元自動車屋さんのラーメンと廃線探訪倉吉線
GW最終日は、広い範囲で雨予報。でも、本降りは太平洋側中心。日本海側では、あまり強く降らなさそう。特に午後は曇り、または降っても0mm/hの小雨らしい。少雨決行だ。むしろ、「翌日からの社会復帰に備えて自宅でのんびり過ごしなさい」という天のお告げを素直に聞いて、人出が減るなら大歓迎の雨予報。
8時に雨の京丹後を出発。日本海沿いを西へ。本降りといっていいくらいの雨脚だ。クルマは少なめ。普通の休日の朝、といったところ。
兵庫県を超え鳥取県に入ったあたりで、前方、西の空が明るくなってきて、心も明るくなる。
山陰近畿自動車道を西側の終点まで走り、鳥取市街から国道9号で白兎海岸へ。道の駅でトイレ休憩の後、浜村温泉へ。いつの間にか雲は切れ、青空がのぞき、初夏の日差しが降り注いでいる。
海沿いの国道9号から少し内陸の浜村温泉の集落へ。自動車の中古販売店が趣味でふるまっていたラーメン。副業として営業するようになり、ミシュランガイドに絵記載され、今では自動車販売はやめてラーメン屋になった「ホット・エアー」へ。営業開始30分前の10:45到着。まだ客は誰も来ていない。ミシュランガイド掲載直後はなかなか入れなかったが、近ごろは落ち着いている、というインターネットの口コミ。実際GWにはどんな状況かわからず早めに到着したが、今日は大丈夫なようだ。海沿いに戻り、高台にある龍見台から海を見下ろして時間をつぶす。海が青い。
景色がいいので長居をしてしまった。営業開始時間調度にホット・エアーに戻ったら、30分前とは雰囲気が違う。すでに店は開いていて、駐車場に入ろうとするクルマ。急いで駐車場にクルマを止めて店の前に行くと、すでに店内は満席。数人が待っている。しかも待っている2組のうちの片方は6人組の大所帯。結局、着席まで30分ほど待つことになった。ミシュランガイド掲載店をなめてしまった。
極み塩ラーメンを、より出汁の味がわかる塩控えめ、油控えめで。とてもあっさりとした味だった。
12:10、ホット・エアー出発。次は倉吉を目指す。山陰自動車道ではなく、一般道の国道9号でシーサイドドライブ。クルマの流れはよく、時間のロスはないと思われる。
倉吉市中心部を過ぎ南西方向へ。前方に見える大山の山塊は、中腹まで見えている。そのうち烏ヶ山が姿を見せたが、大山本峰は観世には姿を見せなかった。
そして関金地区へ。まだ倉吉市に合併する前に関金温泉を通りがかりに訪れたことがある。おそらくそれ以外の関金だが、もう30年ぶりくらいだと思う。
今日は温泉ではなく、1985年に廃止された国鉄倉吉線の廃線探訪だ。
「せきがね廃線跡観光案内所」にクルマを止める。駐車場の容量は25台ほどで、6~7割が埋まっている。案内書の前には「やまもり」の駅名標が立っているが、終点の山も利益があったのは、ここではない。案内書の裏にはレールが残され、プラットフォームが残っているようだが、この場所に駅はなく、関金駅と泰久寺駅の間の地点だ。案内書の中には、在りし日の倉吉線の写真、ジオラマなどが展示されている。
クルマから自転車を下ろして、泰久寺駅方面へと走り出す。山に向かって坂を登る。線路はすぐになくなるが、しばらく行くと田んぼや民家に囲まれたとこに突然現れ、また消える。観光案内所から歩く人を追い越したりすれ違ったりしながら進む。見覚えのある人が歩いている。先ほどホット・エアーで私の前に並んでいたカップルだ。
せきがね廃線跡観光案内所から1㎞ほどで泰久寺駅。線路とプラットフォーム、駅名標が残っている。広場になっているがここにはクルマを止めてはならない。すぐそばに畑があり、建物は駅舎ではなく、倉庫あるいは農作業小屋のようだ。つまり、広場は私有地なのかもしれない。この後、広場に軽トラックを止め、畑仕事をする人が現れた。地主さんだろう。
その広場に自転車を止める。今日は利用者がいなかったが、観光案内所にはレンタサイクルもあるし自転車はここに止めてもいいはず。そして今度はレールの上を歩く。200mほどで竹林の中へ。さらにしばらく行くと、2本のレールの間から嶽が生えている。これがこの廃線の顔で、先客が記念撮影をしている。それが終わったらこちらも写真撮影。昨日までなら撮影待ちの行列ができていたのではなかろうか。
さらに進んでいくと山守トンネル。ただし、入り口は完全にふさがれ立ち入り禁止。定期的に開催されるツアーに申し込めば中に入れるらしい。ちなみに、昨日がそのツアーの開催日だった。
クルマに自転車を収め、倉吉市街方向へ移動。かつて上小鴨駅があったところにクルマを停める。ここから倉吉市街に向けて、小鴨駅、西倉吉(にしくら)駅までの2区間3.9kmはサイクリングロードとなっている。そして、駅の跡地はそれぞれ「ロードステーション」として駐車場やトイレが設けられている。というわけで再び自転車を準備。線路の跡地がサイクリングロードで西倉吉まで往復する。
いつの間にか雲が暑くなり、昼頃には中腹までは見えていた大山も完全に姿を隠している。
サイクリングロード沿いは、桜並木が延々と続く。今は葉桜だが、3週間前は花盛りロードだったはず。
西倉吉駅の手前500mほどは、サイクリングロードは車道と一体化してしまっているので、その手前で折り返す。上小鴨へ。
さあ、雨が降りそうなので急いで撤収。
倉吉北条道路に乗ればあっという間に日本海沿いの国道8号に到達するのだが、終点手前の北条I.C.から先が通行止め。最後は一般道で国道9号へ。
北条砂丘のまっすぐで平坦な区間から道なりに山陰自動車道へ。そのサービスエリアのような存在である道の駅「はわい」でお土産を買って一路丹後へ。その後雨が降り出し、本降りとなった。道路は全く混雑なくすいすい帰宅できた。
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