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2014/03/26

能勢の妙見山から天台山「北摂一のスーパーダウンヒル」

 この冬は雪が少なかったのでよく自転車に乗っているのだが、それは通勤だったり家の近くの定例コースだったりで、いわゆるツーリングというものは少ない。もう彼岸。そろそろ本格的に自転車に乗ってみよう。扇ノ山の雪が解ける5月中旬まで、自転車とスキーの二足のわらじを履くことになる。
 さて、そういえば今年はまだMTBに乗っていない。では、北摂に繰り出そう。「上杉尾根より妙見山に登り、天台山の尾根を下る北摂一長いスーパーダウンヒルが楽しめるコース」と、1992年発行の「関西MTBツーリングブック」に小見出しが出ている妙見山がターゲットだ。
 片道100kmを超える長いアプローチ。福知山市三和町からいったん兵庫県内を通過、草山温泉から多紀アルプス三嶽を右に眺めて篠山盆地へ。再び京都府を通過し、半国山を右にやり過ごしたら丹波から摂津の国に入る。歌垣山が出迎えてくれる。丹波の国は京都府と兵庫県が、摂津の国は大阪府と兵庫県が入り乱れている。ベースの妙見口に到着。そこは大阪府豊能町。登山ケーブルは兵庫県の川西市のようだ。
 のどかな集落と畑を見下ろす細い道路脇に車を止め、MTBを準備。14:20、少し北上し登山ケーブルの山麓の黒川駅を目指す。国道477号線を走ってしまったが、能勢電鉄妙見口駅のある集落の中を通ったほうがよかった。
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 国道脇に雛人形が飾ってあった。そして、そこが上杉尾根コースの登山口。14:31、標高252m。頂上に能勢妙見堂があり古くから信仰の山で、山頂から南西にはり扇のように広がる尾根と谷のそれぞれに登山道、あるいは登山ケーブルが敷かれている。ちなみに、2年少し前から、この北摂および丹波南部エリアの山を訪れているが、以前から名前を知っていた唯一の山がこの妙見山である。
 頭の中では登山ケーブルの尾根と上杉尾根の間の「新滝コース」をイメージしていたが、尾根コースのほうが開放感があって展望もいいだろう。よくよく思い出せば、クルマに置いてきた「MTBツーリングブック」にも、上杉尾根の登りを紹介してあったような気がする。というわけで、上杉尾根へ。この尾根が大阪・兵庫の府県境らしい。
 国道から民家脇を少しダブルトラックで入ったところにある取り付きは急登。尾根に乗り上げれば程よい勾配となる。MTBを押し上げながら、たまに振り返って勾配を確認。この尾根を下っても楽しめるのではないか。しかし、下山してくるハイカーとすれ違う。人が多いからあまりMTB向きではないか。
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 標高450mを超えると景色が開けて、北隣の尾根の登山ケーブルの駅や山頂の宗教施設の建物が見えてきた。ケーブルが動く音か、金属がきしむような音が聞こえてくる。また、標高525m地点は南側の展望も開け、ベンチが置かれた展望所となっている。大阪の平野が見渡せ、大阪湾も見えるようだが、この日は霞んでいて海は見えない。
 展望所からは勾配がぐっと緩んで乗車できるようになる。時たまわずかに下りもある。
 また少しのぼりがきつくなったと思ったら、山上駐車場に出た。15:57、標高635m。
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 能勢妙見堂など一連の施設の脇にダブルトラックがあったのでたどってみたが、施設の裏手に回るだけ。自転車を置いて参道を歩く。参道の途中からわき道に入ったところに標高660mの四等三角点があった。歩き回って荒らされたくないのか、大きく「三角点→」とかかれた案内板がいくつも立っていた。せっかくなので、妙見堂にも参拝しておく。三角点はほとんど無展望で、宗教施設のテラスのほうが見晴らしはよかった。参拝の時間はそろそろ終わりで、おみくじなどを撤収している。参道の出店も閉店ガラガラ。
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 さて、参拝を終え、おにぎりを食べたら下山を開始する、16:28。この妙見山の山頂部には北や東から車道も通じていて(だから駐車場がある)、ロードレーサーも1台登ってきていた。その車道をしばらく下る。夕暮れが近づいて肌寒い。シングルトラックの下りはスピードが出ないから寒くないと思って比較的薄着の装備だったが、標高の高いところでハイスピードの区間があることも想定するべきだったか。とりあえず、手袋を指先まで覆われたものに交換。野間峠へ下る分岐をやり過ごし、さらに車道を行く。「土砂崩れにより初谷コース通行止」の案内板。近年豪雨により登山道もダメージを受けている。これからたどる予定の登山道も通行止めになっていないかと心配になるが、よく思い出せば事前にインターネットで天台山への登りを歩いた最近の記録があることを確かめていたのだった。いつしか上り返していく道を、なかなかシングルトラックの入り口が来ないな、と思いながら進む。
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 16:49、右手に新しいダブルトラック発見。標高549m。これか!と思ったが、激しい登りのシングルトラックも見つかった。ちょうど、ひとつの毛穴から太い毛と細い毛が生えているような感じだ。細い毛のほうには「モトクロスバイクは進入禁止」の立て札がある。おそらくこれが天台山への登りだろう。ツーリングブックにも、急登であると書かれていた。
 MTBを押し上れば、杉林の中に天台山の頂を示す三角点があった。17:06、標高640m。ツーリングブックには「北に展望がよい」と書かれているが現在は360度杉林。ツーリングブックが発行されてから22年も経つのだから仕方ない。おにぎりの残りを食べる。
 さあ、いよいよダウンヒルだ。不明瞭なシングルトラックだったが、すぐにはっきりしたシングルトラックに合流。植林の中なので、幾筋もトラックがあるようだ。
 メインの道は重機のキャタピラ跡もあるしっかりした道。斜度も適度でMTBのブロックタイヤがうれしそうに転がる。そんな、極上の道が、延々と続いている。
 ところどころ急な区間があるが、そこは迷わず押して下る。安全第一だ。近頃、一般登山道での滑落遭難のニュースが目に付く。そんな不名誉なことになることだけは避けなければならない。
 「北摂一のダウンヒル」は本当だ。行けども行けども楽しい道が続く。しかも、ここは上部の車道が長いので妙見山に登るハイカーの通行はほとんどないようだ。ネット上の記録も少なかった。まさに、MTB向き。
 「尾根から急に外れている道は違うところに出てしまうので間違えないように」とツーリングブックには記されているが、支尾根につけられた枝道はつい間違えそうになり、GPSレシーバーで軌道修正。特に青貝山への分岐は、どちらの尾根が主稜なのか区別がつかない。150mほど進んで間違いに気づく。まあ、青貝山分岐まで来たらどちらをたどっても大事にはならない。どうせどちらも吉川峠あたりに出るのだ。
 ひたすら尾根を西へと進む。後半勾配が大きくなって乗車率が少し落ちた。竹やぶを経て、道がダブルトラックに近くなったらゴールが近い雰囲気。そして、「東ときわ台」という新興住宅街の裏手に出た。この辺りが吉川峠か。18:26、標高290m。ここからは舗装路だ。
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 住宅地を左に見ながら北上していくと山の中の道を下っていくようになる。里と畑を見下ろすクルマを止めた場所に到着、18:19。ああ、楽しかった。
 急いでMTBを撤収。帰路は、能勢町で国道477号線からレーンチェンジして国道173号線で京都府へと北上。

