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2014/03/26

能勢の妙見山から天台山「北摂一のスーパーダウンヒル」

 この冬は雪が少なかったのでよく自転車に乗っているのだが、それは通勤だったり家の近くの定例コースだったりで、いわゆるツーリングというものは少ない。もう彼岸。そろそろ本格的に自転車に乗ってみよう。扇ノ山の雪が解ける5月中旬まで、自転車とスキーの二足のわらじを履くことになる。
 さて、そういえば今年はまだMTBに乗っていない。では、北摂に繰り出そう。「上杉尾根より妙見山に登り、天台山の尾根を下る北摂一長いスーパーダウンヒルが楽しめるコース」と、1992年発行の「関西MTBツーリングブック」に小見出しが出ている妙見山がターゲットだ。
 片道100kmを超える長いアプローチ。福知山市三和町からいったん兵庫県内を通過、草山温泉から多紀アルプス三嶽を右に眺めて篠山盆地へ。再び京都府を通過し、半国山を右にやり過ごしたら丹波から摂津の国に入る。歌垣山が出迎えてくれる。丹波の国は京都府と兵庫県が、摂津の国は大阪府と兵庫県が入り乱れている。ベースの妙見口に到着。そこは大阪府豊能町。登山ケーブルは兵庫県の川西市のようだ。
 のどかな集落と畑を見下ろす細い道路脇に車を止め、MTBを準備。14:20、少し北上し登山ケーブルの山麓の黒川駅を目指す。国道477号線を走ってしまったが、能勢電鉄妙見口駅のある集落の中を通ったほうがよかった。
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 国道脇に雛人形が飾ってあった。そして、そこが上杉尾根コースの登山口。14:31、標高252m。頂上に能勢妙見堂があり古くから信仰の山で、山頂から南西にはり扇のように広がる尾根と谷のそれぞれに登山道、あるいは登山ケーブルが敷かれている。ちなみに、2年少し前から、この北摂および丹波南部エリアの山を訪れているが、以前から名前を知っていた唯一の山がこの妙見山である。
 頭の中では登山ケーブルの尾根と上杉尾根の間の「新滝コース」をイメージしていたが、尾根コースのほうが開放感があって展望もいいだろう。よくよく思い出せば、クルマに置いてきた「MTBツーリングブック」にも、上杉尾根の登りを紹介してあったような気がする。というわけで、上杉尾根へ。この尾根が大阪・兵庫の府県境らしい。
 国道から民家脇を少しダブルトラックで入ったところにある取り付きは急登。尾根に乗り上げれば程よい勾配となる。MTBを押し上げながら、たまに振り返って勾配を確認。この尾根を下っても楽しめるのではないか。しかし、下山してくるハイカーとすれ違う。人が多いからあまりMTB向きではないか。
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 標高450mを超えると景色が開けて、北隣の尾根の登山ケーブルの駅や山頂の宗教施設の建物が見えてきた。ケーブルが動く音か、金属がきしむような音が聞こえてくる。また、標高525m地点は南側の展望も開け、ベンチが置かれた展望所となっている。大阪の平野が見渡せ、大阪湾も見えるようだが、この日は霞んでいて海は見えない。
 展望所からは勾配がぐっと緩んで乗車できるようになる。時たまわずかに下りもある。
 また少しのぼりがきつくなったと思ったら、山上駐車場に出た。15:57、標高635m。
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 能勢妙見堂など一連の施設の脇にダブルトラックがあったのでたどってみたが、施設の裏手に回るだけ。自転車を置いて参道を歩く。参道の途中からわき道に入ったところに標高660mの四等三角点があった。歩き回って荒らされたくないのか、大きく「三角点→」とかかれた案内板がいくつも立っていた。せっかくなので、妙見堂にも参拝しておく。三角点はほとんど無展望で、宗教施設のテラスのほうが見晴らしはよかった。参拝の時間はそろそろ終わりで、おみくじなどを撤収している。参道の出店も閉店ガラガラ。
