2025/05/08

元自動車屋さんのラーメンと廃線探訪倉吉線

 GW最終日は、広い範囲で雨予報。でも、本降りは太平洋側中心。日本海側では、あまり強く降らなさそう。特に午後は曇り、または降っても0mm/hの小雨らしい。少雨決行だ。むしろ、「翌日からの社会復帰に備えて自宅でのんびり過ごしなさい」という天のお告げを素直に聞いて、人出が減るなら大歓迎の雨予報。
 8時に雨の京丹後を出発。日本海沿いを西へ。本降りといっていいくらいの雨脚だ。クルマは少なめ。普通の休日の朝、といったところ。
 兵庫県を超え鳥取県に入ったあたりで、前方、西の空が明るくなってきて、心も明るくなる。
 山陰近畿自動車道を西側の終点まで走り、鳥取市街から国道9号で白兎海岸へ。道の駅でトイレ休憩の後、浜村温泉へ。いつの間にか雲は切れ、青空がのぞき、初夏の日差しが降り注いでいる。
 海沿いの国道9号から少し内陸の浜村温泉の集落へ。自動車の中古販売店が趣味でふるまっていたラーメン。副業として営業するようになり、ミシュランガイドに絵記載され、今では自動車販売はやめてラーメン屋になった「ホット・エアー」へ。営業開始30分前の10:45到着。まだ客は誰も来ていない。ミシュランガイド掲載直後はなかなか入れなかったが、近ごろは落ち着いている、というインターネットの口コミ。実際GWにはどんな状況かわからず早めに到着したが、今日は大丈夫なようだ。海沿いに戻り、高台にある龍見台から海を見下ろして時間をつぶす。海が青い。
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 景色がいいので長居をしてしまった。営業開始時間調度にホット・エアーに戻ったら、30分前とは雰囲気が違う。すでに店は開いていて、駐車場に入ろうとするクルマ。急いで駐車場にクルマを止めて店の前に行くと、すでに店内は満席。数人が待っている。しかも待っている2組のうちの片方は6人組の大所帯。結局、着席まで30分ほど待つことになった。ミシュランガイド掲載店をなめてしまった。
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 極み塩ラーメンを、より出汁の味がわかる塩控えめ、油控えめで。とてもあっさりとした味だった。
 12:10、ホット・エアー出発。次は倉吉を目指す。山陰自動車道ではなく、一般道の国道9号でシーサイドドライブ。クルマの流れはよく、時間のロスはないと思われる。
 倉吉市中心部を過ぎ南西方向へ。前方に見える大山の山塊は、中腹まで見えている。そのうち烏ヶ山が姿を見せたが、大山本峰は観世には姿を見せなかった。
 そして関金地区へ。まだ倉吉市に合併する前に関金温泉を通りがかりに訪れたことがある。おそらくそれ以外の関金だが、もう30年ぶりくらいだと思う。
 今日は温泉ではなく、1985年に廃止された国鉄倉吉線の廃線探訪だ。
 「せきがね廃線跡観光案内所」にクルマを止める。駐車場の容量は25台ほどで、6~7割が埋まっている。案内書の前には「やまもり」の駅名標が立っているが、終点の山も利益があったのは、ここではない。案内書の裏にはレールが残され、プラットフォームが残っているようだが、この場所に駅はなく、関金駅と泰久寺駅の間の地点だ。案内書の中には、在りし日の倉吉線の写真、ジオラマなどが展示されている。
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 クルマから自転車を下ろして、泰久寺駅方面へと走り出す。山に向かって坂を登る。線路はすぐになくなるが、しばらく行くと田んぼや民家に囲まれたとこに突然現れ、また消える。観光案内所から歩く人を追い越したりすれ違ったりしながら進む。見覚えのある人が歩いている。先ほどホット・エアーで私の前に並んでいたカップルだ。
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 せきがね廃線跡観光案内所から1㎞ほどで泰久寺駅。線路とプラットフォーム、駅名標が残っている。広場になっているがここにはクルマを止めてはならない。すぐそばに畑があり、建物は駅舎ではなく、倉庫あるいは農作業小屋のようだ。つまり、広場は私有地なのかもしれない。この後、広場に軽トラックを止め、畑仕事をする人が現れた。地主さんだろう。
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 その広場に自転車を止める。今日は利用者がいなかったが、観光案内所にはレンタサイクルもあるし自転車はここに止めてもいいはず。そして今度はレールの上を歩く。200mほどで竹林の中へ。さらにしばらく行くと、2本のレールの間から嶽が生えている。これがこの廃線の顔で、先客が記念撮影をしている。それが終わったらこちらも写真撮影。昨日までなら撮影待ちの行列ができていたのではなかろうか。
 さらに進んでいくと山守トンネル。ただし、入り口は完全にふさがれ立ち入り禁止。定期的に開催されるツアーに申し込めば中に入れるらしい。ちなみに、昨日がそのツアーの開催日だった。
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 来た道を引き返す。泰久寺駅からの自転車は下り坂で楽チン。
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 クルマに自転車を収め、倉吉市街方向へ移動。かつて上小鴨駅があったところにクルマを停める。ここから倉吉市街に向けて、小鴨駅、西倉吉(にしくら)駅までの2区間3.9kmはサイクリングロードとなっている。そして、駅の跡地はそれぞれ「ロードステーション」として駐車場やトイレが設けられている。というわけで再び自転車を準備。線路の跡地がサイクリングロードで西倉吉まで往復する。
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 いつの間にか雲が暑くなり、昼頃には中腹までは見えていた大山も完全に姿を隠している。
 サイクリングロード沿いは、桜並木が延々と続く。今は葉桜だが、3週間前は花盛りロードだったはず。
 西倉吉駅の手前500mほどは、サイクリングロードは車道と一体化してしまっているので、その手前で折り返す。上小鴨へ。
 さあ、雨が降りそうなので急いで撤収。
 倉吉北条道路に乗ればあっという間に日本海沿いの国道8号に到達するのだが、終点手前の北条I.C.から先が通行止め。最後は一般道で国道9号へ。
 北条砂丘のまっすぐで平坦な区間から道なりに山陰自動車道へ。そのサービスエリアのような存在である道の駅「はわい」でお土産を買って一路丹後へ。その後雨が降り出し、本降りとなった。道路は全く混雑なくすいすい帰宅できた。

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2025/05/05

GWの雪山扇ノ山スキー登山


 2週間ぶりの扇ノ山。180cmほどあった山頂の雪はすっかりなくなっていた。
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 山頂東斜面は、まだ滑走可能。ただし新雪の供給が途絶え、硬い凹凸の雪面となっている。
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 大ヅッコの南面上部は雪解け。途中から板を外して登り返す。
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 大ヅッコ北面は、まだまだしっかりと雪が残る。あと半月くらい雪がありそうだが、この後ブナの新緑が一斉に芽吹く。すると新芽を包んでいた殻が雪面に散らばり滑りが悪くなる。快適に滑れるのはこの連休が最後か。
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 小ヅッコ辺りのブナ林はもう雪がない。西側の河合谷段々畑に出る。こちらの日当たりがよくて雪が途切れていて農道を歩く場面もあるが、残雪を拾って滑ることができる。
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 段々畑を滑り降り、その後は農道で林道河合谷線へ。

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薫風の丹後半島一周2025

 京丹後市弥栄町の家を出発。南風が強い。その風に押されてつい丹後町に向けて北上していた。西に軌道修正。網野町を目指す。離湖の西岸を回り、国道178号へ。
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 海を左に見ながら、丹後町間人へ。国道をいったん離れ、城島から海岸通りで間人漁港を経由、立岩へ。風は、追い風気味であまり苦にならない。
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 再び国道178号を東に向かう。屏風岩の展望所は、老朽化した東屋の撤去作業中。通り過ぎたところの歩道で屏風岩の撮影。すると、ロードレーサーがノンストップで通り過ぎた。自転車で走るスタイルは人それぞれ。私は、じっくり景色を見ていきたい。
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 犬ヶ崎トンネルを抜けた展望所では丹後松島を遠く眺め、久僧・中浜では国道を離れ海岸の道を行き丹後松島を形成する岩相群を間近に見る。
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 袖師集落を過ぎ、経ヶ岬への登り坂でローギアにシフトしようとすると、スプロケットとスポークの間にチェーンが外れて落ちる。今日はリアの変速の具合が悪く、何度も調整しているのだが。アジャスタボルトで外れないように調整してもなかなか収まらない。かなりボルトを締めると、今度はローに落ちなくなってしまう。こんなにシビアだったっけ。また、ローギア以外でも、変速の度に歯飛びをしてしまう。
 自転車を止めてリアスプロケットをよく見る。あら、7Sのはずなのに8枚目がある。島もリアエンドに張り付くように。そんな場所にチェーンがかかるかな。
 よく見たら、それはスプロケットカセットのロックリング。ロックリングが外れているではないか。だからスプロケットがぶれて変速が決まらなかったのだ。
 しかし、ロックリングを絞める工具など、携行しているわけがない。手でできるだけ強く締めるが、それだけでは不安。で携帯工具を物色。細いアーレンキーなどをロックリングの内側にさし、押し広げながら回して締めつける。これで今日一日くらいは持つだろう。もしまた外れたら、また締めればいい。
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 これから始まる厳しいアップダウンに向け、スプロケットが復旧したのは良かった。経ヶ岬の入り口分岐を過ぎ、白南風(しらばえ)隧道への登りが続く。またロードレーサーが追い越していく。
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 白南風隧道を抜けるとカマヤ海岸。青く澄んだ日本海を見ながら緩い下りを快走。八重桜の残り花も。自動二輪も多い。
 甲崎展望所で昼食をとる。カマヤ海岸はここまでで、蒲入漁港を見下ろしながら、蒲入トンネルへ。このトンネル開通で峠が一つなくなった。
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 本庄宇治で国道178号と別れ本庄浜へ。そして野室崎への登り。登り始めの八重桜は、2本のうちの片方が伐採されていた。残る1本もすでに葉桜。
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 標高差120m余りの厳しい登り。交通量は本当に少ない。地元のクルマが通る程度。国道は別世界の静かさ。
 三方を山に囲まれた入江、泊に急降下したら、再び新井崎への厳しい登り。相変わらず交通量はほとんどない。丹後半島一周の中で、海の景色が美しく、のどかで一番いい。
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 登りがいったん落ち着きいたら新井集落。海岸段丘の上の田んぼは、今は耕地整理されたが、40年くらい前には千枚田と呼ばれる小さな棚田だった。
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 その先の分岐を右に。どちらでもいいが、右の方が登りが少し険しい。その代わり、その先の千枚田を見下ろすことができる。新井の漁港を見下ろしながら登る。ある程度登ったら、千枚田の区間。小さな田んぼだが、数年前から休耕している。田植えなどをイベントにして、人を集めて農作業をしていたが、地主の高齢化でそれもできなくなったそうだ。
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 標高150m程まで登って、舟屋の伊根湾に向けて下る。舟屋が並ぶ細い道は、観光客がまるで歩行者天国のように歩いている。その先の駐車場入り口でクルマが渋滞している。入ろうとするクルマと出ようとするクルマがすれ違えず膠着状態となっている。こういう場面では譲り合いが必要だが、一度譲るとずっと譲り続けることになるのでなかなか譲れない。交通整理をする係員がいないとどうにもなりそうにない。
 その渋滞をすり抜けていくと、今度は歩行者とクルマが入り乱れている。こんなところにGWにクルマで来るとろくなことがない。気の毒なのは地元の人だ。
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 伊根を過ぎると、若狭湾や栗田半島を見ながら平坦な道を行く。これまでの経験では午後になると追い風で快走できた。朝のうちの南風でフェーン現象が起こり、陸地の気温が上昇。すると上昇気流が起こり、海風が吹く。海から陸へと向かうということで半島では先端から付け根に向かう風となる、ということだ。
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 しかし、残念なことに向かい風だ。フェーン現象は起こっているのだが、今日は南風が強すぎる。西から低気圧が接近しているようだ。さらにクルマの多さが追い打ちをかける。ここは我慢の走りだ。
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 天橋立府中側からは、レンタサイクルや歩行者を避けながら松並木の砂嘴を渡って天橋立文殊へ。そしてシーサイド自転車道で阿蘇海を回り込んで、岩滝から府道53号で内陸へ。登り坂だが、強い南風が背を押してくれる。標高差200mと本日の最高地点への登りだが、勾配はさほどきつくない。これを越えて下ったらゴール。

