想定した通り、すぐに道は残雪で覆われた。さらには、狭い道をふさぐように軽自動車が道のど真ん中に止まっていた。人が通りやすいように左右どちらかに寄せるなどといった他者への配慮が微塵も感じられない駐車のし方だ。クルマに板を当てないように苦労してすり抜ける。自転車は無理だろう。その先、雪が切れた区間はあるが水たまりとなっている。そして、1km足らずで雪が斜めに覆いかぶさった区間へ。そこからはほぼ雪が続いていた。その少し先の雪の切れ目を越えたところでスキーを装着したが、帰りはここまでスキーで来よう。
 畑ヶ平までのダブルトラックは、全行程の半分を超える4kmほどあるが、標高差は150mしかない。奥へ入っても日当たりで延々と雪が切れた区間があるし、また手入れがされていないので路上を水が流れている箇所が多数。暗渠の土管が塞がって完全に沢が道の上を横切っている。まるっきり渡渉である。
 木々の間から扇ノ山の頂がのぞいたら、畑ヶ平は近い。1時間45分で畑ヶ平。最速タイムだ。理由は、板の滑走面にステップソールが彫られたこと。前回訪れた5年前はシール歩行だった。勾配のほとんどないダブルトラックは、ステップソールの方が抵抗がなく軽快だということだ。
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 小休止の後、出だしの藪々登山道を避け、平らな真っ白の雪原、つまりその名の通りの畑の上を眼前に見える扇ノ山に向けて横切ってから、ブナ林へ。雪原の奥には扇ノ山。山頂小屋もわかる。緩斜面は、細かい木や笹が出て、板の踏み場もない。登っていくにつれて雪が深まってくるせいか、ブナの疎林となっていく。ただし、藪が落ち着いて自由に歩けるようになるのは大ヅッコから山頂へ続く主稜線に合流手前だった。また、この登りに備えシールを持ってきていたが、緩やかな枝尾根を詰めていくのでステップソールで十分だった。次に来ることがあったら、シールは持たなくていいだろう。
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 主稜線に合流したら、距離においても標高差でも山頂はすぐ。上山や河合谷からと思われる足跡が多い。先週はスキーが多かったが、この日は靴跡ばかり。
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 15時25分、誰もいない山頂到着。スタートから3時間半だ。さすがに先週よりだいぶ雪が解けているが、去年の4月中旬くらいの積雪量だ。ガスに展望を阻まれた先週と違い、氷ノ山、東山、後山、那岐山、鉢伏山などはばっちり。大山は、逆光と霞で見えなかった。パンを食べながら小休止していると、単独の男性が山頂にやってきた。出で立ちは軽装で、疲れている様子。残雪を想定していなかったのかもしれない。
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 雪の上に顔を出したベンチにザックを置いて東斜面をまず一本。同じザラメでも先週より重くて、いきなり転倒。ストックにカメラをつけて片手運転で、バランスがとりにくかったせいでもある。山頂に上り返せば、単独の男性はもういなくなっていた。
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 16時05分、ザックを背負って二本目。つまり、下山開始。今度はカメラをヘルメットへつけているので、両手のストックワークが可能なので自由に滑ることができる。いやあ、快適快適。しかし、極楽気分もつかの間、わずか3分程で標高差150mを下ったら雪に埋もれた沢を二つ越えて、登ってきた尾根に戻る。雪がしっかりとつながり、クラックがなく、沢に折りやすい箇所は登りで目をつけていた。GPSレシーバのおかげで、ピンポイントに降りてくることができた。とにかく、このあたりで沢を越えておかないと、下に行けば急峻な谷となってしまう。
 あとは往路を逆にたどるのみ。藪がだんだん濃くなっていくが、その分斜度が緩んで何とか滑ることができる。
 白く平らな畑ヶ平が見えてきたら安堵。雪原をスケーティングで横切る。この畑も既に雪が薄く、後数日で一気に茶色くなってしまうだろう。畑ヶ平、16時40分。
 後は長い林道を戻る。勾配がゆるくて板が走らない。それでも、これまでの最速タイムを記録。やはりこれも、ステップソールのおかげ。17時45分、クルマに戻った。全行程、15.4km。
