雪が少ない大江山連峰鳩ヶ峰
大寒が後半に差し掛かった1月26日ごろから降雪があった。ひと月前のクリスマス寒波では降雪が少なかった大江山連峰にも徐々に雪が積もってきたようだ。
1月29日、午後が空いたので行ってみる。福知山市大江町の千丈ヶ原には、平日ながら先客のクルマが一台。ツボ足のトレースが付いている。それをたどるようにスキーで歩き出す。まずは林道歩き。手掘りのステップソールがあるのでシールは貼らない。積雪は明らかに少なく斜面には笹が出ている。
除雪の限界点から少し歩いたロッジ群で、鍋塚林道に右折。ツボ足トレースもそちらに向かっている。しばらく登ると単独の男性が下山してきた。あいさつを交わしてすれ違う。
そのあと2か所で大きく林道をショートカット。ツボ足トレースは林道をたどっていた。
空は曇天。鳩ヶ峰や千丈ヶ嶽が見えてきたが、すぐにガスで隠れて細かい雪がパラパラと降ってきた。
歩き始めてから1時間半ほどで稜線に到着。林道はここまで。まずは鳩ヶ峰を目指す。雪はすぐにやみ、再び鳩ヶ峰が見えてきた。つぼ足トレースは途中で折り返していた。雪が少ないとはいえつぼ足ではきつい。しかも、スキーと違って下りもずっと歩きだ。とてもまねはできない。
鳩ヶ峰の山頂にはかつては道標しかなかったが、いつの間にか山頂を表す碑が立っている。そういえば去年の残雪期に作業員に出会ったことがあった。国定公園となってから整備されてきている。
結局シールを貼らずに登ってきたのですぐに滑降ができるが、その前にベンチに腰かけてパンを食べる。
鳩ヶ峰の東斜面にドロップ。雪質はまずまず。そのまま東尾根に下ることもできるが、これだけで下山するのはもったいないので、でだしのおいしい斜面だけ滑ったらトラバースで縦走路に。雪が薄めの縦走路沿いを滑って林道終点の鞍部に戻る。稜線をそのまま鍋塚方面にむかう。やはりシールは貼らない。つぼ足トレースはそちらにも伸びていたが、鞍部から少し進んだだけで折り返している。結局、どの山頂も踏まずに心が折れたようだ。
徐々に夕暮れが近づき、どうやら鍋塚登頂は無理なようだ。その手前の標高711mピークまでとしよう。鍋塚も雪は薄いようだが滑れなくはなさそう。時間がないのがちょっと悔しい。
711Pからは南東尾根から千丈ヶ原へダイレクトに滑降しよう。下の方は笹が出ていたが、ブッシュの範囲は少なく何とか滑れそうに見受けられた。しかし、尾根の登山道への入り口を見つけるのにやや難儀。昨シーズンと全く積雪量が違い、ブッシュに隠されていたのだ。
ブッシュに苦労しながら下って行き、植林の中をショートカットする。しかし、雪があまりにも薄くターンをするのが危険になってきた。結局その下の、昨年見つけた植林の快適な斜面はあきらめて、鍋塚林道に戻る。ちなみに帰宅後に稜線から高倍率の望遠で撮った写真を見てみれば、下の方の植林の中はどこも雪が薄かったようだ。
林道を使っての下山は全く楽しくなかった。こんなことならまだ鳩ヶ峰の東尾根を使う方がよかったのかもしれない。あちらも雪は薄いが、あまりターンをしないでほぼ斜滑降のみで下れるのでこういう雪の少ない状態ではそちらの方がよかったか。
その後、降雪は途絶えまるで春先のように雪はあっという間にとけた。一昨年は1か月半、去年は2か月半という驚異的なスキーシーズンとなった大江山連峰だが、今年は数日限りで終わりなのかもしれない。まあ、これが普通なんだけど。
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コメント
うーん、やっぱり少ないのか…今年は近場は期待薄ですか。ワンチャンスをものにしたいですね。
投稿: すう | 2013/02/07 22:45
こんばんわ
自分もこれくらいの高さの街に近い地元の低山が好きです
記録をつけているのでいいですね