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 さて、参拝を終え、おにぎりを食べたら下山を開始する、16:28。この妙見山の山頂部には北や東から車道も通じていて(だから駐車場がある)、ロードレーサーも1台登ってきていた。その車道をしばらく下る。夕暮れが近づいて肌寒い。シングルトラックの下りはスピードが出ないから寒くないと思って比較的薄着の装備だったが、標高の高いところでハイスピードの区間があることも想定するべきだったか。とりあえず、手袋を指先まで覆われたものに交換。野間峠へ下る分岐をやり過ごし、さらに車道を行く。「土砂崩れにより初谷コース通行止」の案内板。近年豪雨により登山道もダメージを受けている。これからたどる予定の登山道も通行止めになっていないかと心配になるが、よく思い出せば事前にインターネットで天台山への登りを歩いた最近の記録があることを確かめていたのだった。いつしか上り返していく道を、なかなかシングルトラックの入り口が来ないな、と思いながら進む。
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 16:49、右手に新しいダブルトラック発見。標高549m。これか!と思ったが、激しい登りのシングルトラックも見つかった。ちょうど、ひとつの毛穴から太い毛と細い毛が生えているような感じだ。細い毛のほうには「モトクロスバイクは進入禁止」の立て札がある。おそらくこれが天台山への登りだろう。ツーリングブックにも、急登であると書かれていた。
 MTBを押し上れば、杉林の中に天台山の頂を示す三角点があった。17:06、標高640m。ツーリングブックには「北に展望がよい」と書かれているが現在は360度杉林。ツーリングブックが発行されてから22年も経つのだから仕方ない。おにぎりの残りを食べる。
 さあ、いよいよダウンヒルだ。不明瞭なシングルトラックだったが、すぐにはっきりしたシングルトラックに合流。植林の中なので、幾筋もトラックがあるようだ。
 メインの道は重機のキャタピラ跡もあるしっかりした道。斜度も適度でMTBのブロックタイヤがうれしそうに転がる。そんな、極上の道が、延々と続いている。
 ところどころ急な区間があるが、そこは迷わず押して下る。安全第一だ。近頃、一般登山道での滑落遭難のニュースが目に付く。そんな不名誉なことになることだけは避けなければならない。
 「北摂一のダウンヒル」は本当だ。行けども行けども楽しい道が続く。しかも、ここは上部の車道が長いので妙見山に登るハイカーの通行はほとんどないようだ。ネット上の記録も少なかった。まさに、MTB向き。
 「尾根から急に外れている道は違うところに出てしまうので間違えないように」とツーリングブックには記されているが、支尾根につけられた枝道はつい間違えそうになり、GPSレシーバーで軌道修正。特に青貝山への分岐は、どちらの尾根が主稜なのか区別がつかない。150mほど進んで間違いに気づく。まあ、青貝山分岐まで来たらどちらをたどっても大事にはならない。どうせどちらも吉川峠あたりに出るのだ。
 ひたすら尾根を西へと進む。後半勾配が大きくなって乗車率が少し落ちた。竹やぶを経て、道がダブルトラックに近くなったらゴールが近い雰囲気。そして、「東ときわ台」という新興住宅街の裏手に出た。この辺りが吉川峠か。18:26、標高290m。ここからは舗装路だ。
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 住宅地を左に見ながら北上していくと山の中の道を下っていくようになる。里と畑を見下ろすクルマを止めた場所に到着、18:19。ああ、楽しかった。
 急いでMTBを撤収。帰路は、能勢町で国道477号線からレーンチェンジして国道173号線で京都府へと北上。

