扇ノ山MTB雪中行軍
11月12日に中国山地の最高峰、大山が今シーズン初冠雪。平年より10日あまり遅い。溜めて引っぱった挙句に強い寒波に見舞われると、他の山もまとめて冠雪というパターンがありえる。今年がまさにそれ。ハチ・ハチ北スキー場のサイトからも雪の知らせが届いた。まだ雪が残っているかなあ、と思いながら扇ノ山を目指した。
16日、小春日和。神鍋高原を越えるとき標高900mの奥神鍋スキー場の最上部ゲレンデに注目したが、雪は見られず。降らなかったのか、解けたのか。ただし、麓のゲレンデには人工雪。
湯村温泉を抜け兵庫鳥取県境の蒲生峠の手前を左折し上山高原へ。しかし、「通行止」を知らせる案内板。なんと、海上集落の先で通れなくなっているとのこと。とりあえず今日は、国道9号線に戻り、蒲生峠を越えて鳥取県側から河合谷高原に上がればいい。ただし、問題は来年の春の雪遊びだ。例年4月中には上山高原までの除雪が完了する。しかし、降雪間近の今の時点で通行止めということは、開通は来年の雪解け以降である公算が大きい。
帰宅してから、新温泉町のWebサイトで調べてみると、土砂崩れでシワガラの滝入口上から上山高原までの区間が9月10日から通れない。しかも、復旧の予定は約1年後の「来年秋頃」とのこと。1年のほぼ半分が雪に閉ざされるわけだから仕方ないわけだが、それにしても痛い。
県境のトンネルを越えてすぐに県道31号線に左折。今いる岩美町から鳥取市国府町へ十王峠を越える。この峠の岩見町側が完全1車線の曲がりくねった道。ここが難所。除雪をされるのだろうか。あるいは、4月下旬には雪が解けているのだろうか。もしだめなら、鳥取市街まで大きく回り込まなければならない。半年先の不安が頭から離れない。
十王峠を越えたら、河合谷牧場への道へ左折。赤や黄色に染まる木々が美しい。しかし、山麓や山腹を行ったり来たりして、兵庫県側の道と比べてかなり長い。標高900mを越えた辺りから、道路脇に雪が現れだした。
標高1000mを越えたところで兵庫県新温泉町側からの道と合流している。県境を挟んで、扇ノ山の登山口があって、その間は1kmもない。鳥取県側「水とのふれあいの広場」にクルマを停める。すでに10台ほどのクルマが並んでいる。山水を汲んでいる人もいる。通行止めのせいかクルマは少ない感じ。鳥取ナンバーが多いが、中には島根や山口のナンバープレートを着けたクルマまである。もう昼前なので、最後の入山者かも知れない。
クルマからMTBを下ろし、車輪を組んで出発準備。登山道にも雪が予想されるので、完全防水のトレッキングシューズにスパッツを装備。
河合谷登山口が目と鼻の先なのだが、そちらには下山する事にして、車道で兵庫県側の小ヅッコ登山口へ。県境を越えると、いきなり路面が真っ白の雪に覆われた。とはいえ、凍結しているわけではなく、薄い雪なので、タイヤのブロックパターンでしっかりグリップする。小ヅッコ登山口にはクルマが一台停まっていた。
登山道にも当然雪。MTBを押して進む。山頂は、どのくらいの積雪なんだろう。
進むにつれてだんだん雪が深くなってきたような気がする。トレッキングシューズは完全防水だが、足首のカットが低く、靴の中に雪が侵入してくる。とりあえず河合谷登山口からの道との合流点までは行こう。こちらは木の根の段差などが多くて元々MTBでは走りにくいし、登山道としては河合谷からの方が歩く人が多いので雪は踏まれて解けているかも知れない。
というわけで、兵庫側と鳥取側の登山道の合流点まで来たが、雪は登ってきた分深くなっている。まあ、乗れる乗れないは別にして、登山道は平坦なのでMTBを押して行くことにする。
下山してくる人とすれ違うようになる。グループも単独も年輩の男性ばかりだ。見れば、普通の登山靴にスパッツの足回り。このまま山頂まで行けそうだ。ただし、いつしか靴の中はずぶ濡れとなっていた。
大ヅッコの手前、登山道が急に鳴り始めたところでMTBをデポジット。ちょうど登山口から山頂までの中間くらいか。体だけで山頂を目差す。
大ヅッコを越え、鞍部へ下り、山頂へ。雪はさほど増えなかった。畑ヶ平からの道にも、数人の足跡が付いていた。
そして無人の山頂到着。ふるさとの森登山口からの道にも足跡。
霞んであまり展望は良くないが、氷ノ山もまだらに冠雪しているのがわかる。三室山、後山はぼんやりとしか見えないし、大山は全く見えない。
山頂小屋に入りパンを食べて一休み。
さあ下山開始。とりあえずMTBまではただひたすら歩く。
MTBに戻ったら、さあ雪のシングルトラック。どうなることやら。
初めは雪が重くて、押して進む。少し雪が薄くなってきたところで乗ってみる。何とかペダルを漕いでいける。雪が詰まってブレーキはほとんど効かないが、幸い雪の抵抗でスピードもでない。
徐々に下り勾配が増し、ペダルが軽くなる。雪がある分、木の根の段差が埋まって楽になる面もある。とにかく、いつものシングルトラックとは違うのが楽しい。
登山道の分岐から河合谷コースへ。だいぶ降りてきたので雪が薄くなり、快適にとばせる。濡れた木の根に注意は必要だが、ほとんど雪による影響はない。
最後は階段を担ぎ下ろして舗装路へ出る。水とのふれあい広場までの100m程を全力で走り、スポークに詰まった雪を吹き飛ばす。そのまま広場の池に入ってタイヤの雪も洗う。
クルマは最後の1台だった。
紅葉を楽しみながらクルマで帰路に就く。十王峠を越えず鳥取市により道。ラーメンを食べる。
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