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2012/12/31

自転車からスキーへ

 2012年の自転車の走行距離を集計してみた。
 ズバリ年間走行距離は、2410.9km(乗車日数147日)。最も乗ったのは、折り畳み小径車で1313.7km。以下、クロスバイク421.6km、ランドナー(パスハンター)399.9km、MTB275.7km。
 折り畳み小径車は、北海道奥尻島一周に、丹後半島一周などのツーリングに利用したが、やはり日々の通勤で距離を伸ばした。クロスバイクも、やはり通勤などの日常ユースに使った自転車。
 一方、ランドナーやMTBなどツーリングがメインの自転車の方が下位となった。特にMTBは、シングルトラックの登山が中心で、距離は伸びない。
 また、月別走行距離では、10月355km(19日)、5月354km(18日)、11月327.6km(14日)がペスト3だが、乗車日数最多は6月で20日(距離は256.5kmで4位)。丹後半島一周をした10月と5月が僅差の1,2位。10月は、小径車での丹後半島一周に加え、天竜スーパー林道と神坂峠への遠征が距離を稼いだ。5月は、ランドナーでの丹後半島一周で今年唯一の100km/日を達成したが、ゴールデンウィークを風邪のため棒に振って2位に甘んじた。3位の11月は天候が悪かった割に大健闘。瀬戸内、とびしま・しまなみ海道遠征が功を奏した。6月は、通勤でコツコツ稼いだ。
 逆に、少なかったのは、2月39.5km(4日)、3月68.2km(5日)、1月68.8km(8日)。1,2月は大雪のせい。それでも、北摂に遠征に出た1月は例年より健闘した方。3月は、スキー登山のシーズンとなってそちらが活動の中心だったせい。
 集計を終えたら、雪が降る外に出て、クルマの洗車をして、スキーにホットワックスをかける。
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半国山今年のリベンジ今年のうちに

