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2011/05/01

風雲急を告げる山開き扇ノ山(4/30)

 「上山高原で28日、春の訪れを告げる町道の除雪作業」のニュースを確認。今では地元新聞社のローカルニュースもインターネット経由で、県境を越えて手に入れることができる。
 というわけで、GW前半は、残雪の賞味期限ぎりぎりの氷ノ山と、満を持してアプローチ道路が開通した扇ノ山の連戦に決定。29、30日の予報は晴れだ。
 氷ノ山で最も遅い時期の滑り楽しんでから一夜明けて、「山陰最後の雪山」扇ノ山へ。
 9時過ぎに家を出発。薄曇りだったが、20分ほどクルマを走らせると雨が降ってきた。ツーリングのサイクリストやライダーが自転車やオートバイを止めて雨具を着込んでいる。2台前を走っていたオートバイは、札幌ナンバーだった。しかし、昨日も雨がぱらついたが、今日も不安定な空模様となりそうだ。
 府県境を越えて兵庫県へ。往路は神鍋高原を抜けていこう。その前に豊岡市立図書館日高分館で「エヴェレストへの長い道」という本を借りる。海から歩いて標高差8848mをすべて登り切った紀行文だ。ここは故植村直己生誕の地。図書館は、冒険の本が充実している。図書館の開館時刻にあわせてなので、遅い出発だったのだ。
 そんなことをしているので、新温泉町の湯村温泉を通過するときには11時頃となった。鳥取県境手前で国道9号線から、上山高原方面の県道そして町道へ。曲がりくねった細い山道を登っていると、対向車が来る。マイクロバスだ。そのあとも乗用車や軽トラックが続々。少し進んでは離合のために何度も停止。何かイベントがあったらしい。しかし、見通しの悪いカーブでキープレフトもせず、スピードを上げて突っ込んでくる対向車に何度も肝を冷やす。こっちが止まっても、向こうは下りだからすぐに止まれず間近に迫ってくる。
 どうにか開けた上山高原に登って安心。草原が焼けこげている。野焼きが行われたようだ。帰宅してから調べたところ、この野焼きも含めて、上山高原山開きのイベントだそうだ。一般参加者は、私が登っていったときには昔の山道を歩いて下山しているところだった。マイクロバスはその人たちを乗せて上がったものだろう。
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 上山高原、除雪の限界手前の広場には登山者のものと思われるクルマが10台ほど停まっていた。地元姫路ナンバーの他、島根に岡山、遠方からも来ている。風が強い。よく野焼きをやったなあ。

  兵庫県新温泉町上山高原[910]12:30 - 13:30小ヅッコ避難小屋[1052] -
  14:42大ヅッコ[1279] - 15:05扇ノ山山頂[1311]15:16 - 15:43大ヅッコ
  16:10小ヅッコ登山口 - 16:32上山高原