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 5年前までは、4年連続で訪れたコースだが、行程の中で快適な部分が少ないのがマイナスポイント。せめて下山の林道で板が走るだけの勾配があれば、登頂時の気持ちが楽になるのだが。車道が比較的短く、小ヅッコ大ヅッコのブナ林を越えてくるコースに人気が集まるのは当然のこと。まあ、それでも毎度同じコースというのもマンネリというわけで、道路の通行止めのおかげで久しぶりのルートを訪れることができたとポジティブに捉えておこう。同じ山でも、裏側から登れば別の山として感じられるということだ。

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2014/04/23

Slide and Ride 扇ノ山 2014

 4月も中旬を過ぎ、中国山地でスキーができる山は限られてきた。そんな中、扇ノ山の存在は大きい。距離にしてほんの12km南、標高差で200m高い氷ノ山のスキーシーズンがもう終わろうかという頃に、扇ノ山のスキーシーズンの最盛期が始まる。例えば、前年(2013年)などは氷ノ山よりも1ヶ月も遅くまでスキーができた。
 兵庫県の新温泉町からの登山口に当たる上山高原では、ゴールデンウィークに山開きの行事に先駆けて上山高原までの除雪が行われる。本来ならばもうその時期に来ているのだが、今年は例外。前年9月10日に起こった大規模な土砂崩れで今年の秋ごろまで高原へのアプローチ道路が通行止め。布滝入り口の駐車スペースのところにバリケードが設けられている。ただし雪解けが進んでいるから自転車なら上山高原まで入れるだろう。以前も、今回のバリケードの少し奥が雪でふさがれている時期に自転車を使ってアプローチしたことがある。日当たりの関係で、進んでいけば雪が解けていることがある。日当たりの悪い谷あいは雪に閉ざされていても、尾根に上がれば解けている、というわけだ。また、雪解け期には道路の大方は雪に覆われていても、端のほうは路面が出ている区間もある。こういうときこそ自転車が役に立つ。「Slid and Ride」の季節だ。
 ただし、今回はこの通行止めを機に、別方向からのアプローチへ目を向けることにした。鳥取県側の河合谷牧場からのアプローチだ。国道9号線の蒲生トンネルを越える鳥取県に入ってすぐに南下するのが一般的だが、完全1車線の県道31号線十王峠をさけ、日本海沿いの国道178号線を使って岩美までいき、そこから南下して国道9号線をクロスして県道37号線を使ってみた。こちらも岩美町大坂から鳥取市国府町木原へ峠を越えねばならないが、センターラインが引かれた問題なく離合できる立派な道だった。
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 河合谷牧場入り口、標高700mを越えたところで雪により道路がふさがっていた。標高850mくらいまではいけるだろうと見込んでいたので、ちょっとショック。これは行程が長いぞ。折れそうな心で、出発準備。だらだらとしか動けず、どんどん時間が過ぎる。悪い循環だ。
 その間、いろいろなクルマが入れ替わり立ち代り訪れては去って行く。子供をつれた若い夫婦は、牧場はどこか、と聞いてくる。まだこんなに雪に覆われていることなど想定外。それどころか、現実を受け入れることができず、「この先に進めないのか」と聞いてくる人がいるのはいつものこと。見ての通りだし、尋ねている相手はスキーの準備をしているのである。わかっていても、誰かに「もう駄目」と言って欲しいのだろう。ただ、1台、関東ナンバーのワンボックスカーが私のクルマの背後に止まり、迷彩ズボンをはいた男性が山へ登っていった。
 ちょうどクルマの限界点から分岐している牧場の中に入っていく道が除雪されている。チェーンで塞がれていてクルマは入れないが、自転車が役に立ちそうだ。スキー板を積載し、テレマークブーツでペダルを漕ぎ出す。しかし、きついのぼりだ。
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 出だしは谷の落葉樹林。少し景色が開けたところに牧場の事務所や畜舎らしき建物があった。日当たりがよいので、既に辺りに雪はない。そこを過ぎるとまた険しい登り。アスファルトからコンクリート舗装に変わるとインナーローとても乗車できず、押して登る。広い尾根に上がれば再び乗車できる。そしてその分景色が開けてくる。先ほどの牧場の施設を見下ろし、前方には雪を頂いたなだらかな山、振り返れば鳥取市街や岩美の海岸が見渡せる。
