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2012/12/09

初冬の西山、小塩山・金蔵寺・善峯寺

 丹後はうらにしと呼ばれる時雨の天気で、自転車で走れる日が激減するこの時期、宇治に住む友人のいさなごのぼる君と、一緒に走ることになっている。これまでは京都盆地南部に面した山間部が舞台だったが、最近いさなごのぼる君が仕事で訪れている京都の西山を走りたいと行って来た。彼の提案するコースに私の案を加えて計画ができあがった。実は、1992年発行の「関西MTBツーリングブック」に掲載された「京都茨木縦走」コースの一部。
 二人のスケジュールがあったのは、12月1日の土曜。しかし、冬型が強すぎて、京都辺りでも時々時雨れるという予報。まあ、小雨決行だ。
 6時20分に丹後を出発。丹後からずっと雨が降り続き、亀岡でようやく日が射して、それで何とか走れそうな気分になった。東向日のイオンのコインパーキングに付いたのは9時半過ぎ。道を間違えて15分ほどロスした。宇治から自走のいさなごのぼる君もちょうど着いたところ。イオンで行動食を買い出して、私がクルマからMTBをおろして出発準備をして11時前に出発。まずは狭い市街地の道を大原野に向かう。道は登り基調で、クルマも多く我慢の走行。途中公園を見つけて、地面に半分埋められた大型車のタイヤの上に腰掛けて、さっき買ったおにぎりを食べる。私の遅い朝食だ。その間空から小雨が降ってくる。今日は、こういう小雨が降ったり止んだりすることだろう。
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 市街地を抜け、竹藪を越え、田園の広がるエリアに出た。前方にアンテナをいただいた小塩山。とりあえずの目標だ。今は山頂がはっきり見えている。何とか、見えているうちに登りたいところだ。赤く色づいた中腹には、これから登る道のガードレールが白く右往左往している。
 小さな集落の中から府道141号線に入り、上りに取りつく。花の寺「勝持寺」への分岐を過ぎると、一般車両通行止めのゲート。その先は、クルマを気にすることなく自由に走れる。赤や黄色に色づいた木々のトンネルの中を、マイペースで登る。
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 麓から見えたガードレールのあたりからは、京都盆地の広大な市街地が見下ろせる。京都タワーもよくわかる。右手の麓には京都盆地を南北につなぐ自動車道の建設中の高架橋が見える。対するように左手には、虹の橋が架かる。ときおり時雨れてはいるが、日が射しているのでツーリング中断の心配はない。
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 大きな振幅で往復するヘアピンカーブを超え、紅葉と京都盆地の景色を堪能しながら小塩山の頂上部へ。高度が増したせいか、時間の経過に寄る天気の変化か、空は真っ白に曇り、周囲も薄くガスに覆われてきた。ブッシュのため展望には影響がない。小雨が降りだしたと思ったら、それはちらちらと小雪に変わった。TVやFM放送のアンテナが立つ山頂で小休止。標高642m。パンなどを食べる。やや強く雪が降ってきたが、覚悟はできているので気にならない。積もるような降り方ではない。
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 さて、小休止の後は、登ってきた道を少し戻って金蔵寺へのシングルトラック入り口を探す。紛らわしいシングルトラックに入り込んでしまい、少し下ってから引き返す。
 地図を見ると、谷の中央部から破線で小径が描かれているが、実際にはすこし西寄りに入り口はあった。みぞれ降る中、探すのに手間取った。小塩山山頂部には淳和天皇陵があり、このシングルトラックは天皇陵への道ということだった。
 さあ、MTBで乗れるのは前半中心。最初いさなごのぼる君が提案してきたコース案には、このシングルトラックは含まれていなかった。「関西MTBツーリングブック」を見て、私がここを組み入れた。シングルトラックは数年ぶりのいさなごのぼる君もときおりあらわれるガレ場に「なかなか激しい」と言いながら楽しんでいる。山頂で冷えた体も、暖まってきた。
 下りが急になり乗車不能になり、常緑広葉樹の向こうに金蔵寺の屋根が見えてきた。
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 愛宕神社の脇に降り立ち、そのあとは石段を金蔵寺の境内に下る。モミジの赤が鮮やかだ。日が射しているのは、下ってきたせいか。急な石段を下り山門を超えると、和服を着た女性が入れ替わりに石段を登って行った。このあたりの標高は340m。
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 ここからまた、シングルトラックへ。東海自然歩道だ。残念ながらこの区間は上りなのであまり乗れない。それでも、後半上り勾配が緩み、ダブルトラックのように広くなると乗車可能になる。最後は緩い下りで舗装路に出た。標高450m。
 舗装路は登り基調で、杉谷という小さな集落まで行く。標高470m。
 杉谷からは、急激に善峰寺へと下る。振幅の小さなヘアピンカーブを繰り返して急降下。写真を撮るためカーブの途中で停止しようとしたら、後輪が浮いてしまう。危うく前転するところだった。坂もカーブも急すぎて飛ばせない上に、度々撮影のため停止するので、ハイカーと同じようなペースで下る。西国三十三か所の二十番札所、紅葉の時期であり、善峰寺にはクルマがそれなりに出入りしている。
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 モミジが鮮やかな善峰寺から一気に京都盆地へ下る。小塩山の登りで見えた建設中の自動車道の高架をくぐると田園地帯へ。ハイカーが何人も歩いている。振り返れば、小塩山の頂上は、すっかり雲に覆われてしまった。
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 ここからはクルマの多い狭い道だが、下り貴重なのでクルマと同じペースで走る。東向日には16時10分に到着。走行距離はたったの25㎞ほど。夕暮れが近づいて、自走のいさなごのぼる君は急いで宇治に帰って行った。途中からライトを点灯したそうだ。
 こちらは、クルマにMTBを撤収したら、イオンの店内でラーメンを食べて体を温める。コインパーキングの料金は、すでに上限の600円に達しているので急ぐ必要はない。店の外に出たら、すっかり薄暗くなり、小雨も降っていた。
 朝、雨のアプローチでは本当に走れるのか不安でいっぱい。何度も通り雨(雪)にあったが、降水量そのものは少なかったし、視界が悪くなる前に展望を楽しめたし、満足。丹後では、止み間が少なく走る気にならない時雨空だったから、この企画の趣旨に沿う内容だった。
 17時帰路に就く。国道9号線で老ノ坂峠を越え、亀岡市街は裏道で抜けて丹後に北上。帰宅は20時20分。

