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2009/09/25

信州山川旅その3「千曲川下り」

 23日朝5時過ぎ、テントを叩く雨の音で目覚める。しばしまどろんでから、6時頃に雨が弱まったようなのでテントの外をのぞいてみる。そろそろ夜明けだが、天気が悪いのでまだ薄暗い。
 携帯電話で気象情報を確認すれば、不安定な天気が午前中を中心に続き午後からゆっくり回復、とのこと。降雨レーダー画像を見ても、北陸から長野県北部にかけてまだら模様と、予報を裏付ける状況をそのまま絵に描いたようなものだ。今は止み間だが、この後西からまた雨がきて、その後に大きな止み間がきそうな気配。その止み間をねらうことにして、テントの中で本を読んだり惰眠をむさぼって過ごす。家で過ごす休日の朝と同じような感じだ。
 この川原は、国道から100mほど離れていて静か。朝方、一台の車が近くまできただけ。冷え込みもなくて、シュラフにはいると暑いので掛け布団にしてちょうどよかった。それまでの睡眠不足も解消。
 雨が降り出したので行動開始。この川原を上陸ポイントとし、自転車を置いてクルマで出発。このクルマの移動中に降ってもらって、そのあとの止み間を捕まえようという算段だ。出発前にワンセグTVで7時前の気象情報をチェック。携帯電話と変わらぬ内容だが解説が詳しい。ところでここは「飯山カヌーポート」というらしく、それを示す看板に自転車をロック。
 川をさかのぼるように国道117号線を南下し、上今井橋で左岸から右岸に渡る。リンゴの果樹園を抜けて長峰ニュータウンへ。手元の資料ではこのニュータウンから川に降りる場所があるようだが、それが見つからない。その資料には「状況が変わる可能性あり」と書かれているので、どうやら状況が変わってしまったようだ。このあたりは谷が深くなり川に降りるまで30mほどの標高差がある。どうにか降りられる場所は見つけたが、舟を担いで降りるのは危険なのであきらめてクルマで上流へ。立ヶ花橋の右岸へ。ここはコンクリートの長い階段で川まで降りることができる。この階段を舟を担いで上るのは大変だ。スタート地点でよかった。
 準備を整えて川に漕ぎ出す。川幅が広く、ゆったりした流れ。やや淀んであまりきれいな水ではない。舟のスピードもでなくてやや退屈。雨はちょうどやんでねらい通り。
 スタート予定地だった長峰ニュータウンまでは約5km。30分。想定通りやや退屈な区間で、できればカットしたいところだった。長峰で川面からみても降りてこられそうな場所は発見できず。資料で示されているのとはちょっと違う場所に、何とかなりそうなところはあったが、まあこれが最初で最後の川。次はないだろう。
 その後は次々と瀬が現れる。資料にはそれぞれの瀬に1級、1.5級、2級とかかれていて、その瀬と瀬の間は流れの緩い区間があって、資料を取り出して確認してから瀬に挑むことができる。船体が柔らかいファルトボートのショック吸収性で沈のおそれを感じることはないが、2級の瀬では波をかぶって舟に水が入ってくる。ほとんど船底に腰掛けているので少しの水で下半身はずぶぬれ。流れの緩い区間の川原に上陸して舟をひっくり返して水を出すが、今度は泥んこになってしまった。
 舟のショック吸収性ということでいえば、漕ぐ力も吸収してしまうので、ポリ艇などの堅い舟と比べスピードが出ない。
 高社山が見えてきたら飯山盆地。盆地の入り口の戸枚橋のところが最後の瀬。中央に大きな島があり、白い波が立つ右側の流れに怖れをなして、やや大人し目の左側に逃げる。ところがこちらは浅くて尻を石が打つ。そして座礁。舟に立ち上がり片足を川底について浅瀬をやり過ごすが、再び座礁。今度は流れに横向き。これは大変まずい。沈の危険がこれまでの最大値。押し倒されないように上流に川を倒しながら、その流れの力を利用して何とか脱出。ああ危なかった。
 その後は瀬らしい瀬はない。17kmの行程のうちの3分の2を過ぎたことになる。おもしろいのは中盤の3分の1。その中盤の瀬では漕がなくても10km/hの速度(最大で15km/hくらい)が出るが、始めと終わりのそれぞれ3分の1は漕いでも6~7km/h程度。漕がないと4km/hで歩くよりも遅い。