 今日は、なだらかでアップダウンのあるコースなので、ステップソールの板の出番。しかし、karuhuの10thMOUNTAINは、4週間前の東山のあとに点検してみたらビンディングプレートが板からはずれかかっていた。どうも心材が弱くビスが効きにくいようだ。一年前にこの扇ノ山でも、1時間近く林道を歩いたところで、ビスが抜けてしまい、山に取り付く前に撤退ということもあった。とりあえずかなり強引な方法で直しているが、不安が残る。そこでもう一つのステップソール板、同じくkaruhuのPAVOを背負っていく。最初からPAVOで行けばいいようなもんだが、10thMOUNTAINの方がターンがしやすいし、補修の耐久性の点検もしたい。PAVOは元々軽いしビンディングも外してあるから、背負ってもそんなに負担にならないだろう。
 歩き始めてすぐに、下山してきたグループの女性が話しかけてきた。前日、氷ノ山でも出会った人だった。早速、足にも背中にもスキー板があることに反応してきた。
 前日氷ノ山から下山したときに登山口に到着した福井ナンバーのクルマの2人組は順序は逆だが、2日間でこの両山をハシゴする点は同じ。それだけ人気の山ということだろう。
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 林道は、だいたいショウブ池などいつものように雪が切れたところがある。前回大雪だった2006年にも4月30日にここに来ているが、印象としては同じような雪の量だ。びっくりするくらい多いことを期待していたんだが。
 小ヅッコ登山口まで林道で行くのは止めて、途中から尾根に取り付く。が、藪に苦戦。上と下両方のスキー板が邪魔で仕方ない。雪も切れているので、足の板を外し担ぐ。すでに別の板を背負っているので、担ぎにくい。左手には、仏ノ尾、青ヶ丸、氷ノ山が見える。途中からようやく藪が落ち着き、板を履いて、上山高原から1時間あまりで小ヅッコ小屋に到着。林道を歩いても同じくらいの時間だ。
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 小ヅッコ小屋から少し登ったところで雷の音が聞こえた。気付けば空は曇り。振り返ればまだ小屋が見えるが、戻らないで進むことに決める。
 しばらく行くと西の空がどす黒い。再び雷鳴。ずいぶん近づいてきた。ブナ林の上の方では風で木の枝がこすれる音が賑やかだ。やっぱり避難小屋にエスケープするべきだったか。それでもずっと林間だからまだいい。これが、なにもない雪原だったら、強風と落雷の恐怖でいても立ってもいられないはず。
 とりあえず、背負っている板の出番はなさそうなので、ザックから外して置いておく。
 すぐに南西の風がさらに強まり、さらに大きな雷鳴と稲妻。さらには仏ノ尾の辺りに落雷したようだ。そして大粒の雨が降ってきた。いや、みぞれだ。ゆるんだ雹(ひょう)というべきだろうか。あわてて雨具を着込む。ズボンは濡れるが、ブーツを脱いで雨具を履いている間はない。
 雨は短い時間で小振りになって、止んだ。それでも断続的に降ったり止んだり。油断していると、頭の上で雷が鳴って、ひゃーっ、と声が漏れてしまう。東の空は明るくなってきているんだが。
 雨が止んだ好きに腰を下ろしてパンを食べる。早く雨雲が西に流れてくれることを期待。
 そうする内に空が明るくなり、雷の音もずいぶん西に遠くなり、そして聞こえなくなった。ああよかった。一時はその場で撤退も考えた。とりあえず大ヅッコまで登って、その先のことは考えよう。薄日が射してきたが、東の方がまた暗い。
 大ヅッコへの登りの途中で男女連れの登山者とすれ違う。先ほどの雷雨の時はどうしていたんだろうか。
 黒い雲の第二波は大したことなく、風が強まっただけで済んだ。でもそのあと遠くの景色が霞みだし雨が降った。ただしそれもすぐに止んだ。相変わらず風が吹いているが、気温が高いので寒くない。ちょうどいい加減だ。そして濡れたズボンもすぐに乾いた。
 大ヅッコを越えて山頂を目指す。雷鳴、雷雨、その後の通り雨も過ぎてみれば、1時間以内のことだった。
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 誰もいない山頂に到着。天気が良ければのんびりしている人が多数いるんだが、さすがにみんな早めに下山していったようだ。昨日登った氷ノ山は、今日も登山者が訪れているはずだが、雷は大丈夫だっただろうか。大山は霞が深くて見えない。

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 東斜面を下る。これは滑るのにはいい斜面だ。いつもなら登り返して何本か堪能するのだが、今日は早く下山したい。一本途中まで滑り降りて、そのままトラバースして大ヅッコとの鞍部へ。黄砂やら細かい木の枝やらが散らばって、あまり滑りやすい雪面ではない。大ヅッコに登り返し、ここの東斜面も少し滑って、大ヅッコ北の緩斜面を飛ばし、デポしたスキー板も回収して、小ヅッコ小屋、そして林道へ。林道も土が雪の表面を覆っているところが多く、あまり板が走らない。それでも、ここはスキーには適度な傾斜で一気に上山高原へ。
 クルマに戻る頃には、やや天気は安定していた。
 帰り道は、湯村温泉から浜坂に北上。無料の高速道路が延びて、距離が5kmも縮まった。豊岡市立図書館豊岡本館で倉本聰の「愚者の質問」という本を借りてから帰宅。夜は、本格的な雨。風は日中からずっと強いまま。

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コメント

 今年は雪の多い年なので、扇ノ山はさぞかしと思いきやいつも通りだったんですね。最近、雨が多いからでしょうか。ここが終わると、近畿は終了。雪の多かったシーズンが終わってしまいますね。

投稿: すう | 2011/05/02 06:30

 いつも通りというより、これまでの大雪の年と同じレベル、ということです。過去の記録から考えると、5月20日頃まで滑れそうです。あわよくば6月の滑走を期待していたんですが、そこまでは無理みたいですね。
 この日は、北アルプスでの落雷事故の他にも、各地の山で荒天に翻弄されたようです。去年、野伏で会ったテレマークスキーヤーも乗鞍で途中撤退したとブログに報告していました。
 この数日、不安定な天気が多いので、またか、という感じでした。通り雨くらいは覚悟していましたが、すぐ近くに稲妻が落ちたのには肝を冷やしました。

投稿: はいかい | 2011/05/02 07:32

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