 11日に亀岡の半国山をMTB登山したが、予定通りのコースをたどることができなかった。スタート時刻が遅く下山途中で日没となることが決定的になったため、下山を最もメジャーな金輪寺を経由して宮前に下るコースに変更した。しかし、そのコースの後半に別のルートに入り込んでしまい、金輪寺は経由せずやや北西の位置に降り立った。
 仕事納めの日には職場で掃除などををしないといけないので、27日に休みを取ってリベンジに挑む。
 クリスマス寒波の大雪がその後急激に溶けて道路事情はすっかり元に戻ったところに、また今朝の雪がうっすら積もった丹後を出発。福知山市街を過ぎ三和から兵庫県に入り草山温泉をへて篠山盆地の東をかすめて天引峠で京都府南丹市園部、そして亀岡へ。
 宮前の郵便局から山手に入ると金輪寺へのの入り口。歩行者用と車道とがあるが、車道に入ってすぐの道路わきの竹やぶの中の広場にクルマを止めてMTBを支度。
 まずは、コンクリート舗装の車道を登る。金輪寺の手前から登山道に入る。「自転車・バイク進入禁止」の立て看板がある。ハイカーに遭遇して驚かせてはいけない。やはり平日を選ぶのは必要条件。それと、路面を痛めないように、特に下りでのブレーキングには注意すべきだ。
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 稜線までは急登。特に入り口はガレていて難儀するが、そのあとはどうにかMTBを押して行ける。稜線に出たら勾配は落ち着きMTBで下るのには快適なシングルトラックとなる。ただし、今日はここを登る。時折、霜柱が見られる。
 標高500m辺りから、路面は白い雪に覆われる。足跡が付いているが、その足の向きからしてもう下った後であり、遭遇の心配はない。どうやら犬連れの単独行(人間は)だ。尾根を行くと分岐が現れた。尾根の北側をトラバースする道が合流している。前回間違えた道だ。やはり間違いが多いらしく道しるべのほかに、おびただしい赤テープのマーキングがある。2週間前には、ここでは真っ暗でライトをつけての走行、しかも乗車可能区間のため見落としたようだ。なお、今日たどった正規ルートだと稜線部分はMTBで快適に乗車できる区間が多いが、尾根を下りるとほとんど乗車ができない。それに引き換え、トラバースルートは、ずっと乗車可能と乗車不能を交互に繰り返して下っていく感じ。道はどちらもしっかりしている。
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 分岐から上は、前回下った道。やがて、岩の出た急登になる。標高655mピークを巻き、その次の急登を越えると勾配が緩やかになり、乗車できて一気に距離が伸びる。
 ずっと林間を進んできたが、植林が伐採され開けた場所に出た。そこが前回、下る予定だった井手へのコースへの分岐だった。あえてメインの宮前コースへと予定変更していたとはいえ、この分岐は見逃し、気づいた時にはすでに宮前コースに侵入してしまっていた。ただし、この開けた伐採エリアはしっかりと記憶に残っていて、ヘルメットカメラを装着して走り出したところだったのでそちらに注意を奪われていたのだと思われる。
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 その先も乗車で山頂を目指す。すぐに山頂南側の鞍部。ここは西側のるり渓方面からのルートとの合流点となる。前回上りに利用した千ヶ畑コースも西からのアプローチである。雪面の足跡の主は、西側からのアプローチのようだ。
 薄い雪の上、山頂方向にハンドルを切る。緩やかな鞍部をすぐに抜け、山頂への最後の急登が立ちはだかる。前回は迫る日没時刻にあせり、急登の手前にMTBを置いて体一つで山頂に到達した。今回、山頂までMTBと共に行くのも、リベンジのうち。
 急登で足が滑りなかなか進まない。ムーンウォークのようだ。それでも苦しい区間は短く、意外にあっさり山頂に到着。
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 山頂は北西を除き伐採されて展望がよい。時間に迫られていた前回よりもじっくりて景色を眺める。愛宕山などもうっすら雪化粧だ。北東方向に見える白い峰は湖北の山々だろうか。大野山や高岳など北摂の山が近いのだが、残念ながらその方面はブッシュで見えないようだ。山頂から携帯電話で電子メールを送信しようと試みるが、電波が弱くてなかなかうまく送れない。何度か試みて、ようやく成功。
 さあ、なんだかんだ言って今日も時間には余裕がない。急いで下山だ。
 滑りやすい急坂をMTBを杖代わりにして慎重に下る。転倒や滑落に注意は必要だが、登りよりは楽。あっという間に勾配が落ち着きMTBにまたがる。後はずっと、開けた伐採エリアの分岐までほぼノンストップ。舗装路では、薄い積雪でも踏めば圧雪となって滑りやすくなるのだが、下がやわらかい土だと雪は圧雪とならず違和感なくグリップする。