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2025/04/23

扇ノ山真夏日のスキー

 4月19日には、上山高原で山開き・山焼きのイベントが開催される。山焼きの最中は通行止めだろうがそれまでに登ってしまえばいいだろう、とその日に扇ノ山をステップソールのスキー板を使って滑ることにした。
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 天気予報では、暑くなるとのこと。そんな条件でも走りをよくするため、前日スキー板にワックスをかける。
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 神鍋高原の麓ですうさんと合流し、蘇武トンネルを抜け湯村温泉経由で上山高原へ。久しぶりに冬らしい冬だったおかげで比較的雪が多い今年の春の扇ノ山。1週間余り前に上山高原までの除雪が完了したとのこと。山開き・山焼きのイベントに合わせて除雪が行われる。倒木などで作業が遅れた年もあったので、それを想定して日程に余裕をもって除雪されたのだろう。ただし、除雪は完了しても正式な開通は山開きの後ということで、道路は通行止めの案内板が置かれているとのこと。通過するときだけそれをどけて(通過後は戻して)上山高原まで侵入するのは、暗黙の了解となっているようだ。
 実際訪れてみると、海上集落を抜け小又川渓谷(シワガラの滝・桂の滝)駐車場を過ぎたところにはまだクルマ止めのゲートが置かれている。けれどのその中央の隙間に置かれる通行止めの看板はわきへよけられ、前を走る軽ワゴン車に続いて高原へ向かう。
 上山高原の一番奥の避難小屋前の広場にはたくさんのクルマが止まり、イベント用のテントを立てる人々。イベントの準備中だ。先行していた軽ワゴン車もイベントのスタッフだったようだ。この後一般参加者を乗せたバスが上がってくる。
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 我々登山者のクルマはイベントのスタッフの指示で広場の一番奥の片隅に停める。既に4台のクルマが止まり、準備を整えた登山者が未除雪の車道を歩きだしている。我々も準備開始。準備中からもう暑い。
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 例によって、すうさんも私もステップソールの板。シールは持ってきていない。シャツ姿でも全く寒くない。すうさんはアウターを着ているけど、暑くない?
 1週間前には、この車道「林道海上線」の雪はずっとつながっていたとのことだが、ショウブ池を見下ろすあたりで雪が途切れていた。ここは日当たりの関係で雪解けが早い。板を外して歩く。遠くに見える白い大ヅッコ、そして頂上に避難小屋を頂いた扇ノ山を眺める。ショウブ池は、まだ氷結(?)。また雪が復活したところで板を装着。
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 その先に車道は、雪が豊富。一部かろうじて雪がつながっている程度のところはあったが、場所によっては車道があるとわからない暗い雪に覆われているところもあった。
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 上山高原から1時間余りで小ヅッコ登山口。すうさん、アウターを脱ぐ。登山口から小ヅッコ小屋に向かって東に進む登山道ではなく、南方向へ谷を詰める。子の田には滑走したことがあるけど、登りに使うのは初めて。しばらく谷を詰めたら、西側の尾根に取り付く。スギの疎林の尾根に乗り上げるとすぐ西側には広い雪原が広がっているようだ。ということは、河合谷登山口からの登山道のすぐそばにいるようだ。
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 兵庫・鳥取県境を挟んで隣接する小ヅッコと河合谷登山口からそれぞれ始まる登山道は、すぐに合流する。その合流点がもうこのすぐ先だ。スギからブナに変わった林の中を行くが、木々を避けて歩くのが面倒になって西側の雪原に飛び出す。河合谷の段々畑跡だ。かつて高原野菜が生産されていたが、今は耕作されていない。日当たりがよく林間より雪が早く溶けてしまうが、何とかどこでも自由に歩けるだけの雪がある。
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 ブナ林との境目に近い雪原を歩く。境目には藪があるが、現在は雪に埋まっているので、畑の雪原とブナ林を自由に行き来できる。初めは緩く登っていた雪原だが、そのうち勾配がなく平らになる。ブナ林の中は、小ヅッコ。
 西に延びる尾根に行く手を阻まれ、ブナ林の中の主稜線へ。徐々に大ヅッコへ向けての登り勾配が増す。雪が深くなり、邪魔だった細かい枝もなくなる。ここは扇ノ山の中でも最も遅くまで雪が残り、かつて5月下旬にスキーをしたことがある。
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 疎林の緩斜面のゲレンデを登ると、いったん水平になる。勝手に踊り場と呼んでいる。それを越えると、やや急な登りで大ヅッコのピークへ。東には、青ヶ丸と仏ノ尾。その間に鉢伏山。今シーズンの営業を終えたハチ北高原スキー場にはまだ雪が残る。また、足元には畑ヶ平。
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 標高1272mの大ヅッコを越えると、標高差50mほど下る。雪解けの速い南斜面だが、現在はまだ十分雪に覆われている。シール登行をしているときには、シールを外すのは手間で、シールを付けたままだと滑りにくいし、と迷うのだが、ステップソールにはそんな迷いは不要。ただし、楽しく滑るにはやや林が濃い。慎重に滑り降りる。
 鞍部に降り立ったら、最後に標高差100mほどの登り。山頂手前で、下山してくる人とすれ違う。ツボ足の2人組。そして単独のスキーヤー。さらに左手に見下ろす山頂東斜面では3人ほどのスキーヤーが滑りを撮影している。
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 標高1310mの扇ノ山の頂に到着。2階建ての立派な小屋の周りは、ツリーホールのように雪が解けている。その雪の壁の一番高いところは、172cmのスキー板よりも少し高い。180cmといったところか。天気がいいので小屋の中に入らず、氷ノ山を眺めながら昼食とする。
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 しばらく我々だけで頂上を貸し切っていたが、東斜面で撮影していたスキーヤーが戻ってきたり、あるいは上山高原、広留野といろいろな方向から登って来た登山者でやや賑やかになる。ツボ足登山者もいるがややスキーヤーの勢力が勝っているようだ。さすが雪の扇ノ山。
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 昼食を終えたら、ザックを山頂に残して、南西斜面へ向かう。藪の尾根を少し進んだ先に広がる南西斜面は、山頂から見えないのであまり知られていないが、東斜面よりもやや急勾配でダイナミックな斜面。ブナの疎林だが、中央部は広く開けた雪面になっている。これを2本滑る。登り返して繰り返し滑るにも、ステップソールは有利。
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 戻る途中に、山頂からはブッシュに隠れていた、東山も見えた。氷ノと山東山の間の奥に見えている山は、三室山だということも確認できた。大山は見えず、鳥取市街は霞んでいて湖山池すらよくわからない。
 山頂に戻ると、ややメンバーが変わっていた。広留野方面から登ってきたテレマーカーと少し話をする。
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 おいていたザックを背負い、山頂東斜面にドロップ。ずっと下まで滑りたい気持ちをこらえ、大ヅッコとの鞍部に向けての斜滑降に切り替える。畑ヶ平へと下山するならばこの東斜面を下まで滑り降りることができるが、楽しいのはここだけ。畑ヶ平の登山口は、その手前の車道が長く雪に閉ざされているし、広留野に向かう林道は勾配がきつすぎたり緩すぎたりしてあまり快適ではない。トータルで考えて、大ヅッコを越え、上山高原か河合谷高原へ滑り降りのが一番楽しいと思っている。
 鞍部へ下るには、狭い稜線を外して斜滑降をする方がスピード調整がしやすくて快適。
 鞍部から大ヅッコへの登り返し。標高差50m、本日最後の登りだ。ここでもステップソールがいい仕事をしてくれる。
 大ヅッコからは南東に開けた斜面に飛び出して稜線の平らな場所「踊り場」へと戻る。そして、ブナ林の緩斜面。雪豊富で快適な滑走。斜度が緩くなってしばらく行くと細かい枝がうるさくなってきたので、ブナ林の西に広がる段々畑跡に出る。ずっと西方向へスキーのシュプールが伸びている。朝はなかった。どういうコース取りだろう。
 段々畑跡、初めは平ら。そのあと緩い勾配が出て滑走できるようになる。雪が少ない時には、このまま農道に残る雪をつないで河合谷登山口の少し西側に出るのだが、本日は十分な雪があるのでブナ林に戻りさらに段々畑と反対側の杉林へ。登ってきたルートをたどって小ヅッコ登山口に降りようと思うが、少し迷走。引き返しながらなんとか登山口への林道海上線に降り立つ。あとはこの車道を滑る。
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 適度な斜度が続き、快適に上山高原へと滑走できる。登山口から登りの半分の時間で上山高原に戻ったが、ショウブ池あたりの雪がつながっていたら、もっと早かっただろう。
 先月の氷ノ山の坂ノ谷林道ではすうさんについていけなかったが、本日はすうさんを追い越した。前日のワックスが効果を発揮した。
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 14時半過ぎ、上山高原到着。15時までの予定だった山焼き・山開きイベントはすでに撤収され高原の広場は閑散としている。山焼きはもう少し離れた場所で行われ、広場の辺りは黒焦げにはなっていない。
 それにしても暑かった。この日麓の鳥取市の最高気温は30度を超える真夏日。豊岡市に至っては、今年の全国の最高である31.2度まで上がった。
 登山者のクルマは我々以外に2台。朝はなかったクルマで、われわれの後に来た人たちのものと思われる。また、スクーターが1台。原付二種のピンク色の鳥取市ナンバー。さらによく見ると残雪の上に自転車が1台。我々が帰り支度をしていると、その自転車の主が下山してきた。スキーを持っている。山頂手前ですれ違ったスキーヤーだった。
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 私自身も自転車にスキーを積んでアプローチをすることがあるので、仲間がいてうれしくなりインタビューをする。「本日はイベントのため上山高原に駐車できない」という旨の表示があったので小又川渓谷(シワガラの滝・桂の滝)駐車場にクルマを止めて自転車で上がってきたのだそうだ。我々はその案内に気づかなかった。彼は、われわれよりもかなり早い時間にここへきているようで、もしかするとその時間にだけその案内板が設置されていたのかもしれない。スタッフがまだ上がってくる前に上山高原の広場に自由にクルマを止められないように。その後、イベントスタッフのクルマが通過する際、通行止めの案内板とともに、駐車できないという案内板も撤去された。あくまで妄想であるが。
 クルマで帰路に就くと、上山三角点あたりから下の高原は草が焼かれ黒焦げになっている。
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 その先で、路肩に通行止めを知らせる看板あり。県境から先の林道河合谷線が通行止めのため鳥取県側に通り抜けられないことを知らせるものだ。期間は記されていない。現在は、県境手前の海上線も上山高原からは通行できないので、この案内板は雪のない時期に立てられたものだろう。設置者は、新温泉町建設課。つまり管轄外なので、詳細は鳥取市に聞いて、ということのようだ。
 帰宅してから確認すると、鳥取市のWebページに林道河合谷線の通行止めに関する情報が掲載されていた。掲載された日付は、2024年6月28日。2023年8月の台風7号の被害による復旧工事で、通行止めの解除予定は2026年度末、とのこと。なるほど、昨年(2024年)4月に自転車で河合谷線を登った時に少なくとも8箇所で路肩が崩落していた。まだ復旧工事は始まっていなくて、応急処置が施された状態だった。生活道路ではなく緊急性が低いため、着工は被災の翌年度。予算編成の際に工事が計画され、除雪されない路線なので自然融雪を待って着工。という妄想が頭をよぎる。8箇所所以上も公示しなければならなければ、そりゃ3年近くかかるよね。しかも半年近くは雪に閉ざされるわけだし。
 また、自転車で上山高原に上ってきたスキーヤーの記録も、翌日夜にはネットに上がっていた。段々畑跡で西に延びていたシュプールは彼のもののようだった。また、山頂直下で我々とすれ違う前には、畑ヶ平方面に滑降して登り返してきていた。その移動距離は、自転車を含めて、我々の2倍の24km。

