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2012/12/06

錦秋とびしま小春空(2)

 25日は、快晴。紅葉が映える。朝食は、ご飯のお代わりができたので、3杯食べて出発。宿の前に止まっている自転車は、泥よけに「おのみち」という文字と番号が描かれたステッカーが貼られている。レンタサイクルのようだ。後輪のみ6段くらいの変速が付いたシティサイクルだ。こういうレンタサイクルで瀬戸内海を横断する人も結構いるようだ。
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 宿の2階の窓から見えた小学校の校庭には椰子の木(?)が立ち並んで南国ムード。大三島がすぐ対岸に見える港に面した入り江沿いを走りしまなみメインルートへ。5年前にしまなみ海道を走ったときには、大三島と伯方島の間の狭い海峡は、川のように激しく水が流れていたが、今回は穏やか。干満のタイミングによると言うことか。
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 伯方島には造船所がある。5年前には夕暮れにここを走ったの溶接の火花が明るかった。
 この島も西岸をかすめるだけなのですぐに次の大島へ渡る橋にやってきた。また蛇行するスロープを登り、橋に乗る。この橋も50円。
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 5年前にしまなみ海道を走ったときには、ちょうど真ん中の生口島をベースとした。1日目は愛媛側、今治までをピストン。2日目は広島側、尾道まで片道のみ。そのときに泊まった生口島のユースホステルは今は営業をやめてしまった。しまなみ海道は、愛媛側がよかったので今回また走ることにした。
 この大島は島の真ん中を貫く国道沿いがサイクリングコースに指定されている。前回ピストンしたときには、往路は素直に国道沿いを走ったが、復路は東の海岸沿いを選んだ。海沿いの方がアップダウンがあるが、その分景色はいい。今回は、島の西海岸だ。
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 メインコースをそれるので、自転車はほとんど走っていない。クルマも少なく快適だ。海沿いの狭い道沿いに石材店。海の向こうには昨日走った大三島の南海岸が見える。
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 田浦という集落から、標高70m程の小さな峠を越える。下りの途中に見たことのない植物。高さが3m程もあり、てっぺんにピンクの大きな花がいくつも咲いている。茎は竹のように節がありその節から枝が出て葉が茂っている。簡単にいうと大きな花を咲かせた竹だ。下りきると大きな入り江になる。入り江の奥にはまとまった集落があり、その向こうには造船所。道は平坦で走りやすい。集落には醤油を作る昔ながらの工場があった。石材店といい、小豆島と似た雰囲気だ。
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 集落を過ぎ、大きな船が泊まった造船所を過ぎていよいよ来島海峡だ。橋に登るスロープは、自転車用、原付自転車用のそれぞれに高架になっている。少し前にNHKの「日本縦断こころ旅」で火野正平が自転車でやってきたが、高所恐怖症のために断念した橋だ。橋を渡る前に、来島海峡を見下ろす標高300mの亀老山に登りたかったが、時間がない。前回登ったからということであきらめる。頂上の展望台は、景観を守るため半地下のようになっていて、確かに下からではどこが展望台かわからない。デジタルカメラの80倍のズームで人影を見つけてようやく展望台の位置を突き止めた。
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 クルマも自転車も行き交う来島海峡大橋では、ヘルメットカメラで撮影しながら走行。天気が良くて快適だ。標高は最高で75~80mもある。橋の真ん中辺に料金所があり、ここには係員が常駐していた。200円。
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 4kmほどもある長い橋で海を渡って四国へ上陸。やっぱりしまなみは愛媛側がいい。まあ、広島側の尾道水道も風情があっていいけど、因島や向島は市街地でクルマが多いし、島を走っている感覚はあまりわかない。
 橋を下りたら、今治の中心街へ。国道は交通量が多くて楽しくない。港への道にそれてほっとする。日曜だからかシャッターの閉まった商店街を抜けて港へ。今治城が見える。港にはあちこちの島に渡る各船会社のビルが並んでいる。ここまで34km走った。