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2014/03/15

氷ノ山大倉谷右俣滑降「パーフェクトな一日」

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 「立春寒波」からひと月ぶりに寒波がやってきた。「啓蟄寒波」だ。相変わらず平野部の積雪量は少ないが、山にはまとまった量の降雪。
 3月11日、ちょうどひと月ぶりに氷ノ山を目差す。来シーズンまでおあずけか、とあきらめていた大倉谷右股滑降。快晴の空、放射冷却で日陰は路面凍結。豊岡市出石では交通事故が起きていた。パトカーはまだ。事故車両を避けようとしたら対向車が来てブレーキを踏むと、ABSが作動するばかりで、ほとんど制動がかからない。余裕を持って対向車は止まってくれたし、道幅もあり元々スピードも出していなかったのでさほど危険と言うことはなかったが、やはりブレーキが効かないのは焦る。現場は直線で、凍結区間はわずか。普通ならば通り過ぎてしまうような所だが、事故が起こったということは何かブレーキを踏むか、ハンドルを切るかの状況になってしまったのだろう。二次的な事故が起こらねばいいがと思いながら、現場を跡にする。その後、養父市大屋町の若杉峠は当然のことながら、凍結防止の流水がある国道29号線戸倉峠やわかさ氷ノ山スキー場への登りも雪道。気の抜けない運転で、スキー場到着は11時を過ぎた。イヌワシゲレンデ下の無料駐車場は除雪されていなくて、その奥の仙谷アルパインゲレンデ下の無料駐車場にクルマを入れる。
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 今シーズンはもう出番がないと思っていたセンター100mmの太板、粘着力がなくなり昨日グルーを塗り直したシール、アイスバーンの登行に備えてのスキーアイゼン、そしてビーコン等雪崩対策の装備と準備を整えて、樹氷スノーピアゲレンデへ。スキーパトロールの登山届に記入してリフトに乗り込む。
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 ゲレンデトップからシール登行に向かない密度の濃い林間の急登。つぼ足ラッセルで登行開始。9日には沢山の人の入山があったとのことだが、昨日の雪ですっかりトレースは消えてしまった。本日は入山者が少なく、私の前には3名のボーダーが登っていて、みなスノーシューを装着。新雪の下が、今シーズン踏み固められ続けたトレース(舗装路)ならばくるぶし程度で済むが、それを外すともっと深く、ときには太股まで潜ってしまう。つまりは、先行者達がどれだけ新雪の下の舗装路を踏み当てていてくれるかが、私の運命の分かれ道。まさに、他力本願。
 つぼ足区間を半分ほど登ったとき、背後から単独の男性が追いついてきた。スプリットボードを背負い、スノーシューを履いている。スノーシューとシール歩行可能なスプリットボード、二重の装備のようだが、本日はスノーシューの効果は絶大だ。その彼と、本日の滑降コースについて話しをする。氷ノ山山頂と三ノ丸の間、南北に延びる主稜線の西側に並ぶ谷のどれを滑り降りるか。昨日の新雪は、今朝からの直射日光と気温上昇で結合が進んでいる。急斜面で雪崩には要注意の大倉谷を狙えるのではないか、という風な流れとなった。最終判断は、それぞれの自己責任で結論を出す。
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 スノーシューの彼に道を譲り、のんびりと行く。青空をバックに樹氷が美しい。山頂も、三ノ丸も新しい白装束を輝かせている。ただし、大山はぼやけていて、時間の進行とともに霞が深まっていく。昨日の真冬から、今日は一気に春になった。
 早めにシール登行に切り替えたいところだが、前回の粘着不足による苦労がトラウマとなり、シールを使うのがためらわれる。それでも、尾根が広く緩やかになったところでシール登行開始。すると、問題なく歩ける!シールってこんなに効果があるんだ。ラッセルしなくていいって、凄く楽。と、当たり前のことを再認識する。
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 美しい樹氷をまとったブナ林を抜け、大雪原へ。空の青と、台地の白のコントラストが素晴らしい。やはり、毎年この風景を見ないと気が済まない。風紋が昨日の荒れ具合を示している。