 分岐から井手へのコースへ入る。植林の中はなだらかで広く、しかも地面は一面真っ白な雪に覆われているので、道を見失わないかが心配。地図を確認しようかと思うと、道しるべがあってホッとする。そのうちトラバースするようになり、かえってわかりやすくなる。おおむね乗車できる感じだが、実際には倒木で塞がれていて難儀する。メジャーなルートではないので整備は後回しのようだ。
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 南東から北東方向へ向きを変えると、気持ちよく乗車できる尾根の道となった。こちらの方が雪が少ないようで、落ち葉の上を行く。ただし、ところどころ急斜面ではタイヤは落ち葉をしっかりグリップしているが、落ち葉が路面から剥けることでスリップしてしまう。ポンピングブレーキが必要だ。
 また、登山道が長い溝のように掘り返されている。猪の仕業だろうか。
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 楽しい区間はあっという間に過ぎ、尾根から谷へと急激に下る。ほとんど沢まで下ったところで、道が分からなくなった。この1,2年の度重なる集中豪雨により、あちこちで被害が出ているが、もしかするとこの登山道もその影響があったのかもしれない。メジャーなルートでないので復旧は遅れている、というのはありがちなことだ。沢は細く、飛び石で渡れる。さあ、このまま右岸を行くのか、左岸にわたるのか。とりあえずMTBを置いて様子を見てみると右岸のまま少し下ったところで、しっかりしたシングルトラックを発見。ああよかったと胸をなでおろし、辺りが暗くなってライトの明かりでルートを探すのは困難だっただろうな、と前回のコース変更の決断は正解だったことを痛感する。
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 ルートは、しばらく右岸をトラバースした後、飛び石で左岸に渡り、暗い植林の中をしばらく進む。そして突然広場に飛び出した。その広場からはダブルトラックとなる。つまり、丸太をトラックに積み込む作業をする広場に出たわけだ。ここまでくればもう安心。MTBで快適に飛ばす。ただし、見下ろす里はずいぶん低い。標高差で100m以上をこのダブルトラックで下るようだ。スピードが出て寒いので、中間着を着こむ。暗くなったので、ハンドルにライトを装着して点灯。急勾配区間では時折コンクリート舗装もあるが基本はダート。
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 動物除けのゲートを越えると、何やらコンクリートの建物の裏手に出た。本梅郵便局だ。あとは麓の集落の中を3kmあまり北上、クルマのデポ地へ戻る。気温が下がって息が猛烈に白い。路面はうっすらと濡れているようだ。
 クルマにMTBを積んだら、家に帰る前に寄り道。このブログによくコメントをいただいているすうさんは、半国山の麓に住んでいるのだ。山頂から電子メールで連絡を取ったら夕方は家にいるとのことなのでお邪魔する。薪ストーブの前で暖かいコーヒーをいただきながらついつい長話をしてしまった。
 遠い丹後へ、復路は南丹市園部の中心街に出て国道9号線を利用。冷え込んできているようで、与謝野町野田川では凍結してタイヤがスリップ。ゆっくりと走る。これが、2012年の、自転車納めとなった。

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2012/12/25

大雪クリスマス

 12月9、10日の雪に積もった雪は1週間でほぼ解けて、16日の日曜には舞鶴にスーパーカブで出勤。帰り道には自転車にも乗る。週明けも何日か二輪車通勤。
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 20日には朝うっすら雪は積もったものの、めげずに二輪車通勤。
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 そして、三連休の最終日、クリスマスイブには大雪。前日23日の夕方に雪は降りだしたものの、積もりだしは明け方以降。そこから24日午前中にかけてどんどん積もり、玄関先で計測したら、驚異の積雪56㎝。一気にゼロからこの積雪。Webページで公開されている京都府の道路情報によると、平野部では府内で一番多いエリアになる。ちなみに同じ京丹後市でも、クルマで10分ほどの峰山では午前9時で18㎝と3分の1。宮津に至っては10㎝もない。何とも局所的。
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2012/12/20