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コメント

 ご無沙汰しています。
 冬になって、雨の少ない地方に南下してきましたね。でも、今年はいつもより雨多いですよ。これからはわかりませんけど。
 京都西山はボクのいるところからは近い割にあまり行ったことがないところです。登ってしまえば高原地帯であったと思います。「小塩」「灰方」の地名から石灰岩が産出するという京都では珍しいところのようです。(ボクはどこから出るのかは知りません)
 山はMTBでないとだめですね。下りは楽しそうです。

投稿: すう | 2012/12/12 00:33

毎度、遠いところを来て貰っておおきに。
天気はイマイチだったけど、君も書いていた通り「覚悟」だけの問題だったね。
あと、こんな天気だからこそ、右に高架橋、左に虹の橋といった光景に巡り合えたと言える。
また秋晴れの日に同じコースを走るのもいいのでは?。
ちなみに、話題に上った「南の帝王」は、妻に確かめたところ「ダッシュ村」の間違いだったようです。失礼。

投稿: いさなご | 2012/12/12 22:20

すうさん
 今年は12月12日が旧暦の10月29日、つまり小春の末日ですが、本当に小春日和の少ない小春でした。
 老ノ坂から伏見区、宇治、城陽方面に向かうときには必ず通る西山の麓なのですが、いつも決まったルートを往復するだけでした。今回は、相方の提案のおかげで、線としてしかとらえてなかったのが、面となり、そして三次元空間としてとらえられるようになりました。
 「下りは」でなく「下りも」楽しいです。(と、以前のやりとりの繰り返しなので手短に…)
 石灰岩の産出、少し調べてみました。この辺りは石灰石から石棺づくりを得意とした豪族石作氏の勢力圏だったそうで(京都市都市緑化協会のWebページ)、これまた地名に反映されていますね。古墳が多いのも関係あるのでしょうか。ただし、小塩という地名については、十輪寺境内の裏山には塩竈があり、在原業平が難波から運ばせた海水で塩焼きをした故事によるもの(塩事業センターのWebページ等)という説もあるようです。

いさなごのぼる君
 遠いといっても、山城南部エリアの時の集合場所である城陽よりは片道30分は短い。それに、自転車に乗ることを目的に、知らない土地に出かけるのは楽しいことなのだ。
 何となく、リターンマッチもほのめかされているね。じゃあ、来年はそういうことね。
 確かに、君の家で番組を見ながら「鉄腕DASHは面白い」と言った覚えはある。「DASH村」じゃなくて「鉄腕DASH」ね。「大分県の国東半島の付け根をMTBで山越えするのが早いか、公共交通機関で海沿いを回るのが早いか」「福島県の裏磐梯の厳冬期に凍結した檜原湖の上をクロスカントリースキーで横切るのが早いか、湖岸の雪道をクルマで回り込むのが早いか」「富山県の宇奈月温泉から海まで黒部川をカヌーで下るのが早いか、公共交通機関を使うのが早いか」などのチャレンジ企画が面白かったのね。二つ前のとびしま海道の記事の初めの方にも鉄腕DASHの企画について書いているしね。でもそれも5年以上前のもの。もうTOKIOもおっさんになったから、体力のいる企画はほとんどやらなくなったね。ついでにもひとつ突っ込んでおくと「南」でなくて「ミナミ」ね。
 ヘルメットカメラで撮った後姿の動画から切り出した画像も追加したよ。

投稿: はいかい | 2012/12/15 12:10

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