« ランドナーに小さな変更を施す | トップページ | うらにしの季節 »

2013/11/11

錦秋の氷ノ山をMTBで周回

 久しぶりに氷ノ山で紅葉・黄葉を見ようと思った。冬には毎年何度かずつ入山しているが、雪のない時期はいつ以来だろうか。調べてみたら、2011年6月以来、2年5ヶ月ぶりだ。ただし、このときは三ノ丸まで。山頂に到達したのは、2009年10月、とさらに1年8ヶ月さかのぼる。ところで氷ノ山は、雪があればテレマークスキー、雪がなければMTBという風に、登頂のあと下りを楽しめる山。もちろん今回もMTBを使う。
 MTBで下りを楽しむには坂ノ谷コース。三ノ丸から南に延びるなだらかな尾根の一つにつけられた登山道だ。ただし、登山口までアプローチの林道は、距離も標高差もあるためクルマでアプローチしたい。休日の天気が悪い日もあり、朝から動ける日がなかなかないのだ。しかし、その林道は路面が荒れて厳しい。実は2年5ヶ月前の前回、下山してクルマで林道を戻っていたらタイヤのサイドが裂けるパンクをした。古いタイヤだったので惜しくはなかったが(ちょうど更新の機会となった)、やはり現場でのタイヤ交換は面倒だ。しかも今の時期は日が短い。日が暮れゆく中での作業は心細い。それと、この秋には台風が何度もやってきた。夏にも集中豪雨があった。通行止めになっていないか、心配だ。ネットで最近氷ノ山の登山の記録をあさってみるが、戸倉から坂ノ谷林道の通行の記録はない。
 しかし、横行からアプローチして大段ヶ平登山口から入山、11月初めの最新の記録があった。しかも、オンロードのオートバイでのアプローチ。これを見て、大段ヶ平から入山、山頂に上がり三ノ丸を経て殿下コースで下山、山腹の林道で大段ヶ平へと戻る周回コースが頭に浮かんだ。自分の記録を見返したら、2002年の7月にたどったコースだ。坂ノ谷コースから分岐する殿下コースは、坂ノ谷コースよりも短いが十分MTB向き。なにせ日の短い時期のこと、坂ノ谷コースのピストンでは、山頂をあきらめ三ノ丸までとなる可能性も高い。というわけで、大段ヶ平起点の周回コースに決定。
 さて、養父市大屋町の天滝の近く、中間から横行へ。渓谷に沿った紅葉が素晴らしい。三脚を立ててカメラを構えるカメラマンも見られる。道は横行集落を過ぎてから細くなるが、舗装のまま山腹を巻く林道へ。この林道は冒頭の荒れた林道の延長であるが、この辺りは舗装されている区間が多い。
P1050260P1050268

 大段ヶ平の駐車場には、結構な台数のクルマが止まっている。山頂まで最も短時間で登れるコースというわけで人気のようだ。クルマから自転車を下ろして車輪を装着してスタート。北近畿で最も高い頂を目差す本格的な山サイ(山岳サイクリング)のパートナーには、迷わずMTBを選出。登山道を押し登る。昨日は冬型の気圧配置で、木枯らし第一号が吹いた。今日は回復基調だが、山の天気回復は遅れ気味。クルマで到着したときには、山頂にうっすら雲がかかっていた。出発準備をしていると徐々に雲が薄くなり、山頂が見えてきた。後日ネットで見つけたこの日の記録によれば、午前中はガスだったそうだ。
 登山道は、序盤に階段、終盤にガレ場があって、そこでは担ぎが必要となる。足下はぬかるんで滑る。押しで行ける区間ではMTBが杖となるが、階段やガレ場では担ぎとなり足下も不安定なためガクッとペースが落ちる。そんなときに背後に迫ってきたハイカーには、MTBを下ろして脇に避け先に行ってもらう。もちろん、下山してくる人がいれば、早めに道を譲る。大概MTBに小さく驚き、「すごいね」と友好的な言葉をかけてくれる。この日も、過去にも敵意を抱かれたことはない。そういう人は黙っているだけかも知れないが。
 登山道沿いの木々は、すでに落葉。
P1050271P1050273P1050277


 山頂までの行程の3分の2ほど登ったら神大ヒュッテ。ここは、氷ノ山国際スキー場からの東尾根コースとの合流点。東尾根コースと、氷ノ山越え・不動滝を経由するコースの周回も人気コースのため、さらにハイカーが増える。
 「千本杉」、「古千本」と杉林が断続的に現れる区間は木道の上、MTBを押して行く。滑り止めの横木のため、MTBが跳ねる。この9年ほど、毎年ほぼ書かさず春先に東尾根コースでスキー登山をしている。だから、この辺りは積雪期と無雪期の景色を比較できる。冬場は八木川をへだてた対岸、つまり鉢伏山の麓の福定や丹戸などの集落が丸見えなんだが、今は笹に目隠されている。落葉しない杉林でも、背丈ほどある笹が雪に押しつぶされているかどうかでずいぶんと違いがある。
P1050279P1050282