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 丹後の国から但馬、播磨の国を経由して美作の国、津山へ。津山市役所の大駐車場にクルマを止めて、折畳小径車に乗り換える。石垣の上に満開の桜を頂いた鶴山城に麓から出雲街道へ。城下町の街並みを過ぎ、ホルモンうどんを求めて橋野食堂へ。江戸の街並みから、昭和の雰囲気漂う食堂へと、タイムスリップ。しかし、ずいぶんひっそ知りていると思ったら、「定休日」の札が下がっているではないか。しまった、リサーチ不足だった。以前撮影した店内のこころ旅火野正平のサイン色紙を、もっときれいに撮り直したかったのに。
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 仕方ない、別の店を探そう。店の向かいの駐車場に座り込んでスマートフォンの地図アプリを開く。自転車で駐車場に戻り、クルマでこれから向かう方向にある店にしよう。今日は営業日。昼の営業は14時まで。現在、13時少し前。間に合いそうだ。というわけで、自転車からクルマに乗り換えて津山市郊外の店に到着したのは13時半少し前。なんともう昼の営業が終わっていた。平日によくあることだ。
 こうなったらもうホルモンうどんはあきらめる。これから自転車で走るコースのスタート地点、三浦へ向かう。途中には店は何もないが、わざわざ回り道をする気にもならず、昼食抜きで走ることにする。20㎞位のコースだから何とかなるだろう。
 加茂川沿いの県道6号を北上し、かつての加茂町との旧市町境の手前、三浦集落の道路わきの広場にクルマを止める。県道の山側にはJR因美線が並走し、すぐ先に満開の桜が林立しているのは三浦駅だ。広場にはすでに9台のクルマが止まっていて、どうにか1台分の空きがあった。ここにこんなにクルマが止まるのは、今の時期のみ。平日でこれだから、休日はもっと大変なことになるだろう。
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 自転車の準備をしようとクルマを降りたら、列車が通り過ぎた。そして、大きなレンズを付けたカメラと三脚を抱えた人たちが三々五々広場に戻り、あっという間にクルマは2、3台だけになった。待合室として東屋はあるものの駅舎がなく、単線で列車のすれ違いができない三浦駅。線路とホームに沿った桜並木は、この時期花のトンネルのよう。桜が満開の季節には、日中は上下合わせて2時間に1本くらいの列車に合わせて、撮り鉄の人たちが集まってくる。
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 その三浦駅の見物は後回しにして、自転車を準備したら駅と反対方向、県道6号を南下する。すぐに県道はトンネルに向かうが、加茂川沿いの細い道へとハンドルを切る。すぐに集落の中に入り、進んで行くと三浦駅の次の駅、美作滝尾駅。風情ある木造の駅舎で、三浦駅ほどではないがすぐ前に満開の桜の木。ここは映画「男はつらいよ」のロケも行われ、その様子を撮影した写真が駅舎内に展示されている。作業服を着た人たちがホームにいるので、今日は駅の外観のみ撮影して美作滝尾駅を後にする。
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 集落を抜けるとトンネルを抜けてきた県道6号に合流。その県道を渡って東へ。しばらく県道348号を走る。進行方向左手、つまり北側には那岐連山の西の端、山形仙がそびえる。その那岐連山には主峰の那岐山を含め、もう雪は見えない。そのすそ野の集落の中の細い道へと左折。傾斜地には段々になった田んぼが広がり、集落が点在している。アップダウンを繰り返しながら山形仙のすそ野を巻いていく。
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 このコースは3回目。過去2回は、このまま県道450号に突き当たるまですそ野を巻いていったが、今日はちょっとコースに変化をつけるため、前2回の周回の内側の林道をたどる。山形仙の懐へとハンドルを向け、山頂に向けて斜面を登る。
 集落を抜けると道路をふさぐゲートが見えてきて通行禁止かと少し焦ったが、集落へのイノシシなどの侵入を防ぐためのもので、自由に開け閉めして通過できるものだった。何せ、この山域は自衛隊の演習地があり、道を間違えて迷い込むと「この先立ち入り禁止」の札がついたゲートがあちこちに立ちふさがっているのだ。
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 山形仙の頂上に向かっていた道だが、斜度が急になってくると道は直登を避けてか左方向、つまり西に進路を向けていく。しばらく登ればスイッチバックするように北東に進路を変え、山形仙と広戸仙の間の鞍部、声ヶ乢に向かう。路面には落ち葉や細かい枝、落石などが散らばっている。ずっと木々に囲まれて展望がなかったが、声ヶ乢が近づくにつれブッシュの合間から麓に広がる日本原が見下ろせるようになる。
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 標高500mを越えて下りとなる。標高差50mも下って、県道450号に突き当たる。そこは「ウッドパーク声ヶ乢」の入り口。ソメイヨシノやヤエザクラ、ヤマザクラなど1,200本の桜が植えられていて、春には桜まつりが開催される。2年前のこの時期、ただし2.3日早めだったが、桜が満開で広場にレジャーシートを広げて花見を楽しむ人が見られたが、今年は開花が遅いようでまだ3分咲き。提灯の飾りつけはされているが、誰もいない。
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 そんな桜の広場に沿った県道450号は登っていく。声ヶ乢のピークは標高530mほどで、先ほどの林道のピークと同じくらい。声ヶ乢は、山形仙や広戸仙の登山口となっていて、さらに広戸仙を越えと滝山そして連山の主峰那岐山への縦走の拠点ともなっている。
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 声ヶ乢を越えるとあとは下り。山桜の咲く山肌を見ながら、一気に下った集落は奥津川。集落からは、津川川の流れに沿って緩やかに下る。勾配が緩く直線的で、クルマの少ない道を自転車で飛ばす。あっという間に県道6号が見えてくるが、その手前で田んぼの中の細い径に左折し三浦集落の中へ。細い径をたどって三浦駅へ。桜の花に包まれている。列車が来る時間ではないので、誰もいない。乗客も撮り鉄も。
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 三浦駅を後にして、クルマを停めた広場へ。ああ腹ペコだ。帰路は因幡の国経由。智頭の桜土手をクルマで走りながら見物して、鳥取市街でやっと、遅い遅い昼食にありついた。
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4月上旬、津山市街約6.1km、声ヶ乢約19.1km

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2025/04/20

ランドナーの分割式泥除けの交換

 サイクルベースあさひの通販で注文していたリアの泥除けが届いた。ランドナーの泥除けと言えば、本所製作所製が一般的だが、高い。サイクルベースあさひのオリジナル製品なら、2200円で本所の4分の1の価格。一般車用だがランドナーに元々ついていた本所のモデルと見た目は変わらないので、以前ホイールとともにクラッシュしたフロントの泥除けもこのあさひのモデルを使っている。今回でリアもあさひオリジナルとなる。ただし、分割して取り外す部分だけ。シートチューブに沿った、取り外さない部分は元の本所のままでいい。泥除けが分割式になっているのは輪行のためだが、このランドナーで輪行する機会はほとんどない。ただ、クルマに積むのに前後のホイールとリアの泥除けを外す。これでステーションワゴンのラゲッジスペースにも、セダンのトランクにもランドナーが収まる。
 さて、新しい泥除けのジョイントなどの加工をしなければならない。まずは、必要長さに泥除けをカット。100円均一店で買った金切りのこぎり(本体110円+刃110円)を使うが、なかなか切れそうにない。面倒になって、目の前にあるグラインダーでカット。さらに切断面の形もブラインダーで整える。試しに、本体のジョイント部分にはめてみる。大丈夫、古い泥除けと全く同じサイズだ。
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 もともとの泥除けについているプレートを移植するのだが、まずはプレートをもとの泥除けから外さないといけない。泥除けにプレートを固定しているリベットを破壊する。その作業に使うためグラインダーを準備していたのだ。泥除けの外側の2つのリベットの頭をグラインダーで削る。これで泥除けとプレートが分離。
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 さらにプレートからリベットが外れる、と思いきや全く抜ける気配がない。リベットが抜けた穴を、新しい泥除けにプレートを固定するのに利用したいのに。
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 リベットの反対側の頭も削って平らにして、そこに電動ドリルで穴をあける。新しい泥除けにも穴をあけ、ボルトとナットで泥除けとプレートを固定。ナットは古い泥除けの延命措置に使用した泥除けステイを固定いする金具を使う。ちょうどリベットと穴の間隔が一致するのだ。プレートを固定したら、ジョイントを確認。ばっちりだ。ただし、プレートには小さな亀裂もあって、もうあまり持ちそうにない。これも代替品を準備しないといけない。
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 あとは、ステイとリフレクターを古い泥除けから移植。これで作業は完了。