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 周囲にちらほら残雪が見えてきたところで、前方に動くものが見えた。人のようだ。なにやら二輪車らしきものも見える。近づいてみると、年配の男性で、黄色いナンバープレートのスーパーカブでやってきたようだった。牧場の作業道の除雪はそこまでで終わっていた。いきなり「まだ先にも二箇所ほど(残雪区間が)あるけど自転車はまだ持って上がった方がええ」とアドバイスをもらったので、雪の上を自転車を押して進む。しばらく行くと路面が現れ、その先でまた雪の区間。はじめのうちはアスファルトが露出した区間が長いが、そのうち雪の区間のほうが長くなってくる。標高980mほどのところで自転車を置くことにした。結果的にはこれが正解で、その後ずっと雪はつながっていた。ちなみに、登山口の「水とのふれあい広場」まではあと800m。牧場入り口から標高差260m、距離約3kmとずいぶん稼ぐことができた。平均勾配は8.5パーセントもあった。
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 自転車からスキー板を降ろして、ブーツに装着。ステップソールがあるのでシールは持ってきていない。20分ほどで、水とのふれあい広場に到着。雪原にぽっかりと山水をたたえた池が姿を現し、その辺には男性が座っていた。私のクルマのそばのワンボックスカーの主のようだった。
 急な階段で始まる夏の登山口を通り過ぎ、少し西側の畑の中の農道に入る。スキーとつぼ足のトレースもそちらに続いている。扇ノ山の山頂から真北に延びる鳥取・兵庫の県境尾根に登山道が走っている。標高1100m付近で登山道は分岐し、それぞれ鳥取県側と兵庫県側に登山口がある。尾根の東、兵庫側は比較的急斜面でそこそこ密度の高い樹林帯となっているので、尾根の登山道、そして登山口から上山高原までは車道を行くことになる。それに対して西の鳥取県側は、なだらかな大根畑や牧草地が広がっているので、自由なコース取りが可能。下りが楽しみだ。
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 段々畑を登っていったら、ころあいを見計らって登山道のあるブナ林に入る。ちょうど小ヅッコの辺りだ。スキーのトレースがいくつか見られる。大ヅッコへの登りの途中で数人のスキーヤーが降りてきた。知り合いだった。時間が遅いので、「泊まりですか?」と聞かれてしまった。一応明るいうちに下山できる見通しだし、万が一暗くなってしまってもライトを灯して歩くだけのことだ。それに、この日は月齢19日、満月からまだ4日目の明るい月夜のはず。と思ったら、晴れていた空はいつしか曇天。月明かりは期待しないほうがいい。
 大ヅッコからいったん下って、山頂に上り返す。ステップソールの板が本領を発揮する。
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 誰もいなくなった山頂に到着。ちょうどガスが湧き出して周囲の景色が見えなくなっていくところ。氷ノ山も鳥取市街もガスの合間に除いたり隠れたりで、全貌が見えることはない。ブナの根明けのように山頂避難小屋の周囲だけ雪が解けているが、その断面は深い所でまだ150cm程ある。
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 ザックをおろして、東斜面のブナ林にドロップ。粗目で快適。ステップソールですばやく上り返して今度はザックを背負ってもう1本。今度は上り返さずに、斜滑降で大ヅッコとの鞍部を目指す。畑ヶ平からの登山道のある支尾根を越えたら、ブナ林の大斜面を縦横無尽にターン。そして大ヅッコへ上り返す。
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 大ヅッコの東斜面は、畑ヶ平の雪原や青ヶ丸、仏ノ尾などのピークを眺めながら滑れるのだが、ガスで展望がなくなったので控えめにする。