 先ほど追い越した彼は、スノーシューからスプリットボードのシール歩行に切り替えたようだ。トレースは短めのスキーのようで、下りでは滑走して、ときには軽くターンもしている。実際に歩いたり、滑ったり、あるいは板を分割したりしているところを見られなかったのが残念。
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 登り基調のアップダウンを繰り返しながら三ノ丸へ。ここからはやや下り基調のアップダウン。ワサビ谷の頭ピークに立つと、はるか前方に人影が見えた。どうやら、追い越していったスプリットボーダーのようだ。ワサビ谷と大倉谷を分ける尾根のピークの向こうに消えた。どうやら大倉谷を目差すようだ。ならば、私も行く方向へと気持ちが傾く。
 ワサビ谷もそうだが、大倉谷も右股、左股に分かれている。一昨年の撤退を経て左股は昨年滑降済み。今回狙うは右股。ワサビ谷との仕切りの尾根を越えたところで行動食を採りながら雪や斜面の様子をチェック。昨年右股も滑ろうと再訪したが、アイスバーンのため撤退してワサビ谷に変更している。本日はどうか。西よりの風が強く吹き付け、樹氷の粉が降りかかってくるが、まだ雪面はアイスバーンにはなっていない。それでいて、前述の通り結合が進んで安定した粉雪で雪崩の危険も低い。最高の条件ではないか。はやる気持ちを抑えながら、シールを外して滑降の準備。
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 上部はさすがに風がまともに当たってアイスバーンになりかけていた。エビの尻尾も特大だ。雪の様子を見極めながら、急かつ狭いノドの部分に迫る。ここが、難関である。アイスバーンのガリガリでも、流れ易いさらさらでも危険。しかし、今日はガリガリでもさらさらでもない程良い状態だった。慎重にクリア。すると待っていたのは広く立木が少ない粉雪の楽園。恐怖から喜びへと、感情の針が振りきれる。先ほどのノドは、この楽園への狭き門ということか。
 スプリットボードのシュプールと絡んだり離れたりしながら快適に滑る。ひと月前のワサビ谷のような積もりたてのさらさらではないが、それでもフワフワ感に溢れた粉雪だ。つかみどころのないさらささ雪より、存在感があり板の浮力は大きい。また、この谷はまっすぐ伸びているため上部は展望もあって、今日のような晴れた日には宙を舞うような気分も味わえる。
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 疎林に入れば落ちた樹氷に覆われた雪面に変わる。そして、また標高を下げると風の影響を受けず樹氷がつかないのか、またなめらかな雪面に。滑る分にはどちらも影響はなく、快適。林間で、左股と合流。左股も同じようではあるが、難所を抜けると楽園が現れる劇的な展開がより際立っているので、右股の方がおすすめ。
 さらに下って、仙谷と合流する手前では、仙谷との仕切の尾根の下に小さなデブリがあり、時折さらさらと小さな雪崩も起こっていた。
 仙谷と合流して、堰堤を二つ越える。積雪は十分で、右岸でも左岸でもどちらからでも越えることができた。
 しばらくすると沢が割れてきて、杉林の手前で左岸をはい上がる。板を外して急斜面をつぼ足で登り、また板を付けて杉林へと向かう。今は西日が当たっているが、西向きの谷の下部のため日陰の時間が長かったようでここもいい雪のまま。転倒したら粉雪が舞いあがり、それもまた幸せ。
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 杉林に入ったら、すぐに仙谷アルパインゲレンデ。滑りの核心部が終わるとすぐにゲレンデに出るのが、隣のワサビ谷よりも大倉谷のメリットといえる。
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 圧雪されているスキー場のゲレンデは、雪が堅く締まって滑りにくい。ずっとフワフワ雪の上にいたので、そのギャップについていけない。
 クルマのそばまで滑って、終了。スキーパトロールに下山報告をする。スプリットボーダーは30分ほど前に下山したそうだ。
 帰り道は、道谷集落から若杉峠にかけて圧雪が残っていたが、それ以外はノーマルタイヤでも大丈夫な道。往路ほどの緊張はない。
 というわけで、展望、樹氷、粉雪とすべてそろったパーフェクトな一日を過ごすことができた。おそらく今シーズン最後、もしかすると今シーズン一番の好日をゲットすることができた。