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2025/04/08

終わらないパンク祭りとランドナーの泥除けの延命措置

 春のパンク祭りは終わっていなかった。常神半島を走ったランドナーの前輪と後輪が、さらに1回ずつパンクした。
 まずは前輪。走行中まるでサスペンションがついているようにふわふわする。嫌な気持ちになりながら前輪を見ると空気圧が下がって潰れていた。落ちた杉の葉が一面に散らばった林道を走っていたのだが、そのとげ状の葉がタイヤにささっていた。予備のチューブに交換して走行継続。帰宅してから、パンクしたチューブは、まだ新しいのでパッチを貼って補修。応急処置としてタイヤに入れた新品チューブをタイヤから抜き、再び予備とする。そしてパッチを貼ったチューブをタイヤに収める。もうタイヤも新品に交換。
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 次に後輪。前の記事の作用・美作ツーリングの翌日、後輪の空気圧が下がっていた。チューブを出して水に浸けて確認すると、やはり穴が開いていた。パッチを貼って、こちらもタイヤを新品に。
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 そのランドナーをクルマに積むときには、前後のホイールと、リアの泥除けを外す。そのリアの泥除けに亀裂が入り、ぽっきり折れそうになっている。あちこちへこんででこぼこになっているし、もう交換した方がいいのだが、いわゆる分割式でシートチューブに沿った部分を残して3分の2程を簡単にフレームから外せるようになっている。分割式泥除けは、市販されているのではなく、工房や自転車メーカーで、その自転車のフレームに合わせて加工されたもの。その加工についてクリアしないといけないが、とりあえず亀裂を何とかして、泥除けをもう少し持たせることにする。いわゆる延命措置だ。
 まず考え付いたのは、折れてしまったスポークを使っての添え木作戦だ。スポークを泥除けに沿うように曲げて、土与ロケの両サイドにあてる。どうやって固定するか。結束バンドも考えたが、やはり針金を使う。電動ドリルで泥除けに穴をあけて、針金でスポークを縛り付ける。
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 かなり強くなったが、でもまだ安心できない。目に留まったのは、泥除けのステイを固定する金具の、泥除けの内側の方のパーツ。これだ。
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 Amazonで探すと、ねじセットとして出ている。しかも、249円と安い。すぐに注文。
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 ドリルでさらに泥除けに穴をあけて、外側からボルトを締める。金具はナットになっている。本来の用途、ステイを抑えるための横から見て「ひ」の字のような形の金具は、使わない。
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 これは強力に補強されている。少し力を加えても亀裂のない部分とそん色ない。
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 一方で、泥除けを新しいものに交換することも考えておく。フレームに固定したままのシートチューブに沿った方はそのまま使って、外す方だけ新しくするのが楽だろう。ジョイント部分の金具を移植すればいいのだが、これがリベットで泥除けに固定されている。「リベット 外し方」のキーワードでネット検索すると、いくつか出てきた。電動ドリル、グラインダー、たがねなどでリベットを破壊する。何とかなりそうだ。新しい泥除けを注文する。

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佐用発美作東部の武蔵の里と棚田めぐり2025

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佐用のホルモン焼うどんは、つけだれで食す。ここが津山との大きな違い。
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腹ごしらえができたら…
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自転車に乗る。
1.五分咲きの桜を見ながら走りだして
2.参勤交代にも使われた因幡街道で県境を越え兵庫から岡山へ
3.「元祖二刀流」の里を通って
4.兵庫に戻り、棚田を上り詰めて
5.頂を雲に隠した岡山最高峰を遠く眺めて
6.未舗装の林道を走って
そのあとは…
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下りを残すのみ。
アップダウンの連続だったが、最後は駐車場に停めたクルマめがけて急降下。コツコツため込んだポテンシャルエネルギーを、一気に使い果たす贅沢な時間。
それではご安全に。

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2025/03/27

久しぶりの薪ストーブ

 雪が積もって冬眠していた薪ストーブ。雪が解けたので火を入れた。
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 薪を割って冬中ほったらかしにしていたら、よく乾燥していて、すぐに燃え付いて、火力も強力。ああこの火力は、寒い時期に欲しかった。やはり、薪は割った状態で保存しておいた方がいい。

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春のパンク祭りが開催されたよ

 折畳小径車に乗ろうとしたら、後輪がパンクしていた。ホイールを外しチューブを出してみると、バルブの根元が裂けていた。このチューブの寿命が尽きた。新しいチューブに交換して走った。
 数日後、常神半島をランドナーで走った。トンネルができたことで廃道となった道を行ってみたら、イバラの道と化していた。服にとげが引っ掛かかる中を自転車を担いで乗り越えた。イバラの道はコース序盤で、そのあと20km近く走ってから、前輪がパンク。イバラのとげの先端部と思われる、細かい突起物が何個かタイヤにささっていた。1~2mmの細かい突起物なので、一撃でタイヤを貫通するわけではなく、タイヤのひび割れに入り込んで、ホイールの回転によって何度も地面に押し付けられて奥へと進入しチューブに到達。とがった先端が何度もチューブに押し付けられて小さな穴が開いたようだ。タイヤにささっているとげをすべて取り除き、チューブを交換。後輪も気になるが、前輪と比べるとタイヤが新しく、その日の行程を終えるまでは大丈夫。クルマに自転車を積み込むためにホイールを外した際、2~3ヶ所とげが刺さていた。すべて外しておく。
 翌日、ランドナーの後輪も空気が抜けていた。イバラのとげによって、走っている最中にすでにチューブに穴が開いていたが、穴が小さく、空気が抜ける前に走り終えたようだ。
 さらに別のランドナーも後輪の空気が抜けていた。2台のランドナーの後輪のチューブを外し、空気を入れた水に浸してみるが穴が見つからない。夕暮れが迫り暗く寒くなってきたので、タイヤに戻して空気を入れる。やはり、翌日には空気が抜けていた。
 改めて後日、チューブを水に浸してみる。数秒に1回程度小さな泡が出てくるような小さな穴のパンクを想定していたが、2本ともブクブクと泡が出てきた。先日なぜ見つけられなかったのだろう。
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 2本のチューブそれぞれの穴をゴムのりとパッチで塞ぐ。走行中にパンクしたランドナーの前輪のチューブは、すでにパッチが貼ってあったのでもうあきらめる。
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 さて、後輪の2本のチューブのうち常神半島のイバラでパンクした方は、すでにタイヤにささったとげを外してあるのでそのままタイヤに収めればいい。問題は、もう一台のランドナーの後輪。パンクの原因を見つけて除去しないと、またパンクする。しかし、タイヤを点検しても見つからない。仕方なくそのままタイヤに収める。そのあと10kmあまり走ってみたが大丈夫だった。しかし、後日また10kmあまり走ってみると、走り終えるころに空気圧が下がっていた。再びチューブを取り出しゴムのりとパッチで穴を塞ぐ。その穴の辺りのタイヤをチェックすると、とがった小さな石がタイヤにささっていた。これが原因か。
 とりあえず、異常で落ち着いている。春のパンク祭りは、もうこれで終わりかな。

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2025/03/20

常神半島

 リアス式海岸の若狭湾に西から栗田半島、大浦半島、音海半島、大島半島、内外海半島、常神半島、敦賀半島が並ぶ。1月に走った敦賀半島に続き、今回は常神半島を訪れる。
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 この常神半島は根元に三方五湖を抱え込んでいる。そのうちの三方湖と水月湖の境目にクルマを止める。この二つの湖と水月湖の西の菅湖はつながっている。クルマを止めた道路わきのスペースからは対岸が間近に見え、細くくびれて二つの湖に分かれている様子がわかる。
 自転車を準備して半島の先端に向けてスタート。まずは水月湖畔の道を行く。走っているのは県道216号で、今日は基本的にこれを往復する。
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 寒の戻りで気温は低め。水月湖越しに白い山が見える。帰宅してから調べたら、野坂岳だった。とはいえもう3月中旬、湖畔に点在する梅園のうち、半数位が咲き始めている。若狭は梅の産地だ。ぽかぽかと日差しは降り注ぎ、風は弱い。西風が荒れ狂っていた1月の敦賀半島とはまさに別世界だ。
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 かつて有料道だったレインボーライン入り口を越え、今はシーズンオフでだれもいない遊覧船乗り場を過ぎ、軽く坂をのぼって塩汲越トンネルを越えると、半島の西岸に出る。海が青い。そして海面から40~50mの高さにあるので、遠くが見渡せる。隣の内外海半島久須夜ヶ岳だ。
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 県道は遊子トンネルとなる。常神半島は、それ自体も入り組んだ複雑な形をしていて、支半島を越えるトンネルがいくつか作られている。その一つが遊子トンネルだ。初めて常神半島を訪れた2007年にはこうしたトンネルはなかった。今日もトンネルではなく、海岸線をなぞってつけられた旧道を行くことにする。旧道入り口には車止めが設けられている。つまり、管理はされていない廃道だ。2021年に来た時にもこの旧道を通ってイバラに苦しめられた記憶があるが、まあ行ってみよう。
 落石があったり、舗装を突き破って生えていたりするが、しばらくは問題なく通行できる。展望台もあって、先ほどよりさらに遠く、うっすら丹後半島が見える。
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 しかし、難所が訪れた。伐採された気が積まれ道路がふさがれている。自転車を担いで何とか乗り越える。
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 さらに進むとまたも伐採された木々が立ちはだかる。ここも自転車を担いで乗り越えるが、イバラにつかまる。根元に向かって傾いた細かいとげが、一度捕まったら話してくれない。数本の細い枝がアウターウェアに張り付き、ひとつづつはがしていく。しかし、一つはがすうちにまた別の枝にとらえられ、永遠に逃れられないような気がしてくる。2021年にはアウターウェアが裂けてボロボロになった。今回は、裂ける生地ではないが、それでも少し傷んでいる。何とか脱出したが、ウェア越しにとげが刺さり、腕や脚に傷ができていた。タイヤがパンクしないかも心配だ。
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 そして、今度は道路の崩落。山側に路盤が残っているが、そこはアスファルトを突き破って木が生えている。ここも自転車を担いで何とか超える。これでようやく遊子トンネルの反対側出口にたどり着いた。
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 道路は下りとなり遊子集落へ。港と釣り宿の小さな集落だ。集落を越えると小さな半島を越える。ここはトンネルがなく、海岸をなぞる道が現役だ。半島の先端にはやはり展望スペースが設けられている。
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 その半島を越えると、小川集落。集落の外れに神子トンネルが口を開けているが、当然ここも旧道へ。坂を登り車止めを越えて廃道区間へ。落石や細かな枝が点在しているが、遊子トンネル旧道より後に廃道となったのか、荒れ方は浅い。道幅も広くて走りやすい。と思ったら大木が倒れて道路を塞いでいた。自転車を担いで通り抜ける。さらにその先にも倒木があり、こちらは自転車を押して越えられた。
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 こちらにも展望台がある。おしゃれな白いテラス風の東屋に破風崎という立派な石碑。廃道にしておくのはもったいないように思える。常神半島の先端の常神岬方面が見える。
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 進んでいくと、路肩の排水溝がふさがって道路が冠水していたり、杉の落ち枝が敷き詰められていたりする区間を過ぎて、神子集落へと降り立つ。
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 この神子も遊子、小川と同じく漁港と釣り宿の集落。海水浴場もあるようだ。集落の外れにはやはりトンネル。2021年に来た時にはまだ建設中だった常神トンネル。もちろん旧道を行く。やや急な坂を登っていくと、すでに車止めが設けられている。この区間には展望台のような施設はないが、木々の合間からはるか青葉山が見えた。
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 常神トンネルを抜けてきた道と合流し、入江沿いの道を進んでいくと常神集落。半島の先端の集落だ。やはり漁港と釣り宿の集落だが、家と海が近い。入江が深く、冬場の荒波から集落が守られているようだ。
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 路地を抜けた民家の裏庭に「常神のソテツ」。樹齢1300年だそうだ。前に何度か見に行っているので、今日はもうやめておこう。初めて来たときには、山道を歩いて常神岬の灯台にも言った。標高244mで日本で7番目に高い位置の灯台だそうだ。
 さあ帰路に就こう。もう旧道ではなく、トンネルを抜けて戻る。2つ目の神子トンネルの途中で、なんだか路面の凹凸から生じる振動が強く感じられるようになった。嫌な感じだ。自転車を止めて前輪を触ってみると、やはり空気圧が下がっている。パンクだ。そのままトンネルの外まで走れないかと試みたが、空気が抜けるのが早い。あきらめて押してトンネルを出る。前輪を外して確かめると、何か所か細かいとがった破片がタイヤにささっていた。石ではない。思い当たるのは…。イバラのとげだ。とりあえず全部抜いてからチューブ交換に取り掛かる。しかし、バルブの根元のリムナットが硬くて外れない。何とか外すまでにずいぶん時間がかかった。結局、作業完了まで30分くらい経過してしまった。後輪もパンクしないか気になるところだが、前輪より新しく摩耗していないのであまりとげは刺さっていないようだ。このままクルマまで戻ろう。
 ということで、水月湖と三方湖の境の駐車ポイントに戻る。往路は17kmあまりだったが、復路はトンネルショートカットのため往路の3分の2の12km足らず。スタート時点ではだれもいなかったが、今は釣り客が数人。クルマに自転車を積むためにホイールを外す。後輪のタイヤをチェックすると、3か所ほどとげが刺さっていた。全部抜いておく。しかし、翌日に羽後輪も空気が抜けていた。もう遊子トンネルの旧道は通らない方がよさそうだ。
 3月中旬、約29.1km