 大ヅッコ北の緩斜面はブナの疎林で快適な滑り。毎年遅くまで雪が残り、去年は5月13日に滑っている。現時点者では、昨年より今年のほうが雪が多いのでもう少し遅くまで滑れるかもしれない。ただし、今後は気温が上がり一日で一気に解ける。スキーシーズンの長さは、これからの天候しだいだ。
 上地・大石の分岐の辺りでブナ林から西側の畑に飛び出してみる。ガスで覆われた範囲を抜けて、視界が利くので面白そうな斜面を探しながら滑る。兵庫側はずっとブナ林で、雪解けが進むと藪がうるさくなるばかりなので、こちらは天国のようだ。ただし、あちこちで地面や笹が現れ始め、自由にシュプールを刻めるのは今のうちのようだ。
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 水とのふれあいの広場を越えたら、また雪原へ。段々畑だろうか、それとも牧草地だろうか。そしてあっという間に自転車をデポした地点に到着。
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 素早く板を自転車に積む。以前ネットで板の積み方を写真で公開している人がいて、そのおかげでトゥーストラップ2本で簡単に固定できる。
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 しばらくは、雪の上を押したり、アスファルトの上を乗ったりを繰り返す。除雪済み区間に到達したら、後はらくらく乗って下れる。ただし、リムが雪で濡れてブレーキが効きにくい上に下りが急でスピードは出せない。この前新品に交換したばかりのブレーキシューが一気に磨り減ってしまう。そして、コンクリート舗装の区間は、後輪が浮きそうな急勾配。スキー板が後方に大きく突き出はしているのが、心強い。
 それでもやはり自転車の下り早い。雄大な景色を眺め、まるで空中散歩のように快適に下山。日が長くなったこともあり、十分明るいうちに下山。

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金剛童子山をMTBで周回

 子供のころから地元弥栄町のシンボルとして親しんできた金剛童子山。中学校の校歌の冒頭にも歌われている。近年、登山道が整備され何度か登ってみたが、いづれも山頂まで一番近い登山口から重機が通れる作業道を利用した。MTBで走りやすいのだが、かえって整備され過ぎという感じがする。ほかにも登山道があるので、それを使って周回してみた。
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 起点は、京丹後市弥栄町等楽寺。集落の東側で府道53号線から東に分岐するコンクリート舗装の道へ。完全一車線の狭く屈曲した道で、近年痛みが激しく路肩が崩壊している。入り口には「通行止」の表示。かつては吉津や畑など集落があったが、車社会の進展とともに、道路事情が悪い山間部に廃村が増えた。特に、昭和38年の豪雪が引き金となった。
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 そんな狭く痛んだ道でもクルマが通るのに驚いた。トラックを含め軽自動車ばかりだが、3台のクルマに遭遇した。舗装の下の土がなくなっているというのに。
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 標高差360m程登ると峠となり、何度か利用した作業道コースはこの辺りから分岐するダブルトラックの林道を進んだ先から始まる。今日は、ダブルトラックの分岐を素通りして、味土野へと下る。
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 味土野はかつて小学校の分教所がある大きな集落だったが、今は数世帯のみ(10数年前は4世帯と聞いたが、今はさらに減っていると思われる)。明智光秀の娘、細川ガラシャの隠棲地としても知られている。標高は400m近くあるので、冬場、降雪直後はほとんど孤立した状態となり、春まで離村する世帯もあるようだ。
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 桜が満開の集落から登山道が始まる。出だしはダブルトラック。谷を詰め、その後山頂から南東に延びる尾根に乗り上げる。尾根へ取り付くトラバースの登山道がずり落ちそうで悪い。