丹波の半国山

 日本海側は雨や雪が降って活動できない。かといって、雪遊びができるほどの積雪もない。というわけで、中央分水界を越えて遠征をする季節となった。昨年の暮れから今年の春にかけて集中的に訪れた北摂。その隣接エリア、亀岡の半国山が今回のターゲットだ。午後がフリーとなる12月11日昼前に、丹後を出発。往路はいったん京都府から府県境を越え兵庫県篠山市を経由、天引峠から南丹市園部、さらに亀岡市へ。北部の雪道に時間をロスし、さらに初めて訪れた半国山の麓で駐車場所を探して瞑想したので、スタートは14時頃になってしまった。結局、登山口の千ヶ畑と下山予定の井手の真ん中辺り、府道731号線の路肩の広場にクルマを止めた。
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 まずは、ゴルフ場を横目に府道を走る。ヘアピンカーブのきつい登りだ。上水道の施設を越えると峠で、それを越えてすぐのところに登山口を示す案内板があった。
 まずは、未舗装のダブルトラック。乗れるのは初めだけで、すぐに乗車不能の急勾配。MTBを押して進む。クルマでのアプローチの道中、篠山辺りまでは山々は白く雪を頂いていた。半国山も山頂はうっすらと白くなっていたので、山頂付近では雪の上を走ることになるだろう。時折、粉砂糖を振りかけたように白くなった倒木が見られる。
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 20年前に刊行された「関西MTBツーリングブック」を今回も参考にしているが、そこで「頂上への近道」とされている分岐に来た。送電線の巡視路だが、関西電力のマークと「火の用心」の文字が記された立て札に、マジックで「悪路。迷わされないで!!」と書かれている。その忠告に従い、近道はせず、正規の登山ルートを行く。
 ところで、この山を南北に貫く送電線は、若狭の大飯原子力発電所から西京変電所へと続いている。西京発電所は10日前に訪れた小塩山の山腹にある。
 道はダブルトラックからシングルトラックに変わり、さらに押しが続く。辺りはずっと常緑樹の林間で薄暗い。時折小雨、あるいは小雪が降ってくるようだが、あまり気にしないことにする。
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 標高590m辺りで壁のような斜面が現れた。一面うっすらと白く雪で覆われているが、登山道は黒い筋となって、壁をまっすぐに登っている。MTBを杖にしてえっちらおっちら登っていく。
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 半国山の南西に位置する標高739mのピークに乗り上げて一息。地面が見えないほど真っ白に雪で覆われている。稜線の登山道を見つけて進むが、間違えて西側、るり渓方面に少し進んでしまった。すぐに気づいて北東方向へ。下りとなってMTBにまたがる。雪は浅いので勾配が急すぎるところ以外は乗れた。
 鞍部まで下ると雪はなくなり、その後半国山に登り返してまた雪道となった。MTBを押して行くが、しめった雪がつなぎとなって落ち葉がブレーキや変速機の辺りに詰まって車輪が回らなくなる。時折、雪と落ち葉の固まりをはずしながら進む。
 山頂の手前で時計を見るとすでに16時を過ぎている。あと40分ほどで日没だ。山頂には寄らずに、南側をトラバースして下山しようかとも思ったが、せっかくあの急な壁を登った苦労が報われないのはつらい。手前の急登はMTBをデポして、16時40分、体だけで山頂を踏む。丹波の国が半分見渡せるという半国山。亀岡市街や愛宕山、そして大野山など昨年から訪れた北摂の山が見えるはずだがよくわからない。じっくり探す時間もない。瀬戸内海も見えるような気がするが、霞んでいてはっきりわからない。
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 景色を楽しんだら、急いで下山にかかる。山頂の南に下りたら、東を目指す。雪の上に新しくしっかりした足跡が付いている。道もはっきりしている。井手への下山を予定していたが、案内板の雰囲気からすると途中で分岐する宮前の方がメインルートで道もしっかりしているようだ。足跡もそちらに向かっているので、素直に宮前に下山することにする。
 押しでは雪が詰まるものの、乗車すると加重のせいで車輪と地面の摩擦力が増し車輪は回って雪は詰まらない。
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 しかしそれもつかの間、岩の出た急な下りとなって、MTBを押す。辺りは暗くなってきたのでライトをを点灯。この秋手に入れた、明るいライトが心強い。道はしっかりしているので、迷うことはなさそうだ。
 急な下りを越えると、時折乗れる区間もある。ライトが明るいので、そこそこ楽しめる。
 下山するはずの金輪時になかなか着かない。本来尾根を行くルートのはずが、尾根の北側をトラバースするルートに入ってしまったのだが、そのときは気づかず麓の街明かりを見ながら、乗ったり押したりして下る。すっかり雪はなくなり、おかげで足跡も見えない。
 道はコンクリート舗装となり、動物除けのゲートを越えるとすぐに宮前町の車道に降り立った。すっかり暗くなった。家の明かりが暖かいが、実際はかなり寒い。駐車ポイントまで車道を6.5km、130mの登りで30分ほど。

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2012/12/14

冬が来た

 12月8日にクルマのタイヤ交換をしたら、いきなり雪が積もった。しめった着雪しやすい雪。衛星放送を見るため、日曜は何度もパラボラアンテナの雪を落とす。夜から、月曜の朝まで大雪警報発令。結局水曜までは雪やみぞれが降ったりやんだりの天候。
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2012/12/09