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2025/03/18

ハクチョウの去った田んぼでコウノトリに出会う

 ハクチョウはもう旅立ったようだ。昨年最後に白鳥を見たのは、2月25日。今年最後は、2月11日。毎日見に行ったわけではないけれど。
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 雪が解けたせいか、田んぼでコウノトリを見かけるようになった。3月8日、12日、15日、17日と、出会う間隔は短くなってきている。しかも、
「1羽と出会ったけど写真を撮れなかった」
「1羽と出会い写真を撮ったけど、撮る前に飛び立たれてしまった」
「1羽と出会い、離れたところからじっくり観察して、ズームで写真を撮った」
「2羽と出会い、離れたところからじっくり観察して、ズームで写真を撮った」
 と条件も徐々に良くなっている。この調子なら、今後は毎日出会い、出会う個体も1羽ずつ増えていくということ。まあ、そうはいかないだろうけど。

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氷ノ山ロングスノーハイク2025


 すうさんとの3週間ぶりの氷ノ山。今度は、ステップソールの板の真価を発揮するコース。
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 3月8日、例によって養父市大屋町で午前7時に待ち合わせ。若杉峠を越えて鳥取県境の戸倉峠に近い、兵庫県宍粟市波賀町の坂ノ谷林道(ヤマメ茶屋)入り口にクルマを止める。すでに周辺には2台のクルマが止まっていた。準備を整え、7時55分に歩き出す。今は営業をしていないヤマメ茶屋までは車道にうっすらと積もった雪の上を歩き、ヤマメ茶屋を過ぎるとまだまだ分厚い雪が積もった林道を行く。スキーのトレースがある。歩き始めて30分ほどで、単独のスキーヤーとすれ違う。やや太めのロッカースキーで下山してくる。早い下山だ。
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 この林道は長い。1時間ほど歩いて、沢を右岸から左岸に渡る橋に到着。ここで小休止。ようやく林道区間の半分程度。初めて来たときには、心が折れそうになった。橋を渡ってそのまま林道を行くとレースのほか、右岸の県境尾根を登っていくトレースもみられる。昭和の初めに活躍した登山家、多田繁次の著書によると、この林道の橋が架かる前には県境尾根を登ったとある。積雪期のスキー登山のルートである。これがかつての坂ノ谷コースだったようだ。
 我々は、橋を渡って引き続き林道を行く。現在の坂ノ谷コースだ。谷という名前のコースだが、橋を渡った先で林道はうねりながら尾根を登っていく。橋から1時間足らず歩いて、屋根に分厚い雪を乗せたバイオトイレのある林道分岐へ。左の支線を行くと無雪期の坂ノ谷コースとなるが、右の本選を行く。先行トレースもそちらへ向かっている。しまった固い残雪の上に、5cmほどの新雪が乗っている。
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 20分近く歩いて、先行トレースに従い林道を外れ杉林の斜面に取り付く。積雪期専用のルートだ。そのまま林道を行くと殿下コースの登山口がある。ところで、少し手前には林道とクロスするスキートレースがあった。ショートカットをしているようで、どうやら今朝すれ違った単独のロッカースキーヤーのものではないかと思われる。
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 しばらくステップソールでは直登できない登り勾配が続いたが、1149の三角点のそばを通過し稜線に乗り上げると勾配が落ち着く。急な所では先行トレースは直登とスイッチバックに分かれていた。どうやら2人組で、片方はシール、片方はステップソールのようだ。不思議なのは、トレースを外れ林間の緩斜面を50mほど滑降してからまた登りトレースに戻るということを何度か繰り返している。まだ先は長いというのに、そんな余裕があるのか。
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 やがて杉林はブナ林へと変わり、そのブナの枝に小さな樹氷が見られるようになった。そしてブナ林を抜け、目の前には大雪原が広がった。スタートから4時間。三ノ丸までもう一息だ。
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 快晴の3週間前とは違い、うっすらガスのかかった三ノ丸へのなだらかな稜線を行く。やがて、三ノ丸の避難小屋の屋根がわずかに見えてきた。過去に訪れた時には、もっと小屋の全貌が見えたように記憶しているが、今日はいくら近づいても屋根がわずかに見える程度。雪が深いということか。確かに、まったく笹も出ていない。
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 スタートから4時間50分。ようやく三ノ丸に到着。避難小屋は出入り口までしっかり雪に埋もれている。4~5人の登山者が見られるが、皆スノーシューまたはツボ足。スキーの先行トレースの主は山頂へ向かったか。我々はここまで。
 ガスは濃くなったり薄くなったりを繰り返しているようだ。少し薄くなり、くらますや三室山が見える。けれども東山は見えず、それどころか氷ノ山山頂さえも全貌を表してくれない。
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 さあ、ガスが濃くならないうちに滑降開始。ステップソールなので、すぐに滑り出せる。斜度が緩やかなため、ほとんど直滑降のように坂ノ谷コースのブナ林に向かう。ザラメ雪ならもっとスピードが出てターンをしながら、ということになるだろうが、うっすらと積もった新雪がスピードを抑えている。
 樹氷のブナ林に入ってしばらくしたところで、休憩。ザックを降ろして、持ってきた食料を摂る。
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 滑降再開。薄い新雪のおかげで快適なツリーラン。木々の合間を駆け抜ける。あっという間に林道に降り立つ。登りに要した時間の3分の1に満たない。この先は長い林道。ステップソールと新雪のため板の走りはよくないが、それでも登りの半分もかからずに林道入口へと降りた。下りのトータルは休憩込みで2時間。わかっていたけど、長いコースだった。
8:55~14:50、約18.6km

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2025/03/02

樹氷の氷ノ山2025


 もともとは、2月9日に計画していたが、立春寒波が強力で1週間先送りした。
 15日午前7時、兵庫県養父市大屋町で、すうさんと待ち合わせ。すうさんのクルマに乗せてもらって、鳥取県のわかさ氷ノ山スキー場へ。途中の若杉峠は、先週なら超えるのが厳しかっただろう。
 寒波で雪が供給された後の快晴の休日。しかも、ハイシーズンとあって、駐車場の混雑が予想されたが、すんなり駐車できた。スキーパトロールの登山届に記入し、上部のリフトも運行されていることを確認してリフト券を買う。2本乗り継いで、ゲレンデ最上部へ。大山がくっきりと見える。
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 スキー板をザックに固定し、ツボ足で歩き始める。以前は登山者でもリフトに乗せてもらえたが、昨年からスキーまたはスノーボードの滑走具がないとリフトに乗せてもらえなくなった。よって、ここからの入山者は激減。今では、わかさ氷ノ山スキー場を下山に使う人が多い。だから踏み跡があるかどうか不安だったが、何とかトレースがあった。先週なら激しいラッセル必至だったことだろう。先週入山した人の途中撤退の報告がインターネットに多数上がっていた。
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 急登を越え、痩せ尾根を過ぎると、広い頂上台地。その入り口のブナ林は、見事な樹氷の林となって迎えてくれた。ここで板を装着。今日は、すうさんも私もステップソールの板なので、シールは持ってきていない。
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 早くも下山してくる人とすれ違う。数名の単独行。山頂泊だろうか。
 樹氷林を抜けると吹きさらしの雪面はカチカチに凍り付いている。ステップソールが利かない。うっすらと粉雪が積もっている雪面を探して歩く。
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 三ノ丸まで来るとそれなりに人の姿が見られるが、予想していたよりは少ない。満を持してたくさんの人が押し寄せているだろうと予想していたのだが。
 山頂方面に滑走開始。アイスバーンにビビりながら慎重に滑る。ワサビ谷の頭の小ピークを越えて、ワサビ谷の樹氷林へと滑り込む。やはり、稜線を外せばアイスバーンはほとんどなくなる。
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 少し下ったところで、行動食を摂る。日差しを受けて解けた樹氷がパラパラと落ちてくる。
 滑降を再開。降りていくと樹氷はなくなり、雪も重くなってくる。それでも新雪のふわふわ感も味わえ、まずまずの雪質と言える。
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 スノーブリッジが途切れ、谷が割れていたので、右岸をトラバース。杉林を越えたら、わかさ氷ノ山スキー場のイヌワシコースに出る。最後はゲレンデ滑走。

