« 千の水になって2013 | トップページ | 残雪輝く加賀白山 »

2013/05/25

薫風の丹後半島一周2013

 寒かった4月が終わり、5月は安定した晴天の日が多くなった。今シーズンも、初夏と秋の2回、丹後半島一周を走りたいと思っている。半袖でも寒くない。新緑、青空、青い海、水を張った田んぼ、風薫るこの季節にとにかくじっとしているわけにはいかない。自転車で走らねば。こうして、今シーズン初、生涯通算39度目の丹後半島一周が始まった。
P1030767


 勤務が不規則で、5月21日は平日ながら昼前から自由の身となり、11時の出発。すでに気温が上昇し、暑いくらいだ。京丹後市弥栄町中心部から竹野川沿いに北上。強くはないが向かい風が吹いている。海風だ。海上に比べ、気温の変化が激しい内陸部では、日中の強い日差しに気温が急激に上がり上昇気流が発生。これにより地表付近では海から内陸へと風が吹く。できれば、この海風が吹く前、つまり朝の内に海沿いまで出るのが理想。まあ、気にするほどの逆風ではない。周囲の田んぼは、すでに田植えを終えているものがほとんどだが、これからのものあるいはまさに田植えの最中のものも若干見られる。
P1030772P1030775P1030778


 竹野川河口部の道の駅「てんきてんき村」で小休止したあと、北東へ。左に海を見ながら時計回りに半島を回る。最北端の経ヶ岬までは、最大で標高差50mほどのアップダウンが続く。竹野川沿いではそこそこあったクルマの通行も、海沿いでは減少。半島の先端部に近づくに従い、さらに減っていく。水平線は霞んでいるが青と緑が鮮やかな景色と、湿度の低いさわやかな風があまりにも気持ちよすぎる。筆石集落の海にそそり立つ一枚岩、「屏風岩」を見下ろす展望所でちょうど正午。パンを食べる。ここら辺りでは、夏場は海水が澄みわたり、白砂の海底が透けて明るい青色に輝いている。荒れて砂で濁った冬の表情とは一変するというわけだ。
 宇川の河口部周辺の集落にあるスーパーマーケットで、このあとの行動食を補給しておく。平日の昼間と言うことで、店内はのんびりムード。店の外も、観光客のクルマもなく交通量はわずか。
P1030781P1030784P1030785


 海に面した袖師集落は、防波堤に竿が立てられワカメが干されている。そこから一登りで経ヶ岬のレストハウス跡に到着。岬の灯台にはここからだと小一時間歩かねばならない。別の場所に最寄りの駐車場ができ、ここは更地になってしまったが、数台の車が止まっている。釣り人のものだ。ここまでハンドル辺りからのギシギシという音が気になっていた。更地の脇に残るベンチに腰掛けて、不具合の箇所を点検。ハンドルポストのねじを締め直して解消。
 さあ、ここからはきつめのアップダウンの連続となる。標高差120~150mのアップダウンが、大まかに見て3つ連続する。細かなアップダウンをトータルすると、おそらく累積で500m以上の標高差ということになるだろう。それが、一つの大きなアップダウンというわけでなく、一つ越えたら海岸まで下ってまた次の登り、と波状攻撃を畳みかけられる。直前にNHKの衛星放送で放映された「日本縦断こころ旅」で、俳優の火野正平が逆方向、伊根から経ヶ岬へと自転車で走っていた。番組の中では「3回地獄を見る」と表現されたアップダウンである。私などは、40回ほども自転車で丹後半島一周しているわけだから、すでに百回以上地獄を見ているわけである。しかし、ここは丹後半島一周の中でもっとも景色の素晴らしい場所であり、ある意味天国のように感じている。
P1030788P1030790P1030794


