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2012/03/17

ホワイトデイの白い鳩(大江山連峰滑降コース探索)

 3月14日は、午前中で仕事が片づいた。天気がいいので残雪の山へ。
 正午前にいつもの千丈ヶ原からシールを付けたスキーで歩き出す。平日だというのに除雪の限界点には5台ほどのクルマが停まっていた。多くはカンジキだが、スキーのトレースもある。昨日までの雪がうっすら積もっているので、トレースは皆今日のものである。この時期に鳩ヶ峰が真っ白。なんていうシーズンだ。冬の大江山連峰を訪れて17シーズン目になるが、ダントツに雪が多かった去年をさらに3週間以上上回るシーズンの長さ。
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 いつものように林道をショートカットしながら大江山連峰の主稜線へ。今日は鳩ヶ峰を目指そう。縦走路のある稜線は積雪豊富。まだまだ楽勝でスキーができる。
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 鳩ヶ峰は、今シーズン最初の大江山スキー登山で登ったが、あの時はホワイトアウト。今日は、天気が夜に崩れるため、やや霞んできてはいるがまずまずの展望。依遅ヶ尾山や金剛童子山など丹後半島の山々ははっきりとわかる。高山や鼓ヶ岳の山脈もひときわ白い。西には神鍋高原のスキー場のゲレンデが白く浮き上がって見える。さらに南には粟鹿山。山頂付近の伐採地が真っ白だ。今週月曜火曜の寒波は北西の風が強く吹き荒れ内陸部に雪雲が吹き込んだようだ。他には、東の青葉山、北の伊根湾なども確認できる。千丈ヶ嶽と赤石ヶ岳の間には三岳山が覗いていた。鍋塚は一見真っ白だが、先日の寒波でうっすらと新雪が積もっているだけで、ほとんど滑れるところはなささそうだ。こちらから見えるのは南斜面だから仕方がない。今月4日に滑った鍋塚東尾根の伐採地ももう茶色いまだら模様だ。
 展望を楽しんでいると鈴の音が聞こえ、私とは逆方向の千丈ヶ嶽方面からスコップを携えた3人組が登ってきた。登山口に建設会社のワゴン車が停めてあったのを思い出す。聞けば看板を立てる仕事だそうだ。山になれていないようでかなり息が上がっている。また、鳩ヶ峰の山頂は積雪が少なく(30cm程度か)、ベンチが完全に露出しているが、それを見て雪の量があちこちでずいぶん違うことに感心している。おそらく千丈ヶ嶽からの下りは雪が深かったのだろう。北向きの林間で粉雪のままの深雪だったはずだ。彼らはプラスティック製のカンジキをザックにくくりつけつぼ足で鳩ヶ峰に登ってきていた。
 ここでパンなどを食べようかと思っていたが、彼らが食事を始める雰囲気なので、人見知りの激しい私は滑ることにする。鳩ヶ峰の東斜面は十分な積雪で、スキーの先行トレースもそちらに滑り降りている。私も後を追うようにドロップ。ザラメの上に軽い新雪が乗って気持ちよくターンができる。少し滑って自分のシュプールを振り返ると3人がこちらをのぞき込んでいた。
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 あまりに気持ちいいのでトラバース気味に縦走路へ戻り、鳩ヶ峰山頂へ戻る。山頂直下出先ほどの3人組とすれ違うと、登り返しの早さに驚いていた。これもステップソールのなせる技だ。
 誰もいなくなった山頂で、ゆっくりとパンを食べてから再び東斜面にドロップ。いいねぇ。
 先行トレースはそのまま滑り降りているようだが、私は再び縦走路へトラバースして戻る。鳩ヶ峰の東斜面から東尾根へと下山するコースは、千丈ヶ原まで30分というスピード下山ができるが、滑りが最も楽しいのは山頂直下。その下は林の密度が濃いし、尾根に入ったら単に斜滑降するのみ。登りの林道から見ると今日は尾根の木々の根本の穴が大きく空いているし、スキー場のゲレンデではないから雪の下の倒木や石が見えない落とし穴を作っていそうだからそちらには行かない。
 縦走路は北斜面になるので雪質は非常によい。東斜面の最もおいしいところだけ滑って縦走路に戻るのが一番いいのかも知れない。
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 林道終点では、先ほどの3人が看板の補修作業中。挨拶をして林道に滑り込む。最初のヘアピンカーブを曲がらずにそのまま林道の外に飛び出しトラバースをして、鍋塚の手前(南)の711Pから南東に伸びる尾根へ。この尾根は縦走路から枝分かれした登山道が付けられていて、それはさらに林道にも接続している。今飛び出した所より一段下のヘアピンカーブから合流できるのだが、そちらだと711尾根まで緩やかに登らないといけない。今日は、せっかく雪があってどこでも歩ける(滑れる)からこそ、登り返しのないコース取りをしたわけだ。もちろんそのコース取りは、鳩ヶ峰から見下ろして偵察済み。
