大江山連峰千丈ヶ嶽と鳩ヶ峰
今シーズンは、雪が多い。1996年、2000年、2006年に続くビッグシーズンの到来である。例年ならば、スキーができるのは降雪直後の数日限定という低山でも、今シーズンはいつでもこいの状態。
というわけで丹後の大江山連峰の標高700~800mの峰々も年明けからずっとスキーが可能。連峰を代表する4つの峰の内、鳩ヶ峰、鍋塚、赤石ヶ岳をすでに登頂し、そうなると唯一残る主峰の千丈ヶ嶽にも登りたくなってくる。
というわけで、2月16日、半日の空きを利用して挑む。
千丈ヶ原[430]12:33 - 14:33鬼嶽稲荷神社[639] - 15:56千丈ヶ嶽[833] - 16:46鳩ヶ峰[743]16:55 - 17:31千丈ヶ原
8.2km テレマークスキー
平日ということで、千丈ヶ原に停まっている車は1台のみ。スノーシューの単独行のようだ。そのトレースを追って歩き出すが、すぐ先の分岐でトレースは鍋塚林道へ。そのトレースと分かれて鬼嶽稲荷神社へと進む。建国記念の日から3日ほど続いた寒波は思いの外降雪をもたらしていて、靴程度と浅いが重いラッセル。一ヶ所だけショートカットできるカーブがあるが、あとは延々と林道を歩く。日当たりの良いところでは雪の粘着性が強く、板に張り付いて重い。たまりかねてシールワックスを掛けるが、雪はシールに張り付いているのではなくスキーのトップとテールに帽子をかぶせたようになっている。言い換えたらスキーがマッチ棒のようだ。スキーを前に出してもトップは潜って行くばかり。重い雪をはねのけて進まねばならない。
どうにか鬼嶽稲荷神社に到着。雪の季節には15年ぶりのコース、そしてそのときは反対方向だったため、懐かしさと新鮮さとが入り交じった風景だ。この林道には2月の初めに神社の手前まで一度除雪が入っているようだ。
雪に埋もれた鬼嶽稲荷神社には、こぢんまりした祠の他に、水場やらトイレやら4つ5つの建物がある。雲海を見下ろす名所な場所だけに、展望の聞く大きな窓のある休憩所もある。
さて、神社の裏手の急登にとりつく。15年前には無かった遊歩道をたどる。雪に埋もれているが、その上は比較的平らである。しかし、手すりが雪の重みで倒れかけている。
急登を越えると杉林。山頂手前はなだらかなブナ林。いい雰囲気だ。そして山頂はなだらかな雪原。雪が多く、山頂を示す指標が埋もれかけている。
日は西に傾きかけているので一通り展望(うっすら氷ノ山が見えた)を楽しんだら、鳩ヶ峰に向けて出発。まずは標高差130mの下りだが、シールをはずすかどうか迷ったあげく、付けたまま下る。ブナの疎林に覆われた尾根の下りだが、北斜面に当たるため以外にいい雪。シールを付けたまま下っているのがもったいなかった。
杉林の鞍部を越えて、鳩ヶ峰に登り返す。こちらから見上げる鳩ヶ峰は鋭くかっこいい。よく見ると鳩ヶ峰に雪庇が付いている。こんな姿を見るのは5年ぶりだ。山頂には鍋塚側からのびてきたスノーシューのトレースがあった。千丈ヶ原のクルマの主だろう。
鳩ヶ峰に登ったときにはもうすっかり周囲の山並みは夕景。さあ、一気に下ろう。今日初めてシールをはがして、東斜面にドロップ。軽くクラストしているが、笹のベースに人間の背丈の2倍ほどの杉が非常にまばらに立つ斜面を広く使ってターン。その下の植林帯はいつもは苦労するのだが、日差しと風が遮られて今日はかえって雪質がよい。それでも狭い木々の隙間でターンを躊躇して一度クラッシュ。
林道を越えて今度は東尾根で。こちらも快適。一気に千丈ヶ原へ。ちょうど、もうクルマのテールランプが見えた。スノーシュー氏は鳩ヶ峰のピストンだったようだ。単独ラッセルさぞかし大変だっただろう。
ふと気付くと、サングラスがない。クラッシュしたときにはずれたのだろうか。また広いにこなくては。
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