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コメント

 シングルトラックにしては自転車向きの道ですね。楽しいのがわかります。
 動画を見ましたが、頭だけでなく自転車にも固定した画像が新鮮でした。ホントは自転車はばたついているのに舗装道路を走っているみたいに見えます。

投稿: すう | 2014/03/28 19:59

 木の根が浮いた区間やガレ場が少なく、適度な勾配が続いたいいコースでした。「関西MTBツーリングブック」の著者の新川さんに感謝です。
 フロントフォーク固定カメラは、ちょうど1年前の3月の半国山からやり始めて、もうすっかり定着しました。発想の発端は、YOUTUBEで外国人がストックの先につけたカメラでテレマークスキーを自分撮りした映像でした。頭につけて景色を流すだけより、下半身と雪面を中心に写すとスピード感や躍動感が出ることに感心して、すぐにスキーで真似しました。そして、春になって自転車に応用したわけです。4月からNHKのBSで放送された火野正平の「こころ旅2013春の旅」で同じアングルの映像が使われていました。
 初めは、フォークから前方を向けた映像だけでしたが、それを見たある人が「自分なら、カメラをもっと後方につけてペダルと足も写し込みたい」と言われたので、それをヒントに6月の歌垣山ではカメラを180度反転してフォークから後方の映像も加えました。カメラをひねるだけで簡単に変化のある画が撮れるのでいいヒントをもらいました。
 静止画よりも数段臨場感があってそれを見て快感を再現できるので、スキーでもMTBでも動画を撮らないと物足りなくなってしまいました。

投稿: はいかい | 2014/03/29 23:59

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