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 ちょうど下のヘアピンから登ってくる登山道と合流するような形で711尾根に到着。そこからの尾根はほぼ水平となる。尾根の末端に向かって右手、つまり南斜面には植林のために伐採された箇所が多く、スキーには恰好の疎林となっている。一月前に見つけた斜面は、下までずっと疎林で千丈ヶ原に降り立つパラダイスのようなものだった。
 3月初めに、鍋塚東尾根の伐採地を一緒に滑ったすうさんから、「今度は雪質がよくてシーズンが長い北向き斜面で滑れそうなところを探しておいてくれ」という宿題をだされているのでこの711尾根の北斜面に注意しながら尾根を歩くことにする。
 まずは尾根の水平区間の始まりから北東方向へ滑り降りてみる。これは711尾根と鍋塚南東尾根の間の谷の源頭部で出だしこそ落葉樹の疎林だが、すぐに林の密度が濃くなる。しかも常緑樹で薄暗い。木々の透き間が空いているのは沢芯だが、既にスノーブリッジが落ち谷が割れている。支流の渡渉などやっかいなのでこのコースでの滑降は止めた方がいいだろう。いくら雪解けが進んでいるとはいえ、雪の多い今年でこうなのだから、普通の冬ではまず無理だろう。
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 尾根に登り返しさらに進む。左右の斜面は対照的。右手、南側は滑ってくれといわんばかりの斜面の連続。左手の北側は自然の藪で、スキーでは苦労しそうな林の連続。それでも何度か北斜面を少し滑ってみるが、やっぱり快適とはほど遠く尾根に登り返す。ただ、こういう探索にはステップソールの板が本当に役に立つ。
 尾根自体は、滑りというより歩き主体のツアーコースに打ってつけ。振り返れば大きな鍋塚が見下ろしている。雪が解けたらMTBでこよう。
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 結局、北側に快適に滑降できそうな斜面は見つからず、尾根の先端部へ。ここからやや急な下りだ。尾根に付けられていた、1.5トラックがスイッチバックしながら下っているので、それをたどる。林間のせいかザラメの上に積もった雪が思いの外いい状態で保存され、それなりに楽しく滑り降りられる。ただし、途中からは廃水処理がうまくいっていなくて道が水路と化しているようで、ガレた路面が顔を出している。MTBでも乗車は不能だ。1箇所板を外さねばならなかったが、後は辛うじて雪がつながっているところをたどったり、林間を迂回したりしてクリア。千丈ヶ原への車道から711尾根の先端を回り込んで鍋塚南東斜面との間の谷に入る未除雪の車道に降り立つ。下りたところには無人の丸太小屋がある。この辺りにはかつての鉱山の選鉱場があり、車道はそのために付けられたものではないかと思う。
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 その車道を歩いて千丈ヶ原へ登る道に出て、スキーは残して千丈ヶ原をクルマまで歩く。いつもはクルマで通っている道も、お地蔵さんだとか歩くと色々な発見がある。除雪された道を1.3km歩いて除雪の限界点へ。私以外のクルマは2台。そのうちの1台は建設会社のワゴン。あの3人はまだ下山していないということだろう。他の場所で作業をしている仲間もいるようだったので、もう1台も彼らのグループかも知れない。既にいなくなったクルマは、登山者だった可能性が強い。平日にも関わらず、盛況だったわけだ。 
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 スキー板を回収して帰路に就く。顔が日に焼けてしまった。一応今日の下山コースも初めてのもの。

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コメント

 天気と雪質がいいと一段と楽しそうですね。こういう日に行きたかったけど、今年は休日に悪い天気が当たり、不完全燃焼な休日を送る日が多いです。
 ルート開拓ありがとうございました。鍋塚尾根から見た限りでは、滑れそうなところがありそうでしたが、それは欲目で現実はそれほど甘くないという事なのでしょう。丁寧に探していただいて感謝です。

投稿: すう | 2012/03/18 20:54

 滑れそうに見えましたか。私の方は厳しいと思っていました。斜面は白く見えても、落葉樹であることと、木々が細いということで、林の密度は高いことは明らかでした。反対側のパラダイスのような斜面とは一見して違いますからね。
 可能性の一つは、沢沿い。しかし沢が割れていてダメ。もう一つは、登山道。これははっきりと見つけられませんでした。つまり細いんでしょう。
 この時の下山で使った尾根の先端の登山道は、ダブルトラック並みの幅があることが分かっていました。雪質も予想以上によかったです。ここはありです。

投稿: はいかい | 2012/03/19 21:54

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