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仕事帰りのバックカントリー

 だいぶ日が長くなったし、日本海側に住んでいれば「仕事帰りに軽く雪山」なんてことも可能。
 寒の戻りで吹雪いたり晴れたりを繰り返す一日。京丹後市公式サイトのライブカメラを見れば碇高原に雪が復活している。碇高原に登っていくに連れ猛吹雪。クルマのヘッドライトを点灯し、徐行運転。高原着いたら、少し風が弱まっているような気がするので、意を決してスキーの準備。ウロコ板でスピーディに行こう。
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 牧場作業用ダブルトラックを登っていくと、本当に吹雪はどんどん弱まってきた。場所によっては、完全に根雪も解けてしまい、寒の戻りでまた一から積もったようだ。
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 牧草地の斜面に到着する頃には、風は残っているもののすっかり雪は止み薄日が射してきた。20cmほどの新雪の下はすぐ地面だが、牧草地のため滑走可能。重くなっているが、何とか楽しく滑れる。一度滑ってのぼり返してもう一本。クルマに戻って、1時間弱。日没ギリギリ。これが本当のバックカントリー(裏山)。

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2014/03/10

寒の戻り「啓蟄寒波」

 2月と3月は日付と曜日が同じだが、今年はさらに寒波までが日付と一致しているようだ。立春寒波からちょうどひと月ぶりに今年としては大きな寒波がやってきた。啓蟄寒波、というべきか。
 3月に入ってから寒の戻りの積雪はそう珍しいことではない。場合によっては、真冬よりも積雪量が多いこともあった。しかし、春の雪は儚い。寒波は一日二日で過ぎ去り、直後に暖かい日が来て雪は消える。
 ところがこの3月の寒の戻りは、かれこれ5日も続いている。こんなことはこれまでにあまり経験がない。ただし、雪の量はそんなに多くなく、平野部では朝うっすら白くなり、日中にはほとんど解けてしまうということの繰り返し。そういえば今年は除雪をしたのは成人の日だけだった。いわゆる「大雪」はなかった。寒い冬だったのだけど。
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播磨の山里を巡るショートツーリング

