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2013/04/09

■3月31日、南相馬市小高区で休耕田ソーラーシェアリング発電所の発電パネル設置

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 この日は、NPO法人が運営する「南相馬市ボランティア活動センター」の募集するボランティアとしての活動。集合は、小高区役所。こちらは、原町区に宿泊所も設置し、団体を受け入れ毎日活動しているようだ。今日は団体だけでなく、個人ボランティアも受け入れている。あいにくの雨または雪の予報で、阿武隈高地の飯舘村では小雪が待っていたが、ボランティアセンターでは雨や雪は小康状態。ただし寒い。こちらでは、少々の雨や雪でも屋外での活動をするとのこと。前日の、社会福祉協議会の方より集合は30分早い8時半。センターから現場へは近く、前日より1時間ほど長く活動できる。
 マッチングと班分けをして、現場に移動。この日は、原発から11km地点の農家。家の前の田んぼに、太陽光発電のパネルを設置する作業。家主のお父さんと、設置業者の男性が迎えてくれた。基本的には、屋根の上にソーラーパネルを設置するのと同じで、発電した電気を電力会社に売る仕組みだ。これを農地でやるわけだが、「ソーラーシェアリング」といってパネルを2m程の高さに疎らに設置し、3分の2ほどの割合で地面にも日光が届くようにして、日照が比較的少な目でも生育可能な品種で営農を品柄太陽光発電もする試み。この春、農地の転用に関わる法律などが整い、今まさに脚光を浴びつつある(!?)仕組みのようだ。お父さん曰く、「どうせ田んぼでは米は作れないのだから」とのこと。原発の影響を受けた福島では初めての試みで、完成したら「福島ソーラーシェアリング一号発電所」と言う看板を掲げる予定とのことで、その看板の裏にボランティアで設置に関わったメンバーの名前の寄せ書きがされている。2000平方メートルの田んぼに200枚のパネルを設置し、50~100kWの出力を見込んでいるとのこと。
 参考までに、屋根などに設置する家庭用の太陽光発電システムの出力は、3~5kWくらいのものが一般的なようだ。一般家庭が使用する平均年間消費電力量は約5,500kWh(財団法人省エネルギーセンターHPデータ総合エネルギー統計 平成15年度版[平成12年国勢調査ベース])とされていることから計算すると、50~100kWだと1時間辺り一般家庭3~6日分の電力を発電できる計算だ。もう一つ参考までに述べると、先日支柱が折れて頭が地面に落ちてしまった京都府丹後半島の太鼓山風力発電所の風車一機の出力は、7500kWとのこと。
 設置作業を始めてから5日目くらいのようで、支柱が組み上がってパネルをその上に乗せ始めている段階。太陽光発電パネルは畳一枚分よりもやや小さいくらいで、重さは15~20kgくらいだろうか。一人で持ち上げることはできないので2~3人で持ち上げる。また、支柱に固定するためのステー(金具)をつける作業も必要で、半分くらいはそちらの作業に割り当てられた。
 午前中は大方曇りで、時々小雪がちらちらと舞う天気。けれども、パネルを持ち上げる力仕事をしていたので、汗ばむくらいだった。午後になって雨が断続的に降り出し、むしろ濡れる分だけ午後の方が寒く感じられた。
 海からは3kmほど離れたところであるが、太陽光パネルを設置している田んぼまで津波がやってきたそうだ。その田んぼと道を挟んだ家屋は、ぎりぎり津波の浸水はなかったそうだ。とはいえ、原発事故から丸1年は家に戻ることができず、現在でも日中の一時帰宅しか許されていない。
 水道は復旧していないが、こちらの家にも地下水があって、手を洗うことができた。検査では飲めないほどの放射線量は検出されなかったものの、地域として飲用は制限されているとのこと。ただし、電気は復旧しているのでペットボトルで売られていた水をわかして、暖かいものを頂くことができた。
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 南相馬市と浪江町の市町境の辺りが原発から10km。警戒区域のゲートが設置され警官が数名常駐していた。浪江町には、入ることができない。ただし、それは3月31日までのことで、4月1日より警戒区域の見直しにより避難指示解除準備区域となり日中の一時帰宅ができるようになる。
 残念ながらいろいろと予定やらやりたいことがあって、31日夕方には浜通りを後にして福島市内へと移動してしまったので、浪江町の様子を見ることはできなかった。今にして思えば、何とかして解除された直後の旧警戒区域を見ておけばよかったと後悔した。
 ちなみに、原発から20km地点の避難指示解除準備区域の境目でも周囲の景色は一変する。避難指示解除準備区域に入れば、営業している店はなくなり、自動車の通行は激減、周囲の田んぼにはがれきや津波で流されたクルマが散乱している。その一方で、電柱や電線は張り直され、道路脇の柵も設置し直され、地震で痛んだ路面の凹凸やひび割れなども補修されているようで、つまり「避難指示解除準備」がされていることも感じられた。

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