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2010/03/02

五里霧中の氷ノ山三ノ丸から坂ノ谷コース

 本題に入る前に、舞鶴、豊岡、鳥取での転向について述べなくてはならない。2月24日(水)、25日(木)の22度を超える最高気温、そして26日(金)も20度近くまで気温が上がる中での30mm前後の雨。これが、一週間ぶりに訪れた氷ノ山を劇的に、そして無惨な姿に変えていた。
 どんよりとした空と久しぶりに肌寒い空気に覆われた土曜日の夜に降り出した雨は、予報よりもしっかりと降った。28日、日曜朝5時50分、雨がまだ止まず、薄暗い丹後を出発。養父ですうさんと合流。夜が明けて多少明るくなり、雨は止み薄日の射す瞬間もあるが、なかなかすっきりと空模様の回復が見えてこない。若杉高原大屋、ばんしゅう戸倉の両スキー場は、既にリフト営業を終えて、茶色い土の斜面と化している。若杉峠、道谷集落辺りはうっすらと雪化粧。昨夜からの降水は山では雪となったようだ。道中に見える川の流れは、この数日の雨の降り方以上に増水気味。相当に雪が解けているようだ。
 戸倉峠の兵庫側、堀のヤマメ茶屋近くの国道脇パーキングスペースにクルマを一台置いて、わかさ氷ノ山スキー場へ。所々土が見えている下部のゲレンデ。その代わり上部は真っ白い霧に覆われている。
 スキーパトロールで登山届を記入し、9:20、リフト1回券2枚を買ってゲレンデトップへ。スノーピア第3リフト沿いの上部ゲレンデは、リフト中間駅から下のみでの営業。登山者は最上部まで乗せてもらえるのでありがたい。
 9:40、板をザックに付けてつぼ足で歩き出す。我々と前後して登山パーティも出発。先週は、ガチガチに固まった根雪の上に20cm程の新雪を踏んで歩いたのだが、今日はそれらがすっかり消えて、昨夜からの新雪がうっすらとあるのみ。所々に残る根雪はすっかり緩んで、地面まで踏み抜いてしまう。周囲の木には、小さな樹氷が付いている。厳冬期の大江山連峰で見られるような、小さな樹氷だ。さらには小さなつららも見られ、気温の上昇を物語る。いつしか足下は緩んだ根雪が現れ始めた。
 やせ尾根のいつも雪庇ができているところには、普段と反対方向に雪庇。よく見ると、一般的な雪庇ではなく、風上側にのびる樹氷と同じようなもののようだ。
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 つぼ足区間では、比較的若い二人組のパーティに追い抜かれた。三ノ丸台地入り口のブナ林で板をザックから外して装着していると、我々と前後して出発した年輩の大所帯パーティが追いついてきた。10:15分。
 私の板は今日もセミハーフキャンバーのKARUHU「10th MOUNTAIN」。先週に続いてシールを使わずステップソールで登る。出だしで氷化した根雪にもたつく間に、ほかのパーティに先行される。氷化部分は斜登行でやり過ごし、新雪がたまっているところを選んで何とかクリア。シール登行のすうさんと同じタイミングで板を付けたのだが、それが勇み足だった。その後さらに平坦な区間になると、ステップソールが早い。つぼ足orスノーシューパーティをどんどん追い越す。雪原はホワイトアウトの状態で広い範囲の様子は分からないが、ずいぶんチシマザサが出ているようだ。三ノ丸が近づくほどに、そのササの出方は激しくなる。去年でいうと3月下旬のような様子だ。去年もかなり雪解けが早かったはずなのに。
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 三ノ丸避難小屋通過。ガスが濃く、ブッシュに隠れてしまったのか東屋に気づかなかった。さらに、10:45、展望櫓のある三ノ丸ピークへ。板を外し写真を撮っていると二人組の山スキーパーティが追いついてきた。「ワサビ谷は…」と訊ねられ、先週でも雪が少な目だったのにもう完全にだめであることをアドバイスする。我々は、ガスが晴れそうもなく、藪も出ているので山頂の往復をあきらめ下山を決意。彼らはとりあえず山頂を目指すようだ。我々が下山を開始するときに、つぼ足区間でいったん我々を追い抜いていた若い二人組もやってきて山頂へと通り過ぎていったが、入れ替わるように先ほどの山スキー2人組が山頂をあきらめて戻ってきた。スキー場のリフトに乗る前に、天気の回復を見越して塗った日焼け止めは、全く必要なかった。11:10、下山開始。