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碇高原雪上散歩

 丹後半島の先端部に近い、標高380~495mの碇高原には起伏のある牧草地が広がり「天空の草原」あるいは「海の見える草原」と呼ばれている。緑から白に色を変えた「天空の雪原」「海の見える雪原」は、牧場があるため道路の除雪が行われ、自宅から約19km、クルマで30分の道のりで、自転車に乗れない代わりに休日の午後ぶらりとスキーで散歩に訪れることができる。牧草地の斜面は、まるでスキー場のゲレンデのようで、30cmも雪が積もればスキーが可能だ。ただし、標高が高くなく、海が近いせいもあり、雪は水分が多くすぐに劣化してしまう。降雪直後の雪の鮮度のいい時がねらい目だ。
 近年は、雪があまりにも少なくて訪れていなかったが、2025年の2月は積雪に恵まれ繰り返し訪れた。自転車には乗れないからね。
■2月9日
 2月上旬のこの冬最大の寒波が落ち着いた頃に訪れてみた。雪は十分ありそう。ステップソールの板で登る。ダブルトラックはちょうど歩きやすい勾配。ほとんどラッセルもなく快適に歩ける。
 途中で動画を撮影しようと思い、最上部手前の斜面を滑り降りていったんクルマへ戻る。しかし、動画撮影のカメラのバッテリーが充電できていなかったり、メモリーカードがなかったりでダメだった。
 2本目は最上部の山東三角点「笠山」へ。標高495mから見下ろす日本海には荒波が打ち寄せ、その波音が聞こえる。山頂から気持ちよく滑り降りて、1本目の斜面へ移動。ダブルトラックの移動は面白くないので、そのわきの斜面に出てみるが、草が顔を出して苦戦。そして、1本目の斜面を滑り降りる。最後にもう一本。3本目は、1本目の斜面の手前の急斜面へ。
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■2月11日
 一昨日できなかった動画撮影のため、再訪。寒波は去ったものの、新しい雪が少し積もっていて気持ちよく滑ることができた。気持ちいいので登り返してもう一本。今日の海はやや穏やかで、波の音が聞こえない。クルマに戻る手前で2本目の周回へ。山頂手前の斜面だけ滑る。
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■2月23日
 2月中旬に再び寒波。上旬のものほど強くないが、一週間と長い寒波。土日と祝日が連なった3連休がその寒波の終盤だが、真ん中の日曜がやや寒波が弱まるらしい。その日を狙う。今日も動画を撮影しながらだったが、ホワイトアウトなどあり、あまりいい映像は取れなかった。この日の1本目は太い板にシールを張って登る。やはり歩きは重い。いたそのものの重量に加え、シールの抵抗も大きい。笠山山頂でシールをはがし滑降。近年出番がなかった太い板で快適に滑った。
 降り続く雪に心が折れて、今日は1本だけで終わりにしようかと思ったら、アウターウェアの懐に入れていたシールがない。滑降途中に落としたようだ。ステップソールの板でもう1本。登っているうちに止み間となった。ただし、だんだん日が暮れてきた。やはり、歩きはこちらの方が軽い。ただし、今日は重い新雪で、浮力の大きい太い他の方が滑りやすかった。シールは無事回収。
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2025/01/30

25羽に会った翌日には26羽の白鳥に

 25羽の白鳥の群れに出会ったとき、別の方向から「グヮー、グヮー」という鳴き声のようなものが聞こえていた。辺りを見渡してみるが、その鳴き声の主は見当たらない。  その翌日、同じ場所に行ってみると、今度は26羽の白鳥。昨日の鳴き声は、別のところにもう一羽の白鳥がいたのか。それは定かではない。

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2025/01/26

敦賀半島

 原発銀座と言われる若狭湾。中でもその東側に位置する敦賀半島には、敦賀原発、美浜原発、高速増殖炉「もんじゅ」、さらに廃炉となり解体作業中の新型転換炉「ふげん」も合わせ、4つの原子力発電所が集中している。かつて、そうした施設の立地候補地として狙われたのは、人口が少なく、道路建設が遅れている地。要するに、風光明媚な海岸風景が見られる。
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 若狭湾の西の端、丹後半島をクルマで出発。雨は降らないようだが、風は相当強そうだ。走れるかなぁ。舞鶴、小浜、三方五湖を過ぎ、美浜町で左折。県道33号で敦賀半島へ。敦賀半島は2度目。実に34年ぶり。1992年8月、秋田県田沢湖のキャンプ場から高速道路を使わず、クルマで仮眠をとりながら、運転してきた帰り道、休憩がてら敦賀半島に立ち寄り海水浴をした。
 原発がなければおそらく建設されていないだろうと思われる立派なトンネルが連続する道ではなく、海沿いの細い道を選ぶ。が、菅沼の集落を抜けたところで、通行止めの案内板。仕方ないのでトンネルへとレーンチェンジ。
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 菅沼黒藤トンネルを抜けると水晶浜海水浴場。海岸沿いの県道33号を少し戻って弁天崎へ。菅沼からの通行止めはこの弁天崎までだった。ネットであらかじめ見つけていた道路わきのスペースにクルマを止め、車外に出てみる。荒れた海を見て想像はついていたが、やはり西から吹き付ける風が相当に強い。瞬間的には風速10m/sくらいあるのではないか。もう自転車をあきらめようか、という気持ちを抑え、クルマで水晶浜方面へと戻る。水晶浜のすぐ南にある「ダイヤモンドビーチ駐車場」にクルマを止める。海水浴シーズンは有料だが、今はだれもいない。波の花が打ち上げられているだけ。
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 強風にあおられながら自転車を準備して、北上開始。すぐに水晶浜海水浴場。ここで県道33号は半島を横断する馬背峠トンネルへ向かうが、33号から分岐する県道141号で引き続き海岸線を北上。今日のコースは、敦賀半島先端部を時計回りに周回し、馬背峠を越えて戻ってくる。そのあとの半島西岸の走行を短くするのがスタート地点を変えた主な理由。しかも弁天崎の車道は高台にあるため、強風の中坂をのぼってゴールしなければならない。
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 水晶浜から、竹波と海水浴場が続く。32年間にどこの海水浴場で泳いだのかは、全く覚えていない。横風はきついが、思いのほか支障なく走れる。横風の中に追い風のベクトルが含まれ斜め後ろから吹いているようだ。奇岩が並ぶ海岸の風景が美しい。
 竹波集落からは、美浜原発が見える。丹生の浦という入江を隔てた対岸だが、かなり近い。原発専用の橋が入江をまたいでいる。
 アップダウンを越え、入江の内側へ。この入江は、南に開いている。東からさらに南へとオーバーハングするように伸びた部分に守られ、西風の当たりが少し弱まったようだ。入江の奥の田ノ口の漁港は、それまでの荒波が嘘のように静か。まあ凪とまではいわないが。
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 さらに道は白木トンネルとなり西風の影響はなくなる。トンネル内には歩道があるので安全のためそちらを行く。
 トンネルを抜けると白木の集落には下りずに、進路を北から東に変え敦賀半島トンネルへ。高速増殖炉「もんじゅ」の入り口ゲートがちらりと見えた。
 2019年開通の敦賀半島トンネルは、3863mと長く、自転車だと通り抜けるのに10分以上かかる。ちなみに、2009年に越えた四国高知・愛媛県境の寒風山トンネルの5432mが自転車で通行できる国内最長のトンネル。
 ところでトンネル手前の白木集落は敦賀市だが、敦賀半島トンネルができるまでは、陸路、例えばクルマや自転車で敦賀市街へ向かうには、白木トンネル過疎の旧道の白木峠を越えていったん美浜町を経由する必要があった。
 その長い敦賀半島トンネルには、保守点検用の通路はあるが歩道がない。車道を行く。なのに、ヘッドライトの準備を忘れてしまった。クルマの中にずっと前に使っていたライトが見つかったが、電池がない。だからトンネルに入る手前で、GPSレシーバの電池を外しライトを灯す。どうせトンネル内ではGPSレシーバは測位できないし。後方には、リフレクターのほか、ヘルメットの後頭部のLEDを点滅させる。
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 白木側からだとトンネルは登り基調。なのに思いのほか快走できる。トンネルの途中が最高地点で、それを越えるとさらにスピードアップ。クルマもほんの数台しか通らず、追い越されたのは1台のみ。トンネルを抜けて一安心。本日最大の難所を越えた。
 半島の東側は予想通り風が弱い。もう問題なく走行できる。海は凪と言っていいほど穏やか。
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 こちら側も南側に開いたオーバーハングの入江で、その最奥部が敦賀原子力発電所。新型転換炉「ふげん」跡地は、山の向こうで見えない。
 オーバーハングした半島の先端、明神崎の延長線上には、水島という陸繋島。トンボロ、つまり明神崎と水島をつなぐ砂州は白く、まるで南国のリゾートのよう。現在の体感温度からは程遠いけどね。
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 さらに、明神崎や水島の向こうには、敦賀湾の対岸が見える。手が届くほどに、とまでは言えないが海沿いの国道8号線などがはっきりと見える。
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 浦底の漁港集落を過ぎ、色浜、手など点在する小さな集落を過ぎていく。半島西側と違って海水浴場は少なく、時々現れる宿泊施設は釣り客を相手にしているようだ。
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 手という個性的な名前の集落、そして手の浦海水浴場を過ぎると鷲崎トンネルとなる。が、手前で分岐する旧道へ。完全にふさがれているわけではないが、旧道の入り口には障害物が置かれ、クルマの通行はほとんどないようだ。鷲崎を越える小さな峠だが、峠を越えてからも高い位置を行くので景色がいい。自転車は絶対こちらがいい。
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 旧道と鷲崎トンネルの道が合流すると常宮集落。今までと比べややまとまった世帯数の集落。集落名でもある常宮神社がシンボルのようだ。左前方、敦賀湾の対岸には発電所。原子力ではなく火力発電所。あの近くが新日本海フェリーの敦賀港。舞鶴港からだと小樽行だが、苫小牧や秋田行きに乗るために敦賀港から乗船したことがある。
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 さらに南下して右折。半島を横断する馬背峠トンネルへの登りとなる。いきなり向かい風。しかも登り坂。厳しい。
 トンネルに入っても登り坂も向かい風も続く。加えてトンネルの閉そく感があり、迫りくるクルマの音に恐怖を感じながら進む。距離は1405mと敦賀半島トンネルの3分の1程度だが、実はこちらの方が厳しいくらいだった。また、敦賀半島トンネルが登り基調の割に快走できたのは、どうやら向かい風を受けていたのだろうということにここで気付いた。
 トンネルの西側の出口が最高地点。あとは下りのはずだが、向かい風がきつくペダルをこぐ力を緩めるとスピードが落ちてしまう。
 そして、下り切ったら万有引力のアシストがなくなり、自力だけで向かい風に立ち向かわなければならない。歩くようなスピードで、突風が来たら止まってしまいそうになりながら、水晶浜へ。
 ここで、「泣きたくなるよな、青い向かい風」という歌詞が浮かぶ。平松愛理の「素敵なルネッサンス」(作詞:平松愛理)の冒頭だ。本当に泣きたくなるような向かい風だ。
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 さらにダイヤモンドビーチ駐車場までのわずかな距離もきつかった。波しぶきが煙のように上がっている。弁天崎まで行くとなるとさらに距離は延びるし、しかも登り坂。スタート地点を変えてよかった。
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 自転車をクルマに収めたら、馬背峠トンネルを越えて敦賀市街へ。ラーメンを食べてから帰路に就く。
 1月上旬、約25.6km