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 尾根に乗ってしばらく行くと、池があった。かつては水田で、現在そこにみずばしょうが植えられ今年花が咲いたと新聞に載っていた。確かにいくつか咲いていた。
 MTBを押し登れば、前方に山頂が見えてきた。そして林の中の山頂へ。この登山道は、確か初めて。前述のように、悪い区間もあるが、トータルすればMTBでここを下るのもあり。
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 山頂は余り展望がないのですぐに移動。ほんの少し南西の展望ピークへ。鞍部へは乗車で下れた。ちょっとだけ上り返したらすぐに展望ピーク。
 展望ピークからは西の景色が開ける。我が家を含めた生活エリアが丸見え。ただし、この日は霞と西日よく見えない。少し休んで下山開始。
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 少しだけ作業道コースと重複しそこは乗車できるが、高山(たかやま)コースに入ると急な下りとなり乗車不能。それどころかロープがぶら下がった滑りやすい急斜面に出た。どうやって下ったらいいのか。片手だけでMTBをコントロールし、もう片方の手でロープをもって何とか降りた。ここを登るのはもっと大変だ。逆コースにしなくてよかった。その後もしばらく急な下りが続く。
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 しばらくMTBを押し下ると、杉林となってそこから斜度が落ちる。待ちに待ったMTB乗車区間だ。完全な尾根上でなく、トラバース道でずり落ちる危険があるが、それでも斜度が適度でそこそこ楽しめる。
 急坂を押して下ったら、再びなだらかになりそれが廃村高山(たかやま)。また乗車が可能になる。
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 現在下っているのは、弥栄町内の竹野川流域の平野部から見上げた金剛童子山の、山頂の右手に延びる尾根。見慣れた景色のどの辺りに自分がいるのか想像できるのがいい。
 また、このコースは中学校のときの遠足で歩いた覚えがある。ただし、そのときは道がわからず山頂にたどり着けなかった。もし道がわかったとしても、展望ピーク直下のあの急な区間は、学校の遠足向きではない。明らかに教師が十分に下見をしていなかったのだろうが、それで特に問題にならなかったのは30年前の学校はのどかだったということだろう。あのときにいくつかあった廃屋は、もうない。
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 MTBが本領を発揮してどんどん下り、ダブルトラックに出た。軽トラックなら通れそうだが、途中倒木で塞がれている。また、水の流れで掘られて溝も深い。
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 MTBでガンガン下る。今は赤紫の藤の花がきれいだ。あっという間に等楽寺に到着。

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2014/04/08

残雪の氷ノ山東尾根滑降

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 この冬は、降雪が少なかったが気温は低かった。氷ノ山の4月初めの残雪は、平年並みといったところ。ちなみに去年は今年より若干降雪が多かったが、3月の暖かさで氷ノ山の残雪は4月まで持たなかった。
 というわけで、毎年恒例の氷ノ山東尾根へ。兵庫県養父市の中心街、八鹿から西へは国道9号線をはずして農道を行く。いつもながら、この道がいい。青く雪解け水を流す八木川。少し離れた国道沿いに咲く桜。ただひとり白くそびえる氷ノ山。
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 3月23日までで営業を終えた氷ノ山国際スキー場のゲレンデを横切って東尾根登山口へ。スキー場が営業を終えるとすぐに道路の除雪が行われる。去年は、まだ十分な雪がある3月上旬に春の嵐でリフトが損傷し、スキー場は営業終了。3月中旬に東尾根を滑ることができた。その後急激な気温上昇で一気に雪が解けたので、場合によっては東尾根を滑るタイミングを逃すところだった。ちなみに、大雪だった2011年と2012年は、ゴールデンウィークの4月29日に滑っている。これがもっとも遅い時期の滑走。今年は4月上旬と平均的。