 標高1200mの大段ヶ平を12:55に出発し、標高1510mの山頂には14:27に到着。ちょうど1時間半だ。ガスはとれているが、遠くはもやがかかっているようではっきりしない。大山は全く見えない。後山や三室山、あるいは那岐山もあまりよく見えない。扇ノ山さえ影が薄い。足下のハチ高原には白い物が見える。おそらく人工雪だろう。スキー場の人工雪ゲレンデの準備の時期というわけだ。
 ダウンヒルの前に、フロントフォークにビデオカメラ、ハンドルにiPodを装着。両者を無線で接続し、カメラで撮影する映像をモニタしながら下るのだ。
P1050295


 14:38、山頂を出発し、稜線を南へ。稜線はアップダウンの連続。1450m前後のピークが居並ぶ。そのピークたちの北端が氷ノ山山頂で、南端が三ノ丸1463mというわけだ。鞍部にはぬかるみもあるが、大段ヶ平からの登山道ほどどろんこ区間は多くない。雪解け直後の初夏の方がよっぽどひどい。ただし、登山道に溝が掘れていたり、段差が大きくなっていたりと、ちょっと以前より乗車率が落ちているような気がする。やはり大雨のせいか。
P1050291P1050292Clip0063mp4_001117182


 三ノ丸に近づくにつれてアップダウンは緩やかとなり乗車率が上がっていく。
 15:27、誰もいない三ノ丸に到着。山頂への行程の長い南側からのコースは、ずいぶんと静かなのだ。山頂から三ノ丸の間で1パーティとすれ違ったきり。まあ、それもMTB向き。
 展望台の櫓に上がって小休止。山頂は再びガスに覆われつつある。
P1050298P1050299P1050302


 15:32、再スタート。笹の草原に切り開かれた道、緩やかな勾配を快適にとばす。あっという間に坂ノ谷コースと殿下コースの分岐。左の殿下コースへ。さらに快適な道は続く。が、それはつかの間。ブナの樹林帯に入ると木の根が浮いて乗車不能となる。勾配はMTB向きなのだが。同じような雰囲気の坂ノ谷コースだが、そちらは木の根の浮き方が緩やかでもっと乗れたような気がする。木々は既に葉を落としている。その後は、あまり乗れないまま下り、あと少しで林道というところで道が二股に分かれた。どちらも林道に突き当たることは明白。ならば、大段ヶ平に近い左を選ぼう。
P1050311P1050315

 15:53、林道に降り立つ。標高1244m。ダートのダブルトラックを大段ヶ平に向かう。出だしは少し登り。先ほどの分岐を右に採れば、もう少しシングルトラックが長く、その分登り返しの標高差が50mほど増す。ちなみに坂ノ谷コースならば標高1000mまで下ってしまうので、登り返しが260mとなる。
 わずかな登り返しのあとは、標高差200mの下り。バラスが深く要注意の区間もあるが、MTBには快適なダブルトラック。それと、紅葉が美しい。ブナやモミジが赤や黄色に色づいていて何度も停止して写真を撮る。シングルトラック区間は、上り下りどちらのコースの樹林帯も落葉だった。周回コースにして大正解だった。
P1050318P1050332P1050336


 林道が舗装区間に入ると、横行からの道の分岐。クルマで上ってきた道だ。そこが標高1050m。最後に大段ヶ平まで標高差50mの登り返し。鮮やかな紅葉で退屈はしない。
 16:36、大段ヶ平へ戻る。クルマは最後の1台となっていた。夕暮れが迫っている。山頂はうっすら雲がかかっている。
 クルマでの帰り道も、やはり往路と同じでは面白くないので、林道を北に進み、鵜縄、安井の道で下界に降りる。ダートと舗装を繰り返す曲がりくねった5kmの林道は、実際の距離より長く感じられた(20分かかった)。しかし、鵜縄への道はしっかりと舗装され、さらに鵜縄集落からは立派なセンターラインの引かれた道。
 八木川沿いの国道9号線は、クルマのテールランプが列をなしている。対岸の農道を走って、八鹿の道の駅でどろんこのズボンを履き替える。すっかり夜のとばりが降りて、蛍光灯で照らされた建物の中が眩しい。日の短さにも、晩秋を感じる。

|

« ランドナーに小さな変更を施す | トップページ | うらにしの季節 »

コメント

 自転車で氷ノ山とはなかなか楽しそうですね。パンクはあまりしないものですか?
 今年は寒い冬との予想も聞いています。雪の多いシーズンならいいのにと願っています。

投稿: すう | 2013/11/17 17:54

 舗装路を走っていると、細かな金属片や電源コード・ワイヤーロープなど細い針金をよりあわせたものでパンクすることがあります。登山道では、そういうものはほとんどありません。それにもしあったとしても、下がやわらかい土ならタイヤが突き破られるリスクは減ります。むしろ舗装路よりパンクのリスクは低いかもしれませんね。ただし、空気圧をしっかり管理する必要があります。リム打ちパンクをしないように。当方は、当然車の中にフロアポンプを積んでいて、走る前に空気圧チェックします。
 雪は実際降って見ないとわかりませんね。でも、もう雪でひと遊びしてきましたよ。スキーではありませんが。近日中に、ここに記事をあげます。

投稿: はいかい | 2013/11/18 22:34

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 錦秋の氷ノ山をMTBで周回:

« ランドナーに小さな変更を施す | トップページ | うらにしの季節 »