初冬の西山、小塩山・金蔵寺・善峯寺

 丹後はうらにしと呼ばれる時雨の天気で、自転車で走れる日が激減するこの時期、宇治に住む友人のいさなごのぼる君と、一緒に走ることになっている。これまでは京都盆地南部に面した山間部が舞台だったが、最近いさなごのぼる君が仕事で訪れている京都の西山を走りたいと行って来た。彼の提案するコースに私の案を加えて計画ができあがった。実は、1992年発行の「関西MTBツーリングブック」に掲載された「京都茨木縦走」コースの一部。
 二人のスケジュールがあったのは、12月1日の土曜。しかし、冬型が強すぎて、京都辺りでも時々時雨れるという予報。まあ、小雨決行だ。
 6時20分に丹後を出発。丹後からずっと雨が降り続き、亀岡でようやく日が射して、それで何とか走れそうな気分になった。東向日のイオンのコインパーキングに付いたのは9時半過ぎ。道を間違えて15分ほどロスした。宇治から自走のいさなごのぼる君もちょうど着いたところ。イオンで行動食を買い出して、私がクルマからMTBをおろして出発準備をして11時前に出発。まずは狭い市街地の道を大原野に向かう。道は登り基調で、クルマも多く我慢の走行。途中公園を見つけて、地面に半分埋められた大型車のタイヤの上に腰掛けて、さっき買ったおにぎりを食べる。私の遅い朝食だ。その間空から小雨が降ってくる。今日は、こういう小雨が降ったり止んだりすることだろう。
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 市街地を抜け、竹藪を越え、田園の広がるエリアに出た。前方にアンテナをいただいた小塩山。とりあえずの目標だ。今は山頂がはっきり見えている。何とか、見えているうちに登りたいところだ。赤く色づいた中腹には、これから登る道のガードレールが白く右往左往している。
 小さな集落の中から府道141号線に入り、上りに取りつく。花の寺「勝持寺」への分岐を過ぎると、一般車両通行止めのゲート。その先は、クルマを気にすることなく自由に走れる。赤や黄色に色づいた木々のトンネルの中を、マイペースで登る。
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 麓から見えたガードレールのあたりからは、京都盆地の広大な市街地が見下ろせる。京都タワーもよくわかる。右手の麓には京都盆地を南北につなぐ自動車道の建設中の高架橋が見える。対するように左手には、虹の橋が架かる。ときおり時雨れてはいるが、日が射しているのでツーリング中断の心配はない。
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 大きな振幅で往復するヘアピンカーブを超え、紅葉と京都盆地の景色を堪能しながら小塩山の頂上部へ。高度が増したせいか、時間の経過に寄る天気の変化か、空は真っ白に曇り、周囲も薄くガスに覆われてきた。ブッシュのため展望には影響がない。小雨が降りだしたと思ったら、それはちらちらと小雪に変わった。TVやFM放送のアンテナが立つ山頂で小休止。標高642m。パンなどを食べる。やや強く雪が降ってきたが、覚悟はできているので気にならない。積もるような降り方ではない。
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 さて、小休止の後は、登ってきた道を少し戻って金蔵寺へのシングルトラック入り口を探す。紛らわしいシングルトラックに入り込んでしまい、少し下ってから引き返す。
 地図を見ると、谷の中央部から破線で小径が描かれているが、実際にはすこし西寄りに入り口はあった。みぞれ降る中、探すのに手間取った。小塩山山頂部には淳和天皇陵があり、このシングルトラックは天皇陵への道ということだった。
 さあ、MTBで乗れるのは前半中心。最初いさなごのぼる君が提案してきたコース案には、このシングルトラックは含まれていなかった。「関西MTBツーリングブック」を見て、私がここを組み入れた。シングルトラックは数年ぶりのいさなごのぼる君もときおりあらわれるガレ場に「なかなか激しい」と言いながら楽しんでいる。山頂で冷えた体も、暖まってきた。
 下りが急になり乗車不能になり、常緑広葉樹の向こうに金蔵寺の屋根が見えてきた。
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 愛宕神社の脇に降り立ち、そのあとは石段を金蔵寺の境内に下る。モミジの赤が鮮やかだ。日が射しているのは、下ってきたせいか。急な石段を下り山門を超えると、和服を着た女性が入れ替わりに石段を登って行った。このあたりの標高は340m。
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 ここからまた、シングルトラックへ。東海自然歩道だ。残念ながらこの区間は上りなのであまり乗れない。それでも、後半上り勾配が緩み、ダブルトラックのように広くなると乗車可能になる。最後は緩い下りで舗装路に出た。標高450m。
 舗装路は登り基調で、杉谷という小さな集落まで行く。標高470m。
 杉谷からは、急激に善峰寺へと下る。振幅の小さなヘアピンカーブを繰り返して急降下。写真を撮るためカーブの途中で停止しようとしたら、後輪が浮いてしまう。危うく前転するところだった。坂もカーブも急すぎて飛ばせない上に、度々撮影のため停止するので、ハイカーと同じようなペースで下る。西国三十三か所の二十番札所、紅葉の時期であり、善峰寺にはクルマがそれなりに出入りしている。
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 モミジが鮮やかな善峰寺から一気に京都盆地へ下る。小塩山の登りで見えた建設中の自動車道の高架をくぐると田園地帯へ。ハイカーが何人も歩いている。振り返れば、小塩山の頂上は、すっかり雲に覆われてしまった。
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 ここからはクルマの多い狭い道だが、下り貴重なのでクルマと同じペースで走る。東向日には16時10分に到着。走行距離はたったの25㎞ほど。夕暮れが近づいて、自走のいさなごのぼる君は急いで宇治に帰って行った。途中からライトを点灯したそうだ。
 こちらは、クルマにMTBを撤収したら、イオンの店内でラーメンを食べて体を温める。コインパーキングの料金は、すでに上限の600円に達しているので急ぐ必要はない。店の外に出たら、すっかり薄暗くなり、小雨も降っていた。
 朝、雨のアプローチでは本当に走れるのか不安でいっぱい。何度も通り雨(雪)にあったが、降水量そのものは少なかったし、視界が悪くなる前に展望を楽しめたし、満足。丹後では、止み間が少なく走る気にならない時雨空だったから、この企画の趣旨に沿う内容だった。
 17時帰路に就く。国道9号線で老ノ坂峠を越え、亀岡市街は裏道で抜けて丹後に北上。帰宅は20時20分。

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2012/12/06

錦秋とびしま小春空(2)