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 現在、11時10分。フェリーは12時ちょうど発なので、商店街のラーメン屋にて早めの昼ご飯としよう。
 大盛りラーメンを食べてフェリー乗り場に戻ると、ちょうど乗船の案内が始まった。サイクルーズPASSで割引料金の切符を買って船に乗り込む。
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 今日の船旅は1時間20分。船内でゆっくりと過ごし、22時間ぶりに岡村港へ。
 さあ、「とびしま海道」復路、南海岸コースへ出発だ。北海岸よりも若干長く、50kmほど。
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 岡村島を半周して、橋で県境を越える。島の北岸と南岸では景色が違うので退屈することはないようだ。大崎下島に戻ったら、御手洗という集落へ。ここは古い港町の町並みが残り、とびしま海道一番の観光スポットのようだ。時計店や医院など昭和・大正のレトロな雰囲気。海沿いの神社は海に面して鳥居が建っている。海が参道ということか。クルマは集落の外の駐車場に止めて歩いて見物しなければならないが、自転車は狭い通りも自由に通行できる。ここでもヘルメットカメラを回しながら、路地を流す。
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 御手洗をあとにして海岸を行く。昨日とうって変わって、今日は追い風を受ける場面が多い。ソロの小径車や比較的若い男女のクロスバイクやロードレーサーのグループと抜きつ抜かれつのデッドヒート。巡航速度は私の方が速いが、写真を撮るときに抜かされる。海の向こうには四国の山並み。石鎚山も見えるようだ。写真撮影が落ち着いたら、一気にライバルを引き離す。小春日和ではあるが、気温は低く合羽を着たまま走る。
 今走っている海岸の延長と思っていたら、実は次の島であることに橋が見えてきて気づく。そんなことを繰り返して島を走りつないでいく。ミカンの段々畑の豊島を超えたら、本日午後の行程の中間点。
 上蒲刈島を走る頃に、空は薄く曇り、日も傾いてきた。冷え込んできているようで、瀬戸内の島々は浮島と呼ばれる蜃気楼で、海面と島の間に隙間が見える。
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 上蒲刈島の串だんごの真ん中には七国山という島の最高峰がある。南海岸に迫って岩の露頭がある。山が海に迫っているので、トンネルで越え、その先には土取場。やはり小豆島に似た雰囲気。また、瀬戸内に浮かぶ小さな島々も、土をとってえぐられたものがいくつも見られる。いつしかしっかりと雲に覆われた空から、天使の梯子が海面に下りていた。
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 蒲刈大橋への登りは急登。自転車を押している人の脇を、インナーローでゆっくりと追い越す。最後の島、下蒲刈島に降り立ったら、橋の真下の東屋のベンチに腰を下ろして行動食のパンを食べる。あと一息だ。
 この下蒲刈島は、北岸コースは島を4分の1周しかしない。つまり、南岸コースは島を4分の3周することになる。いや、尾ノ鼻という半島が南西につきだしている分、南岸コースはもっと長い。
 こちらは夏には賑わうだろうと思われる海水浴場の浜があるが、今は静かなものだ。天使の梯子を眺めながら行く。
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 尾ノ鼻を回り込んだら、ようやく野呂山が見えてきた。すぐに安芸灘大橋も見える。
 交差点を渡って、最後の橋への最後の登りにとりつく。そういえば、島にはほとんど信号がなかった。
 懐かしさすら感じる安芸灘大橋を渡り、本州に戻ってきた。交通量の多い国道を少し走ってクルマを止めたポイントへ。16時40分。サイクルコンピュータは、本日の走行89.9kmを示している。岡村港からだと55kmほどだ。
 自転車を積んで、17時ちょうどクルマで帰路に就く。帰りは、竹原までは海岸沿いの狭い国道を引き返し、その後県道へ。三原で夕食にラーメンを食べて、また県道で尾道I.C.から山陽自動車道に乗る。高速道路は交通量が多くストレスがたまるので、岡山を過ぎた次の山陽I.C.まで。休日特別割引で1250円。あとは、3桁国道や県道をつないでひたすら北東方向へ。宮本武蔵のふるさと大原から西粟倉、そして兵庫県の千種に入ったら、あとは国道429号線、29号線、そして養父市大屋町と勝手知ったる道。ただし、真っ暗な山道。380km走って帰宅は午前1時となった。

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