 スタートから2時間以上かけて飯山カヌーポートに上陸。舟を川原にあげて、濡れたズボンを履き替えてから自転車に乗り換える。クルマの多い飯山市街を抜け、国道292号線と分かれた後はのんびり田舎道。背の低い稲木、まだ収穫されていない黄金色の田んぼ、そして千曲川。コスモスが咲き、彼岸花もちらほら開き始めている。ここは川沿いを線路が走っていて、舟からも自転車からも列車の姿を見た。そこそこ本数もあるようなのでこれを利用しての川下りもできそうだ(田舎ものは1時間に1本くらいだった結構多いと感じる)。
 川を遡るので下りではないのは仕方ないが、飯山の盆地から谷の上まで上がるのだ。小一時間かけて17kmを走って立ヶ花に到着。本来ならばこの自転車の行程は舟に乗る前に済ませ、上陸とともに終了というのが理想(機能のパターン)だが、行動開始が上陸地点だった今日は自転車の行程を後に回した方が、スタート・ゴール間の移動が一往復分少なくて済ませることができたのだ。舟を漕ぎだしてから小雨がぱらついた程度で、今は薄日が射すような空模様。
 とにかく空腹なので飯山でラーメン屋によってから川原で舟を回収。泥に汚れた舟をバラさずに、クルマの屋根に積んでこのまま帰る。高速道路を走るのでしっかり固定。
 そして昨日の飯山湯だ気温線の露天風呂があまりにもすばらしいので、今日も入りにいく。ここは屋内の風呂と露天風呂の入り口(脱衣場)が別。入り口が奥の方にあるせいか、露天風呂は空いている。「男湯のみ内風呂と露天風呂の連絡路あり」とのことだが、あまり利用する人はいないみたい。スキー登山にきた春にその通路を通ったが、そのときはすっぽんぽんで外を歩くわけだからとても寒かった。露天風呂にも体や髪を洗うための蛇口はある。千曲川の流れをみることもでき、今日、漕いできた瀬よりもワンランクハードな3級の瀬音が聞こえる。
 ところで、日本一長い信濃川の長野県内での呼び名が千曲川。昨日漕いだ万水川・犀川は千曲川の支流だし、おととい自転車で走った小海線沿いを流れる川は千曲川本流だ。要はそれだけの大河ということであるが、とりあえず今回の旅はこの千曲川の流域での出来事というわけだ。
 この後は上越へ抜け北陸自動車道で帰るのだが、湯滝温泉からは国道292号線の富倉峠越え、そして県道95号線の関田峠越えがある。特に後者の方がおすすめ。でも、早く帰りたいので、山道よりも高速道路の方が早いのではないか。どうせ長く乗っても休日特別割引で1000円だし。と思って南に逆戻りして飯山市街を抜け上信越自動車道豊田飯山I.C.から高速道路へ。ところがこれが大失敗。妙高高原から上越までの区間は、片側一車線の対面通行の区間が多く、連休には込み合うところ。電光掲示板には「5km」と表示されていた渋滞区間は、実際には10km近くあり、そこを抜けるのに35分もかかった。やっぱり、鍋倉高原を抜けて関田峠越えの方がよかった。その後の北陸道の敦賀までの区間は、クルマは(北陸道にしては)かなり多いけど渋滞はなかった。それでも、日付が変わる前には家に着けなかった。やっぱり遠い。
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コメント

 けっこうでっかい船(カヌー?)ですね。二人乗り?川下りガイドブックのようなもので行動しているのですか?保津川の保津峡は下れるのかな?行けたらおもしろそう。保津峡なら行ってみたいな。
 とりあえず、遠方までお疲れ様でした。

投稿: すう | 2009/09/26 06:17

 そうです2人乗りです。保津峡は無理です。京都盆地周辺ならば、宇治川と木津川を下ったことがあります。電脳徘徊にあげているレポートは以下の通り。新しいものから、釧路川、宇治川、江の川、四万十川です。

http://homepage1.nifty.com/haikai/0678hkd/0678hkd.htm
http://homepage1.nifty.com/haikai/0509uji/0509uji.htm
http://homepage1.nifty.com/haikai/0410gorv/0410gorv.htm
http://homepage1.nifty.com/haikai/04sikoku/04sikoku.htm

 資料は、だいぶ前に京都府立図書館から取り寄せたガイドブックのコピーと雑誌のバックナンバーです。何年も温存しておいた資料が役立ちました。

投稿: はいかい | 2009/09/26 10:59

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