 避難小屋までは藪が多く狭い夏道を滑ると、我々の後を追ってきた大所帯のパーティがやってきた。狭い道は離合困難。小屋からは来た道をそれ坂ノ谷コースへ南下開始。ホワイトアウトで方向は全くわからない。GPSレシーバーだけが便りだ。雪面に顔を出すチシマザサを避けながら、緩んだ根雪と重く湿った新雪に悪戦苦闘。ドンぴしゃで坂ノ谷コースのブナ林に入り、気に付けられたコース案内の番号札を見つけたときには一安心。スノーシューの単独登山者が登ってきた。林道の雪がずいぶん解けていることを告げて三ノ丸を目指していった。
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 林の入り口で板を交換してみる。ブーツのサイズが2.5cmも違うのでケーブルの調整も一苦労。私の方は、ビンディングをケーブルから3ピンに変える。ケーブルと違ってブーツサイズを問わないし、この先の林道でストックだけで板を着脱できるようにという狙いだ。
 シングルキャンバーの板をはいても、快適とは言えない雪。一度ウロコの板や3ピンビンディングも試してみたかった、というすうさんはなかなかうまく滑っている。これで初の山行き、一年生テレマーカーというから末恐ろしい。
 しばらく滑ってから板を戻す。林の中の雪面に、突然スキーのシュプールが始まっている。どうやらスノーシューでここまで登ってきて滑り始めたようだ。太いシュプールだが、我々が苦しんでいる雪できれいにターンをしている。短い板らしい。
 濃いガスのため木に付けられた番号札が見つけにくい中、ピストンのシュプールならば信用できると安心して付いていったら、うっかりミスをしてしまった。途中で分岐する積雪期のコースを行くつもりが、夏の登山道沿いに下り始めている。距離にして300mほど行き過ぎていて、ステップソールの私は戻るのもそう苦にならないが、すうさんはシールを付けなければつらいのであきらめてこのまま下山する。番号札は冬道沿いなので、GPSレシーバーのをよく確認しながら先行シュプールをたどる。ちなみに番号札は葉が茂る夏場には見えない。
 林道に降りる手前の密度の濃い杉林は、雪質も悪くて苦戦。この杉林を迂回することが冬道の値打ちなんだろう。杉の木にぶつかりそうになりながら、あるいは軽くぶつかりながら下り、何とか林道が見えてきた。12:30、林道に降り立つ。
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 林道は、坂ノ谷登山口と殿下コース登山口の分岐付近がよく水の流れで雪が切れている場所なのだが、そこはまだまだ雪が豊富。さっきの登山者の言っていたことは大げさではないのかと思ったのもつかの間、その下で雪が切れ始めた。結局、ヘアピンカーブ区間までは日当たりにより、その下の谷底区間では水の流れにより林道の雪は寸断され、何度もスキー板を外し、時には外した板を持って何百mも歩いて林道を下った。雪がある区間でも雪が重くて板が走らない。状態がよいときには30分ほどで下れる林道を、今日は1時間半もかけて降りた。ちなみに、ブナ林の途中からの先行シュプールは林道からは途切れていた。1メートル程の短い板には雪が緩みすぎて滑らないようで、途切れる寸前はスキーのシュプールでなく足跡のようになっていた。また、スノーシューの踏み跡も途中からなくなり、雪を踏み抜いたつぼ足が増える。スキーよりも着脱に手間がかかる上、滑る楽しみもない。結局誰もあえぎながら下っている。14時下山。
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 こちらに残しておいたクルマに乗り込み、わかさ氷ノ山スキー場へクルマの回収へ。途中、若桜でおみやげの弁天まんじゅうを買う。ガスはむしろ朝よりも降りてきていて、ゲレンデ滑走も視界不良のようだ。このスキー場も、来週の土日まで持つかどうか。

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コメント

お世話になりありがとうございました。雪面が硬ければ、よく滑れていいコースだと思いました。緩斜面があれだけ続くところはあまりありませんね。
 ここらあたりでは、次は扇ノ山ですね。ザラメを滑りたいです。

投稿: すう | 2010/03/02 07:00

 ワサビ谷、坂ノ谷、東尾根と表情が全く違う氷ノ山をシーズンに3度は楽しむのですが、あんなにササが出てしまったらもう氷ノ山は終わりですね。東尾根はもうだめですね。
 また扇ノ山に行きましょう。

投稿: はいかい | 2010/03/02 21:59

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