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2010/02/17

7日目の救出

 1月中旬から途絶えていた寒波だが、平野部の雪がすっかり消えてなくなった2月初めにまた冬の季節風が戻ってきた。2月5日金曜日の午後、深雪を滑るべく神鍋高原アルペンローズスキー場跡にやってきた。懸案のススキコースがターゲットだ。雪が降る中準備を整える。
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 万劫集落を抜けかつてのリフト乗り場からスキーを装着。このリフトは、下半分が登行リフトのような扱いで、中間駅から乗車できる珍しいリフトだった。林間下山コースを登ってゲレンデに出る。狭いコース主体のスキー場の中で、唯一の広がりを持つあすなろゲレンデにとりつく。林間コースではさほどでもなかった雪の深さも、あすなろゲレンデに出るとかなり厳しい。膝まで雪に埋もれる。それも湿った重い雪。板を前に出すのも大変だ。
 時間だけが順調に経過していき、あすなろゲレンデの上部に到着した頃には17時頃になり既に暗くなりかけている。スキー場最上部への到達、そしてススキコース滑降はとっくにあきらめている。写真を撮ってシールをはがして下山開始だ。
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 ところが、下りでも重く深い雪が抵抗となって進まない。最初からスピードが出ないので板が浮いてこない。シュプールを振り返れば深い溝になっている。その様子を写真に収めようとポケットに手を入れるが、カメラがない!他のポケットも探し、シールを納めたザックの中も探すが、どこにもない。辺りは暗くなり始め、シールを貼り直してラッセルしてのぼり返す気力はない。あきらめて下山。部屋の灯りが窓から漏れる万劫集落を抜け、すっかり暗くなった駐車場へ。
 帰りのクルマの中で後悔の念があふれ出す。転倒したときだろうか。それとも写真を撮った後だろうか。ポケットのファスナーを閉じておけば良かった。これから明日も雪が積もる。カメラが埋もれてしまう。カメラはもう諦めなければならないのだろうか。
 2月7日、第一回捜索。ススキコース滑降。詳しくは別の記事に書いたとおり。登りの途中、転倒したところ、シールをはがしたところでスコップで新たに積もった雪を掘り返してみるが見つからなかった。
 2月11日、第二回捜索。雨の中家を出る。雪には変わりそうにない。神鍋高原に登り始めるとみぞれにかわり、高原では湿り雪となった。スキー板を積んだクルマ数台とすれ違い、万劫集落はずれの駐車場に着いたがクルマの外に出たくない空模様。意を決して出発。今日はダブルキャンバーの軽い板で行く。先週の新雪はすっかり溶けたが、雨でゆるんだ重雪ラッセル。これは知れている。林間コースからゲレンデに出るところは雪が解けて土が出ていた。
 あすなろゲレンデには、過去2回分の往復のトレースが浮き上がっていた。GPSレシーバーのメモリには、カメラを落とした日のトラックデータが入れてあるし、迷うことなく2月5日のトレースをたどることができる。ただし、今日はシールでなくステップソールでの登行なのである程度の斜度になると直登ラインをとれずほぼ直滑降でもなかなか進まなかったシュプールに絡むようにスイッチバックで登る。湿り雪によってアウターの表面は既にびしょ濡れだ。
 急登を越えてそろそろシールをはがした5日の最高到達点に近づいたとき、雪面に異物が…。
 カメラ発見!
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 今降っている半透明の雪に半分埋もれているものの、先週の雪が解けて根雪の表面に出ているかも知れない、という予想がぴたりと当たった。拾い上げてすぐにバッテリーを抜く。水分が内部に進入しているだろうから、電源を入れた瞬間にショートしておだぶつ、という可能性もある。バッテリーハウスをのぞいてもさほど濡れていないので、まだ生きているかも知れない。
 せっかくなので、シールをはがした地点まで登ってみる。途中には第一回目の捜索で雪を掘り返した後がある。落ちていた地点から推測するに、転倒したところではなく、滑っている途中で落ちたようだ。しっかりとポケットに入れていなかったらしい。
 湿ったザクザクの悪雪にダブルキャンバーの板では全くどうしようもない。ブッシュで自由なコース取りができない中で、どうにかこうにか斜滑降・キックターンのスイッチバックで下る。幅の狭い林間コースもまた一苦労。 クルマに戻ったらびしょぬれのアウターを脱いで帰路に就く。カメラはバッテリーやメモリの挿入部の蓋など開くところをすべて開いて水分を逃がす。
 翌朝、電源を入れてみると何事もなかったかのように機動。遭難した日に撮った写真がメモリからよみがえる。
 遭難から10日以上、救出から一週間近くが経過したが、撮影などすべて普通に行うことができている。7日目の救出は大成功だった。

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コメント

 発掘おめでとうございます。雪に強いカメラだったのですね。ボクも注意しよう。

投稿: すう | 2010/02/18 22:47

 雪は大して問題ないのですが、雪解け水と雨水を心配していました。特に防水とはうたっていないカメラですので。発見の日野前の数日は雨が降ったので、気が気ではありませんでした。発見した瞬間は「もう心配しなくても、探さなくてもいい」という思いで安堵しました。
 あの日を逃したら、また雪が積もりましたので当分発見は無理(おそらく来週までは)、その間に水が侵入してだめになっていた可能性もあります。

投稿: はいかい | 2010/02/18 23:06

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