 25日は、快晴。紅葉が映える。朝食は、ご飯のお代わりができたので、3杯食べて出発。宿の前に止まっている自転車は、泥よけに「おのみち」という文字と番号が描かれたステッカーが貼られている。レンタサイクルのようだ。後輪のみ6段くらいの変速が付いたシティサイクルだ。こういうレンタサイクルで瀬戸内海を横断する人も結構いるようだ。
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 宿の2階の窓から見えた小学校の校庭には椰子の木(?)が立ち並んで南国ムード。大三島がすぐ対岸に見える港に面した入り江沿いを走りしまなみメインルートへ。5年前にしまなみ海道を走ったときには、大三島と伯方島の間の狭い海峡は、川のように激しく水が流れていたが、今回は穏やか。干満のタイミングによると言うことか。
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 伯方島には造船所がある。5年前には夕暮れにここを走ったの溶接の火花が明るかった。
 この島も西岸をかすめるだけなのですぐに次の大島へ渡る橋にやってきた。また蛇行するスロープを登り、橋に乗る。この橋も50円。
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 5年前にしまなみ海道を走ったときには、ちょうど真ん中の生口島をベースとした。1日目は愛媛側、今治までをピストン。2日目は広島側、尾道まで片道のみ。そのときに泊まった生口島のユースホステルは今は営業をやめてしまった。しまなみ海道は、愛媛側がよかったので今回また走ることにした。
 この大島は島の真ん中を貫く国道沿いがサイクリングコースに指定されている。前回ピストンしたときには、往路は素直に国道沿いを走ったが、復路は東の海岸沿いを選んだ。海沿いの方がアップダウンがあるが、その分景色はいい。今回は、島の西海岸だ。
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 メインコースをそれるので、自転車はほとんど走っていない。クルマも少なく快適だ。海沿いの狭い道沿いに石材店。海の向こうには昨日走った大三島の南海岸が見える。
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 田浦という集落から、標高70m程の小さな峠を越える。下りの途中に見たことのない植物。高さが3m程もあり、てっぺんにピンクの大きな花がいくつも咲いている。茎は竹のように節がありその節から枝が出て葉が茂っている。簡単にいうと大きな花を咲かせた竹だ。下りきると大きな入り江になる。入り江の奥にはまとまった集落があり、その向こうには造船所。道は平坦で走りやすい。集落には醤油を作る昔ながらの工場があった。石材店といい、小豆島と似た雰囲気だ。
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 集落を過ぎ、大きな船が泊まった造船所を過ぎていよいよ来島海峡だ。橋に登るスロープは、自転車用、原付自転車用のそれぞれに高架になっている。少し前にNHKの「日本縦断こころ旅」で火野正平が自転車でやってきたが、高所恐怖症のために断念した橋だ。橋を渡る前に、来島海峡を見下ろす標高300mの亀老山に登りたかったが、時間がない。前回登ったからということであきらめる。頂上の展望台は、景観を守るため半地下のようになっていて、確かに下からではどこが展望台かわからない。デジタルカメラの80倍のズームで人影を見つけてようやく展望台の位置を突き止めた。
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 クルマも自転車も行き交う来島海峡大橋では、ヘルメットカメラで撮影しながら走行。天気が良くて快適だ。標高は最高で75~80mもある。橋の真ん中辺に料金所があり、ここには係員が常駐していた。200円。
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 4kmほどもある長い橋で海を渡って四国へ上陸。やっぱりしまなみは愛媛側がいい。まあ、広島側の尾道水道も風情があっていいけど、因島や向島は市街地でクルマが多いし、島を走っている感覚はあまりわかない。
 橋を下りたら、今治の中心街へ。国道は交通量が多くて楽しくない。港への道にそれてほっとする。日曜だからかシャッターの閉まった商店街を抜けて港へ。今治城が見える。港にはあちこちの島に渡る各船会社のビルが並んでいる。ここまで34km走った。
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 現在、11時10分。フェリーは12時ちょうど発なので、商店街のラーメン屋にて早めの昼ご飯としよう。
 大盛りラーメンを食べてフェリー乗り場に戻ると、ちょうど乗船の案内が始まった。サイクルーズPASSで割引料金の切符を買って船に乗り込む。
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 今日の船旅は1時間20分。船内でゆっくりと過ごし、22時間ぶりに岡村港へ。
 さあ、「とびしま海道」復路、南海岸コースへ出発だ。北海岸よりも若干長く、50kmほど。
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 岡村島を半周して、橋で県境を越える。島の北岸と南岸では景色が違うので退屈することはないようだ。大崎下島に戻ったら、御手洗という集落へ。ここは古い港町の町並みが残り、とびしま海道一番の観光スポットのようだ。時計店や医院など昭和・大正のレトロな雰囲気。海沿いの神社は海に面して鳥居が建っている。海が参道ということか。クルマは集落の外の駐車場に止めて歩いて見物しなければならないが、自転車は狭い通りも自由に通行できる。ここでもヘルメットカメラを回しながら、路地を流す。
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 御手洗をあとにして海岸を行く。昨日とうって変わって、今日は追い風を受ける場面が多い。ソロの小径車や比較的若い男女のクロスバイクやロードレーサーのグループと抜きつ抜かれつのデッドヒート。巡航速度は私の方が速いが、写真を撮るときに抜かされる。海の向こうには四国の山並み。石鎚山も見えるようだ。写真撮影が落ち着いたら、一気にライバルを引き離す。小春日和ではあるが、気温は低く合羽を着たまま走る。
 今走っている海岸の延長と思っていたら、実は次の島であることに橋が見えてきて気づく。そんなことを繰り返して島を走りつないでいく。ミカンの段々畑の豊島を超えたら、本日午後の行程の中間点。
 上蒲刈島を走る頃に、空は薄く曇り、日も傾いてきた。冷え込んできているようで、瀬戸内の島々は浮島と呼ばれる蜃気楼で、海面と島の間に隙間が見える。
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 上蒲刈島の串だんごの真ん中には七国山という島の最高峰がある。南海岸に迫って岩の露頭がある。山が海に迫っているので、トンネルで越え、その先には土取場。やはり小豆島に似た雰囲気。また、瀬戸内に浮かぶ小さな島々も、土をとってえぐられたものがいくつも見られる。いつしかしっかりと雲に覆われた空から、天使の梯子が海面に下りていた。
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 蒲刈大橋への登りは急登。自転車を押している人の脇を、インナーローでゆっくりと追い越す。最後の島、下蒲刈島に降り立ったら、橋の真下の東屋のベンチに腰を下ろして行動食のパンを食べる。あと一息だ。
 この下蒲刈島は、北岸コースは島を4分の1周しかしない。つまり、南岸コースは島を4分の3周することになる。いや、尾ノ鼻という半島が南西につきだしている分、南岸コースはもっと長い。
 こちらは夏には賑わうだろうと思われる海水浴場の浜があるが、今は静かなものだ。天使の梯子を眺めながら行く。
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 尾ノ鼻を回り込んだら、ようやく野呂山が見えてきた。すぐに安芸灘大橋も見える。
 交差点を渡って、最後の橋への最後の登りにとりつく。そういえば、島にはほとんど信号がなかった。
 懐かしさすら感じる安芸灘大橋を渡り、本州に戻ってきた。交通量の多い国道を少し走ってクルマを止めたポイントへ。16時40分。サイクルコンピュータは、本日の走行89.9kmを示している。岡村港からだと55kmほどだ。
 自転車を積んで、17時ちょうどクルマで帰路に就く。帰りは、竹原までは海岸沿いの狭い国道を引き返し、その後県道へ。三原で夕食にラーメンを食べて、また県道で尾道I.C.から山陽自動車道に乗る。高速道路は交通量が多くストレスがたまるので、岡山を過ぎた次の山陽I.C.まで。休日特別割引で1250円。あとは、3桁国道や県道をつないでひたすら北東方向へ。宮本武蔵のふるさと大原から西粟倉、そして兵庫県の千種に入ったら、あとは国道429号線、29号線、そして養父市大屋町と勝手知ったる道。ただし、真っ暗な山道。380km走って帰宅は午前1時となった。

