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2010/11/25

たんたんちりめんポタリング

 11月20、21日の土日はともに勤務。ただしいずれも半ドン。両日ともにぽかぽか小春日和となる模様。
 20日は午前中宮津で勤務の後、与謝野町の旧加悦町中心部の「ちりめん街道」へ。紅葉最盛期の行楽日和、京都縦貫道の宮津I.C.から海沿い天橋立方面に向かう車線は大渋滞。それを横目にスーパーカブで反対車線をすいすい南下。大江山スキー場の手前を右折し、大宮峠、香河峠を越えて与謝野町加悦へ。
 しかし暖かい。朝の出勤時はずいぶん寒かったのに、今はすっかりぽかぽか陽気。朝と同じ出で立ちでスーパーカブに乗ったら暑いくらいだ。
 与謝野町役場加悦庁舎にスーパーカブを停めて、折り畳み小径車を下ろす。服装も薄着で十分。
 先日、テレビで加悦のちりめん街道が取り上げられていた。明治、大正から昭和の初めにかけて隆盛を極めた地場産業「丹後ちりめん」。ちりめんで財をなした人の住居や、ちりめん長者が連夜どんちゃん騒ぎの散財をした旅館、ちりめんなどを運搬するために村民の出資で敷かれた私鉄「加悦鉄道」の駅舎などが残る界隈。近くであり、京丹後から福知山へ南下するときのメインルートが通っている加悦町でありながら、ほんの少し筋違いというだけでほとんど訪れたことのなかったところである。
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 さて、自転車にまたがる。ところで加悦庁舎の前には加悦鉄道の加悦駅の駅舎があるが、今日は外観だけ見て素通り。ちりめん街道といわれる界隈は目と鼻の先。確かに、古くて立派な家が並んでいる。玄関先には「ちりめん街道」と染め抜かれた暖簾が下がっている。入場料を取って内部を公開している住宅以外も、ちゃんと趣があって立派な作りで、ちりめんで栄えていた往時が偲ばれるようだ。
 丹後ちりめんの産地はこの加悦だけではない。宮津、伊根、そして我が京丹後市各地でも、至る所で機音が聞こえていた。近所に住む2人のおば(伯母および叔母)も機を織っていたし、なにより隣の家の機音を聞いて私も育った。しかし、いずれもすでに機をやめてしまった。
 ちりめん街道に、機音が聞こえる家は1軒だけ。デジタルカメラを動画モードにして音を取り込む。
 ちりめん街道の東端にある旧加悦町役場庁舎も、大正から昭和初期を思わせる古い建築物。今は観光案内所となっており、中でイラストマップをもらう。
 公開されている住宅の中を見学してもいいのだが、今日はあまりにも天気が良すぎる。やっぱりこんな日は走るしかない。加悦奥の集落へとハンドルを切る。府道705号線を西に。目指すは但馬の但東町に抜ける加悦奥峠。クルマがほとんど通らない静かな峠で、自転車のためにあるような道である。しかも、その南にはやはり静かな滝峠があり、ちゃんと往復楽しめる。
 快晴の青空。赤や褐色の紅葉が輝く。広い谷には田園が広がり家が点在している。集落を過ぎると両側の山が迫り、登り勾配が増していく。そして、もともと少ない車の通行がほぼゼロになる。ちりめん街道のある界隈から峠までの標高差は、230m程。折り畳み小径車でも十分可能な峠越えだ。展望はあまりないが、峠の手前から背後に磯砂山が見えた。
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 峠は京都府与謝野町(旧加悦町)と兵庫県豊岡市(旧但東町)との境。午後14時を過ぎ、既に日は低い。斜陽を受けて赤や黄色の木々の色づきが増しているようだ。
 夕暮れが早いこの時期、登り標高差の小さい岩屋峠への下方修正も考えたが、やはり予定通り滝峠としよう。
 府道から県道に変わった705号線を下る。途中のモミジが赤く鮮やか。県道2号線に突き当たる。クルマの通行があってやや緊張する。十分に少ない交通量ではあるのだが…。右に曲がれば岩屋峠へ登りが始まるが、滝峠へは左折。いったん下ってから岩屋峠よりも高い位置まで登らねばならない。まあ、加悦より但東の方が標高が高いので知れているが。
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 中山で県道2号線から701号線へ左折。そういえばこの辺りもちりめんの産地である。帰ってから調べてみると、江戸時代1700年代の後半に丹後ちりめんの技術が持ち込まれたとのことである。ただし、丹後ちりめんといっても加悦からではなく峰山(現京丹後市)からなので、加悦奥峠を越えて来たわけではないようだ。ちなみに丹後ちりめんはもう少し前、1700年代の初めに京都西陣から技術を持ち込んだのは本格的な始まりとのこと。
 ソバの赤花集落の入り口を過ぎ滝峠へ登る。こちらもほとんどクルマが通らない。峠の向こうは再び与謝野町の旧加悦町エリア。日が傾いてきた。腹も減ってきた。ウィンドブレーカー代わりの合羽を羽織って、手袋を指切りからフリースのものに変えて、とっとと下ろう。峠から大江山連峰(千丈ヶ嶽と鳩ヶ峰)が見えたので写真を撮っていたらクルマが2台通った。珍しい。
 下っていく。前方には大江山連峰が見え隠れ。その方から月が昇ってきた。
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 奥滝集落まで下ったら、「千年ツバキ」の看板が目に入った。そういえばこれも見たことがないな。四方がない、ここまで来たら行ってみるか。後は下るだけ、と思っていたところに登りはきつい。すぐに資料館があったが、ツバキ自体はまだ先のようだ。道は細くなりさらに深い杉林に入っていく。「千年ツバキまで1.5km」という案内板が立っている。これがなかなか遠かった。トイレなどがある公園についた。廃屋が見られる。廃村大田和だ。ツバキはまだおく。「290m」の表示がありダブルトラックの急勾配のダートがのびている。MTBかランドナーなら突入だが、折り畳み自転車は置いていく。
 やっとたどり着いたツバキ。斜面に立って常緑の葉が茂っている。説明板に寄れば、「クロツバキ」という品種で、樹齢は約1200年とのこと。兵庫県養父市大屋町の樹齢600~800年といわれるエドヒガンザクラ(みづめ桜と樽見の大桜)よりはやや小さい。古木のため、枝には松葉杖のような支えが施されている。
 さあ、戻ろう。自転車まで戻れば早い早い。登りとは雲泥の差。大江山連峰の上の月が明るさを増してきた。府道701号線から国道176号線の旧道に突き当たったところは、与謝郡与謝野町与謝(よさぐんよさのちょうよざ)。でも、できるだけ本通りを避けて田んぼの中の農道や家の間の路地をつなぐ。下りなのであっという間に加悦庁舎へ。ポタリングとしてはハードな約35kmを完了。
 自転車を畳んでスーパーカブに積み、服を着込んで、空腹に耐えかねスーパーマーケットで買い食いして、家に帰る。

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