 登山口からは尾根に上がるまで階段が組まれた急登。
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 登山口の標高が790mで、山頂が1510m。標高990mで尾根に乗り、全行程の中間点が「一ノ谷休憩所」で1130m。一ノ谷より下は雪解けが進んでいて板を背負ってつぼ足で登る。雪よりも土を踏むほうが若干多い感じ。ただし、雪があっても地形や藪の関係でスキーには不向き。一ノ谷から上がスキーに適した斜面で長く雪が残っている。
 一ノ谷休憩所からシール登行開始。まずは標高差100m余りの急斜面だ。雪が緩みすぎて苦戦。
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 八木川の谷を隔てて鉢伏山とハチ高原、そしてスキー場の民宿街が見える。ハチ高原スキー場もずいぶん雪が解けて、茶色い地面が見えている。あちらも氷ノ山国際スキー場と同じく3月23日までで営業を終えている。その裏側のハチ北高原はまだ営業中だ。
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 急登を越えたら頂上台地で、斜度はゆるくなる。「千本杉」「古千本」と呼ばれる杉林とチシマザサが埋もれた雪原を交互に越える。古千本を越えたら、雪原の向こうに山頂の避難小屋が見える。山頂手前の雪原は、古生沼だ。
 ふもとはぽかぽか陽気でも山頂は風が吹き荒れていることが多いのだが、今日は山頂もほとんど無風でのんびり気分。小屋に入らず、外でゆうゆうシールの撤収作業を行うことができる。
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 仙谷や八木川源流の谷など、近年は山頂からの滑降が試みられ、インターネット上で記録を見ることができる。仙谷の源頭は恐ろしい急斜面である。笹が出てもう滑れない。八木川源流の谷は、出だしはいいが下が滝なので登り返さないといけない。こちらは北向きのせいかまだ滑れそう。
 三ノ丸のピークはずいぶん笹が顔を出している。でも、東に延びるなだらかな尾根は十分滑れそうな雪原が広がっている。
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 また、扇ノ山も眺めておく。今日もふもとでは20度を越える陽気。こんな日が現れるようになれば、氷ノ山の雪もすぐに解けてしまう。そうなると最後に残るのは扇ノ山。去年、氷ノ山の残雪は3月で脱落、これは前述の通り。その暖かい3月を乗り切った扇ノ山は、4月が低温だったため、5月中旬までスキーができた。今年はどうなるか、これからの気候次第。
 暖かいので、アウターを付けずに滑降開始。山頂付近はザラメだ。やや緩み気味だが、快適に滑れる。ああ楽しい。ゲレンデスキーでも、まだ今シーズンザラメを滑ることがなかった。春先が寒くてアイスバーンや、それに近いハードバーン、あるいは湿った新雪ということが多かった。
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 ピストンだけではもったいないので、三ノ丸を横目に大段ヶ平方面に進路をとる。が、時間が押しているので神大ヒュッテの下の斜面まで。
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 千本杉への登り返しは、シール不要、ステップソールで。ハチ高原を見ながら東尾根を滑る。一ノ谷休憩所の上の急斜面は、大段ヶ平方面に少し迂回。斜度は緩むが、ブナの林間。登りと同様、滑りでも雪が緩み過ぎて苦戦。もう少し木々が疎らだったらいのに。数回こけてしまい、シャツもズボンも濡れてしまった。アウターを着用すべきだった。
 一ノ谷休憩所で一息つく。そして板を背負って一路下山。登山口手前で少しだけ滑る。
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 2月ワサビ谷、3月大倉谷、4月東尾根、と今シーズン氷ノ山を3回滑った。初めの2回は新雪で大当たり。今日は、上部はそれなりにいいザラメだったが、下の方は雪が緩み過ぎていたので、トータルでは普通の出来。ぽかぽか陽気でのんびり楽しめたのでよかったとしておこう。