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錦秋とびしま小春空(1)

 今年の11月は天気が悪い。近年では11月は日本海側でも小春日和の割合が多く結構自転車で走れたのに。中央分水界よりも南に行けばいくぶん晴天率はあがる。そういうわけで、11月24、25日の土日に遠征に出る。3年ほど前から暖めていた「とびしま海道」ツーリングを実行する。
 23日の勤労感謝の日には十分睡眠をとって鋭気を養い、24日未明、3時半に時雨れる丹後を出発。一路瀬戸内に向けて南下。山陽自動車道姫路東I.C.に入りそこね市街地に入ってしまった。信号は多いがまだ早朝でクルマは流れているのでそのまま国道2号線バイパスまで南下して国道2号線バイパスに乗って西へ。龍野I.C.から山陽自動車道へ。夜が明けてきたものの、丹後からずっと時雨が続いて薄暗い空。岡山を過ぎても雨は止まず。こんなんで自転車に乗れるのだろうか。
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 広島県に入る頃になってやっと雨は止んで、空は明るくなってきた。福山、尾道を過ぎ河内I.C.で山陽自動車道を下りて(休日特別割引で2150円)国道432号線を南下し竹原からは瀬戸内沿いを行く。山が海まで迫る尾道市から広島市の間は、山陽本線、国道2号線、新幹線、高速道路は内陸部を走り、ローカル線のJR呉線と3桁の番号の国道が細々と瀬戸内沿いを走る。その国道185号線は片側1車線の狭い道で、集落の中では歩行者がいればクルマは離合困難となる。その集落には漁港があったり、造船の施設なのか大きな貨物船が見られたりする。
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 現在は呉市に吸収合併した川尻町に「野呂山登山口」という看板が出ている。山頂のアンテナ鉄塔まで車道が着いているようだ。その野呂山の周囲の雰囲気にピンとくるものがあった。日曜8時から放送のTV番組「鉄腕DASH」で、自転車で山のてっぺんから海までペダルをこがず足を着かずにたどり着けるか、という企画の舞台になった山ではなかろうか。帰宅したと調べてみると、2007年10月14日放送の回で確かに野呂山を舞台にその企画は実施されていた。ちなみに標高839mの野呂山は、瀬戸内沿いの山では六甲山に次いで高いそうだ。
 ようやく「とびしま海道」の起点である「安芸灘大橋」にやってきた。呉の中心街の東、川尻と仁川の間から下蒲刈島へと渡る有料道路の橋である。到着は10時過ぎ。5年前、2007年11月に走った「しまなみ海道」は尾道が起点だったが、それより距離にして50km弱、時間にして1時間以上遠い。
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 仁川方面に少し行ったところのパーキングスペースにクルマを止めて、自転車を降ろす。1泊2日の自転車の旅の準備だ。自転車はランドナー。1泊の荷物は、いつもシートポストに付ける簡易キャリアに積んでいたが、今回はザックに入れて背負うことにする。寒い時期なので背中の通気性がなくても大丈夫だろう。思えば、荷物を背負って自転車に乗るのは、10年ぶりくらいだろうか。
 11時スタート。交通量の多い国道185号線を少し戻り、安芸灘大橋へ。先ほどは有料道路と書いたが、自転車および歩行者は無料なのだ。橋で海を越えて島に渡るなんてことは丹後ではあり得ないことなので、テンションがあがる。橋桁の下の海は青く澄んで美しい。寒いとはいえ空気は丹後よりは暖かく、空も薄日が射して自転車に乗って楽しめる雰囲気。
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 最初の島、下蒲刈島に下りると、のどかなムード。往路は島の北岸、本州側を行く。狭い石畳の道を少し走ると小さな漁港があって海とともに暮らしている人々の姿が思い描かれるようだ。その先も同じような小さな漁港がいくつも現れる。たくさんの島々、行き交う船などにぎやかな海だ。先ほど渡った安芸灘大橋が見えなくなったと思ったら前方には次の橋が見えてきた。船の通行のため橋はすべて海面から30m以上の高さにある。つまり橋を越えるということは、アップダウンがあるということである。蒲刈大橋で下蒲苅島から上蒲刈島へ渡る。「とびしま海道」とは呉から竹原の沖に飛び石のように並んだ7つの島々に7本の橋が架かったルートである。「裏しまなみ海道」と呼ばれていたこともあったが、「安芸灘とびしま海道」と命名された。橋の多くは1990年代に完成しているが、蒲刈大橋は1979年完成のもっとも古い橋だ(広島県のホームページ、Wikipediaより)。橋の手前で写真を撮っているとクロスバイクが抜かしていった。たくさんの写真を撮っているので私のペースは遅めのようだ。
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 上蒲刈島も同じような漁村の風景が現れる。石を積んで作られた防波堤が印象的だ。また、赤い欄干の太い桟橋がある。これは島々を行き交うフェリーの桟橋で、これから先の島でも頻繁に見ることになる。また、安芸灘大橋が再び現れ、数時間前にクルマで通過した川尻の市街地とその上にそびえる野呂山が海越しに見える。日本海側は時雨模様のこの日、北西の風が吹いておおむね追い風となると見込んでいたが、それは出だしだけでなぜだかずっと向かい風だ。その風のせいで海面には細かい波が立っているが、日本海、特にこの時期に比較をすれば静かな海に思える。
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 さあ道は海を離れて南に向かい、次の橋への登りが始まる。上蒲刈島は串団子(だんご三兄弟)を縦に半分に切ったように、東西に三つの山が連なり、その鞍部に小さな峠道がつけられている。二つ目のだんごを越えたところの鞍部の峠に登り、トンネルで三つ目のだんごの土手っ腹を通り抜けてそのまま橋へと突入する。その豊島大橋は、とびしま海道の橋で一番新しい2008年の完成で、確か私が初めてとびしま海道を認識したときにはまだ開通していなかった。GPSレシーバーで測定したデータでは、安芸灘大橋とは僅差ながら、とびしま海道で最も高い位置にある橋で、最高点は海抜60mもあった。また、この橋のあたりが、とびしま海道の中間点である。
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 3つ目の島、豊島は、ミカンの段々畑が迎えてくれる。頭の中のBGMは「瀬戸の花嫁」になった。ちなみにそれまでは、広島県の瀬戸内沿岸ということで、「時をかける少女」「崖の上のポニョ」が流れていた。
 そしてこの豊島は、上蒲刈島のだんご一つ分の大きさ。一周は9.2kmしかない。半周は5km弱で、しかも橋を下るスロープが1km程あるので海沿いに下りたってから4kmほどで次の豊浜大橋となる。その分、明日走る予定の南側の半周が長くなるわけだが。