 標高100m余りの高さまで登り、白南風(しらばえ)隧道を抜けると、眼前に青く広大な日本海と荒々しい断崖絶壁の風景が広がる。カマヤ海岸だ。緩い下りとなるので、絶景の中を快適に飛ばす。20台ほどのモーターサイクルとすれ違ったと思ったら、今度は大型犬を連れて歩く人。いろいろな人がいる。甲崎を越え、蒲入の漁港を左に見たらまた登り。これが蒲入峠で、これをトンネルで越えるバイパス工事中。
 峠を越えると、宇良神社(浦島神社)へと下る。地獄を一つクリア。神社の隣は道の駅で、トイレや昼食ポイントとして利用することもあるが、今日は素通り。伊根までの区間、内陸部を行く国道と別れ、海沿いの府道823号線をとる。国道がさけるだけあって、険しい海沿いのアップダウンが続く。地獄は、あと2つだ。
 まず、本庄集落から野室崎を越える。休日には釣り人のクルマが通ることもあるが、今日はほとんどクルマは通らない。景色は最高、素晴らしい。標高130mまで登ってから、泊の海岸まで急降下。2つ目の地獄もクリア。
P1030799P1030801

 次は新井崎を越えるアップダウン。素直に府道を行くのではなく、一段高いところを通る町道を選ぶ。目的は、海沿いの傾斜地の棚田、「千枚田」の眺めだ。機械が入らないほど小さな田んぼでは、まだ田植えは行われていなかった。田んぼに張られた水が、うっすらと青空を映し、背景の空や日本海とはまた違う青さを見せている。また、眼下には新井漁港。3つ目の地獄は、標高150mまで登る。クリアしたら、伊根湾へと急降下だ。
P1030806P1030815P1030818


 舟屋に囲まれた伊根湾は、さすがにメジャーな観光地、そして釣りのポイントで、人がたくさんいる。もちろん、休日はさらに人が増える。かつて町役場があった海沿いの公園でパンを少し食べて出発。
P1030827P1030829P1030831


 伊根から、天橋立までは平坦な海岸沿いの道が続く。海風は、半島の先端から根本に向かって吹くので、ここは追い風となる。ただし、時刻は16時で日は傾き風は弱くなっている。14時くらいなら強い風に押されて時速30kmほどをキープしたこともあるが、今日は時速25km前後で巡航する。
P1030836P1030837P1030846


 天橋立の籠神社前で小休止。平日だからか、夕方だからか、遊覧船乗り場に人はいなくて静か。
 さて、ここから京丹後市弥栄町に戻るにはいくつかの選択肢がある。一つは幹線道路の国道を行くもの。一番平坦なルートだが、クルマが多いので面白くない、却下。一昨年辺りから好んで通っているのが大内峠、府道651号線 。細く曲がりくねった道で、クルマは少なく、峠から天橋立を見下ろす。その大内峠と迷いながら選んだのが、府道53号線。選んだ理由は最短ルートだから。幹線道路と言うほどではないが、京丹後市北部と宮津市を結ぶ最速ルートなので、そこそこクルマは通る。だから、一部を除いてセンターラインの引かれるくらいの道幅があり、路肩も広い。勾配もさほど急ではない。急ぐ必要はないので、マイペースで登る。与謝野町と京丹後市との境を越えたら、いったん、ほんの少しだけ、下って延利の集落。そこからまた登りとなり、久住の集落を越えて標高200mくらいまで登る。それが本日の最高地点。そして、あとは下るだけとなる。
P1030852P1030853

 標高差は大きくても、下りきってすぐゴールというのがいい。18:30、82kmを走り終えた。

|

« 千の水になって2013 | トップページ | 残雪輝く加賀白山 »

コメント

 TANTANの前に走っていたんですね。TANTANではお世話になりました。海辺を走るのは気持ちいいです。丹後半島はその中でも景色いい方です。カマヤ海岸の蒲入への下りなんか最高。
 伊根の海岸線と国道では走りやすさが全然違うけど、景色も海岸線がいい。39回走っても良さは失われないと思います。

投稿: すう | 2013/06/07 00:11

 高校生だった1986年9月23日、通学用自転車での丹後半島一周が、スキー登山やカヤックでの川下りも含めてすべての原点です。27年経ち39回走っても、自転車での丹後半島一周は色あせません。
 この秋に、40回目の丹後半島一周をしたいと思っています。

投稿: はいかい | 2013/06/09 20:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42369/57453109

この記事へのトラックバック一覧です: 薫風の丹後半島一周2013:

« 千の水になって2013 | トップページ | 残雪輝く加賀白山 »