 スキー関係の小物が欲しくなった。いつもは通販なのだが、ケチなので送料がもったいないと思ってしまう。本当に小物なら、メール便対応してくれる店もあるのだが、今回はもう少しかさばるし、欲しい物が複数ある。かといって、送料が無料(だいたいどの店でも1万円くらい)になるほどまとまった金額ではないし、そのために余り欲しくない物まで買う気にはならない。
 というわけで、姫路(旧香寺町)の「RiverWalker」という店に行くことにした。片道100kmとちょっとあるので、当然クルマのガソリン代の方が通販の送料より高い。だから、「ついで」を作るのだ。それはやっぱり、自転車に乗ること、である。
 2月下旬の休日、朝起きたけど眠くて二度寝。10時を過ぎてしまい今日は止めようかと思ったけど、それではまた無駄な一日を過ごしてしまう、と10時半に出発。
 京丹後市久美浜町から豊岡市但東町、福知山市夜久野町と京都・兵庫の府県境を3回越えて朝来市へ。あとは国道312号線をひたすら南下。福崎でラーメンを食べて、目的の「RiverWalker」で買い物。
 溝口駅の脇から県道409号線で西に進路を変え、中国自動車道に沿って県道23号線で夢前、安富、国道29号線と県道80、26、434号線で山崎、新宮、そして国道179号線、県道44、28号線と走りつないでやっとたどり着きました、上郡。自宅からは150kmを超えた。
 新宮、上郡、作用の境界には、なだらかな山を切り開いて作られた大学や研究施設の集まった所がある。大型放射光施設「SPring-8」(直径数kmの円形をした電子の加速器)もこのエリアにある。地名は「光都」。古来の地名ではないだろう。
 上郡に入って急坂を下る。鞍居川の両側に山が迫った狭い谷だ。
 この辺りは中国山地の南東部で、瀬戸内海へと流れる川に沿って幹線道路や集落が延びている。しかし、その川の流れのレーンをチェンジするための峠道は、小さくても激しい急坂となっていることが多い。クルマでのアプローチに利用した県道80、434号線などがそうだ。これから自転車で走るのも、短くて標高差も大したことはないけれど、それなりにパンチの効いたコース取りとなる。
 鞍居川に沿った県道28号線、から分岐する県道449号線を少しだけ北上し、野桑神社付近の道路わきのスペースにクルマを止める。そして、ランドナーをおろして車輪と泥除けを組んで準備をする。
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 スタートは、16時過ぎ。曇天の空はもともと薄暗いのだが、夕暮れが迫る。クルマでアプローチを元に戻る方向で鞍居川の対岸に県道28号線を見ながら細い道を行く。スタート地点辺りの標高は約60m。鞍居川沿いを1.5kmほどさかのぼったら、川を離れ梅谷、冨満(とどま)方面へ北上する。本格的な登りが始まる。休耕田に囲まれた山間の集落が梅谷。トタンをかぶせたかやぶき屋根の民家がある。廃屋もあるようだ。梅谷集落を超えると、沢沿いの道はさらに急勾配の細道となる。それまでの坂は「小手調べだよ」と言わんばかりである。急坂にたまりかねて、自転車を降りて押す。ヘアピンカーブ一つの標高差がものすごい。近々、このランドナーのインナー・ローのギア比をMTB並みに落とす予定なので、そうなれば乗車でクリアできるだろう。
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 登り勾配がゆるんだと思ったら、ため池が現れた。まるで山上湖だ。道路脇の沢はこのため池から流れる物だった。
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 冨満集落の手前で、左手からセンターラインが引かれた立派な道が合流してきた。看板に「上郡2号」と表示されている。クルマを止めた県道449号線から分岐しているようだ。また、その先には冨満集落方面への道も分かれていて、「万勝院」と書かれた看板が立っている。8年前にふらふらと当てもなくドライブしていてこの冨満にたどり着いたことがある。集落の片隅の木々に囲まれた高台に大きな鹿が佇んでいたのが印象的だった。
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 道はいったん下りとなり、広い草原に出た。また小さな登りを越えると、右前方の山の斜面に集落が貼り付いているのが見えた。冨満集落だ。こちらもトタンをかぶせた茅葺き屋根の家が見られる。土と枯れ草で茶色の棚田が集落を囲んでいるが、やはりここも休耕田だ。
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 その後は、小さなアップダウンを繰り返しながら登り基調で進んでいく。冨満高原と記されている地図もあるように、登ってしまえばなだらかな地形だ。冨満集落の辺りで標高300m。その後緩やかに380mを越えている。この冬は、日本海側以外にもずいぶん積雪があったので、少し雪の心配もしていたのだが、そんな気配は全くない。
 そろそろ分岐があって、そこを左、と思いながら走っていると未舗装のダブルトラックが交差している。これが分岐か。地図には細い道と描かれていたが、まさかダートとは想定外だった。少し荒れていて凹凸やぬかるみはあるが四輪車(おそらく軽トラ)の轍があるので、入ってみる。すぐ先に林の中の広場があって、轍はここまで。その先は倒木でふさがれている。夕暮れも近いことだし、来た道を引き返すことにする。あの上郡2号の道を下ろう。
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 高原部分にはアップダウンがあるが、下り基調。冨満集落を過ぎたら上郡2号の道へ。急な下りだが、梅谷から登ってきた道よりは常識的な勾配だ。大冨トンネルを抜け、奥村、大杉野、東谷と山間の集落が点在する。東谷では法面の工事中。「自転車歩行者は旧道へ」という看板の指示に従って集落の中の細い道を行く。
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 古い地図では行き止まりだった道。トンネルの開通によって上郡2号が冨満へのメインルートとなったということだろう。それに伴いセンターラインが引かれた道に拡幅され、沿線の小さな集落も便利になったものと思われる。
 下りは早い。あっという間に野桑神社の前のクルマに帰着。16時過ぎから18時前まで約1時間40分、16kmほど走って出会ったクルマはたったの1台。序盤で、鞍居川沿いから梅谷への道を通り過ぎてしまい、稗田、野尻の集落内をさまよっていたときに出会ったのがその1台。迷走しなければクルマには出会わなかったというわけだ。他に強いてあげれば、鞍居川の対岸の県道28号線を走るクルマと、東谷での工事の作業員たちと、自転車を撤収しているときに興味深げな視線を浴びせながら通り過ぎたウォーキングの老夫婦が人の気配を感させた。自転車はこういうコースを選ばないといけない。
 さあ、岐路は、山崎まで往路とほぼ同じ。来たクラッシュで渋滞する山崎を超えたら、そのまま北上。一宮、大屋を経由。