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 4つ目の大崎下島は橋がそれぞれ北寄りについているので、北海岸はあっという間に通過。本日のめどが立ってきたの小さな港で腰を下ろして、行動食のパンを食べる。ところで、この先、とびしま海道のどん詰まりの岡村島からしまなみ海道の大三島へとフェリーで渡る予定なのだが、そこを含むいくつかの路線の人と自転車の料金が少し割引になる「サイクルーズPASS」というのがある。インターネットから入手したチラシに記されているPASSの発行場所の一つがこの島の小長港なのでそちらへ1kmほど足を延ばす。その港の敷地内にある「ゆたか海の駅とびしま館」という土産物屋と食堂が一体になった施設の前には、10台ほどの自転車が止まり、サイクリストの姿が見える。ロードレーサー、折り畳み小径車、クロスバイクばかりで、ランドナーは私の1台だけ。とびしま館の中に入ってみるが、PASSの発行はここではないようで、隣のフェリーの切符売り場のある建物に移動。切符売り場でPASSの発行を申し出ると、用紙を渡され年齢・性別や住所と訪れるのが何回目かということなどの記入を求められた。料金は不要。ちなみに、月ごとに一枚の紙に連記していくものなので、本日3人目、今月になってから10人ちょっとの発行数だということがわかった。また、本日の私の前の2人は関西からきた夫婦と思われる初老の男女。それ以前は、週末に地元や近隣から訪れる人が主流のようだ。
 PASSを受け取りながら「このあと岡村から大三島までの便で使用する予定」というと、切符売り場の係員に「これは広島県での取り組みで、岡村は愛媛県だから使えないよ」と言われた。おかしいな、プリントアウトしてきた路線ごとの元の料金や割引額の一覧表を出して応戦しようかと一瞬思ったが、PASSは発行してもらったし実際に岡村港に行けば使えるかどうかはっきりする。
 1km戻って次の島への橋へと登る。5番目、6番目の平羅島と中ノ島はミカン畑があるものの人が住んでいない小さな島。島の海岸に下りることなく連続して橋を渡る感じ。中ノ島から岡村島への最後の橋は広島と愛媛の県境。橋の中央に境界線が引かれていた。
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 とびしま海道のどんつき、岡村島に降り立つ。クルマでのアプローチの時からずっとフェリーの時刻が気になっていたのだが、どうやら十分間に合いそうだ。時間がたつほどに天気も良くなり、恐れるものはなくなった。紅葉も美しい。ただし、風は冷たく途中でウィンドブレーカー代わりに着込んだ合羽が脱げないままだ。
 岡村島を半周して、岡村港フェリー乗り場には14時過ぎに到着。15時ちょうどのフェリーには楽勝だ。サイクルーズPASSの幟があって、PASSはもちろん利用できたし、ここで発行もしてもらえるとのこと。家に帰ってから復習すると、岡村港発着の航路がPASSに参入したのはこの10月からのことで、会社が異なる小長港の係員はそれを知らなかったらしい。また、チラシの発行場所の一覧に岡村港がなかったのも、そのためと思われる。
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 港には私より先に2人のサイクリストがフェリーを待っていた。ただし、彼らが待っているのは16時20分発の今治行きなので、まだ2時間もあり暇を持て余している。片方が周辺を見てくるといって出ていった。フェリー乗り場の建物の道路を隔てた向かいには、JAの売店と「岡村小学校僻地集会室」という建物が並んで建っているが、見所になりそうなものはない。実際すぐに戻ってきて、地元のおばさんたちとのおしゃべりが始まった。
 15時少し前には、さらに次々とサイクリストが到着。ただし、みな今治行きに乗るようだ。もっと日が長い時期ならば彼らも大三島に渡って、しまなみ海道で今治を目指す方が良いいんじゃないかな。
 私が乗り込む大三島行きのフェリーがやってきた。港に着く前からハッチを開いて、車両甲板が見えている。中には10台足らずの自転車が上陸をスタンバっていて、接岸と同時に岸壁に飛び出してきた。そのあとクルマが1台下りてきた。引き替えに乗り込んだのは、クルマが3台と、自転車が私の1台。次のフェリーを待つサイクリストたちに下船したサイクリストが加わって急に自転車で賑わいだした港をあとにフェリーは出航する。船室は閑散として、お節介ながら船会社の経営状況が心配になってくる。
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 大小の島々を眺めての23分の船旅はあっという間。例によって港に着く前にハッチは開き、「航海中は車両甲板に下りないでください」という案内を無視して乗客は早めにクルマに乗り込み(岡村港でサイクリストとおしゃべりをしていたおばさんたちはクルマの中にいたようだ)、まだ岸壁とブリッジが動いているうちから下船していく。完全に船が止まらないまま下船は完了し、いきなりハッチを閉じながらの離岸が始まる。何ともあわただしい寄港である。
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 短い船旅の間に、空は一面雲に覆われ、夕暮れが近づいたこともあって少し薄暗い感じ。しかも大三島の宗方港は集落から少し離れたところにぽつんと小さな建物があるだけで、寂しくて寒々とした雰囲気。
 そんな港をあとにして、大三島の南岸を行く。宗方集落を越えたところで、1台のロードレーサーが颯爽と追い抜いていった。しまなみ海道は大三島の東岸をかすめるため、このあたりを走るサイクリストは少ない。そのあとすぐに登りが始まった。夕方になっての標高差100m近い登りで、結構応える。が、ロードレーサーは私以上に失速。結局追いつき、追い越した。そのあとは、私の写真撮影のための停止で追い越され、平地での巡航速度の速いロードレーサーに追いつくことはなかった。海の向こうにはしまなみ海道の大きな橋が見える。来海峡大橋だ。
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 逆L字型の大三島の南岸は結構長く13kmもある。1時間かかって、しまなみ海道を走るサイクリストが行き交う島の東岸に出た。しまなみ海道の橋は、すべて自転車も有料で大三島から伯方島へ渡る橋は50円。賽銭箱のような料金箱に放り込む形だ。ところが、なにも考えずに岡村港でフェリーの切符を買うときに50円玉を使ってしまった。お釣りはもらえないのでいったん逆方向に走って自動販売機でホットコーヒーを買って飲む。暖かくて甘くておいしい。
 来た道を引き返して、橋への登りだ。橋の高さは40m。自転車用のスロープを登る。先ほど宗方方面から島の東岸に出るのに橋の真下の海岸べりには道がないため、橋に続く自動車専用道路の高架下をくぐって標高40m程の峠を越えた。そして東岸からまた峠と同じ丘に登り返すようにして橋に乗る。峠から橋への道に入れれば楽なのだが、それは不可能。メインルートをはずれるとこういう不便が起きるのだ。下の道を2人組の釣り人が歩いている。と思ったら、ミカンの収穫のようだった。高枝切りバサミが釣り竿に、台車の上の収穫したミカンを入れた箱がクーラーボックスに見えた。
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 自動車専用道路と完全に仕切られた自転車道は、対面通行。安全のためライトを装着し点灯。クルマも多いが自転車もたくさん行き交う。橋を渡って、伯方島に降り立つ。しまなみ海道のメインルートとは逆方向に1kmほど行った入り江に面した港の集落に、今宵の宿「しまなみ旅館」があった。本日の走行距離は65km。16時50分チェックイン。風呂に入って、夕食をいただく。焼き魚、煮魚、刺身にみそ汁も魚づくし。炊き込みご飯が一膳でちょっと物足りなく、余っていた行動食のパンを食べる。そのあとはずっと部屋でごろごろ。早朝に家を出て寝不足なので早めに布団にはいるが、なかなか寝付けなかった。

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