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2014/04/07

MTBでふるさとの低山へ

 3月末になって日本海側の低山も雪が解けた。安定した晴れの日も増えてきた。もう丹波南部や北摂まではるばる出向かなくても山を走ることができる。京丹後市弥栄町の竹野川流域の水田地帯から見上げる標高500m前後の低山へ登り、生活の舞台を見下ろす。
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■金剛童子山(標高613m、ただしこの日は586mピークまで)
 植林の作業道を利用。去年と比べて作業動画整備されていた。シングルトラックは分断され、軽トラックで山頂までいけそうなくらいのダブルトラック。ただし、勾配がきつく、雪解け水でぬかるんでいるので、キャタピラの重機でないと無理。道の脇には残雪も見られた。
 人と約束があって「けつかっちん」なので、山頂の手前、586mの展望ピークまで。山頂まではすぐなんだけど、展望はないし、MTBで乗車できないので、展望ピークでのんびりする方を選択。西側の展望がよく、我が家を見下ろせるのがいい。
 作業道なので下りはほぼ100パーセントの乗車率。ただし、泥んこになった。
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■小金山(標高413m)
 来見谷(くるみだに)集落にクルマを止める。この山も西の景色がいい。夕方で逆光ではあるが、テレビなどの電波等の林立する西山の向こうに氷ノ山、蘇武岳と三川山の間のその奥に扇ノ山などがうっすらと確認できた。
 この山の登山道は、尾根でなく斜面をトラバースする形でつけられ、しかも幅が狭い。だから、乗車率はあまり高くない。
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2014/04/01

摂津の母子から天王峠を越えて丹波篠山へ

 先日の能勢妙見山のMTB登山があまりにも楽しかったので、またどこかのシングルトラックを走りたくて仕方ない。思い当たったのが今年の初めに「山であそぼっ!」に掲載された記録。タイトルに示した、丹波篠山と摂津の三田市母子の境にある、三国ヶ岳および、天王峠から北に火打ヶ嶽へと伸びる尾根。筆者のやまあそさんは、ちょうど1年前の3月に徒歩による調査を経て実走された。その間があいているのは、藪の勢いが増してくる初夏、暑い夏から初秋、そして松茸シーズンの秋を避けてのものと思われる。やまあそさんの友人で「関西MTBツーリングブック」の著者である新川さんも、調査を受けて去年の春先のうちに走られたようだ。詳細かつ正確に書かれた記録を読んでから出発だ。
 明け方まで降っていた雨の後、日本海側の空はどんより。低い山々は雲に隠れている。弱い寒の戻りの状態で、とても山に登ったり自転車に乗ったりしようと思える天候ではない。こんなときこそ南に向かうべし。
 稜線を霧で覆った大江山連峰を越え、福知山を過ぎ、草山温泉に到達してもまだ灰色の空。でも多岐連山は頂上まで姿を見せているようなので、三嶽と小金ヶ嶽の鞍部、大タワ(「タワ」は山へんに定)を越える。連山の中腹、標高500mを超えるこの峠は、法面から潅木が倒れかかり、冬の名残が濃い。
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 篠山盆地を北から南へ。多岐連山と相対峙する丹波と摂津の境界の山が、本日の目的地。盆地の南の縁、篠山市小枕にクルマを止めて、MTBの準備。
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 まずは、舗装路で美濃坂峠へ。この日の行程は、登りの大半が舗装路なので自転車の機動力によって時間が短縮される。峠までは40分ほどだ。しかし、この舗装路は蛇行する狭い道ながら県道49号線ということで交通量が多い。40分間に10台(追い越し2、すれ違い8)ものクルマに遭遇した。クルマがまったく通らない道、が理想である。急斜面をまるでスイッチバックするようにつけられた道を登って、峠の手前からは篠山盆地が見下ろせる。また、いわゆる「片峠」で、母子側は勾配がゆるく高低差も少ない。