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2014/03/03

免許はリバーサイド

 ようやく、ゴールド免許だ。一般的には、地元の警察署で更新手続きをして、後日、講習の受講時に新しい免許が渡される。しかし、京都市伏見区の運転免許試験場まで出向いていけば手続きも講習もすべて半日で終わり、その日に免許が渡される。
 5年前も、運転免許試験場で更新した。信州へと出かけるついでに京都へ寄り道をした。遠回りの代わりに、高速道路区間が長くなる。ちょうど民主党政権の高速道路通行量上限1000円の初日だった。
 丹後の人間が京都市内まで出かけると言うことは、1日つぶれると言うことなので、5年前のように何か「ついで」があった方がいい。ということで、折り畳み自転車をクルマに積んで行く。
 免許の更新の手続きは、午前と午後に1日2回チャンスがある。午前に手続きや講習を終えて午後をフリーにしたいところだが、それには朝早く出発しないと行けない。だから、午後を狙って8時半に家を出る。ちょうど120km走って、道の駅「ガレリア亀岡」の駐車場に11時到着。折り畳み自転車を下ろして、JR亀岡駅へ。
 11:32、京都行きの快速に乗車。輪行袋のベルトを忘れたが、たまたまクルマに積んであった別のベルトでどうにか自転車を担ぐ。
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 11:39、嵯峨嵐山駅で下車。駅前で自転車の準備。運転免許試験場は桂川のほとりにあり、この嵐山から川沿いの自転車道が通じている。都会にありながら、自動車を気にせず走ることができる。ただし、ここを通るのは初めてではないし、それだけを目差して訪れるほど魅力的なコースということでもない。あくまで免許更新の「ついで」なのである。
 今の時期、丹後など日本海側では、走れるコースが限られている。この冬は平野部の降雪が少なく全く雪が見られない。しかし、除雪されない山間部の道ではまだ残雪に道が閉ざされている。標高の低い峠でも、特にアプローチの谷筋は日当たりが悪くまだ解け残っているのだ。自転車に適した「クルマのほとんど通らない道」は通れないことが多く、コースが限られてしまっている状態だ。
 というわけで、「ついで」の機会に普段とは変化のあるコースを走りにやってきたわけだ。
 JR嵯峨嵐山駅から渡月橋へ。さすがに観光客が多い。あちこちに人力車を引く若者が凛々しく佇んでいる。昨年9月の台風で、桂川が増水して大被害を受けたはずだが、一見その面影はもうない。人が多いのが苦手で、詳しく水に立ち去ってしまった。
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 渡月橋を渡って自転車道に入り南下開始。比叡山を背に、ひたすら桂川に流れとともに下っていく。しばらくは公園のような風景だが、すぐに景色は変わる。市街地の中を流れる桂川に沿った自転車道から見ると片側は川、反対には家並みが迫る。快晴と言っていいような微かな薄曇りで、日も射している。朝家を出るときの深い霞の丹後の空とは大違いだ。気温も丹後より高く、久しぶりの指切り手袋だ。
 桂川は本日の目的地、運転免許試験場よりも少し下流で、宇治川、木津川と合流し淀川に名を変える。自転車道は、三川合流点より南では木津川沿いとなる。木津川自転車道は、郊外にあるため広い河川敷のある川と畑に挟まれ、景色の変化が乏しい。走るにはいいが、やや退屈でもある。
 行き交う自転車の多くはロードレーサーで、びゅんびゅん追い越していく。チャイルドトレーラーを牽引したロードレーサーもかっ飛んでいった。
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 自転車道は、基本的には堤防の上に付けられているのだが、橋が近づくと河川敷に降りる。橋の下をくぐり、車道とは立体交差する形になっている。市街地を走る桂川自転車道は、橋と橋の間隔が短く堤防と河川敷との上り下りが頻繁であり、またときには橋を渡って左岸と右岸の行き来もある。