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今週は25羽

 昨冬は最大で12~13羽だったが、倍増の25羽。種類も昨冬も見られたオオハクチョウに加え、コハクチョウも。

 

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2025/01/22

この冬も、来た!白鳥の水田

 昨冬は年末から見られたのだけど、この冬はもう来ないかと思っていた。1月18日まではみられなかったが、19日正午過ぎに通りがかると、いるではないか。しかも多い。数えてみると17羽。

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 夕方もう一度行ってみると、6羽が水をはった部分に移動。あとの11羽はどこかへ行ったようだ。

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2025/01/19

大江山連峰鳩ヶ峰東斜面から東尾根滑降

 1月18日土曜日、10時過ぎに家を出る。どうしても休日の朝は、動き出すのが遅い。日曜も休みだから翌日にしようかと思ったけど、今日の方が雪がいいはず。
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 宮津市から峠を越えて、福知山市大江町へ。千丈ヶ原へ登る道は、一応除雪はされているが、うっすらと圧雪があり、タイヤを空回りさせながら登る。数件のロッジが立ち並ぶ鍋塚林道の分岐周辺には、5~6台のクルマが止まっている。駐車場はないので、道路の広い部分に路肩ぎりぎりに寄せる。軽のバンの傍に駐車。その軽自動車には、電気屋のロゴマーク。
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 準備を整えて歩き出す。鍋塚林道は除雪されていて、昨日積もった雪が10cmほど積もっているものの、クルマの轍がある。
 どうせすぐに除雪区間は終わるだろう、と板を担いで歩く。雪は予想よりも少ない。できれば東斜面から東尾根を滑りたいと思ってきたが、この様子だと縦走路沿い、そしてこの鍋塚林道を滑り降りなければならないようだ。雪が多ければヘアピンカーブをショートカットしていくのだが、雪が薄くて苦労しそう。
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 行けども行けども除雪が続いている。しかも2台のクルマが通過。鍋塚林道のほぼ中間点、つまり1㎞ほど歩いたところでこのまま終点まで除雪が続いていると判断。スキー板をザックに固定する。こんなことならば、クルマで登ってきたらよかった。
 前方から男性スキーヤーが下りてきた。アルペンスキーだ。ピストンだろうか、周回だろうか。林道には、登りのスキートレースがないが、今日はそれで判断できない。
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 林道の終点は、大江山連峰の稜線にあり、鍋塚休憩所と呼ばれるだれでも自由に使える休憩小屋がある。結局、そこまで除雪されていて、クルマが2台止まっていた。さらに、一人の男性が金属製の支柱を組んで何やら建てている。少し先に「ソーラーパネルの設置」と記されたボード。千丈ヶ原に電気屋のクルマが止まっていたのもこの関連だろう。工期は2月4日まで。こんな大寒の時期に。
 作業をしている男性に「こんにちは」と声をかけると、どこまで行くのか聞いてきた。「とりあえず鳩ヶ峰に登り、どこを部り下りるかはそこで判断するが、雪が少ないから来た道を引き返すかなぁ」と答える。
 スキー板を装着し、縦走路、つまり登山道を鳩ヶ峰目指して登る。複数のスノーシューの踏み跡があるが、それをたどるのが楽とは限らない。シールを貼らずステップソールのグリップだけで登るので、急登を避けコースを選ぶ。雪は、昨日の雪がまだ新雪の鮮度を保っている。それでいて、サラサラではなく、日本海に近い低山の湿った雪なので、踏めば固まりステップソールがしっかりと食い込む。明日になった腐れ雪。今日来たのは正解だった。あと天気もいい。明日も晴れ予報だが、今日の方が空気が澄んで空の青が濃い。明日は白っぽい青空となるだろう。
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 スノーシューのトレースのほか、スキーのシュプール、つまり滑走のトレースが見られる。これは、鍋塚林道ですれ違ったスキーヤーのものだろう。ただし、スキーの登りトレースはない。ということは、スキーヤーは千丈ヶ嶽と鳩ヶ峰を越える周回コースと思われる。千丈ヶ原に泊まっているクルマのうちのどれかが彼のものだろう。
 また、雪の質だけでなく量も十分ではないか。鍋塚林道の終点で、ソーラーパネルの作業員には「雪が少ないからピストンかなぁ」と答えながら、翌周囲の積雪を見ると林道上部に来ると結構積雪量多くなっていると感じていた。東斜面を下ろうか、という気持ちが大きくなってくる。とはいえ、下っていけば雪の量は減ってくるわけで、最大の難所は中腹の細かい木々が密集する藪。雪が少ないと苦労する。プラス材料は、今日は雪質がいいこと。スキーがコントロールしやすく、藪も何とかなるのではないか。ほとんど心は決まった。
 鳩ヶ峰の頂上へ到着。男性が一人休憩していた。スノーシューのトレースの主のうちの一人ようだ。私の到着を機に出発の支度を整え、千丈ヶ嶽方面へと向かった。
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 まずは展望を楽しむ。北東に鍋塚、南に千丈ヶ嶽と赤石ヶ岳。大江山連峰の峰々。鍋塚の左、北側の麓には野田川流域の与謝野町の平野、さらにその向こうには竹野川流域の京丹後市の平野。私の生活圏だ。伊根湾も見える。さらに礒砂山、依遅ヶ尾山、金剛童子山など丹後の山々。西には、高竜寺ヶ岳、そして万場高原など神鍋のスキー場のゲレンデが見える。東は、若狭との境にそびえる青葉山。そしてその奥に白い山々が屏風のように並んでいる。これは、福井・岐阜県境付近の山々ではないか。ということは…。

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 鍋塚の右に、加賀白山がうっすらと見えている。やはり今日来て正解だった。帰宅してから検証する。カシミール3Dでは、御前ヶ峰などもギリギリ見えるということだが、実際にはブッシュが生えているせいか白山連峰の最高峰、御前ヶ峰は鍋塚に隠れ、見えているの別山だった。鍋塚か千丈ヶ嶽からなら御前ヶ峰も見える。
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 山頂は日当たり風当たりの関係で雪が薄く、ベンチが完全に露出している。腰掛けて持ってきたパンを食して小休止。日差しぽかぽかで気持ちいい。
 パンがなくなったら、滑降準備。そして東斜面へドロップ。ほぼ心は固まっているが、少し下って、来た道へ斜滑降で戻るという選択肢もまだある。山頂直下は雪も豊富で、この山にしては、雪質もよく、そして斜度も程よく、今までで一番の滑り心地。
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 大江山連峰を初めて滑ったのは1996年だから、今年で30回目の冬。低山のため、積雪量は不安定で、何度も雪不足の冬を経験した。スキーができなかったのが、30回のうちの2回目の冬である、1997年。クルマにスキーを積んで千丈ヶ原まで来たのだが、雪の量を見に防水のトレッキングシューズで鍋塚林道を登り林道終点に到着。さらに鳩ヶ峰に向けて縦走路を登って鳩ヶ峰を登頂してしまった。ツボ足で行けたということは雪は少なく、クルマに戻りスキーでまた登る気になれずそのまま帰宅した。その後も、雪不足の冬が何度も訪れたが、経験を積んで寒波の後を狙ってスキー登山を実行してきた。道具も、アルペンの山スキーからノルディックスキーへ。今ではシールを使わずステップソールで軽快に上るのが定番となった。積雪に恵まれたのは、最初の1996年。そして、2011年と2012年の2年続きの大雪で、それまでの林道と縦走路主体のコースから、積雪期のみたどれるコースを開拓した。その後、2015年、2017年にも充実したシーズンを過ごしたが、近年は毎年雪が不足している。
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 話を思い出から現実に戻す。東斜面を気持ちよく下りとうとう藪に突入。もう縦走路に戻るには登り返しが必要だ。やはり養父との格闘は苦難の道だった。雪質がよくてもやはり厳しいことには変わりない。何とか植林帯にたどり着いたら一安心。雑木は生えないよう整備されているので比較的滑りやすい。そして林道に降り立つ。鍋塚林道でなく、無雪期もゲートが閉ざされる山仕事専用の正真正銘の林道だ。これを越えると東尾根となる。
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 東尾根は気温の上がる午後には大江山稜線の日陰となり、さらに尾根の北側をトラバースしていく区間も多いため、標高を下げてきたにもかかわらず雪質がよい。山頂直下に続いて、楽しく滑ることができた。
 鍋塚林道に降りる手前の植林帯でやや苦労しながらも、何とかクリア。林道をクルマが下りてきて、法面に立つ私を見たドライバーの頭上に「?」が浮かんでいた。
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 鍋塚林道に降り立てば、あとは400m。退屈な林道下りの8割以上を省略できた。クルマで稜線まで登らず、林道を歩いて登った甲斐があった。轍の中央、あるいは路肩の雪の上を滑り、そして板を外さずに歩いてクルマへ。もっと雪が多ければ、ショートカットしてクルマまで滑り降りられるのだが、今回は無理だった。スタートしてから3時間45分。早い時には3時間を切ったこともあるが、今日は藪に苦労した。でも、東斜面、東尾根を滑り降りられたのは満足感が大きい。
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 装備をクルマに積み、少し進んでから鳩ヶ峰を見上げるポイントへ。カメラでズームすると、その斜面にシュプールが見えた。

