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2011/08/11

がんばろう岩手、恥を知ろう京都

 東北から帰ってくるなり、呆れたニュースが飛び込んできた。
 「津波で流失した岩手県陸前高田市の高田松原の松を京都の「五山送り火」(16日)のまきにする計画が放射能汚染を懸念する声を受けて中止された」(毎日新聞、毎日.jp)というのだ。

 まずは京都府民の一人として、陸前高田、そして被災地のすべての人に謝罪をしたい。ごめんなさい。これは、一部の東北地方の地理をわかっていない、そして津波と原発事故の区別がつかない、さらに他人の気持ちの分からない、とても頭の悪い人たちのしでかしたことです。とは言え「京都の人は」と一くくりにされても、何も言い返せませんね。

 陸前高田は、放射性物質による汚染が懸念されてる地域ではない。検査の結果がどうこういう以前に、検査を要求すること自体が失礼な話である。風評被害というよりも、被災地への差別といってもいいんではないか。
 福島第一原発と高田松原の直線距離は183km。こんな数字も、頭の悪い人たちにはピンとこないだろう。
 ちなみに、京都市の中心部(中京区辺り)から各原発までの距離は以下の通り。
  浜岡原発(静岡県御前崎)  222km
  志賀原発(石川県能登半島) 240km
  島根原発          257km
 ただし京都市は広い。「大文字保存会」のある左京区は市街地の北部に広大な山間部を有する。その山間部の集落からだと、志賀原発まで214km程、島根原発まで239km程となるし、伏見区や山科区から浜岡原発までは214kmほどである。
 高田松原と福島第一原発の距離とそう変わらないではないか。いや、例えば薪の送り元が陸前高田の40km程北にある釜石だったとしても、同じようなことを言い出していたのではないか。
 例えばの話であるが、浜岡や志賀の原発が事故を起こしてしまったとき(仮定の話です。ごめんなさい)、
 「原発の放射性物質が怖いから京都のものは受け入れで来ません。検査して大丈夫だけど、放射性物質のことはよくわからないから」
 と言われたら、「何ではるか離れたよその県のことで、京都が風評被害を受けなければならないんだ。放射性物質などでていないのに」というふうに思うんではなかろうか。そのくらい見当違いのことを言っているわけだ。    
 ましてや、もっと近くにも原発がたくさんある。福井県の若狭湾沿岸だ。
 京都市の中心部からの距離は、
  敦賀原発 85km
  美浜原発 77km
  高浜原発 58km
 さらに、最寄りの山間部だと高浜原発までは35kmしかない。立入禁止区域とされる30km圏に隣接している。
 福島市や郡山市、あるいは福島県のその他の地域でも放射性物質をおそれて公立小中学校の転校が相次いでいるというが、それは京都市中心部から若狭の原発との距離と同じくらいの範囲内で起こっていることである。
 明日は我が身、のはずである。

 とにかく今回の津波に襲われ被害の出た海岸線は、青森県から千葉県までのおよそ600km。東京湾の入り口から高知県にあたる。
 今回薪を断った人たちは、一度被災地を訪れてボランティア活動をしてくればいい。そうすればいろいろなことが見えてきて勉強になるだろう。日本のどこでどんなことが起こっているかというくらいは知っておいた方がいい。まあ、どうせ「なんでわしらが行かなあかんのや」って言うんだろうな。

 最後に、8月3日、陸前高田でのボランティア活動の際、10人ほどの班に分かれたが、たまたま私の所属した班はなんと半数が京都府民だった。他に大阪と東京が2人ずつくらい。

※記述の中の地点間の距離は、パソコンソフト「カシミール3D」で計測。あくまでも参考程度に。
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