>一昨年は1か月半、去年は2か月半という驚異的なスキーシーズン
だったのですか
こちら一昨年は大雪だったですが山には入ってないのです 去年はそれより少ないのは分かっていたですが寒い日が多くて1月半毎週上から麓までパウダーツアーが楽しめました
一昨年は山に行けなかったので悔やんでいましたが、雪が多かったのにシーズンは短かったのかもしれませんね やはり去年はいいシーズンだったですね 一昨年は街や海に近いところでも凄い積雪でした、
奥越となると小雪の年でも安定してそれなりの積雪があります
山のほうが雪が多かったり 逆だったり 大雪だからとシーズンが長くなかったり興味深いですね 白山の標高の山だと小雪の年の方が雪が多かったり(雨が上では雪?) 逆だったり面白いです 今年は全体的に気温が低く、でも雨が多いのでどうでしょうかね
投稿: ゆう | 2013/02/07 23:00
すうさん、ゆうさん
節分の頃の暖かさで大江山連峰は一気に白さが薄れました。去年と一昨年が素晴らしい大雪だったので落差を感じますが、当方がスキー登山で大江山連峰を訪れた18シーズンのトータルで考えれば、平均的か、やや少な目という積雪量でしょうか。もっともっと雪の少ない冬もありました。1998年とか、2007年とかね。まだ冬は終わっていないとはいえ、もうまとまった雪は期待できませんね。
大雪だった去年と一昨年の冬を比較すると、1月の寒さはどっこいどっこいですが、2月は圧倒的に去年の方が低温で降雪も多かったです。その一方で去年は3月中旬以降急激に気温が上がりました。つまり、氷ノ山や扇ノ山のスキー登山に関していえば、厳冬期は荒れた天候が多く、残雪期が一昨年より短い不完全燃焼のシーズンでした。しかも、すさまじい積雪量のため枝折れや倒木で雪面が埋まり、快適なスキーはできませんでした。間違いなく、一昨年の方がビッグシーズンでした。
そんな中で、去年の冬は大江山連峰が気を吐いてくれました。私にとっては近場で、山が小さいので、わずかな晴れ間をねらうことができます。今シーズンの場合は、雪が積もった直後のワンチャンスを、ですが。
一昨年中途半端で終わっていた滑降コースの開拓を成し遂げることができた実りのシーズンでした。一昨年に構想を練り、去年実行した大江山連峰の滑降コース開拓の記録は、またきちんとまとめたいと思っています。
投稿: はいかい | 2013/02/08 23:28
はいかいさん 記録つけてるのが凄いですね 考察も参考になります
やはり一昨年はいいシーズンだったんですね 間違いなくですか・・ 街に近い山里標高100mで2mが一ヶ月 奥越の標高500mで2mで一ヶ月続いたのが不思議な年でした
もちろんその後の雪解けは山里が早かったです
一昨年は体調が悪すぎて近所の低山5回いって5回とも敗退でした 去年は2月ほんとに低温でしたね それで10回以上パウダースキーにいかせてもらえました
また参考にさせてください
投稿: ゆう | 2013/02/09 20:52
ゆうさん、
「記録をつける」というのが何を指しているのかよくわからないのですが、「ブログを書いている」ということでしょうか。それ以外で記録になるのは、デジタルカメラの写真とGPSレシーバーのトラックログですね。これで過去に自分が何をしていたかが分かります。
ふつうは、1月が1年で最も気温の低い月なんですが、去年は2月が最も気温の低い月でした。それで、大江山連峰の滑走可能期間が劇的に長かったのです。
これを、そのまま当てはめると、氷ノ山で5月、扇ノ山で6月にスキーができるのではないか、と期待したのですが、ふたを開けてみれば一昨年より短い残雪期でした。
結果、大江山連峰は2012年の方が、氷ノ山や扇ノ山では2011年の方がビッグシーズンとなったわけです。
投稿: はいかい | 2013/02/09 21:47