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2024/12/29

マキノのメタセコイア並木とその周辺の走行動画

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2024/12/22

雪の峠越え 京北栗尾峠と林道余野周山線

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 国道162号の笠トンネルと京北トンネルの間、細野ロードパークにクルマを止めて、自転車スタート。
 京北トンネル方面に700mだけ進み左折、栗尾峠を目指す。かつては、こちらが国道だったが、京北トンネル開通でこの先の峠区間はエンジン付きの乗り物は通行不可、歩行者と自転車だけに開放された峠道となった。
 道路わきに雪が残っている。かつて国道沿いだったと思えない静かな集落を抜けて栗尾峠への登りに取り付く。ここで1台のロードレーサーとすれ違った。周囲は木々に覆われ、日当たりの悪いところでは路面にも雪。まだここはクルマの轍の部分は、雪が薄いのでそれをたどっていく。
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 若狭・敦賀方面の原発からの電気の配電・送電施設の入り口を過ぎると、車止めがあり自動車は通れない区間となる。クルマの轍はなく、2輪の轍が見られる。先ほどのロードレーサーのものにしては細いように思われるが。それはともかく、積雪はわずかなので走行できる。
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 すぐに峠に到着。峠の反対側、つまり北側は開けていて日当たりがよくて雪はなくアスファルトの路面が露出している。よかった、安心して下れる。それでも、日陰ではうっすらと雪で路面が覆われている。スピードを落として慎重に行く。
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 ここにも先行2輪車の轍があるが、ロードレーサーにしては太い、というより自転車にしては太い。私の自転車はMTBで、スリックの1.5インチの太さのタイヤを装着しているが、その轍よりも明らかに太い。時間が経過して雪が解け轍が太くなったということはあり得るが、いずれにしてもつい先ほどすれ違ったロードレーサーのものではない。あのロードレーサーは、雪道を見て峠を越えずに引き返したか。轍の主は、2インチ超の太さのタイヤを装着したMTB、あるいは自動二輪のものか。自転車・歩行者専用の道だが、バリケードの脇は甘い。周囲に足を着いた痕跡はなく、安定して走っている。スタッドレスタイヤを装着したスーパーカブという可能性もあるが、このエリアで冬にスタッドレスタイヤに履き替えるのは郵便配達用のカブくらいのもの。郵政カブが、通行が許されていない区間を走るとは考えにくい。それより、悪路走行になれたオフロードバイクというほうが可能性があるような気がする。いずれにせよ、完全に想像の世界で、確証は何もない。
 下り切ったら、京北トンネルを越えてきた国道162号に合流。短い栗尾隧道を越えた先のモミジは完全に落葉していた。
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 かつての京北町の中心街、周山の手前の分岐を右に。林道余野周山線へ。その途中、余野の集落の手前には、栗尾峠よりも標高の高い峠を越えねばならない。雪が心配で、京北トンネルで引き返すことも頭をよぎったが、思い切って突入。
 細い道に入ってすぐに全身泥んこの男性とすれ違う。すぐ先にはトラックなど数台が止まり、「材木の切り出し中」との看板があった。しばらく周囲は植林の杉林だが、2年前には雪で倒れた数十本の杉に行く手を阻まれ苦労した。1年前には路肩に撤去された丸太が残っていたが、今日はそうした痕跡もない。(以下3枚は2年前の写真)
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 しかし、時々雪が路面を覆う。山仕事のクルマが着けた轍がついているのでそれをたどる。
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 何度も雪を乗り越え、峠に到着。なんと峠の反対側は、15cmほどの積雪。4輪車の轍がついているが、圧雪になっていてアスファルトの路面は全く見えない。しかも、日が暮れて凍結も気になる。とにかく慎重に。
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 峠から200m余り、無人の京都府射撃場の前を過ぎると、路面が露出。そのすぐ先には大きな洋館風の建物があり、これがクラッシックカー専門の自動車屋。ここから先は、人の出入りがそれなりにあるため、道路の雪は解けている。もう安心だ。もちろん、完全に雪に覆われていることがない、というだけで、一部に雪があったり、それが凍結していたり、というリスクはあるので慎重に。
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 田園が広がる余野の集落。そのあと点在する別荘らしきログハウスを過ぎて、国道162号へ。すぐに細野ロードパーク。
京都市右京区京北、12月中旬、16:04~17:32、約15.2km

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2024/12/21

湖西の晩秋から初冬3 メタセコイア並木とマキノ高原そして在原

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 高島市マキノ町某所に駐車。まずは、知内川沿いの並木へ。こちらも小規模なメタセコイア並木となっているが、本家の様な混雑はない。それどころか今日は人っ子一人いない。今年は遅い紅葉。12月半ばの今が最盛期。周囲の山の稜線も、琵琶湖の向こう側の伊吹山も、うっすら雪化粧。
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 少し知内川を遡ってから今度は、本家メタセコイア並木へ。並木の北の端にでた。2kmあまりある並木の中程まで南下する。この時期になっても路面に落葉がほとんどない。
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 並木沿いにはカフェなどが点在しているが、中程には「ピックランド」という、食事や土産物の購入ができる広い駐車場を備えた施設があり、この周辺が歩行者や駐車場に出入りするクルマでいつも混雑している。
 そんな喧騒に背を向けて、並木と直角に交わる道を西へ。並木から少し離れれば、静かな字図加奈里の秋。いや初冬。周囲の山の稜線はうっすら白くなっている。石庭集落を抜けたら、開けっ放しの動物よけゲートを越えて、山へと入る。
 登っていくと、緑が池という人口の池がある。畔のモミジはもうほとんど落葉していた。
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 緑が池を過ぎるてしばらく登ると峠。すぐわきには三角点のある標高368mの西山というピーク。ブッシュであまり展望はよくないので、今日は登らないで通り過ぎる。
 下りを一気に行くと、マキノ高原。スキー場だが、そのなだらかで広い初級者用斜面は、雪のない時期はオートキャンプ場となっている。
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 ずっと下ってスキー場を脱出。そのまま下ればメタセコイア並木だが、V字を描くように左後方へと進路を取り、温泉施設は別荘地のある城谷集落へ。さらに、登っていくと、平安時代の歌人、在原業平が晩年を過ごしたという在原集落。
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 在原周辺は広く田園が広がっているが、標高400mの高地集落だ。今はだれもいなくなった小学校の分校の前に柿の木。例年晩秋に訪れると朱色の柿の実がたわわに実っているのだが、今日は全くない。落ちたのではなく、今年は極度の不作のようだ。
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 さらに登っていくと峠となり、知内川の谷へと急降下していく。この峠から知内川への下りは冬季閉鎖なのだが、バリケードなどは設置されずまだ積雪も凍結もないため、実際には通行可。
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 一気に谷底まで下る。底には川に沿って国道161号が走り、ものすごく交通量が多いということはないが、大型トラックの割合が高く、今日のコース最大の難所だ。意を決して一気に走り切ろう。
 緩やかな下りを飛ばし、2kmで野口集落へと逃げ込む。その間トラックには1台しか出会わなかったし、それも写真撮影で停車しているときだった。
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 集落を過ぎると、田んぼの中の農道へ。そして知内川のサイクリングロードへ。サイクリングロードといっても、もう5回以上走っているが一度も自転車に出会ったことがない。
 これをひたすら行けば、メタセコイア並木の近くへ。並木を北から南へ通して走って、本日の行程終了。
滋賀県高島市マキノ、12月中旬、12:19~15:21、約36.1km

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湖西の晩秋から初冬2 入部谷越

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 何度も走ったコースで、今まではずっと琵琶湖岸を周回の起点終点としていたが、今回はちょっと変えて高島市朽木村へ。これで丹後からのアプローチの距離は、片道で10㎞ほど短くなった。そして、山に囲まれた景色は、湖岸とはずいぶん違う。起点終点を変えるだけで、ずいぶん雰囲気が一変する。
 まずは安曇川に沿って湖岸まで下る。国道を避けて対岸の道を選ぶ。朽木渓谷沿いの区間には「通行止め」の看板が立てられているが、バリケードのわきには自転車には十分な隙間が空いている。紅葉シーズンに紅葉の名所だというのに、だれも歩いていない。
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 静かな道は県道23号に吸収され、蛇行する安曇川の右岸・左岸を行き来しながら行く。県道はクルマがそれなりに多く、さらに飛ばしているのであまり心地よく走れない。
 川の蛇行がやや落ち着いたところから県道はずっと右岸を行く。そのタイミングで左岸のクルマがあまり通らない道へと逃げ込む。谷が開け田園が広がる。上古賀、下古賀の集落を過ぎ、道は県道243に吸収されると新旭の中心街となる。それを超えるとまた田園地帯となり、行く手に風車が見える。そのそばの源氏浜が前回までの集会の起点・終点。今日は小休止ポイント。湖岸に腰を下ろして、持参してきたおにぎりを食す。
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 そのあとは湖岸を南下。向かい風がきつくてスピードが出せない。安曇川河口を越え、旧安曇川町へ。湖岸を離れ扇状地を登る。鴨川の流れに絡むように行くと、徐々に田園地帯から、狭い谷筋へと入る。数日前に、鵜川越から下ってきたコースの少し北側を並走してから、支流の谷へと入っていく。鴨川本流をたどれば鵜川越へと行く。
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 あと数日で冬季閉鎖期間となるが、今はまだ通行可。ただし、この狭い山道を行くクルマはほとんどいない。登っていけば、木々の合間から琵琶湖や安曇川扇状地の景色が見える。峠の手前では、琵琶湖の対岸の伊吹山も見える。
Dscf0755 Dscf0759 Dscf0763  標高約440mの入部谷越(にゆたにごえ)へ。細くて暗くて長いトンネルの峠越えだ。

 トンネルを抜けると、朽木スキー場。まだゲレンデには全く雪がない。ここから旧朽木村までは急勾配の下り。雪道だと登れないクルマが続出しそう。
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滋賀県高島市朽木・安曇川・新旭・高島、11月下旬、10:56~14:26、約43.7km

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2024/12/19

湖西の晩秋から初冬1 鵜川越

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 湖西の高島市萩の浜にクルマを止めて、自転車スタート。湖岸を南下する。いったん高島町の中心街に入ってから漁港のある入り江を迂回して国道161号へ。安曇川の扇状地を離れ、比良山地が琵琶湖に迫った狭い土地に、国道161号とJR湖西線が寄り添うように並走している。湖面に赤い鳥居がそびえる白髭神社を過ぎるとさらに集落と少しだけ平たい土地が現れ、集落と棚田がひろがる。
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 その鵜川集落から棚田を越えると、動物除けのゲートがある。これを開けて山の懐へと入り込む。序盤は鵜川という川が作る谷の中を行き、法面を上がっていく。11月に入り、木々が赤や黄色に色づいている。さらに、時折、琵琶湖が見下ろせる。
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 標高約550の峠、鵜川越に到着。ここは周囲の山の登山口にもなっていて、シングルトラックの入り口に山名を記した「〇〇山登山口」という看板が立っている。
 峠の反対側へと下る。ブッシュの合間から、鴨川が作る広い谷に田園が広がり集落が点在するのが見下ろせる。
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 こちら側にも動物除けのゲートがあり、それを越えて棚田、そして集落となる。黒谷集落からは、緩やかな下り。やがて広い安曇川扇状地となり、琵琶湖岸へ。
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滋賀県高島市高島、11月中旬、12:17~14:24、約29.6km

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