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 国道9号線の西大橋で右岸から左岸に渡り、次の桂大橋までは河川敷の畑の中を行く。昨年秋の台風でまるまる水没した河川敷には、その爪痕がはっきりと残っている。まだ、耕作を再開されていない畑。再開しているが、柵が壊れていたり、ゴミが引っかかったままだったり。樹木にもゴミが引っかかっている。
 工場が建ち並ぶ南区から伏見区へ。自転車は橋を越え、桂川に合流する手前の鴨川の堤防の上の道となり、川と反対側には木造の家並みが迫る。昨年の台風で、堤防が決壊した辺りだ。自転車道の路肩に土嚢が並べられている。
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 さあ、もう目的地は近い。二層になった羽束師橋。その、歩行者・二輪車用の下層を渡って、自転車道に別れを告げる。右岸を少し下ったら運転免許試験場だ。その前に、コンビニでおにぎりを買う。鴨川の2~300m東側を併走する国道1号線のラーメン屋で腹ごしらえをするつもりだったが、羽束師橋ですでに13時を過ぎていた。14時までに手続きを終えないと行けない。
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 苦手な人混み、そして行列。不安なのは、視力検査。近頃めっきり視力が落ちてきた。どうにか、裸眼での運転は大丈夫なようだ。ところで、私の免許はマイクロバスが運転できる中型免許なので、深視力の検査がある。遠近感の検査だ。普通の視力検査を終えたあと同じ部屋で行われるが、検査員の男性が大きな声で「そうそう」「いいよ、いいよ」などと検査の実況をしている。結果的には私は優秀だったようで「3回はかって誤差が、1,2,1なら大したもんや!」と大声で発表され、恥ずかしくもあり、嬉しくもあった。
 講習は、14:15~14:45の30分間。その前におにぎりを食べる時間があった。講習の内容は、道路交通法の改正点とその他安全運転の心得・諸注意。映像を見る時間はなかった。
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 15時免許を受け取って、試験場を出る。駐車場もあるのでクルマで来ることもできるが、当然出口で込み合う。自転車はすいすい。
 来た道を桂大橋まで戻り、桂川を離れて東へ。梅小路公演を右に見ながら京都駅方面へ。次の目的地はヨドバシカメラだ。
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 半地下の駐輪場は、2時間以内は無料。飲食店街でラーメンを食べて、カメラやパソコンを物色して、なにも買わず、1時間ほど過ごす。
 ヨドバシカメラを出たら、京都駅へ。人が溢れかえった歩道を自転車を押して行く。いつの間にやら曇天だ。
 17:09、京都駅出発。さすがに、往路よりは車内が込み合う。そのための折り畳み小径車だ。泥よけのない、MTBやクロスバイクなら輪行の手間暇は変わらないが、輪行袋のサイズが小径車より大きいのだ。
 17:29、亀岡駅で下車。少し薄暗くなってきているので、安全のためライトを点滅させて道の駅へ。トータルで約36km。
 ちなみに、クルマのアプローチ往復240kmのガソリン代は2300円位。JRの運賃が往路190円、復路400円。交通費は3000円弱。

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2014/03/02

去りゆく冬を懐かしむ動画集


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