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 峠からは三国ヶ岳へ向かうダブルトラックでさらに登る。そのままずっと行けば母子の集落へ抜けられるが、ピークから三国ヶ岳へのシングルトラックが分かれる。分岐からは押しで登る。最後は足場の悪い急斜面となって標高648mの山頂へ。木が育って展望はない。
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 山頂から登ってきた方向と反対に下山すれば、これから目指す天王峠に近く、地図上に引いたトレースが美しい理想的なルーティングとなる。反対側にも一応踏み跡はあるものの、藪の中の不安なもの。MTBに乗車するどころか、MTBが邪魔になりそうな雰囲気。GPSレシーバーがあるから道に迷う不安はないが、ここで時間をロスしたくはないので、来た道を引き返す。上部は乗れないが、途中からは楽しい下り。茶畑を抜けて、ダブルトラックへ戻る。そのダブルトラックで母子へと下り。三国ヶ岳を美濃坂峠の裏側へと回り込む。自転車の機動力があればあっという間、藪と格闘するよりはこの方が早いだろう。
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 茶畑に覆われた谷を、農作業の道でつめて天王峠に迫る。峠の手前で、ダブルトラックから入り口を藪に隠されたシングルトラックへ。林の中にひっそりと石仏がたたずむ天王峠はすぐ。やまあそさんによれば、その石仏は弘法大師さまだそうだ。また、この天王峠という名称も、やまあそさんによる付近の住人への聞き取り調査によって判明したもので、ただ訪れるだけでなく歴史的な調査もあわせて記録されている。
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 この天王峠も美濃坂峠と同じく片峠で、北西の篠山側はスパッと切れ落ちている。しかし、峠道は谷へ降りずに北に長く延びる尾根に寄り添い、緩やかに続いている。地図に道は記されていないが、その踏み跡ははっきりとしている。峠のすぐ北側は少しぬかるんでいて、MTBのタイヤかブロックパターンの靴底で数人が通過したようなあとが残っている。よく見ると、2つのひづめの足跡。イノシシのようだ。
 なんともMTBには快適な道で、ところどころ崩落しているところを除いて、ずっと乗車可能。延々とMTBの車輪が歓喜の唸りを上げて転がる。
 いくつか分岐はあるが、火打ヶ嶽へ向かう尾根の道は明瞭で見逃すことはなく、つまり枝道に迷い込む心配はない。
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 途中からは、道の片側にネットが張られるようになる。ところどころで左右の木々の合間に麓が見下ろせるが、展望を楽しむというほどではない。あくまで走りに集中だ。
 後半、急な下りや、火打ヶ嶽への登り返しで、若干乗車率は落ちる。
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 火打ヶ嶽は、山頂直下を巻いていく。が、せっかくなのでMTBを置いて山頂に上ってみる。残念ながら展望はなかった。尾根の末端近くまで着たら、ネットの扉を開けて小多和集落へ。ちなみに途中にも扉と里に下りる枝道はいくつもあった。墓地の裏手を通過して集落に降り立つ。最後はずっと乗車できた。
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 田植えの準備が進む小多和の田園地帯から下ってきた山を尾根の東側から振り返る。いったん国道372号線に出て篠山市街の向こうにそびえる三嶽や小金ヶ嶽を見ながら尾根の末端を迂回して、小枕へ。今度は尾根の西側から下ってきた山並みを眺める。小枕側だと、美濃坂峠や三国ヶ岳を確認することができる。ああ今日も楽しかった。
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 帰路は、篠山口から鼓峠を越える。
 冒頭にも書いたが、MTBで下った尾根は松茸山。秋の入山は控えたい。このコースを開拓した、やまあそさんや新川さん、そしてMTBを楽しむ同志に迷惑をかけないように。

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